中村優斗の軌跡(現在修正中)   作:犬大好き

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前回のあらすじ
賢者の孫の世界に降り立ったユウナたちは、魔法学院に入学し、魔法を覚え、魔人を一人倒したりした


第八十八話(のびハザの軌跡『第二話』より)

「大☆爆☆発」

レオン「どうした?行くぞ」

 

 レオンにそう言われて、優菜の元を離れた

 今度は優菜と優斗が入れ替わって、北の別校舎へ

 

優斗「さて、どこから調べようか」

健治「手当たり次第にやるしかないだろ」

 

 まずは、図工室から調べることにした。中には暴徒が二人いた

 

聖奈「ここにも・・・!」

優斗「俺がやる」

 

 優斗は暴徒の持ったナイフをかわして、顎に銃口を当てて撃ち殺し、もう一人が振り回してきたナイフを、暴徒の死体に食い込ませて封じ、眉間に弾を撃ち込んだ

 

優斗『・・・やっぱり、力のリミッターが外れてるな。常に鍛冶場の馬鹿力にされてるのか・・・?』

健治『やっぱこの兄妹化け物並の強さだ・・・』

レオン「?誰かの手帳か?」

 

 四つのテーブルのうち、一つのテーブルに赤い手帳が置かれていた

 

優斗「・・・とりあえず見てみるか」

 

 優斗が手帳を開き、中身を見ると、誰かの手記の様だった

 

優斗「これ日記だな、読む必要あるか?」

レオン「どこかに避難すると書かれているかもしれないだろう」

優斗「・・・それもそうか」

 

以下、日記文

 

7月22日

明日は僕の嫌いな図工の授業だ。

図工の下手な僕はどうせまたからかわれるのだろう。

もうすぐ夏休みだというのに・・・ 早く終わってほしい。

7月23日

いよいよ、図工の時間だ。

粘土で手を作るらしい。

やってみたが、意外とうまくできた。

案ずるより・・・ウブが易し、だっけ?まあいいや。

あと、日記に書くほどの事か分からないけど

美術室で変な紙切れを拾った。

何か数字が書かれている・・・?

まあ、ただのゴミだろう。

ごみ箱まで捨てに行くのも面倒くさいので、

そのまま教室の隅に投げておいてしまった。

いいや、誰かが捨ててくれるだろう。

 

以上

 

のび太「教室の隅・・・」

 

 それぞれ、ゴミ箱と隅を探してみると、のび太が7と書かれたメモを見つけた

 

優斗「何の紙切れだ?」

のび太「給食室にあったのと同じだね」

優斗「他にもあんのか。見せてくれ」

 

 そうしてメモが並び、6と7が並んだ

 

優斗「・・・7まであるって事か?」

聖奈「それか、何かのパスワードとかでしょうか?」

健治「他にもあるかもしれねえな」

優斗「じゃあまた探索だな」

 

 それから、図工室から南の教室に行くとミネラルウォーターが一つ落ちていた

 

優斗「・・・逃げる時に落としたのか?」

健治「じゃあ、ここに避難した人がいたって事か?」

のび太「じゃあ、まだ校舎の中に?」

優斗「なら早く調べつくさないとな、暴徒になっちまう可能性もあるんだろ?」

レオン「他に調べていないのは、ここから東と二階から上か?二階ならいるかもしれないな」

優斗「一応一階も全部調べるんだろ?」

のび太「もちろん」

 

 そして東に行こうとすると、床の一部分に色が違うタイルがあった

 

優斗「?何でここだけ色が違うんだ?」

のび太「前はこんな色じゃなかったと思うけど・・・」

健治「誰かが変えたってか?何のために?」

レオン「さあな、だが油断ゆるなよ」

 

 優斗がタイルを踏むと、目の先にある廊下の角の置物からナイフが飛んできた

 

優斗「!?」

 

 ナイフは優斗の首へと空を切り、飛んでくる

 優斗は当たる瞬間に魔法障壁を展開し、ナイフを落とした

 

優斗「・・・面倒な事をする奴がいるもんだな」

健治「今、どうなったんだ?避けてねえよな?」

レオン「・・・」

優斗「あの置物、機械だな?スイッチ切ってくるから待ってろよ」

 

 優斗がスイッチを切って、皆がついてきた

 

優斗「それじゃここも調べるか」

 

 教室は全て板を内側から打ちつけられて開かず、トイレには何もなし。そして残った最後の部屋の倉庫には箱が一つ

 

のび太「暗証番号とかがいるのかな?」

聖奈「もしかして、学校中に落ちていた破れたメモが暗証番号でしょうか?」

健治「そっちの机に紙が一枚あったぞ」

優斗「メモか?」

健治「いや、数字は小さい順にって書かれてただけだ。メモはなかった」

レオン「金庫は四桁の暗証番号が必要らしい。あとふたつメモがあるはずだが・・・」

優斗「他に探してないのは?」

のび太「保健室から東はまだだよ」

 

 東渡り廊下へ行くと、暴徒が一人突っ込んだ来た

 

優斗「面倒だな」

 

