ご都合主義の展開もあり、原作崩壊している部分もあります。
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【春樹Side】
「・・・んん、ここは」
俺はどうやら気を失っていたみたいだ。確か家で・・・をしてて眠たくなってきてそのまま眠ったはずなんだが、いてて。
って俺はいったい何をしていたんだ? 靄がかかっている感じがして思い出そうとしても自分の名前と年齢、眠る直前の行動といた時代の年号以外思い出せない。
どうして山の中にいるんだ? 周りは薄暗くて不気味だし。
「ケケケ。まさかこんなところに同族がいるとはの。ここは私の縄張りだ。大人しく出て行ってもらおうか。いや、ここは私のエサになってもらうのじゃ」
考え事をしていると背後から声がしてそちらを見てみると、角が生えた女性?らしきものが見えた。
・・・・・・やべえな。目の前にいる此奴は何だ? ぱっと見、人に見えそうだが、肌の色茶色だし角が生えているから人間じゃねえぞ。
それに同族って言ったか今? 俺は人間だぞ? 少なくともお前みたいに化け物なんかじゃないぞ! こういうやばそうな時は逃げるにかぎるぜ!
「なんじゃと!?」
角人?がなんか声を出していたが気にせず、全力で逃げ出した。逃げる方向はこっちで問題ないはずだ。なんでか知らないが俺の直感がこちらに向かえといってるから間違いないはずだ!
後ろを振り返らず全力で15分ぐらい走った。先ほどの木が茂っていた場所に比べて開けた場所に来たみたいで足を止めた。
「ふう、ここまで来れば安心か? それにしても何だったんだあの化け物は? それに全力疾走した割に全然体が疲れないし息切れもしてないんだが・・・」
体力的にはまだまだ行けるって感じがするぞ? 俺ってこんなに体力あったっけか? それにだいぶ遠くまでの景色が見えるんだよなー 数百メートル先にある木の模様まではっきり見えるんだが・・・
視力と体力がやたら向上してるな。もしかして寝てパワーアップとかしちゃったの? なにそれ、テンション上がるんだけど! これはどこまで出来るか確かめないと・・・!
背後から殺気を感じ、その場にしゃがみ込んだ後、俺の近くにあった木が折れていた。
木が折れた直後、先ほどの化け物の声が聞こえてきた。
「ちっ! 私の血鬼術を避けられるとはな。お主はいったい何者じゃ? ただの鬼ではないな」
「うおっ! 危ないな! 今のが当たっていたら人殺しになってたぞ! それに鬼ってお前は何を言っているんだ? 俺は鬼なんかじゃないぞ」
「お主は自分が何者か分かっておらぬのか? あのお方が生み出したのは間違いないはずじゃが・・・・ まあ、よい。私が人間を喰う時には邪魔になるから消えてもらうぞ!」
は? 今なんて言ったこいつ・・・・
俺が鬼で人間を喰う時に邪魔になるだと? こいつは人間を喰って殺してるってことか? おいおい、マジかよ・・・・
鬼だとしたら間違いなく殺されるぞ。さっき逃げれたのは相手の隙をついて運がよかったからだ。2度も同じ手は通用しない。さて、どうするかな・・・・
戦ったとしても即やられて喰われてバッドエンド直行コースだな。ちくしょう、八方ふさがりじゃねえか。
「いや、待てよ? さっきの感覚・・・ あれをもう一度できれば・・・」
俺は鬼?の攻撃に備え集中力を高め身構えた。
「何をごちゃごちゃ言っておる!? いい加減死んでもらうぞ! 血鬼術『真刃』!」
鬼がそう叫びながら、腕を振ると長い爪の先から空気を切り裂く刃がこちらに向かって飛んできた。
「なんだと!? ぐはっ!」
俺は驚いてしまい、鬼の技をくらってしまった。技が当たった個所は服が裂け、肌もきれてしまい血が出てきた。
予想以上に痛いな。あの技の威力なら身体がバラバラになると思ったんだが、切り傷だけで済んでるってことは運が良かったのか?
シュウウウウウウウウウウ
という音が聞こえ、鬼がこちらを見て驚いていた。
「私の血鬼術を受けて、切り傷のみじゃと!? それにもう傷が再生しておる!? お主何者じゃ? その再生力は十二鬼月に匹敵するものぞ!」
鬼の言葉を聞き傷の箇所を見てみると、傷が治りかけていた。どうやら俺は人間やめちまったらしいな・・・ 人間辞めたとしても殺されたくは無いから、この状況を打破するのが先決だな。って今がチャンスじゃん!
