蜘蛛山でいきなりヒノカミ神楽発動したときは、びっくりした思い出があります。
実は……しのぶさん主人公のガチシリアスとか、書きはじめてしまった(さりげない宣伝)
炭治郎は唐突に覚醒す
い、今起こった事をありのままに話すぜ!
いつも通り錆兎の熱い視線と謎のリスペクトを受けながら任務を終え、気分で雪山で走り回る謎の訓練をしていたら、キツネ属性のある錆兎君がどこかへ行ってしまった!遭難したらとんでもないと、俺も錆兎を探すために山の深い所に入ったら、俺も遭難してしまった!!
取りあえず太陽を目印にしようと空を見るも、曇っててよく見えない!
やることが無くてやはり走り回ったら、俺は竈門炭治郎が禰豆子に喰われかけている所に遭遇したのである!!
何を言っているかよくわかんねーと思うだろうが、俺もよく分からん!
とりあえずこういう時どうすれば良いの?誰か教えて!!
え?ロールプレイ!?
冨岡義勇と同じ事をしろ?
え、あいつただの天然だよ?勘違い拗らせまくったあげくに胡蝶さんにぶっ飛ばされた様な男だよ?
あー原作ね!原作冨岡義勇と同じ事をすればいいのね!
よし分かった!頑張るぞ!
――数分後。
ど う し て こ う な っ た 。
――――
「禰豆子……堪えろ!堪えてくれぇ……!鬼なんかに、なるな!!」
竈門炭治郎は鬼になってしまった妹に必死で抵抗しながら、涙を流した。
炭治郎が居ない間に禰豆子以外の家族は全員死に、家は血の匂いに溢れていた。唯一残った妹は鬼になり、今まさに炭治郎を喰い殺そうとしている。
長男である俺が皆を守らなければ行けなかったのに、俺は誰も守れなかった。
何度も、何度も今は亡き家族へ謝る。
禰豆子の力が更に大きくなる。もうだめか……、炭治郎は目蓋を伏せようとして、しかし頬に当たる冷たい雫に眼を大きく開いた。
「……ウウッ、ウウウッ……!」
「禰豆子……!」
禰豆子が泣いていたのだ。
(そうだ、何を諦めかけているんだ俺は!俺が居なくなったら禰豆子が一人になってしまう!!俺は――)
「俺は鬼殺隊。鬼を狩る仕事をしている……」
いつの間にか知らない男が側に立っていた。この人は……誰だ?
呆然としていると、禰豆子の力が抜けた。禰豆子が炭治郎ではなく、その男に襲いかかったのだ。
「ね、禰豆子!」
鬼となった妹を止めようと手を伸ばすが、遅い。焦る炭治郎を横目に男は体を翻して禰豆子の腹を蹴った。
「ガァッ!?」
苦しそうな声を漏らして禰豆子は吹き飛ばされる。常人の脚力を越えた蹴りに、炭治郎は驚くよりも恐怖した。
「お前の妹は鬼になった。鬼になったものは家族も例外なく喰らう。だから俺はお前の妹を殺す」
何の表情も浮かべず、ただ機械的に話す男に炭治郎は不気味さを感じた。匂いもぐちゃぐちゃで、まるで考えていることが分からない。
禰豆子が再び走って襲いかかる。炭治郎はがむしゃらに禰豆子の足にしがみつくと、無理やりその体を押さえつけた。
「ま、待ってくれ!妹はまだ誰も殺していない!!」
禰豆子がもがく、炭治郎は無理やり抱きついて、話を続けた。
「家には禰豆子じゃない、知らない誰かの匂いがしたんだ!家族を殺……したのは、多分そいつだ!!」
「よく言う……今まさにじぶ……、おのれが喰われそうになっておいて」
風が吹き抜ける。思わず炭治郎は目を細めた。
「ウガアッ!!」
「禰豆子!!」
炭治郎が少し目を離した隙に、禰豆子は首筋に刀を突きつけられていた。
深い藍色の刀が、鈍く光る。
「禰豆子を離せ!」
炭治郎は叫んだ。
「……」
男は何も言わず、じっと炭治郎を見つめている。
「離せ!禰豆子を!禰豆子はまだ誰も殺していないんだ!!」
「鬼は……殺す。絶対に、殺す……」
しりすぼみながら紡がれるのは、深い怨念がこもった言葉。何かを後悔するような匂いが同時に鼻に入る。
炭治郎は男を、哀れに思った。
この人は、きっと、大切な人を鬼に殺されたんだ……。俺と自分を重ねて、心を凍らせてしまったんだ。
でも、男はまだ禰豆子を切りつけていない。きっと迷っているのだ。
このまま対話を続ければ、あるいは……。
「どうか、妹を離してくれないでしょうか。俺が妹に誰も殺させません。人間に戻す方法も必ず見つけてみせます」
炭治郎は涙を拭き、声を震わさず、頭を下げた。
男から後悔と、困惑の匂いが強くなる。ぶるっ、と体を震わせると、炭治郎を見て叫んだ。
「……断る!!生殺与奪の権を他人に握らせるな!」
どうやら、男の望んでいた反応は違ったようだ。
男は刀を炭治郎に突きだした。
「俺がもう少し早く来ていればお前の家族は無事だったかもしれない!だが、一度過ぎた時は戻らない!」
明らかに怒っている風なのに、匂いは怒りではなく、別の感情に満ちている。
「何の力もないお前が鬼を人に戻す!?仇を見つける!?笑止千万!!!!」
男は一度息をついて、視線を禰豆子に向けた。
「お前が今やるべきなのは、俺と話す事では無いだろう。俺を殺してでも妹を奪い返す事だ」
炭治郎はようやく全てに合点がいった。
この人は、禰豆子を殺そうとしているのではない。俺を試そうとしているのだ――!
手元の斧を強く握りしめる。
「お前の人生全てをかけて、妹を取り返せ。さもなくば、俺は……!」
「止めろぉぉ!!!」
刀が高く振り上げられる。炭治郎は男のやろうとしている事を察して叫んだ。
反射的に石を投げ、行動を遮る。
(考えろ!考えろ!どうすればあの人を止められる!?)
斧を上に投げる、自分の身を犠牲にして禰豆子を守る。いや、それでは男の風のような速さに付いていけない。
(『俺の人生全てをかけて』……!そうだ!!)
炭治郎は父との思い出を想起した。
真冬の夜、大きな人喰い熊を一瞬で倒した父。そして、家に伝わるヒノカミ神楽。
ヒノカミ神楽は刀を用いて舞う。斧であってもそれは力になるはずだ。漠然だが、炭治郎は確信を持った。
例え相討ちになったとしても、禰豆子を守る!
炭治郎は、男に向かって走る。
口から燃え盛るような音がする。肺が焼けつくように痛い。
それでも、動きは止めない。
「エ"……?」
炭治郎の振りかぶった斧を見て、男の動きが一瞬止まる。
そんな隙を見逃す炭治郎ではない。
「ヒノカミ神楽――円舞!!」
紅蓮を纏った一閃が、一門流を襲った――。
一門流のいいわけ
「だってさ……原作のセリフとか、いちいち覚えてないし。炭治郎が気絶して、禰豆子が守るくらいしか話覚えてなかったし……。俺、そもそも演技とかすごい苦手というか(以下略)」
「取り敢えずあそこまでガチに殺しかかれるとは思っていなかった」