(最終選別編、勘違い要素の欠片もなくない??)
ごめんなさい。勘違い目当てで来ている皆さん。宇髄さんのキャラポジ的に入れられないんです。
最終選別編、あと三話で終わるよ!
「オラァ!!奥に潜んでるんだろ?出てこいやぁ!」
音の呼吸、壱ノ型・轟。
大爆発と共に宇髄は洞窟の入り口を叩いた。洞窟内では音が反響しまくり、中にいる鬼はたまったもんじゃないだろう。
恨み事を口々に、ワラワラと俺達を殺しに来る鬼たち。鬼は普通群れないものだが、ここにいる鬼たちは一年に数度しか餌がない事もあり、少し習性が違うらしい。
響き渡る音は俺の頭をも揺さぶるが、正気を保って刀を振るう。
水の呼吸、肆ノ型、打ち潮。
二体の鬼の首が一太刀で吹っ飛んだ。
「水の呼吸は綺麗すぎて逆に地味だな!もっと派手な技は無いのかよ!」
「あるけど難しくて使えないんだよ!というかお前の技はもうちょっと地味に出来ない?俺の髪に何度火がついたことか!!」
「十三回!!」
「数えてんのかよ!」
二人で五体の鬼を斬った所で洞窟内が静かになる。
宇髄は爆竹に火を点けると念のために洞窟の奥に投げ込んだ。強大な音をたてて洞窟が瓦解する。
「よし、次いくか」
最終選別三日目、俺達は誰もが恐れる爆殺鬼狩りーズとなっていた。
宇髄が調べたという地図は正確で、行くところには必ず鬼が居り、俺達に襲いかかってきた。
いや、俺達が襲いかかったという方が正しいかもしれない。
宇髄の攻撃は全てが喧しく、周り(主に俺と土地)の被害が凄い。ド派手な環境破壊だぜ。
俺が何度髪に火がついて全身火だるまになりかけた事か、何度山火事がおきそうになった事か……。
途中から俺が鬼よりも火事防止に気を配り周辺の木を斬り倒していた事に宇髄は気づいて……いるな。ガン無視してやがる。
俺達があまりに派手に爆発をさせているものだから、何度か他の受験者も見に来たのだが、全員笑いながら鬼を殺す宇髄にドン引きして帰ってしまった。
俺は同類と思われていないから!思われて、無いよね?
「三日で三十五体討伐か。思ったよりも良い調子だな!よし、昼飯食って夜まで寝よう!」
何度宇髄と離れようと思ったか知れない。しかし、ぶっちゃけ彼といると凄く安全なのは確かだ。野宿も手慣れているし、時間感覚がきっちりあるから互いに睡眠をしっかりとれる。忍びって凄いんだね。
「警戒頼む。おやすみ」
焚き火の横で毛布にくるまる俺、俺が二時間寝たら宇髄が二時間寝る。そういう約束だ。
太陽がガッツリ上がっているが、疲れた体は直ぐに俺を眠りへ引き込んでいった。
「起きろ!」
顔を思い切り蹴られる。痛い。
「山の天候は変わりやすい。霧が出て太陽が隠れた……鬼狩りの時間だ」
さっきまで太陽の下で爆殺しまくってた人間が何を言っているんだ。オールウェイズ鬼狩りの時間だわ。
「何時も以上に騒がしいな。警戒しろよ」
「耳が良いんだな」
俺は半ば察している。もうここまで目立っといて年号鬼が来ないわけ無いことを。どうせ見つかれば殺されるのだから、覚悟を決めよう。正直このギャグテンションであれば乗りきれる気がする。宇髄いるし。
懐から取り出した狐の面を眺める、狐の頬に雫の形の模様が彫ってあった。
「それは?」
「厄除の面だ。俺の先生が彫ってくれた」
「なんか雑な模様だな。地味地味だ」
人が気にしている所を抉るんじゃない!!
「お前、もしかして探してる鬼でもいるのか?さっきからキョロキョロしてるが?」
どうしよう言っちゃう?でも言ったら確定エンカウントになるよな……。
「もしそうなら別行動にするか?仇討ちは一人でしたいだろ」
「それはヤメテ」
一人にされたら死ぬ、何があっても死ぬ。
俺は息を吐いた。
「先生にたいそう恨みのある鬼がこの山に居るらしくてな……俺より先に最終選別に向かった人間が全員そいつに殺されているらしい。人を食いまくってるようだから、相当強いんだろうな」
「お前の先生何て言うの?」
「鱗滝左近次……」
この時の俺は疲れていた。何時もならこんなに素直には答えないし、今までの宇髄の行動からして確実に予測できていた筈なのだ。
「よし!」
宇髄は両足で確り立ち、全集中の呼吸を使った。
「鱗滝左近次の弟子がここにいるぞぉぉ!!!!」
遠くの方で、山の一部がズズッと動く。
「「…………。」」
「でかいな。人を何人食ったんだろう」
「凄いな。良い経験になりそうだぜ。だけどお前に譲ってやるよ!」
俺はスタコラサッサと逃げようとする宇髄の襟首を掴んで思い切り後ろに引いた。宇髄の服が抜ける。
「お前も一緒に殺るんだよ!」
上半身裸の宇髄を俺は踏みつけた。
大正コソコソ話
富岡義勇は現在、主人公を倒すため、山の至るところに仕掛けを作り計画を練っています。
錆兎は正々堂々が好きなので、ただひたすらに型の練習をしています。
二人は主人公との稽古を『鬼を倒す稽古』だと思っているので鬼役(主人公)をあらゆる手で倒そうとしているのです。