最初の方、主人公がキモいです。
アンケートがあります。
so-takさん、エーテルはりねずみさん、誤字脱字報告ありがとうございました!
「流さん。これ、きれいだねぇ」
「あげるよ」
「ありがとう!」
俺は禰豆子にツヤッツヤなドングリの首飾りを渡した。禰豆子は嬉しそうに笑ってドングリを眺めている。
やっば、禰豆子めちゃめちゃ可愛いわ!!!!
俺はドングリをくれた村雲に人生で初めて感謝した。
露葉と攸花も立派な大人になってしまったし、禰豆子の可愛さが染みる。目に入れてもたぶん痛くないぜ。
俺はそもそも友好がある女性が村雲と真菰しかいない上、村雲はもはや野生動物みたいな感じだし、可愛さが足りないのだ。周囲に。
「お兄ちゃん、無事かな……?」
「安心しろ。大丈夫だ」
物憂げに首を傾げる禰豆子かわええええ!!!!
俺が今日ここに来たのは、炭治郎に会うためである。今日は最終選別の最終日、順調に行けば夜までには戻ってくる筈だ。
加賀見さんから十通目の催促の手紙が来て、とうとう覚悟を決めた俺は狭霧山に久しぶりに帰ってきたのである。
禰豆子がヒョコッと起きていたので、一緒に遊んでいた。最初はびびられるかと思ったが、普通に笑って話しかけてくれた。天使や。
「ごめんな。ひどい事言って」
「ううん。大丈夫だよ!」
ホワァァ!!尊死!!
癒しである。このかわいい笑顔の為ならハラキリ宣言できますわ。
普通に喋ってる事には驚いたが、精神年齢はやはり少し低めだ。人間の頃の彼女なら年上の俺に敬語を使っただろうが、それは無く、使ってる言葉も幼い。まあ起きて元気にしている様子だから満足だけれども。
炭治郎はまだ帰ってこないだろうから、まだまだ禰豆子を独り占めだ。フヘヘ。
「お兄ちゃん!!」
「フベラッ!?」
縁側で足をぷらぷらさせていた禰豆子が唐突に立ち上がり、扉を開いて外に出ていく。
「禰豆子!起きたのか!?」
「お兄ちゃん!」
そこには抱き合って再会を喜ぶ兄弟の姿があった。
「禰豆子、本当にごめんな。俺があの時、ちゃんとしていればお前は傷つく事も無かったんだ!本当にごめんな!」
「いいのお兄ちゃん。わたしはお兄ちゃんが元気になってくれて嬉しいよ。もう謝らなくていいんだよ」
禰豆子が優しく炭治郎を撫でる。
炭治郎は顔をぐちゃぐちゃにしながら「ありがとう」と繰り返していた。
「禰豆子……こんな俺でも一緒に居てくれるか?必ず人間に戻してやるから、お兄ちゃんでいてもいいか……?」
「もちろんだよ!わたしのお兄ちゃんはお兄ちゃんだけだもん!」
太陽のような微笑み。俺は、正気に戻った。
俺、ヤバかったわ。ロリコンになってたわ。変態以外のなにものでも無かった。
禰豆子を離した炭治郎が今度はスライディング土下座を決めて俺の方に来る。
「一門様ァ!!すいませんでした!ありがとうございます!」
炭治郎の輝かしい目が俺の心を抉る。
「あなたのような優しい人に会えて俺たちは本当に恵まれていました!加賀見さんから聞いたんです!鬼を庇うのは常人じゃできない事だ、って!」
いや確かにその通りだけどさ、元はと言えば俺が悪かったというか。
「本当にありがとうございます!」
地面に額がのめり込んでいる炭治郎。
俺はとても居たたまれなくなった。
「どうして困惑してるんですか?」
クソッ、これだから鼻の良いガキは……!
「あ、俺は竈門炭治郎といいます!はじめまして!」
「とりあえず顔を上げろ」
全力で体を起こす炭治郎。なんか異常に元気。そして上半身裸である。どういうことや。今は冬だぞ。
一旦仕切り直す為に俺は咳払いをした。
一門流、水柱モードオン!
