今回少し長いかも!
『やあ、君の名は?』
『こんにちは。私はジネブラ・モリー・ウィーズリー貴方は?』
最後に会話をしたのは一体いつになるのだろう?
今が
『僕は、トム・リドル。この日記のを作った最初の持ち主だよ。ところで、この日記を何処で手に入れたの?』
『わからない・・・私が購入した教科書の間にこの本が挟まってるのを見つけたの。』
本音を言うならば誰が何処でこの日記を手に入れようが関係ない。どのみち
『そうか、前の持ち主と文通したのは何年も前になるのだろうし・・・良かったら文通のつもりで僕にこれまでの事を教えて欲しいのだけど。』
しかし、持ち主が変わったというのに理由もなく無警戒で近づく者を信じるかと言われればそうではないだろう。
既に持ち主が所有権を放棄してると臭わせ、紛失物を使用しているという事実から(自身の所有物を使う)へと認識を昇華させていく。
普通の会話から情報の断片を抜き取り、現在の状況を推測する。相手の信頼を得て、魂を抜き取り、自身のものへと上書きする。
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『ハリーって本当に素敵なの!『ハリー?君の想い人かい?』あー・・・ハリー・ポッターよ!若くしてあの
『彼って本当に素敵なの!英雄って自身の事を特別だと鼻に掛けるような態度をとるのが普通じゃない?でも、彼は誰よりも勇敢で偉大な事を成し遂げたのに一切そんな素振りをみせないのよ。彼の笑顔を見ると胸が高鳴って上手く話す事もできないの・・・・それでね!彼って・・(以下省略)』
つまり、纏めると
・現在はこの日記が出来た時からおおよそ50年後
・未来の自分は宿敵、ダンブルドアを抑えて魔法省を掌握
・征服まで後一歩のところでハリー・ポッターという赤子に敗れた。
・昨年、賢者の石を使い帝王の復活を試みた死喰い人を撃退
・ハリー素敵
・ハリーカッコイイ
・ハリーしゅき
『聞いてよリドル!ハリーがね・・・』
そして今日もリドルは(半ばうんざりした気持ちで)少女の恋愛相談を受ける。
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『ハロー、ハロー?』
『やぁ、君は誰?』
『貴方を拾った者よ。』
違う筆跡。明らかに
例え相手の姿が見えなくても、ジニーとは別の人物がこの日記を開いていると言う事が分かった。
『名前を教えて欲しい。君を何と呼べばいい?』
『Joe BloggsでもFred BloggsでもJohn DoeやJane Doeでもいい。好きなように呼べば?』
『・・・分かった、匿名さん。この日記は君のものではない筈だ。元の持ち主に返してあげて欲しい。』
『いいよ、持ち主の名前を教えてくれれば届けてあげる。その人にとってはきっとこの本は
『・・・・』
『どうしたの?貴方のことだから当然最初に名前を聞いている筈なのでしょう?』
答えれば簡単に解決する反面、もしジニーの事をこの持ち主に話せば、現状での唯一の駒を失いそうな胸騒ぎがあった。
『個人情報だ。僕はまだ君を信用していない。』
『いいわ、暫くお話しましょうか。それにしても、ただの紙の集合体の癖にまるで
とある方法で人の魂を移した日記。
日記に目はなく、書きこんだ文字で相手を把握する程度。
だが、この時だけは日記の外側の世界でクスクスと面白そうに笑う少女の姿を幻視できた。
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『ねぇ、トム?秘密の部屋の怪物ってなんなのだと思う?』
『分からない。僕の在学中にも同じような事件が起きた。とある生徒が危険な魔法生物を校内で飼育しようとして・・・そして失敗して怪物は野に解き放たれた。その際に女子生徒が1人犠牲になった。』
『それでは禁じられた森に潜んでいるとか、繁殖した一部が餌を求めて校内に入ったとか考えられるって事?』