思いっきり踏み込み鬼に近づき、力を貯めて鬼の顔面を殴った。
その瞬間、グシャと音がして鬼の顔面が吹き飛び身体だけが残っていた・・・
「・・・嘘だろ? そこまで力入れてないんだけど。リアルスプラッタ状態を目の前でみるとか流石に吐きそうなんですが。うえっぷ、もう無理」
俺は気持ち悪くなり、近くの茂みに移動してしゃがみ込み吐いた。数分してようやく落ち着いてきた。
ふう、気持ちわるかったが鬼を倒せたから良しとするか。さて、これからどうするかな。
今いる場所も分からないし、鬼という存在がいることと眠る直前の行動から俺がいた場所ってか世界は違うはずだ。
何故かは分からないけど俺の感がそう言っている。まあ、ほとんど思い出すことができないんだけどな。
いったいどういうことだ? どうしてこんなことになったのか・・・・
何か理由があるにしても情報を集める為に動いた方が良さそうだな。鬼という存在にのことについても知りたいし、土地や時代についても調べたほうが良さそうだ。
行動を開始しようとしたと時、背後から衝撃がきて吹き飛ばされた。
勢いが強く木を何本か折り、大きな石にぶつかりようやく止まったがダメージがあり血を吐いてしまった。
「がはっ! いったい何が・・・?」
「許さぬ! 許さぬぞぉぉぉぉぉぉぉぉ!よくも、私に傷をつけてくれたな!」
俺は体を起こし考えた。鬼って奴は化け物か?頭が吹き飛んだはずなのにもう生えてきてやがるし、さすがに倒し方が分かんねえぞ・・・
どうする? これ以上ダメージをもらうのはマズイし、流石に死ぬ気がする。
何か方法はないのか? 武器みたいなものがあれば違うんだが・・・
ん? 待てよ? さっきの鬼の血鬼術ってやつは俺でも使えるんじゃないのか?
「何を呆けておる! お主は絶対に私が喰うてやる! 血鬼術『真刃』!」
やばい! 考えてる暇は無いな! ええい、イチかバチかだ!
「血鬼術!」
そう叫ぶと、辺りが突如光に包まれた。光が収まるまで目をつぶっていると鬼の緊迫している声が聞こえた。
「なんじゃと!? その刀で何をした、お主!? なぜ身体が再生できないのじゃ!? 身体が崩れていく。私はこんなところで死ぬはずでは! もっともっと・・・!」
身の周りを確認してみると、3本の太刀が宙に浮き俺を守るようにしてグルグルとまわっていた。どうやらこの太刀が鬼の首を撥ねたみたいだな。俺の血鬼術って刀出すだけなのか?
マジかよ・・・。血鬼術についても調べていかないとダメかぁ・・・
「ちくしょう。私はこんなはずじゃなかったのに。こんな・・・」
倒した鬼からとても悲しい感じがしたので俺は近づき、鬼の頭を抱えて抱きしめた。
「何をしておるのじゃ・・?」
「ああ。お前から悲しい感じがした。とても後悔しておる匂いもな。死ぬぐらいは安心させてやりたいと思ったんだよ。何でか知らないけどな・・・」
「・・・・・お主は優しいんじゃな。こうやって誰かに抱きしめられて優しくされたのは久しぶりじゃ。私の最後の願いじゃ。お主の名前を教えてくれぬか」
「俺は優しくなんてない。名前は天羽 春樹だ。お前の名は何だ」
「流花じゃ・・・・・日が昇ったら外を出歩くのはやめるのじゃ。体が消滅するからの。それと、鬼舞辻無惨には気をつけるのじゃ。鬼をこの世に生み出している親玉じゃ。近いうちにお主と接触してくるはずじゃ。長生き・・・して・・・ね」
「ああ、どこまでできるか約束しよう」
その言葉を聞き、流花という鬼は笑顔で消滅した。流花の次の世での生活は幸せなものになるといいな・・・
さて、先ほどの忠告を守り、現状を調べる為に旅にでも行くとするか。
花を集めてきて流花の墓を作り、俺は移動を開始するのだった。