「よくやった、炭治郎。最終選別を越えたという事はお前も鬼殺隊士になったという事だ。常にそれを心がけろ」
「はい!」
「本来、鬼を連れるというのはご法度だ。これからお前は様々な困難に会うだろう。鬼からはもちろん、他の鬼殺隊士に命を狙われるかも知れない。だがお前は絶対に人を傷つけるなよ。禰豆子が人を襲わないことと共に、お前たちが鬼殺隊に有用であることを証明しなければ、決して受け入れられる事は無いと思え」
「はい!」
「鬼を人に戻す方法というのは全く分かっていない。なぜならいまだかつて鬼を人に戻す試みをした者はいないからだ。お前たちは周りから拒絶されるだろう。覚悟は出来ているな?」
「もちろんです!」
「これは餞別だ、大切に使え。健闘を祈る」
「ありがとうございます!」
俺は黒の刀袋を渡した。裏地もしっかり模様入りの、結構高いやつである。
事前に台本を考えて覚えてきたかいがあった。すらすら言えた。
しかし微妙な間が空いてしまったので、疑問をぶつける事にした。
「あのさ、何で服着てないの……?」
「錆兎さんがおっしゃったんです。兄弟子の流さんという方が『気空一体』という特殊な訓練をしていた、と。俺も弟弟子として、錆兎さんや義勇さんと同じようにしました!」
「…………」
どっから漏れたんだその情報はァァァァ!!!!
俺の黒歴史が知らぬ間に伝わっているゥゥ!誰だ!?誰が漏らしたんだ!?
インテリロンゲメガネだな!加賀見道鏡だな!あいつに違いない!!
「一門様は流さんを知っていますよね!どんな方なんですか?」
うん?もしやコイツ、俺がその流さんと気づいていない……?よし、黒歴史の正体が知られない為に、俺が流さんであることは伏せておこうじゃないか。
でも、変な勘違いをさせないためにも断片的に事実を述べておこう。
「流は、大したことのない男だ」
加賀見道鏡、一体どうしてやろうか。フフフ……。
俺は加賀見邸に全速力で向かった。
――――
『流は、大したことのない男だ』
あれは、どういう意味だったんだろう……。
あの時の一門様からは大きな怒りの匂いがした。もしかしたら流さんと一門様は仲が悪かったのかもしれない。
あの時から二週間が経った。
禰豆子は四日に一回程起きて、それ以外はずっと寝るような生活を続けている。
鱗滝さんから、今日はお客さんが来るから家で待機していなさいと言われた。刀は朝に貰ったけど、それとは別に人が来るらしい。
夕方になって、禰豆子が目を覚ました。まだお客さんは来ない。
心配だなぁ……。
もしかしたら山の麓で迷っているかもしれない、と鱗滝さんが小屋から出ていった。少し不安になって、俺は禰豆子の手を握る。
「アタタ……、ここで合ってるのかしら?ごめんくださーい!」
外から女の人の声がした。
「あ、今行きます!」
扉を開くと、鬼殺隊の隊服に蝶のような羽織を着た人が立っていた。月に照らされたその姿は今まで見たどの女性よりも美しい。
「あなたが竈門炭治郎君?はじめまして、わたしは胡蝶カナエです。階級は『甲』。お館様の指示で、しばらくあなた達のお目付け役になります」
手に階級の文字を浮かび上がらせると、俺に見せてくれる。
「遅れちゃってごめんなさい。妹がなかなか家から出してくれなくって」
胡蝶さんはそう言うと、少し困ったように笑って俺に手を差しのべた。
大正コソコソ話
カナエさんは肺を痛めましたが、リハビリのすえに呼吸を少し使えるくらいに回復しています。常中はできません。
『甲』の階級は元柱であることを考慮されてつけられました。
童磨戦以来、初めての任務になります。
アンケート追記
流は彼女いない歴=年齢を随時更新中です。ホロリ。
恋愛ルート欲しいですか?
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お前は一生独身だ。
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女の子とイチャイチャさせたるよ。