『僕にはその怪物が何なのかも分からない。だから、一概に言えないがその可能性も充分にありえると見ていい。』
『襲われる可能性があるならば自衛する為の強力な呪文が必要よね?良い呪いとかご存じ?』
『それならば良い呪文がある・・・』
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『Gilderoy・Lockhart』
色紙にサインを描くように記された文字。
日記に書き込まれた見慣れない筆跡にため息が出そうになる。
前回の匿名希望の持ち主は此方が怪しい素振りを見せたら即刻日記を破棄するだろうとは感じてはいたが、どうやら予想よりも早くその時が来たようだ。
互いに腹の探りあい。とてもやり辛い相手はではあったがもう少しで掌握出来そうと目処が立ったとたんに
(また最初からやり直しか。)
疲労を滲ませながらも『君は?』と返答を返す。
どの道、現在は
『おや?私をご存じない?勲三等のマーリン勲章を授与、闇の力に対する防衛術連盟の名誉会員、週刊魔女のチャーミングスマイル賞を5回連続受賞。魔法界で知らない人など居ない偉大な魔法使いですよ?』
ジニーがハリーとの比較によく話題に出す教師の名前だと把握している。
誇張癖がある、ハリーを馬鹿にしている、肝心の授業は大して教える事をせずに魔法生物と戦闘させるだけ。
『これは失礼した。なにぶん、本の身で外部の状況が伝わってこないのでね。』
だが、この手の相手は幾分かやり易い。適当に褒め称えれば情報や信頼を簡単に得られる。
『良かったら君の
『ええ、ええ!勿論!ただし私の武勇伝を話す前にこの本の事が知りたい。』
トムは首を傾げたい気持ちだった。本の身でしかない自分の一体何が知りたいのかと。
『加熱した硫酸への投入、1時間に及ぶ炎での炙り、呪いによる切断試験、水中に投入後の全方位爆破による衝撃波にすら耐えれる本なんて私は知らないので・・・いざ開いてみたら自身の事をただの
『一体なんて事をしてくれたんだ!?』
ただの
『ホグワーツにはとても危険な魔道書が保管されているので。しかし、最後まで耐え抜いたのはこの本が初めてです。』
『そんな事を図書館の本で試そうとするな!そもそもなんでこの本が呪物扱いにされているんだ!ふざけるな!』
『知識を授けるわけでもなく、ただ読んだ相手を害するだけのものを書籍とは言えない。そんな物、最初から
『・・・・』
『だんまりですか。それもいいでしょう。』
話し合いは不可能。最初から他者を害するものとロックハートは決め付けている。
何故?
ジニーの話ではただの目立ちたがり屋。とてもこの本の正体を見破れるような人物ではない筈。
ならば・・・
そこで一人の少女の姿が脳裏をよぎる。
『(あいつか~~~~!!!!)』
『ですが、困った事に貴方を処分する方法がないのですよね。』
『・・・・・』
焦る必要はない。どの道この本を破壊することなど出来はしないのだから。
・
・
・
『ハローハロー?今、貴方にぴったり場所にやってきました!』
『何処にいる?』
『とある島国では倒すことの出来ない相手を炊飯器の中に封じ込めて深海へと沈めるという封印方法があるようです。私もそれに見習おうと思います。短い間でしたが君には存分に楽しませてもらいました。これでお別れとなりますが、これまでの
『一体何をする気だ?』
『はるか昔から臭い物には蓋をしろや、汚物は消毒だなどと言うではありませんか?塵は塵に。塵に過ぎないお前らは・・・塵に還れ。』
『・・・おまえ、まさかっ!!?』
『やめろ!やめるんだ!』
何かを感じ取ったのか日記の白紙のページに高速で文字が現れては消えて新たな文章を次々と映し出していく。
『チクショウ!!ロックハートーーーー!』
最後の断末魔の様な文字列を眺めながら、
私、ロックハートは日記を女子便器の中に突っ込み
「そして、世に平穏のあらんことを。」
上機嫌に故障中の誰も居ない女子トイレから立ち去るロックハート。
斯うしてホグワーツの平和は偉大なる教師、ロックハートの活躍によって守られてのである。
