艦これの世界で名探偵と英雄王に挟まれながら、艦娘っぽい娘達と頑張ってます。『完結』   作:サルスベリ

17 / 18
 

 最終話となりました。

 お付き合いいただきありがとうございます。

 今までの話は、これをやりたかっただけです。

 的な話で終わりとさせてください。







ごく普通の神様転生ってことですか?

 

「まあ、お茶でも飲むかね?」

 

「はい、いただきます」

 

「お茶菓子もあるが、饅頭でいいかの?」

 

「ありがとうございます」

 

 ほのぼの縁側でお茶を貰っています、どうも田中・一郎です。

 

 突然ですが、俺は死にました。

 

 いや~~~胃潰瘍ってさ、いきなり血を吐くんだね。血を吐いて痛かったから、鎮痛剤とかがぶ飲みして仕事していたら、いきなり目の前が暗くなってね。

 

 まあ、ストレス溜まりましたね、って瞬間はあったから、自業自得かなぁって思っていますけど。

 

「・・・・お茶もらっておいてなんなんですけど、貴方は?」

 

「うむ、おまえさんから見たから神様じゃ」

 

「へぇ~~~~あ、修一のおかげで大変でした」

 

「そりゃ申し訳ない。わしとしてもあんな世界になるとは、思っていなかったのでな」

 

「噂に名高い、『神様ミスしました』って話ですか?」

 

 なるほど、なるほど。だからあんなに滅茶苦茶な世界だったんですね。どうりで苦労するわけですよ。普通の生活って送れないんだから。

 

「何の話をしておる?」

 

「え?」

 

 無茶苦茶、『なんだこいつ』って顔している神様って、結構レアじゃないかな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 具体的に話を聞かせてもらうと、神様ってミスしないんだって。運命が壊れるか、自然界が崩壊するか、そういったものも含めて『あるがまま』。ミスとか失敗も、必然として処理されるから、予定外なことはあり得ない。

 

「自然が失敗するかね?」

 

「いいえ」

 

「法則が間違えるかね?」

 

「そりゃないでしょう」

 

「神とはその上にある存在故に、そういったこととは無縁なものじゃ。人の寿命は決められるもの。そこで終わりならば、最初から終わるものでしかない」

 

 あ、うん、なんだか哲学的なものになってきたけど、これってなんなの。俺って死んだんだよね、つまりは運命で決まっていたってことだよね。

 

 あれ、俺ってなんで死んだんだっけ?

 

 正直ストレスが溜まりまくって、鎮痛剤とか飲みまくったことは覚えているし、軍令部総長を他の誰かに譲ったことも覚えているんだけど、死因が覚えてないんだよな。

 

「ふむ、記憶の欠落はよくあることじゃが、知りたいかね?」

 

「いいえまったく」

 

 誰が自分の死因を知りたいと思うのさ。思い出せないなら、自己防衛で思い出さないだけだから、知りたいなんて思わない。

 

「・・・・神は必然のものじゃが、感情があるのでな」

 

 キラリとじい様の瞳が光った気がした。

 

 え、言うの、言っちゃうの。まさかぁ、そんな暇じゃないでしょう。貴方は世界を回しているんじゃないの。

 

「最近はオートメイション化が進んでの。ボタン一つで完了じゃ」

 

「えらく近代的な超常現象だな、おい」

 

「神は超常現象ではない、自然界そのものである」

 

 いや、どうでもいいよ、そんなこと。

 

「・・・・・・・久しぶりに戻った自宅での」

 

「止めろって!」

 

 なんで語り出すかな、この爺さん! 俺は知りたくないって言っているじゃないか。

 

「爺さんではない。神じゃ」

 

「どっちでもいいよ、話すなよ。俺は知りたくないんだよ」

 

「言わなければいけないと、わしの何かが叫んでおる」

 

「おい、じじぃ」

 

 クッソあくまで言う気だな、俺は死んでまでストレス抱えたくないんだよ。

 

「久しぶりに帰った自宅での」

 

「あ、もう解った、いいよ」

 

「ゆっくりと休んでいたらの」

 

「はいはい」

 

「見知らぬ女性が訪ねて来て」

 

「え?」

 

「『あなたの子供よ、認知して』と言われてぽっくりじゃ」

 

 おう、シット。思い出したぜ、目の前が真っ暗になってここにいたんだ。うわぁ~~子供ができたが男にとって最高のストレスって、本当だったんだ。

 

 結婚している男性は、このストレスに耐えているのか、凄いな。

 

「おまえさん、それは世間の夫婦に失礼じゃないかな?」

 

「いやいやいや、マジですよ。もう云われた瞬間に、心臓止まるって何で?」

 

 あれ、神様がなんだかすごい哀れな顔しているんだけど、何か違ったのかな。

 

「おまえさんの心臓は元気だったぞ」

 

「え?」

 

「胃のほうが崩壊しただけじゃ。出血多量での死亡というわけだ」

 

「え?」

 

「しかも、その女性、部屋を間違えただけでの」

 

「はい?」

 

「うむ、おまえさんの死因は、相手の勘違いじゃ」

 

 おーい、マジですか、神様。何それ。

 

「最大級の幸運を使い果たした者の末路など、そんなものじゃろうが」

 

「え、まあ、俺って幸運だったんだ」

 

「あれだけの艦娘や協力者を得て、一組織のトップに登りつめたのは、幸運といえんのか?」

 

 納得しちゃったよ。そっか、俺ってあれで幸運を使い果たしていたのか。なるほどなるほど。

 

「それで、俺はどうなるんですか?」

 

「うむ、今度は転生させることにした」

 

「はぁ、それで。え、待って、『今度は』?」

 

「実はの、あの世界でおまえさんだけ転生者じゃないのじゃ」

 

「え、何で?」

 

「普通は死ねば魂は分解されて、新しく生み出される。しかし、あの世界は皆が転生者で、二度目以降の人生を歩んでいる。おまえさんだけが、初ということじゃな」

 

 へぇ~~~~え? なのその最初から差がついていましたって話。

 

「では転生を行う。転生特典もつけてやろう」

 

「え、待って、何それ、どういうこと」

 

「転生特典は『手のひら鎮守府』じゃな。あの鎮守府の『すべてを召喚可能』とする」

 

「はい?」

 

 こうして俺はめでたく、転生者の仲間入りしました。

 

 嬉しくねぇ。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そいつは、存在が特殊だった。

 

 英雄王と名探偵をの間にいて、普通とか叫びながらも普通じゃない戦力を従えて、艦娘っぽい子たちのいる鎮守府を片手に、世界を旅する。

 

「今日も俺の普通の生活が迷子です、誰か探してください」

 

 そんな哀愁を漂わせる背中を見せながら、今日も何処かで世界の常識を破壊しているのでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

      完結!

 




 

 ここまでお付き合いいただき、ありがとうございます。

 ということで完結とさせていただきます。

 見切り発車とか、投げやりとかではなく。

 これできちんと完結というわけです。

 的な話で終幕となりました。




  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定
▲ページの一番上に飛ぶ  X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。