とある世界に転生者が現れた
だが、その転生者はどうやら普通とは言えない様で……?

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転生者による、これはひどいライダーの力の使い方

 時代を駆け抜けた平成ライダーたちの歴史、全ての力を受け継ぎ新たなレジェンドの歴史が……生まれなかった。

 これはそんな話ではない。

 この話はなぜか転生することになったとある女の一日を追う物語である。

 

――祝え! 新たなる転生者の誕生を!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 女の朝は早い。

 時間にして午前五時、女は起床する。

 

「ふふふ、おはよう……」

 

 そして、部屋中に至る所に貼られている無駄に高画質なとある青年の画像を見ながらうっとりとした顔をすること三十分、彼女は立ち上がり運動用の軽装に着替えると家の外へと繰り出した。

 

「うーん、いい朝!」

 

 先ほどまでのだらしない顔はどこへ行ったのやら、しっかりとした足取りで人通りの少ない歩道を軽やかな足取りで走り抜けていく。

 道中、同じように走る者たちへの挨拶も忘れず行い、近くの山を登っていき頂上にある公園へと訪れた。

 そして遊具なども使って柔軟体操を行うと、周りに人がいないことを確認してからどこからともなく手に紫と赤い色のボトルのような物を取り出した。

 

 それは、とある場所ではフルボトルと呼ばれる代物である。

 

「よーし、それじゃ全開で行こう!」

 

 女は小刻みにそしてリズミカルに二つのボトル、【シノビフルボトル】と【ラビットフルボトル】降ると、その場から走り出した。

 【ラビットフルボトル】で強化された脚力と【シノビフルボトル】の隠密能力で姿も音も出さずに山からさっそうと駆け降りると、女はある家の前で立ち止まる。

 山を駆け降りたというのに女の額には汗一つ掻いてはおらず、まるでアップが終わったというような雰囲気だった。

 そして、当然ではあるがこの家は女の家ではない。

 

「ふへへへ……」

 

 怪しげな声を吐き出しながら、女はその家のベランダへ音もなく跳躍し着地、窓越しに部屋の中を除き始めた。

 部屋には、先ほど女の部屋にあった青年がベットに横たわっている。

 

「今日もかわいい寝顔だわぁ……」

 

 女は窓越しに寝顔を楽しむと、窓をすり抜けて入っていた。

 まるで幽霊のように。

 そして青年の体を通り抜けたり入ったりを繰り返すこと数分、青年が起き始めた。

 

「やっば……!?」

 

 女は慌てて部屋から出ると、一足遅れて青年が起床した。

 

「ふぁああ」

 

 気の抜けたあくびを出した後学生服へと着替え始めた。

 そして女はというと……?

 

(Foooooo! 眼福やでぇ……)

 

透明になって着替えを覗いていた。

 

(このまま彼を見ながらでも……いや時間がないか)

 

 時間を見ればそろそろ学校の支度をしなければ遅刻してしまう時刻であった。

 女はしぶしぶ覗きを諦めると、左手に現れた指輪を腰に当てその場所からいなくなると、女自身の部屋に魔法陣と共に現れた。

 女は先ほどとは違う指輪で着替えると、部屋にある青年の写真に見惚れるほどきれいな笑顔を向けてから、鞄を肩にかけて学校へと向かった。

 

「行ってきまーす!」

 




主人公 女
能力
全平成ライダーの力を使用可能、同時使用も可。
ヤンデレ 変態 ストーカー気質
生まれて五歳のころに青年を目撃し一目惚れ、以来なぜか持っていたライダーの力を変態行為に使用し始める

肉体スペックは通常の人の者ではあるが、ライダーの力のせいもあって彼女を止められるものはいない

青年
主人公に好かれてしまった不幸な人
星の本棚で文字通りすべてを知られ、デンライナーとタイムウィザードリングで赤ん坊のころからの成長記録が主人公の手によって作られており、モーフィングパワーによって勝手に合い鍵まで作られている。 かわいそう

その代わりなのか寿命以外で死ぬことはない、というか主人公が死なせない

世界
ライダーのいない平和な世界の日本
財団X? ネオショッカー? 怪人? 知らない子ですね……


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