 優斗は刃物を掴んで砕き、暴徒を殴って気絶させた

 

優斗「さっさと行こう。時間がもったいない」

レオン『もし、こいつが敵だとしたら・・・俺も覚悟を決めるしかないな』

 

 まずは資料室・・・

 

のび太「鍵が掛かってるね」

優斗「ブチ破るか」

聖奈「いえ、鍵は見つけてますから普通に開けましょう」

 

 聖奈さんが鍵を開けて、優斗が入ると暴徒がまた一人いた

 

優斗「どうやって入ったんだテメェはよォ!!」

 

 優斗が回し蹴りで暴徒の頭を壁にぶつけて気絶させた

 

優斗「・・・で、ここは資料室だったな」

聖奈「はい」

優斗「この中からメモを探すのか?」

のび太「・・・嘘でしょ?」

健治「根気強くやるしかないか」

 

 まず、緑ハーブとメモ(4)を見つけた

 しかし、ゲームではないので他も全部探す

 

優斗「・・・他に何かあると思えないのは俺だけか?」

健治「もしかしたらって事もあるだろ、飽きるな」

優斗「・・・仕方ないな。皆、今から本が勝手に飛び出たりするが気にするなよ」

レオン「?どういう意味だ?」

 

 レオンがそう言った瞬間、本が勝手に動き出した

 

レオン「な!?」

のび太「な、なにこれ!?」

優斗「気にするな、ただの怪奇現象だ」

 

 ペルソナが本の中を確認してるだけです。まだ優斗はのび太たちを信用しきっていないので見えてません

 

健治「怪奇現象の時点で普通じゃないんだよ!!」

優斗「大丈夫だ、こいつらも一緒に探してくれてるだけだ。何かあったら助けてくれるし、守護霊が手伝ってくれてるとでも思えばいい」

聖奈「えぇ・・・」

 

 結果、これ以上の収穫ナシ

 

優斗「皆ありがとうな、戻っていいぞ」

ヘル『もっとマシな使い方しないと殺す』

 

 なんて言いながら、頼みは聞いてくれるヘルは実は優しいのでは?

 そして、最後に一番奥の図書室へ。図書室には女の子の死体が一つあった

 

聖奈「恵美ちゃん!?」

優斗「・・・息はない・・・か」

健治「知り合いか?」

聖奈「テニスクラブの・・・後輩よ・・・」

健治「・・・そうか」

優斗『ヘルならどうにかできないか?』

ヘル『・・・死んでから時間が経ちすぎてるわ。これはガイアに身体を作って貰ったら出来るかもしれないけど・・・』

ガイア『これだけ無残に殺されてしまっては、生きる気力がなくなっているのではないかしら?』

優斗『・・・ならそっとしておこうか』

 

 そして図書室の奥の方で木箱を見つけた

 

健治「・・・怪しすぎるだろ」

優斗「罠・・・だよな?」

レオン「不用意に開けるのは危険だな」

のび太「とりあえず、どうしよう。開ける?」

優斗「一応俺が開けるか」

健治「ならこのナイフ使えよ」

 

 健治がナイフを渡そうとすると、優斗が木箱の角を掴み、握力で握り潰した

 

のび太「嘘・・・」

優斗「ハンドガンの弾入ってた・・・」

健治「なんでだよ」

レオン「・・・もしかすると、この事態を引き起こした誰かが置いたのかもしれないな」

優斗「何のために?敵に塩を送ったってのか?」

レオン「いや、ここを拠点にしていたか、今もしているかもしれない。だとすると、二階から上のシャッターのセキリュティが違うのも頷ける」

優斗「上階に犯人がいるってのか?」

レオン「可能性の話だ。もちろん、全く別の可能性もある。だが、ここから先は今まで以上に警戒せねばならないだろう」

 

 そして、ハーブを三種類見つけた

 

聖奈「こういう時の為に用意していたのかは分かりませんが、学校がハーブを自生してくれていたおかげで怪我が治せそうですね」

レオン「赤いハーブと緑のハーブを調合すれば効果が上がるはずだ」

優斗「・・・よくそんなこと知ってんな」

レオン「職業柄色々とな」

のび太「じゃあこの青色のハーブは?」

レオン「それは知らないな。持っておいて損はないだろうが、何が起こるかは賭けになりそうだな」

 

 以上図書室でした

 

優斗「メモまだ足りなくないか?」

健治「後行ってないとこってどこだ?」

のび太「職員室だと思う、鍵あるし」

優斗「じゃあさっさと行こう」

 

 職員室の鍵を開け、中に入ると、暴徒が二人いた

 

健治「またかよ!」

のび太「窓が割れてる・・・」

レオン「割って入ってきたのか」

 

 暴徒が一人、こちらに気付いたと同時に、向かってきたので魔法で眠らせた。ついでにもう一人も

 

のび太「・・・寝たの?」

健治「・・・もう何しても驚かねえぞ」

 

 木箱も二つあったので壊すと、またハンドガンの弾が入ってた

 

聖奈「あとは奥の校長室だけですね」

 

