紅い霧と行方不明
青い空...そして青々と生い茂る森が続く幻想郷...
けたたましい蝉の声が鳴り響き、蒸し暑い気温になる季節...夏が到来する...
妖怪の山のとある隠れ家...
その屋敷の庭では、長い白い髪をした女性こと如月白楽がエサ袋を持って、その封を開ける...
この日の彼女の仕事は、白楽の主である茨木華扇のペットのエサやりを任命されていたからだ...
いつも通りの仕事...しかし様々な仕事にはアクシデントがつきものだ...
side白楽
「よし...今日も頑張るか...」
エサ袋の封を開けると森の奥から華扇のペット達が一斉に我々の方に向かって現れる...
色々と危なそうな動物がいる気がするが...気にしないでおこう...怪我をしなければそれでいい...
小さな動物から大きな動物まで、一通りのエサやりの時間と行動パターンは頭には入っている...最初は動物達に慣れるまで苦労したが今は慣れた...これでも最近は動物達の管理を任されているまでなった...
「さーて...ご飯だ」
エサを撒くと動物たちは我先へとエサを食べていく...
この光景は色々と微笑ましいものだ...しかし...華扇様も良くここまで集めたな...
虎・雷獣・大きな蛇...大鷲など...本来なら手懐けることすら難しい動物もあるというのに...華扇の実力があるという証拠というもの...
「...うん?」
急に集まってくる動物の数に違和感を感じて我々は首をひねる...
...気のせいか動物が少ない気がする?
気のせいでは無いな...記憶では確か大鷲は2羽だったはず...なのに、ここには一羽しか...
「...待て...待て」
我々は必死に頭の中を整理する...
...年老いた大鷲の久米はここにいる!!!つまり今いないのは若い方の大鷲竿打!!!
1+1は2...2羽...1+0は1...一羽足りない...
「待て...何かの間違いだ...」
辺りの草むらを掻き分けても...竿打はいない...
今日は、来ないのか...いや違う...毎日この時間に来ていた奴だ...来ないはずがない...
「...つまり何かあったってことだよな?」
動物達のことはワタシが担当...つまり責任はワタシにあるということだ...このままではワタシは...華扇様に!!
...お仕置きですね?
「う...うわああああああ!!!」
ワタシがお酒を飲めないことを彼女は知っているから...絶対、お酒の事に関するお仕置きに決まっている!!
そんなことになったら地獄だ...そんなことになったら破滅だ...そんなことになったら絶望だ!!!!これが...恐怖...今まで忘れていた恐怖という...感情!!!
ワタシはどうすれば!!
...こういう時こそ...落ち着くのです...まだ、お仕置きに関しての事を考える必要はありません...
華扇様はまだ、この事実は知らない...つまり早急に、この事案を解決する方が善処的...正に鬼が居ぬ間に洗濯というものです...
「...そうだ...そうだよな...知らぬが仏と言うこともあるな...良し...探すしかない...」
我々は、庭から離れ竿打の痕跡を探していく!!
幸いこういう時があろうかと竿打の奴にはワタシの術をかけておいた...それを辿っていけば...なんとかなる...
「夕飯までには探してみせる...我々には不可能はない...お仕置きを受けてたまるか...」
我々はその場を後にし、竿打探しに外に出る...
大丈夫だ...軽い運動に過ぎないからな...
「時間は余りないな...さっさと回収して日が暮れる前には戻らないとな...っ!!にしても...何か肌寒い...」
深い森を駆け抜け、我々は空を見上げる...
...何だ?何かさっきから嫌な感じがする、今の季節は夏だ...霧が出ているが...幾ら何でも肌寒い!!
ワタシは...あんまり環境の変化に追いつけないから...こういうの勘弁してもらいたい...
森を抜けて辺りを見回すと...辺りが何故か...紅い?
「...何だこれ...紅いが...霧だな?」
確かに...これは霧...だが何かの力を感じるな...幸先が悪い嫌な予感がする...
「勘弁しろ...迅速に問題を解決しないといけないのに...ワタシの勘だが...この霧は...」
この霧の所為で太陽が遮断されているからな...それ故に日光を好まない妖怪たちが活発になるのは一目瞭然だ...
くそ!!!竿打の奴がこんなことにならなければ!!!
ですが...この恩恵を受けるのは我らも同様...このまま弱体化した体を元に戻すのに丁度良いかと...
「だが...時間が惜しいな...とりあえず痕跡を探して...」
「貴方は食べられる人間?」
「...ん?」
声のするほうを向くとそこには、金色の髪をした少女がいた...
白いブラウスに黒のベスト・スカート...
一見人間に見えるが...この状況から考えて、それは無いな!
とりあえず...返答するべきだな?
「...いや...人間ではないな...」
「えー...」
少女は見る限りガッカリしたような顔をしながらワタシをジッと観察するように見つめる...
「...むぅ...久々の獲物だと思ったのだー!」
「勘弁しろ...食えたものではない...それに今は戦う気分ではない...これやるから消えろ...」
ワタシは懐から食料を取り出す...
「ほら...おにぎり...ワタシのご飯だがやるよ...」
「うわぁ!!」
少女は目を輝かせておにぎりを受け取る...
「ありがとうなのだー!!」
少女は、皿を抱えて闇の中へと消える...
「ふ...ではな...」
無血開城...戦わずにその場を何とかする...トラブルは極力なくしたほうが良い...
あまり戦うと無駄な霊力を消費してしまう...こういうのは穏便にかぎる...
「さてと...仕事の続きをしなくてはな...竿打の気配はずっと先だ...」
我々はそのまま術を辿り、先を急ぐ...
残念ながら文章は作り直しですね
ではこれにて