東方心壊キ録   作:ベネト

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異変中


氷と挟撃

華扇のペットである大鷲の竿打を探して、白楽は紅い霧が舞う幻想郷を走る...

 

異常気象の中...飛んだアクシデントに見舞われた彼女ではあるが、これも運命...一種の試練であろう...彼女の能力で大体の場所が分かると言っていたが...果たしてそれが正しいのか誰も分からない...

 

 

 

 

side白楽

 

「ぶえっしゅ!!」

 

...夏だっていうのに何だ...この肌寒さは...

 

全く...さっさと終わらして温かい風呂に入りたい...

 

「...とりあえず...こっちの方向で合っているな」

 

...竿打の気配は...こっちの方向だ...ワタシの術を使えばこれ位のことは造作もない...

 

その方角であっていますが...如何せん時間がない...華扇様にバレることだけは避けなければ...

 

肌寒さを堪えながら、森を進んでいくと我々の前に大きな湖の光景が広がる...ふむ...今まで見た中では大きい部類のようだ...

 

「...これは中々の広さだな」

 

霧が邪魔で対岸が見えないが、それなりの大きさになるみたいだ...

 

だが...霧の流れも...竿打の気配もこの先だ...何だか嫌な感じがする...

 

 

「何か...巨大な物に立ち向かっている気分だな」

 

何だか身震いがする...あの妖怪賢者の戦いの時と同じくらいだ...

 

ワタシの危険予知は大体は当たる...気を引き締めないと...道は閉ざされてしまう...

 

...臆することはありません...我らの力に勝るものなど、存在することがあり得ない...歩を進めなさい...されど道は開かれる...

 

 

 

「...ふぅ」

 

ワタシは湖の上空を飛ぶ...

 

...そう...我々は強い...あの妖怪の賢者も下したんだ...恐れることなぞ何もない...

 

...いや...華扇様のお仕置きは除くが?

 

「...くしゅん!!」

 

...先に進むたびに、辺りの気温が下がっていく!!

 

何だ...夏の気温ではない...この霧で太陽が無いとはいえ...ここまで下がるのか?

 

だが...進むにつれてワタシの力が増していくのも事実だ...悪いことだけではないようだが...

 

「アタイはサイキョー!」

 

「...?」

 

我々の目の前に何かが現れる...

 

 

水色の髪に青い服...そして氷のような羽根をした少女?

 

...妖怪の類?いえ...見たことがないものですね?これは細心の注意を払いませんと

 

「とりあえず無視すればいいだろ...触らぬ神に祟りなしだ...」

 

我々は少女の横を通り過ぎようとするが、少女が我々に気づいて通せんぼする...

 

 

「...」

 

「...」

 

左に抜けて先に行こうとすると、また...少女が通せんぼを...

 

「...」

 

「...おい!!アタシの縄張りに来たんだぞ!!相手しろよー!!」

 

少女は空中でジタバタする...

 

...最悪だ...こちとら時間がないというのに!!相手をしろということは...先程の無血開城も無理なようだ...

 

 

「相手する必要はない...我々は急いでいる...分かるだろ?」

 

「嫌だ!相手はしてもらう!!これでも食らえ!!」

 

少女の周りに氷の弾が多数現れる...

 

これってまさか...

 

 

 

「食らえ!」

 

氷弾が我々の方へ飛ぶ!!!

 

「本気か...」

 

我々は、それを避けて行くが物量が多い...

 

「...おっと...わ...げふ!」

 

避けれるはずもなく...何発か被弾して湖へ落下する...

 

「げほ...ぶぇくし!!」

 

...このうすら寒い中、湖に落ちるとか...本当に勘弁してもらいたい...

 

「はは!!変な力を感じたから来てみれば...何だ弱いじゃない!アタイってばやっぱりサイキョーね!」

 

上空では、少女が笑っている...

 

...華扇様に戦闘は禁止されているが...バレなければ問題はない!!

 

そう...知らぬが仏です...聞かぬが仏です...聞くは気の毒...見るは目に毒です...

 

 

「出ろ...太陽弩弓」

 

我々の手に巨大な弓が現れる...少女はそれを見て後退する...

 

「...う...何だそれ!!お前ただの人間じゃないな!!」

 

「...一応人間だが...もうやめた...最後に...名前教えてくれないか」

 

「...あ?何で?」

 

「これで、お別れだからだよ...あんまりワタシとしても時間はかけられないんだ」

 

 

 

 

「...アタイの名はチルノ!お前を倒す妖精だー!!!」

 

...チルノと名乗った少女は我々へと再度氷弾を飛ばす!!!

 

...ワンパターンだな...それはすでに見切った!

 

「詰めが甘い...」

 

ワタシは妖精に向けて弓を放つ...一筋の光と化した矢はチルノが放った氷弾を破壊しながら反射を繰り返して彼女へとジグザクに向かう...

 

「あ...アタイの氷弾が!?っと!?危な!!」

 

辛うじて彼女は被弾を免れたようだ...

 

「それなりの速さだったのだが、避けるとは...」

 

「ふん!アタイはサイキョーだもん!!アンタの攻撃何てお見通しよ!さぁて!もう一か...」

 

「悪いが終わりだ...」

 

彼女は氷弾をワタシへと放とうとしたようだが...2回目の矢を放つ...今度は彼女が氷弾を生成する前に彼女へと一直線に着弾する...

 

「げほ!!」

 

チルノは被弾して湖へと落ちる...

 

速すぎて何が起きたか向こうからしてみれば理解できないだろうな...

 

「...ふん」

 

ワタシの力...長年の晩成した術...少しずつ昔に近づいてきているな...本気ではないが...できる限り抑えんとな...手加減が難しい...

 

「本気で行く必要がないし...時間が惜しいな...次行くぞ...」

 

我々は湖を後に更に奥へ進んでいく...

 

竿打の気配は後僅か...タイムミリットも後僅か...できる限り早く向かわなくては!!

 

 

 

 

 




チルノでした...

ではこれにて
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