 校長室に入ると、なぜか悪魔と女神の像が三つずつあり、校長先生らしき大人の死体もあった

 

のび太「校長先生・・・」

聖奈「・・・」

健治「面倒くせーオッサンだったけどな。生徒の為に、夏休みにもこうして校長室で仕事をしてたんだな」

優斗「・・・先生・・・か」

 

 のび太たちが悲しんでる間に、レオンがテーブルの上に紙があるのを見つけた

 

レオン「全員、こっちに来てくれ」

 

 皆も紙に目を通すと「三人の女により扉は開かれる」と書かれていた

 

のび太「?」

聖奈「女・・・あの女神の像でしょうか」

健治「三人だし、そうだろうな」

優斗「下のタイルの色が違う所があるぞ、ここの上に乗せるんじゃないのか?」

レオン「奥に隠れ扉を見つけた、おそらくここが開くんだろう」

優斗「じゃあ、ちょっと頑張ろうか」

 

 どうにか悪魔の像をどけて、女神の像を並べた

 すると、奥にある扉から鍵が開く音がした

 

のび太「やったぁ!」

優斗「さすがに隠し部屋なら暴徒もいないだろうし、俺は見張っててもいいけど」

レオン「いや、見張りなら俺がしよう」

 

 ということで、レオンが見張りしている間に部屋を調べようとすると、壁に貼られた写真が目に入った

 

のび太「テニスクラブの写真・・・?いかにも隠し撮りって感じだね・・・。あ、聖奈さんも写ってる」

聖奈「どうして・・・」

健治「・・・そういや、テニスクラブばかり見回りしてたな、あの校長は」

レオン「・・・日本はそういう国だったか?」

 

 次に見つけたのは・・・

 

優斗「女子更衣室の・・・・鍵」

のび太「校長先生・・・」

聖奈「あの人・・・!」

健治「・・・やれやれ。いい歳して何やってんだか、あのオッサン」

レオン「・・・」

 

 そしてメモ

 

優斗「最後の数字は「0」か。これで四つ揃ったな」

レオン「ここにあるという事は、校長も何かしら知っていた可能性があるな」

優斗「もう聞くことはできないけどな」

 

 校長室から出る時に、のび太たちの校長先生を見る目が濁っていた

 暗証番号の部屋まで戻り、やっと箱を開けられる

 

優斗「番号は小さい順で、手に入れたのは、6、7、4、0だな」

のび太「じゃあ暗証番号は「0467」だね」

 

 のび太が暗証番号を入れ、箱があいた

 中には、プラーガと書かれているメモが入っていた

 

優斗「プラーガ・・・?」

 

 優斗が聞きなれない言葉に困惑していると、外から芝刈り機のような音がした

 

聖奈「何の音!?」

外の声「んぎあぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 すると、紙袋を被り、チェーンソーを持った男が入ってきた

 

健治「何だあいつ!?」

のび太「チェーンソー!?あんなの当たったら・・・!」

優斗「俺がアイツを抑える!皆は先に外に出ろ!」

 

 優斗が向かってきたチェーンソーを、抑えようと向かえ打つと、チェーンソーを振り回してきたので二歩下がった

 

優斗『さすがに直接当たったら危ないか?サイヤ人はどれぐらい頑丈なのか分からねえ』

のび太「向こう側から誰かが抑えてて開かないよ!!」

 

 のび太がドアを開けようとしても、全く開かず、レオンが突撃しても凹んだだけで開かなかった

 凹むだけでも異常である。鉄だぞ

 優斗が一旦チェーンソー男を殴り飛ばして、のび太たちの所に行った

 

優斗「開かないか・・・。仕方ない、こいつは俺がやるから。こっちを見ずに全員で扉をどうにか開けてくれ」

健治「見ずにか?」

優斗「ちょっと刺激が強すぎるからな」

 

 優斗が魔法で剣を作り出し、チェーンソー男に向けると、チェーンソー男が立ち上がってチェーンソーを振りかぶって向かってきた

 

優斗「魔法障壁展開」

 

 優斗が障壁でチェーンソー男を壁に押さえつけて、剣を魔法で動かしてチェーンソー男の顔面に刺した

 そしてチェーンソーの電源を切り、イフリートに電子回路を焼き切ってもらった

 

優斗「そっちはどうだ?」

健治「何とか開いたぜ・・・」

のび太「はぁ・・・はぁ・・・もう嫌だよこんなの・・・」

聖奈「・・・このメモには、あまりよろしくない事が書かれているのでしょうか」

 

 のびたは苛立ちを覚えながらもメモの表紙を見たが

 

のび太「何て書いてるんだろう。英語だから全然わからないや・・・」

優斗「俺も断片的にしか分からないな(優菜なら分かるのか?)」

レオン「・・・みな疲れてるだろうから、一度保健室に戻って少し休んだ方がいいな。メモはそこで俺が読んでやる」

 

 皆で何事も無く保健室に戻った。優菜は既に起きており、保健室も欠員はいなかった

 