・・・とある配管内に潜むゴーストが親切にも便器の水を逆流させ、本を排出させたり、便器の水で塗れた日記を躊躇いなく拾い上げ、開こうとする男子生徒さえいなければの話だ。
ーーー
「さて、情報を整理しましょうか。」
時刻は10時。
11時からグリフィンドールVSハッフルパフの試合が行われる為か図書館内に居る生徒もまばら。
本の番人であるマダムも姿が見当たらない。
(集団行動が基本となった今、クィディッチの試合で過疎となる図書館を閉めるのも道理か・・・)
防音に気を使わずに会話が出来るのは利点ではあるが、いつも以上に静まり返った図書館にいるのはどうにも落ち着かない。
ジェーン自体も何度となく試合中に『禁書棚』に忍び込んで閲覧しているのだがこの日ばかりは胸騒ぎがとまらなかった。
「人が居なくて落ち着かないのも分かるけど、話をしないことには進展は見込めないよ?」
きっとハーさんも同じ心境なのだろう。キョロキョロしているハーさんを諭し、議論を始める。
「まずは最初の犠牲者、ミセス・ノリス。飼い主であるフィルチさんはスクイブでありその関連で狙われた可能性がある・・・って見解の生徒が多数だけど、ハーマイオニー・・・貴方はスクイブだって知ってた?」
「いえ、魔法を使っているところを見たことがない程度。だけど、それを言うならハグリッドだって魔法を使えるって知っている人は少ない筈よ」
「そうね、本人もスクイブだって事は隠していたでしょうし、多分在学中の上級生でも事件前に知っていた人はいないはず。そうでしょ?赤毛の双子が知った暁には学校中にひろまっている筈ですもの。ハグリッドに関しても・・・たしか魔法の使用を禁じられているんだっけ?実際に目撃したハリーや教員以外はフィルチと大して違いが分からないはず。」
どうやって情報を知ったのかしら?と首を捻るハーさんに次の事件に進めましょうと促す。
「次の犠牲者はグリフィンドール寮所属、コリン・クリービー。彼に関してはあまり隠してはいなかったってのが痛いところね。ハリーのお見舞いに医務室に向かう途中で怪物に遭遇した。因みにご両親が非魔法族って事、貴女は知っていた?」
「一応、私はハリーの近くに居たしね・・・」
「それじゃあ、もしも貴方が他の寮に所属していたならば?」
ハーマイオニーの立場でコリンがマグル生まれだと知っているのは
ならば、その他の寮だったのならば同じ様に情報を入手できていたのだろうか?とハーさんに問う。
「彼はマグルのカメラを持ち歩いていたからきっと・・「魔法界にもカメラは存在するしマグルの骨董品を集めるのが好きな純血の方も私は知っているよ?それだけでは決定打に欠ける」」
マグル好きな
仮にも純血主義を掲げて襲撃を行っているのに、万が一
「現時点での最後の犠牲者。ジャスティン・フィンチ=フレッチリー。彼の出自を知っている人は?」
「私は今年最初の薬草学での自己紹介の時にマグルの名校の名前がでたからそこで。それから決闘クラブの後はハッフルパフの中でジャスティンにハリーから隠れるようにと話になってたらしいわ。」
「つまりハーさんは彼の事を知ったのは今年に入ってから。丸1年間彼の出自を知らなかったって訳けね。いいえ、それが普通なの。」
ハーさんも納得したのか頷いた素振りを見せた後に続ける
「学年、所属寮が違えばそれだけ情報収集が困難になるって分けね。事件が起こってしまったら情報は更に入手しにくくなる。『貴方はマグル出身ですか?』なんて聞いて廻るお馬鹿さんなんて居ないでしょうしね。それじゃあ上級生の可能性は?今まで情報収集していたリストアップしていた・・・いえ、違うわね」
「そう。被害者は1~2年。上級生は同じ寮に所属してないと下級生の情報を知る事が難しい。コリンが襲われた時点でマグル生まれの生徒は最大限の警戒をしていたのでしょう?ジャスティンに関しても
マグル生まれの排除。
それは行動方針であり枷である。
万が一間違って純血の生徒を襲ってしまったら?その時は継承者は一体誰の支持を得ようと言うのだろう?
