9と3/4番線……
ホグワーツの案内を読み直した時から疑問に思ってた事である。
これをそのまま受け止めるなら9番線と10番線の間に、ホグワーツ行きの列車が待つプラットホームがあると言うことになるのだが……
「魔法界の常識が人間界で育った者に分かるわけがない!」
あらかじめ説明してて欲しい。
漏れ鍋の中庭の煉瓦の壁の様にギミックが仕掛けられているのだろうかと9から10番線へ向かうまでの壁を『コンコン』と叩きながら行くと一ヶ所だけそのまま壁を叩く手が通り抜ける場所があった。
疲れて壁にもたれ掛かるという風な他から見て自然な形で壁の中にダイブ。
するとなんて事でしょう!赤色のSL機関車とローブを着た人達がまばらに居るではないですか。
「いや……分からないからね?普通」
壁の反対側に空洞が無いか調べなければ、まず気付く事は無いだろう。
同じ境遇のハーさんが無事に辿り着けるのか心配になってきた。
とはいっても…教授は案内のときに拒否権は無いと言った…乗り遅れたらそれはそれで迎えが来るのは何となく予想は出来るのだが。
荷物を車内に持ち込み一息。
お茶でも飲みながら教科書でも眺めようかな…と思っていた矢先に突然コンパートメントの扉が開き見覚えのある顔が目についた。
「ああ!ジェーン!?久しぶり!元気にしてた?
私ね、ダイアゴン横丁で別れた後貴女に電話しようと思ったの…そしたらうっかり電話番号を聞くのを忘れてたって思い出して連絡方法もないしがっかりしてたの。其所で疑問に思ったの…魔法界の人達はどうやってお互いに連絡を取り合っているんだろう?って
電話は使えないだろうし、勿論faxなんてものも無い。今のところ分かってるのは消印無しで届いた手紙くらい。
そこで私、調べました!答えはなんと、ホグワーツの歴史の中で見つけることが出来たのよ~。
ホグワーツの施設欄に梟小屋って項目があってね、詳しく内容を見ていくと魔法使い達は魔力を持ち、人語を理解出来る梟を使ってお互いに手紙を届けさせているというわけ!魔法使いって黒猫に烏ってイメージだったのだけど梟を使うなんてなんか…斬新よね?
それでね、来年か再来年か…私、梟を買っていいか両親にお願いしてみようかなと思うの!魔法使いの手段で文通なんて素敵じゃない??」
お……おう……ハーさん相変わらずお元気そうで何より…
「それとね私、帰ってから教科書に目を通してみたの。もう……何から何まで全て新鮮で……気付いたら夜があけてしまうぐらい没頭しちゃった…
学科も色々あるのよね。闇に対する防衛術、変身学、魔法史、魔法薬学……他にも色々あるけどジェーンはどの教科に興味があるの?」
うんうん、そうかそうか……
……ん?私の答える番なのか?
何処から答えればいいんだ…これ……
手紙の案件か?連絡手段は電話で良くないか?電話くらい買うぞ?(奨学金 出世払い)
「私も教科書読んだよ~確かに面白いね。興味があるのは魔法薬と防衛かな。変身学も楽しそうだけど。」
「だよね!私は変身学かな。マッチ棒を針に変えたり、ティーポットを亀に変えたりするやつ」
「物質を生物に変えたりするのはどうなの……道徳的に…」
「正確には亀の様に動くポットって事らしくて命を吹き込んでいる訳では無いみたい。だから亀がどの様に動くかを正確にイメージして変身させる必要があるとか…」
流石ハーさん。好きと言ってるだけあって調べあげてる様です。
一年生の学習範囲を軽く越えている様な気がするけどきっと気のせいだよね。
「なるほどね~………ならば、反対に人を箒に変身させて…誤って折ってしまった場合は……?」
「私達は、何も知らない。何も気付いてない。いいね?《君の様な勘の鋭いガキは嫌いだよ》」
あ……はい……
きっと○ラゴンボールの魔神○ーみたいな感じになるんだろうなと…大惨事だ。
~~~~
笛がなり、列車が動き始める。
早めにローブに着替えて、カートを押した魔女から変わったお菓子を購入して(ゴキブリごそごそ豆板なんて買う人いるのか…?)魔法界を満喫していた所、コンパートメントの扉が開き泣きべそかいた男の子が侵入してきた。
どうやらペットのヒキガエルを無くしたらしい。
うん……私は当分、魔法界のセンスにはついていけそうもない。
近くのコンパートメントからしらみ潰しに。
確か呼び寄せ呪文もあったとは思うのだけど…予習のつもりで軽くしか目を通していない為、記憶があやふやな部分がある。
私が開けた一つめのコンパートメントは空振り、2つめのコンパートメントは扉から近い位置にいたハーさんが開けて中の生徒に質問をしている。
「誰かヒキガエルを見なかった?ネビルのがいなくなったの」
何となく威張った話し方をしている。先程迄の彼女とは大違いだ。
……誰だお前!ハーさんはもっとマシンガントークの寂しがり屋な可愛らしい少女だぞ!私のハーさんを返せ!
「見なかったって、さっきもそう言っただろう。」
ネビルが先に訪れた事を私達に伝えなかったので2回目の訪問+いきなり高圧的な態度
中の生徒もお怒りの様だった。
「あら、魔法をかけるの?それじゃ、見せてもらうわ」
勝手にコンパートメントの中に入り込み座るハーさん
話を聞かないのは平常運転の様で……
それで、通路に残された私達はどうすればいいんですか!?
中から詠唱が聞こえた、ここからでは何が起こってるのか確認出来ないが…
「その呪文間違ってないの?」
と、ハーさんの声
ナチュラルに喧嘩売るのはやめようね?
「まぁ、あんまり上手くいかなかったわね。私も練習のつもりで~~~」
「……ネビルだっけ?他のコンパートメントを探そうか?」
「うん。」
ハーさんの話が始まり長引きそうな気配を感じた私はネビルを連れて他のコンパートメントを探す事にした。…喧嘩する雰囲気でもなかったし問題ないだろう。
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茶髪の少女の話は続く……
「グリフィンドールに入りたいわ。絶対一番良いみたい。ダンブルドアもあそこ出身だと聞いたわ。でもレイブンクローも悪くないかもね……ジェーンは何処の寮がいいと思う?ああ、後ろにいる彼女はジェーンって言って私の友達なの。彼女も教科書の内容をしっかり覚えてて賢いからレイブンクローとか似合うと思うの!」
「で、透明なお友達はそこに居るの?」
先程から誰も居ないにも関わらず友達の紹介を始めるハーマイオーニーに首を傾げるハリーと耐えきれず突っ込みを入れるロン。
そもそもジェーンもネビルですらハリーのコンパートメントに足を踏み入れてなかった。
「……え?…えぇ!?と……とにかく、もう行くわ。ヒキガエルを探さなきゃ!」
慌ててコンパートメントから飛び出し、友人の後を追うハーマイオーニー
その後、追い付かれたジェーンが「なんで勝手に置いていったの!」とポカポカ涙目で叩かれたのは言うまでもない。