出木杉「それで、そのメモを見つけたのか・・・。大丈夫だったかい?どこか怪我していたら遠慮なく言ってくれ」

のび太「ううん、大丈夫だよ。皆がいてくれたから・・・」

健治「そもそも。優斗が、よくある異世界系のマンガの主人公みたいに強かったから、全く危なげなかったな」

レオン「人間がどうかも怪しいくらいだったな」

久下「それで、そのメモには何が書かれているんだ?金庫なんかで厳重に保管されているあたり、ただのメモではないと思うが・・・」

 

 皆が話してる間に、優斗は優菜を起こそうとベッドのカーテンを開いた(保健室ってカーテンあるよな?)優菜は既に起きており、ベッドの上に座っていた

 

優菜「遅いぞ」

優斗「おう、お前も起きてたか」

 

 優斗が優菜の所に行き、耳打ちした

 

優斗「この世界の事は覚えてるか?」

優菜「覚えてるさ、いくらドラゴンボールに十数年いたからってそう簡単に忘れられるか」

優斗「それもそうか」

 

 すると、レオンにカーテンを開けられ、こう言われた

 

レオン「メモを読み上げる、少し静かにしてくれ」

優斗「ああ、すまん」

 

 優斗が優菜の横に座り、話を聞きだした

 

優菜『何でわざわざ俺の隣に座るんだ?』

 

 優菜は疑問に思いながらもレオンの話を聞いた

 次のレオンが話してる事がメモの内容です。面倒だと思ったら、セリフの後にある要約から下の地の文を読んで

 

レオン「ヨーロッパの寒村で発見された寄生生物「プラーガ」。これには、宿主をコントロールするという大きな特徴がある。「プラーガ」の卵を人間に投与すると、「プラーガ」はその人間の体内で孵化し、成長する。そして中枢神経に取り付き、その人間を自在にコントロールすることができるのだ。しかも、寄生後も宿主の知能は失われず、他の寄生者と意思疎通を図ることもできる。この性質を利用すれば我々の目的を達成するのも夢ではない。ただ、ひとつ難点がある。それは、宿主の体内に投与してから精神を支配するまでの間に、絶対的なタイムラグがあるという事だ。これは、先に述べた卵の状態で注入されることに関係する。プラーガが孵化し、成長し、中枢新家に取り付くまでにはどうしても時間が必要になるのだ。これでは取り付くより先にプラーガを取り除かれかねない。そこで改良型のプラーガが開発された。我々は、この改良型を「プラーガ・タイプ2」と呼んでいる。タイプ2では、既に成長したプラーガを直接投与するため、精神の支配が即時に行われるという特徴がある。投与の方法は、経口投与。つまりは、口から無理やり押し込むわけだ。経口投与されたタイプ2は、食堂を破って体内に侵入し、延髄精神の支配を始める。実験では、タイプ2の投与から精神が支配されるまで、平均10秒以下というタイムを記録している。これだけの性能があれば、困らないだろう。残るは実験データの蓄積だが、これは日本のすすきが原で行うこととする。実験項目は以下の二点である」

 

 ここは箇条書きにしておく

 

 1、感染

 タイプ2の一時投与は10体の被験者に留め、その後の感染の拡散スピードを観察、調査する。

 最初の10名の被験者には、十分な量のタイプ2を渡しておく。

 

 2、戦闘

 タイプ2の戦闘能力に関するデータを蓄積する。

 戦闘対象は、日本の警官隊とする。

 

 要約

 ヨーロッパで都合のいい寄生生物発見したンゴ→でも卵のまま使うと時間かかるし摘出されるかもしれないンゴ→なら成長させてから寄生させるンゴ→茶色い物体(プラーガ・タイプ2)完成

 実験は日本のすすきが原(のび太たちの街の名前)でやるンゴ

 てな感じ、ンゴ使いすぎたね、ごめん

 

優菜「言ってもらっててなんだけどなっ・・・・がいな」

のび太「宿主を操る寄生生物・・・!?」

聖奈「そんなのが本当に・・・!?」

レオン「・・・にわかには信じられんが、この事態の原因はこれしか無さそうだ」

健治「・・・確かにな。現に、その寄生体らしきのをそこの・・・なんつったけか」

安雄「安雄です」

健治「そうそう、安雄が入れられかけたところを見た。確証はないが、入れられてたら暴徒の仲間入りだったろうな」

ジャイアン「嘘だろ・・・なんてこった・・・」

久下「というか、なぜそんなメモがこの学校にある?」

出木杉「この学校も繋がっていたのかも知れない・・・、そのメモを書いた集団と」

レオン「ああ、その可能性は高い」

スネ夫「前からちょっと変な学校だと思ってたけどさ・・・。こんなのって・・・」

安雄『スネ夫はそう思ってたのか・・・俺は予感もしなかったのに・・・』

静香「あんまりだわ・・・」

 

 そこで。また優斗が耳打ちしてきた

 

優斗「お前の見解はどうだ?」

優菜「・・・まあ、そうなるのが自然だし、実際そうなんだが・・・。メタい話、そうした方が話を運びやすいし、何より二次創作は何でもできるから」

優斗「・・・そういうもんか」

優菜「そういうもんだ」

 

