鮭の旬は秋冬なので、冨岡さんの独白が間違えていました。もう少しで鮭の旬終わる。
文章はそのままですが、一応。
流サイドで書きたい事は書いたので、炭治郎の修行をさくっと終わらせて数話居ないに二年後に行きたい。
吉野原さん、骸骨王さん、誤字脱字報告ありがとうございました!
「もうお前に教える事はない」
鱗滝さんに師事して、九ヶ月が経った。禰豆子はまだ目覚めないけど、俺は毎日禰豆子が起きた時の為に日記をつけている。
兄弟子の流さんから紙を贈られたのだ。いつか会えたらお礼を言おうと思う。
「最終選別への条件はこの岩を斬ることだ」
鱗滝さんは少し山の奥に入り、そこにあった岩を指差して言った。錆兎さんが斬った岩よりも、心なしか大きい気がする。
俺は真菰さんが叩き込んでくれた呼吸を意識しながら、刀を振るった。
『炭治郎はこれから岩を斬るよう言われると思うけど、実は私たちが最終選別に行く条件は違うんだ。岩を切ったら教えて上げるね』
今日は真菰さんでない人が指導に来てくれるらしい。冨岡さんだろうか。
なんとなしに人の匂いを追って山頂の稽古場に向かう。そこには狐面を腰にさげた宍色の髪の人がいた。
「岩は斬ったな?」
「はい!」
その人は木刀を手に取ると、構えた。
「俺は錆兎。今日から月に数回、お前の指導をしにここへ来る」
この人が錆兎さんなのか……。匂いで錆兎さんが冨岡さんや真菰さんよりも強い事を知る。
「よろしくお願いします!」
「最終選別への条件は『新しい型を作ること』従来の型を応用させたものでも構わん。お前が必要だと感じたものを作れ。俺はその手伝いをする」
「手伝い、ですか?」
「そうだ。自分で考えて編み出すものだから、俺は何も言わない。俺がする事は一つ!」
錆兎さんが木刀を振ると、離れている俺の方まで風が来る。
「お前をひたすら攻撃する事だ!お前はそのなかで自分に足りないものを見つけろ!お前だけの、拾陸ノ型を!!」
錆兎さんとの稽古が始まった。
――――
「錆兎がいない!!」
イヨッシャァァァ!!!!
俺は全力でガッツポーズを取った。
いつも後ろにいる錆兎が狭霧山でいないから、今日は思う存分水柱邸でゴロゴロできる。
よし!午前中に日課だけ済ませて宇髄の家に遊びに行こう!そこでお昼食べたら帰って夜まで寝よう!
おつうちゃん、ヨロピ!!
宇髄の家に手紙を贈る。
いつもは家にいる専業主婦の母ちゃんが、休日に用事で居ないときの気分である。ゲームたくさんしちゃうぞ、みたいな。
刀を持ち、庭に出て素振りをする。
気分が良いからいつもより倍速で振るえる気がした。凪素振り。
「とうっ!!」
だがしかし、俺の浮き浮き気分は素振り開始三分で崩れ去った。
塀を飛び越えて山吹色の着物が翻る。
「奇遇だな、流!いい鮭がとれたんだ!一緒に食べよう!」
「おま、人の家まで来て『奇遇だな』はないでしょう」
竜巻、台風、暴風女、村雲宗治である――!!
「フ、うっかりだ。ついでにツヤツヤなドングリやろう。糸を通して首飾りにすると良い」
「なにこれ」
「たまたま寄った山で『山の王』をかたる二足歩行の猪を見つけてな。熊からウリ坊を守ったお礼に貰った。御守りになるぞ!」
村雲は首から下げたドングリを見せてきた。
「私は『海の王』として貝殻を渡した。気に入ってくれたようだったぞ!」
「ヨカッタネ」
二足歩行の猪、めっちゃ心当たりあるんだけど。
「そういえば鮭だ!私は蒸し焼きが食べたい!」
蒸し焼きね、美味しいよね。
「鮭大根以外考えられない」
あー鮭大根も良いよね。
「ここは派手にかぶと焼きだろ!!」
かぶと焼き、作れるかな……?
「おい待てなんでお前らがいるんだ」
なぜか後ろに宇髄と冨岡とついでに白津湯さんがいた。
「私が呼んだ!」
うん、知ってた。
結局家で鮭パーティーをして、皆が帰った後に狭霧山から戻った錆兎が悔しそうな顔をしていた。
「柱三人を呼んでの手合わせ、さすがは流だ。見たかった……!」
どこら辺がさすがなの?
ちなみに俺は料理をしてたから、手合わせに参加していない。
錆兎には今度やるとき呼んでやるよと言ったが、その時はもう二度と来ない。
「伝令ィーー!雨柱、白津湯渦桃!上弦ノ弐トノ戦イデ死亡!!ソノ継子ノ村雲宗治ト花柱、胡蝶カナエ重傷!」
二週間後、白津湯渦桃の訃報が鴉によって伝えられたからだ。
大正コソコソ話
カナエさんの救援に白津湯さんが向かい、白津湯さんは仲の良かったカナエさんと村雲を庇いました。
村雲が居なかったらふたりとも死んでいました。
一人称と三人称、どちらが読みやすいですか?
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一人称
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三人称
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どちらでもいい