間違えなどあってはならない最低のライン。それを簡単踏み越えようとしているように思えてならない。
「それじゃあまるで・・・」
「『正直、相手が誰でも良かった?』きっと自称継承者さんは本当の意味で選別する気は無いみたいね。選別という看板に隠れて本当の狙いは別にある。そしてこの犯行は長い年月を掛けて計画されたものではない。でなければマグル生まれ
「そう・・・それじゃ、実質的に純血だろうと混血だろうとマグル生まれだろうと、都合が悪くなれば切り捨てるかも知れない人物って訳ね・・・」
「うんうん、己の掲げた看板すら守ろうとしないただのクズよ。だけど、今の時点では此処までね。これ以上は絞るのは難しそう。」
ハーさんとの会話は楽しい。本当は話に来た段階である程度案が纏まっている。
彼女がほしいのは裏付け、確証、それに対する反対の意見。
思考が似ているのかとんとん拍子に会話が進んでいく。
「ジェーンは教員、ハッフルパフ。グリフィンドールが怪しいと思う?」
正直犯人を特定までは難しいと思う。だけど状況証拠から考えるならば・・・
「仮定として継承者がスリザリン所属だとするならば・・・スリザリンってだけで情報収集は困難、だって皆警戒しているもの。それと、私は今レイブンクローの寮に居座っているけども彼らでもなさそう。」
レイブンにもマグル生まれの生徒は居た。寮でも常に友人と行動していた。
周りの人も近くに保護対象が居れば自然と視線は其方に吸い込まれていく。
監督生も他寮の私が怪しい行動をしないか監視していたし・・・つまり、レイブン内の生徒は皆、自寮のマグル生まれの生徒を知っている。
それでも被害が出ていないのはレイブンに継承者が所属していない、尚且つ
「なんで分かるのよ?それって開心術ってやつ?」
「言葉にしなくても身体は雄弁に真実を語るってやつですよ・・・」
開心術が心を読み取る術ならば、私の行っているのはそんな上等なものではない。
一定のストレスや揺さぶりを掛けて無意識で行われる身体の動作から相手の真意を読み取るマグル式のもの。
「魔法使いって心とか魂を重点的に考えているからか心を閉ざして読まれないようにとか努力しているみたいだけど・・・もっと隠すところはあるものよ?」
「貴方が味方で良かったって心底実感できたわ・・・」
レイブンクローとスリザリン。全校生徒のうち半分が候補から外れる。残る可能性がグリフィンドール、ハッフルパフの2つの寮。
それはさておき、
「ハーさんはもう、怪物の目星は付いたのでしょう?」
「ある程度ね・・・」
うんうん、流石ハーさん仕事が速い。
「とりあえず、まずは私から候補を挙げていこうかしら。石化に関する情報、それに纏わる怪物を魔法界、マグルの伝承からピックアップしていくね」
「まずはメドゥーサとバロールこれは神話ね。流石にこれは除外。理由は継承者程度が従えれる物ではないって事。怪物ではカトブレパス、コカトリス、バジリスクが有名ね」
うん、ハグリッドが好きそうな名前が出てきたね。
「邪瞳か・・・なるほどね。動きの緩慢なカトブレパスは除外、となると・・・バジリスクか。」
「魔法生物規制管理部に報告すれば唯でさえ危険生物指定されているのよ?即時に魔法騎士連盟に話がいって討伐隊が結成される事になるわ。」
「ただし、当局を動かすにはまだ証拠が足りないと・・・「残念ながらね」」
「・・・ねぇ、時間いいかな?」
推理が纏まって一息ついたタイミングで本棚の列から顔を出したジニー
「もうすぐクィディッチが始まるよ?」
時計を見ると10:20分を廻っている
「あー集団行動だったね。ハーさんはもう少しここで調べ物があるみたいだから私が一緒に競技場に行くよ。ハーさんは・・・丁度もう一人図書館に居る人もいるしその人と一緒に来て?」
え?って顔をしているハーさんを置いて私はジニーの手を引いて図書館から出た。
ガバガバ推理?
本当に・・・・・すまないと思う(`·ω·´)
レイブンクローのシンボルは鷹でしたっけ?
でもレイブンって渡り鴉のことだったような・・?