 そこで、健治がずっと疑問にしていたことを口にした

 

健治「・・・結局よ、優菜と優斗って何もんなんだ?明らかに人間の域は超えてるし、そのメモを書いた集団の一員って事はないのか?」

 

 部屋の中に不穏な空気が流れる

 

のび太「ゆ、優菜さん達は僕らを助けてくれてるのに、怪しむのは・・・」

健治「いや、ここらでハッキリさせておくべきだ。身体能力も技術も、どっちも超人レベルで、変な力も使う。そんな奴がたまたまこの街に来てて、たまたまのび太たちと知り合って、ついでに助けてくれるなんて都合がよすぎるだろ」

優菜「・・・まあ、結構妥当だけど、俺たちはそんなんj」

レオン「その二人が関係者という可能性は、今は限りなく0に近い」

優斗「!・・・お前は俺らの事ずっと怪しんでたじゃねえか」

レオン「確かに、ずっとお前達が変な行動をしないか監視していたが・・・関係者ならこのメモを見つけた時点で、あのチェーンソー男と一緒に俺たちを殺していただろう。変な能力の事は気になるが、少なくとも敵でないなら言及もしない。まあ、俺たちから信用を得てから殺すような狂人なら話は別だがな」

優菜『なんか寝てる間に信頼置かれてるの変な気分だ』

優斗「ま、まあ俺らの事こき使うのは別に構わねえからs」

 

 すると、部屋中に腹の虫が鳴った音が響いた

 

レオン「・・・」

静香「・・・」

ジャイアン「のび太・・・!」

のび太「ぼ、僕じゃないよ!」

 

 すると、聖奈が顔を赤らめながら手を上げた

 

聖奈「ごめんなさい・・・私です。お腹すいちゃって・・・」

健治「・・・そういや、何も食ってねえな」

ジャイアン「給食室に何か食べ物はなかったのか?」

出木杉「今は夏休みだからね・・・。給食が無いから、食材もあまり・・・」

安雄「なら、スーパーかコンビニに行って取って来るしかないか?」

健治「コンビニなら、学校の東にあるコンビニが一番近いな」

レオン「確かに、このままでは行動が出来なくなる。俺達調査チームは外へ行ってくる。留守は頼んだぞ」

久下「ああ、気を付けてな・・・」

優斗「それじゃあ、また交代だな」

優菜「ああ、お前は休んでていいぞ」

安雄「・・・」

優菜『安雄はまだ体力が戻ってない、逃げ回ってたワケだから仕方ないな。もし、戦いに参加できるなら、原作通りロケランでも持たせられれば・・・』

レオン「優菜、準備はいいか?」

優菜「ん・・・ああ、問題ない」

 

 優菜はレオンについていき、保健室を後にし、学校の外に出た

 外は日が落ち始めており、夕暮れ時になってしまっていた

 

レオン「それで、コンビニとやらはどこだ?あまり遠くないと嬉しいが」

健治「こっちだ、ついてきてくれ」

 

 健治の後をついていくと、道すがらに多くの老若男女の死体が転がっていた

 

のび太「ひどい・・・僕たちの町が・・・」

健治「・・・」

レオン「・・・いくぞ。保健室の奴らを待たせるわけには行かない」

優菜「こうなったのは残念だが、俺達にはどうもできない。もう”終わってしまった”事だからな(この人数全員を生き返らせるのは、俺には無理だ。一人を生き返らせても家族が死んで、こんな荒廃した世界で独りになるくらいなら、死なせたままの方が良いだろう)」

のび太「・・・はい」

 

 レオンが歩き出し、その後をみんながついていく

 しかし、のび太たちの足取りが重い、特に聖奈が

 優菜もあまりの惨状に絶句しながらも前に進んでいった

 

優菜『これが実験の結果か。・・・最低だな、この計画を考えた醜悪な奴の顔が浮かんで見える』

 

 優菜がそう考えながら歩いていると、後ろの聖奈が膝をついて足を止めた

 

のび太「聖奈さん!?」

 

 のび太が近寄り、その目に映ったのは、聖奈の涙であった

 

聖奈「ぐすっ・・・うぅ・・・」

のび太「聖奈さん・・・」

優菜「・・・キツイことを言うようで悪いが、今泣いてる暇はない。今生きている人だけで生きなきゃならない。あの、人がいっぱいいて平和な日常は、帰ってこない」

健治「おい!さすがに言いすぎd」

優菜「だから生きるんだ。あの日常が、目の前に帰って来るまで、生き抜くんだ」

聖奈「っ・・・!」

健治「それは理想論じゃないのか?そんな簡単に言っていい話じゃねえだろ」

優菜「理想論が現実にならないとは限らないだろ。理想論を現実論にするのが俺の役目だ。だから俺達の力は存分に使ってくれて構わないし、俺も余す気はない」

 

 優菜が健治に熱弁していると、聖奈が立ち上がった

 

のび太「もう大丈夫なの?」

聖奈「うん、ごめんなさい、私のせいで止まっちゃって」

 

 聖奈の涙は止まっていた

 

優菜「・・・いや、立ち直ったならいい。もう日が落ちた、早く食料を手に入れて戻ろう」

レオン「健治くん、続きを案内してくれ」

健治「あ、ああ、分かった」

優菜「歩けるな?」

聖奈「はい・・・!」

 

 5人で歩き出し、コンビニに着いた

 

健治「ついたぞ、ここだ」

 

 中に入り、アラメイに電気をつけてもらった

 

のび太「わぁ、いっぱいある」

聖奈「でも・・・本当に持って行っていいのかしら?」

健治「非常時だから仕方ねぇだろ。それに・・・もう、この街で食料が必要な人間は俺達ぐらいだろ・・・」

聖奈「・・・」

のび太「・・・」

レオン「・・・」

 

 レオンがカウンターの上に一万円札を置いた

 

レオン「これで気にする必要もないだろう、好きなだけ持っていけ」

 

 レオンが奢ってくれるらしいので、あるもの全部カオスの倉庫にぶち込んだ

 

健治「やり過ぎじゃねえか?それじゃ一万円じゃ足りないぞ・・・」

優菜「貰えるモノは貰う性分でな」

 

 その頃、学校の保健室では・・・

 

静香「・・・スネ夫さん、遅いわね・・・」

ジャイアン「トイレに行ってからもう20分か」

出木杉「まさか・・・何かあったんじゃ・・・」

安雄「相当酷い下痢とかなら分からなくもないけど、この状況じゃ心配だな」

久下「俺が見に行こう」

優斗「いや俺が見に行く。久下さんはここを守っててくれ」

久下「そ、そうか、分かった」

安雄「俺も行かせてくれ」

優斗「体力は戻ったのか?」

安雄「ああ。俺だって何か役に立ちたいんだ」

優斗「・・・役に立つも何も、見に行くだけだから別にいいぞ」

出木杉「二人とも、気を付けて」

 

 安雄と共に男子トイレへ行き、扉を開けようとすると「ママァーーーー!!」という悲鳴が中から聞こえた

 聞こえたと同時に扉を開き、中に入ると、蝿のような体毛と露わになった筋肉そのもの、そして手の代わりに鎌がついていた化け物がいた

 よく分からない?「バイオ キメラ」で調べてね

 

優斗「なんだこの化け物!?」

スネ夫「助けてぇーーー!!」

安雄「う、うわぁああああ!!」

 

 安雄の悲鳴で化け物がこちらに気付き、近寄ってきた

 

優斗「安雄!テキトーに武器を投げ渡すからどうにかしてくれよ!」

安雄「えぇ!?」

 

 カオスに銃を一つ渡させて、優斗は化け物の脇腹に蹴りを入れ、すぐに下がった

 

優斗「取れたか!?」

安雄「と、取れたけどよぉ。こ、これロケットランチャーってやつじゃないのか!?」

優斗「(ロケラン!?いや、それなら・・・)俺が合図したら撃てよ!!」

安雄「ここ屋内だぞ!?」

優斗「俺を信じろ!!」

 

 優斗が化け物に向かって行き、先ほどとは逆の脇腹に蹴りを入れてから一発殴り、同時にカオスの空間が開いて、中に化け物を押し込んだ

 

優斗「今だ!」

安雄「どうにでもなれぇえええ!!」

 

 安雄が撃ったロケランの弾はカオスの空間に入り、化け物に直撃、爆風が来ないようにカオスの空間を閉じて始末完了

 

スネ夫「た、助かった・・・」

優斗「よし、よくやった」

安雄「あ、ありがとうございます。でも、何でロケランなんか持ってるんですか?」

優斗「学校に来るときに警察署から拝借してきた」

安雄「泥棒じゃないですか!!」

スネ夫「はぁ、もう嫌だよこんなの・・・」

優斗「じゃあ、さっさと戻るぞ。銃声に驚いてるかも知れない」

安雄「てか、よく20分もトイレに入ってたな」

スネ夫「それがさー、出ようと思ったら誰かが入ってきて」

優斗「入ってきて!?保健室からは誰も出てないぞ!?」

スネ夫「そんなに声を荒げないでよ・・・僕だってわけわかんないんだから」

優斗「どんな奴だった?風貌はいい、声色で男か女かぐらいはわかるだろ?」

スネ夫「確か、先に入ってきたのが男で、次に来た人は女だったと思う」

優斗「(二人いたのかよ)何か言ってたか?」

スネ夫「男は息を荒くして「撒けたか?」って言ってたから誰かから逃げてたんだと思う。で、そのあと女の人が入ってきて「見つけたッ!!」って入ってきたんだ。そしたら、男が何かして二人ともいなくなったんだ。それで、出てみたらあの化け物がいたんだ」

安雄「俺たちが来た時がグッドタイミングだったって事か?なら、なんでその二人はいなかったんだ?」

スネ夫「もし、あの二人が秘密道具でも使ってたなら、居なくなった理由も分かるんだけど・・・」

優斗「(この世界ではもう出てくるのか)・・・言ってる事は大体わかった、だがじっくり考えるのは後にしよう。何かしたっていうのが、まだ残ってるならここが危険な可能性もある。さっきの奴がいたのもそのせいかもしれない」

安雄「そうですね、じゃあすぐ戻りましょう」

 

 そして優菜たち探索組に戻る

 

優菜「ゴチになりました」

レオン「・・・」

聖奈「・・・」

健治「・・・」

のび太「流石に持ってき過ぎじゃ・・・」

レオン「・・・俺の財布の事は気にするな、今は一秒でも早く帰るべきだ」

健治「・・・だな、いつアイツらが襲ってくるかも分からねえ。下手すらアイツらより危険な奴が来るかもしれねえし」

優菜『え、それフラg』

 

 優菜が察したと同時に、コンビニの駐車場に放置されていた車が爆発した

 

皆「!?」

レオン「全員下がれ!!」

 

 レオンが声をかけ、全員が一歩下がる

 爆発から出た炎から男が一人出てきた。ニット帽とコートを着た、二メートルはあろうかという巨体の男が炎の中から出てきたのだ

 

のび太「な、なにあれ・・・!?」

レオン「・・・ヤバそうだな」

コート男「ウゥゥゥゥゥア!」

 

 コート男が少しずつ近づいてきた

 

レオン「・・・俺が時間を稼ぐ。君たちは学校まで走れ!」

聖奈「で、でも・・・!」

健治「ここは言う通りにしとけ!行くぞ!」

優菜「俺は残る、俺なら援護できる。というか、ぶっ倒してやる。のび太、二人を任せたぞ」

のび太「う、うん」

 

 三人は学校の方へ走り去っていった

 

レオン「さて、またコートを着た男か。少々飽きたが、付き合うか」

優菜「戦った事あるの?じゃあ、弱点教えてよ」

レオン「知らないな」

優菜「知らないのかy」

 

 優菜がコート男に殴られ、一歩後ずさりし、一発殴り飛ばした

 鼻をつまみ、鼻血を出して立て直し、コート男を見た

 

優菜「そういうタイプな、OK」

 

 コート男は立ち上がり、こちらを見た

 次に気弾を一つ飛ばして、コート男が後ずさりする

 

レオン「・・・また変な力を使ってるな」

優菜「こいつの相手したいの?俺は長引くのはごめんだね」

 

 優菜はトドメの一撃を食らわせようとすると、自動車が飛んでき、攻撃をやめて車を避けた

 

レオン「手伝おうか?」

優菜「じゃあ、俺がアイツを車のとこまで引き寄せるから車のガソリンを撃ってくれ。俺が近くに居ても構うな。時間稼ぎだけならそれで十分だろ」

レオン「わかった、遠慮なく撃てばいいんだな」

 

 優菜がコート男に近付き、殴って殴られを繰り返した後、殴ってきた腕を掴み、コート男を背負い投げて車の横に叩きつけた

 そこでレオンがガソリンを撃ち、優菜ごと爆発に巻きこませた

 

レオン「・・・」

 

 炎の中に人影が一つ起き上がるのが見えた。レオンは見えた途端にすぐ銃口を上げなおした

 炎の中から出てきたのは、体中が燃え盛っている少女の姿だった

 

レオン「・・・それは、生きてるのか?」

 

 優菜は指を空に突き立て、指先に水の塊が出来上がった。優菜が腕を下ろすと、バシャッと水が優菜に被り、火が消えた

 

優菜「ふぅ・・・」

レオン「火傷を・・・してない?アレだけ火の中にいれば、皮膚が爛れてもおかしくないと思うが・・・」

優菜「実は、波紋っていう超能力を使えるんだ。その波紋を肌の上に走らせて、その波紋の上を火が走ってたから火傷してないんだ」

レオン「・・・それはアレか?魔法瓶とやらと同じ原理か?」

優菜「・・・厳密には違うけど、まあ、そんな感じだ(適当)。ちなみに覚えたくても、教え方知らんから諦めてくれ」

レオン「安心しろ、お前みたいに人間をやめる気はない」

 

 すると、のび太たちからレオンに無線が来た

 

のび太『レオンさん?無事ですか?』

レオン「ちょうど今、倒した所だ。俺は外傷無し。優菜は一度火だるまになったが、まあ無事だ」

のび太『火だるまになって無事なんですか・・・?』

優菜「今からそっちに帰る。先に保健室に入っててもいいぞ」

健治『だったら、先に入っとくからな。油断すんなよ』

レオン「子供に心配されるほど軟じゃない」

 

 そして、優菜たちは学校に戻って行った。優菜が無線機を落としたことも知らずに

 学校に着いたが、グラウンドにのび太たちの姿はない。さっき言っていた通り、保健室に行ったのだろう。ので、保健室に行き、皆と合流した

 

優斗「おかえり」

優菜「ただいま~」

出木杉「聞いた話によると、一度火だるまになったそうだけど・・・まったくそんな様子は見られないね。あなたホントに人間ですか?」

優菜「直球だな」

健治「まあでも、この人ならあり得るかって感じだけどな」

のび太「・・・あれは・・・何だったんだろ」

レオン「わからん」

優菜「一応アイツも一緒に火だるまになったけど、多分生きてるよ」

レオン「アイツは、無差別に襲いかかる他の奴と違って、明確に俺たちを狙っていた節がある。・・・例の奴らが動いているのかもな」

スネ夫「プラーガのメモを書いた人たちの事だね」

レオン「ああ。なぜ目の敵にされるのかはわからんが・・・」

安雄「いや、そのメモを見つけたからじゃないのか?見つけた時にチェーンソー男に襲われたんなら、見つけたのを知られててもおかしくないだろ?」

優菜「十中八九そうだろうな。でも、この街を壊した奴らと戦えられるのか?」

スネ夫「いやいや、戦わないと死ぬの間違いでしょ!?こっちはアンタみたいな力も無いのに、そう簡単に勝てる気なんてしないよ!!」

 

 優菜は、自分の発言が無神経だったことに気付き、少し落胆。すると優斗が「こいつ戦闘狂だから」と傷口に塩を塗ってきて完全にダウンし、優斗の膝に頭を乗せて拗ねた

 

優斗「えっと・・・それじゃあ、こっちで何があったか話していいかな?」

レオン「何かあったのか?」

 

 優斗は、スネ夫が襲われた化け物について話した

 

レオン「そんな事があったのか・・・」

優菜「化け物ぐらい一撃で仕留めろ」

優斗「お前だってコート男を仕留めてないんだろ?」

優菜「こっちは鉄殴ってる様なもんだぞ」

優斗「こっちだって蝿の化け物だぞ、触りたくねえよ」

 

 優菜と優斗がいがみ合ってると、ヘルが頭の中で「やめないと殺すわよ」と言ってきたのでやめた

 

久下「(このままだと、空気が重くなる一方だな)・・・ひとまず、食料は手に入ったんだ。これから何をするか考えた方が良いんじゃないか?」

出木杉「・・・そうですね、今はどうやって生き残るかを考えましょう」

優斗「でもよ、手がかりもねえのにどこ行くってんだ?」

レオン「・・・二階より上の防火シャッターは開かないのか?」

スネ夫「・・・のび太たちが外に出ている間に一応聞きましたけど」

レオン「俺はこの学校をもっと調べる。奴らと繋がっていた学校だ、何もないとは思えん。だが、相手がこちらを狙っている以上、危険だ。俺がひとりで行く。君たちはここに残れ」

出木杉「待ってください!一人だなんてとんでもありません!・・・あなたは、どうやらこういう状況に慣れていらっしゃるようですが、敵は得体の知れない組織です。せめて、この学校の構造をよく知る誰かが同行した方がいいと思います」

久下「・・・確かにその通りだな。この状況下で単独行動は危険だ」

レオン「・・・すまない。あまり君達を危険に晒したくなかったんだが・・・」

ジャイアン「心配すんな、一致団結した俺達に敵はいねぇ!」

スネ夫「よくいうよ・・・まあ、実際みんなで色んな困難を乗り越えてきたもんね」

 

 スネ夫の言葉に疑問を持った優斗が、小声で話しかけてきた

 

優斗「なあ、こいつ等小学生だろ?」

優菜「ああ、そうだが?」

優斗「こいつ等の言ってる冒険って、裏山を探検したりとかか?」

優菜「んーと、宇宙行ったり、過去行ったり、秘境行ったりだ」

優斗「それ小学生が経験できることじゃないだろ」

優菜「のび太たちは、ずっと日本の看板を背負ってるんだ。毎年映画が出て、その度に新たな冒険を経験する。下手すりゃ、そこらの兵士より場数を踏んでる。そもそも、俺たちが並んで立てるようなキャラクターじゃないんだ」

優斗「ふーん」

優菜『まあ、全部秘密道具在りきだけどな』

 

 その間、皆で話が進み、また探索組と待機組に分かれることに

 

健治「で、誰が付いて行く?俺は別に構わんが、緑川とかはいい加減休んだ方がいいんじゃないか?」

聖奈「・・・ごめん、確かにいろいろあったからちょっと休みたいかも・・・」

スネ夫「・・・じゃあ、今度は僕の番かな?」

出木杉「・・・いや、もしもの時の為に、防火シャッターを制御できるスネ夫君にはここに残ってほしい。僕が行くよ。言い出したのは僕だからね」

のび太「僕も行くよ。大丈夫、まだ動けるから」

レオン「・・・よし、二人もいれば十分だ」

優斗「いや、俺も行くからな?何があるか分からないんなら、俺も行った方が良いだろ」

優菜「・・・何かあったら、死んでも俺たちが守る。生命力だけは心配しなくていい、捨て駒として使われて生きて帰ってくるようなレベルだから」

ジャイアン「・・・ゴキブリ並みって事か?」

優菜「・・・その例えはやめてくれ」

レオン「・・・それじゃあ、この四人で行こう。何かあったら連絡をくれ」

久下「ああ、気を付けてな・・・」

 

 優菜たちは、保健室を出て行った




次回予告
探索に向かった優菜達は、ある人物と立ち会う事になる

次回「尊敬の末路」

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