ご都合主義の展開もあり、原作&キャラ崩壊している部分もあります。
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<春樹Side>
俺は、藤襲山の最終選別の開始場所に来ていた。
んー、カナエ達は大丈夫かな? 蜜璃は大丈夫だと思うが、カナエとしのぶは心配だ。十二鬼月の上弦と戦っても生き残れるくらいの強さにはしたから大丈夫だと思いたいが・・・
いや、あの子達をちゃんと信じよう。帰ってきたら、蔦子に手伝ってもらいご馳走をいっぱい作ってやろう。蜜璃は特に喜ぶな。親御さんから面倒見るのを頼まれているからしっかり育ててあげないと。
カナエ、しのぶも幸せになれるようにしてあげないといけないしな。まさか、鬼狩りになりたいって言いだすとは思わなかったが。
考えごとをしていると、鬼狩りの当主と奥さんが話しかけてきた。最終選別の説明する時に俺の気配に気づいていたみたいだし当然か。
「こうして会うのは初めてだね、天羽春樹。私は鬼殺隊当主 産屋敷輝哉だよ。よろしくね」
「初めまして。産屋敷あまねと申します」
「これはご丁寧にどうも。天羽春樹だ。今代の産屋敷家当主に会うのは初めてだな。先代の党首によく似ている」
「君はどのくらい生きているんだい? それにここは藤の花だらけなのに君の体は大丈夫なのかい?」
「1000年近くぐらいか? あまりにも長い年月を生きてきたから途中から数えるのを辞めた。藤の花はとうの昔に克服した。日の元も八時間ちかくなら歩けるようになった。戦闘で呼吸や血鬼術を使った場合はどんどん短くなるけどな」
「なるほど。君を無惨が欲しがる訳だ。君という存在は鬼殺隊にも欲しいところだね」
「ああ、あの首を撥ねても死ななかった鬼のことか。あれ以来アイツの部下とかに付きまとわれて鬱陶しくて気持ち悪いんだが・・・。鬼狩りの件についてはこの間縁吉を向かわせて断ると言ったはずだが?」
「・・・・・ちょっと待ってくれるかい? 頭が追い付いていないんだが、誰の頸を撥ねたって言ったのかい?」
「珠世さんも同じ反応してたな。だから鬼舞辻無惨の頸を日輪刀で撥ねたんだよ。それでも死ななかった鬼だし、付きまとわれてるから未だに記憶に残っている」
「そんな!? それでは無惨を倒せないということですか?」
「落ち着きなさい、あまね。私も動揺してしまっているが君に確認したい。どうしてそんなに落ち着いているのかい? それによく今まで生きてこれたね。鬼なら無惨の呪いもあるだろうに」
「呪いはすぐに解除できたぞ? 無惨の奴もそれを言ったら口をあんぐりと開けていたからな。いや、倒し方はだいたい予想がついているからな。ある剣士によって死ぬほど鍛えられたからな。それに最近では鱗滝さんや桑島さんにも呼吸法叩きこまれたしな。それの応用で子供達それぞれ合う呼吸法も編み出して教えたよ。血鬼術は反動がでかいから余程の時しか使わないからな」
「君には驚かされるね。鬼舞辻の倒し方を教えてくれないかい?」
「今の鬼狩りでは無理だな。必要な条件が揃っていない」
「!? 今の柱達は歴代最強の鬼殺隊初代に並ぶぐらいの実力があるのに?」
「ああ、あいつらに比べれば足元に及ばないだろう。俺を殺しにきて返り打ちに遭うようならな。初代の鬼殺隊ははっきり言うが鬼に並ぶ化け物集団だぞ。俺が言えた義理ではないけどな」
「そんな・・・どうすればいいの?」
「あまね・・・。すまない、私もどうして良いか分からない」
二人は俺の言葉を聞いて落ち込んでしまった。
「顔を上げろ。鬼舞辻を倒す条件がそろう時が必ずくるはずだ。俺の感がそう言っている。血鬼術なのかよく分からないが、俺の感が外れた試しは無い。その時が来たら俺も鬼狩りの組織に入る。だから、当主様はそれまで鬼殺隊を強くしていけ。俺が鍛えた子供達も入ってくるから戦力は上がるはずだ。ただ、鬼殺隊内では、贔屓しろとは言わないが子供たちのことを頼む。それが守られる限り、俺が将来鬼殺隊に入ることを約束しよう」
「分かった、約束するよ。私の可愛い剣士たちだからね」
「ありがとうございます」
「ああ。どうやら来て正解みたいだったな。全集中 水の呼吸 漆の型 雫波紋突き!」
俺は一義が打ってくれた二刀のうちの一つの刀身が黒色の日輪刀を抜き技を飛んできた毬に向かって放った。するとその毬は裂けて落ちた。輝哉とあまねさんは驚いて何が起きたのか分からず固まっていた。とっさに二人を庇うようにして前に出て叫んだ。
「俺の後ろから動くなよ! 良いな!? 鬼の襲撃だ」
ただよってくる鬼の匂いは一匹だけだな。
「どうして鬼がここに来れるんだい!?」
「藤の花だってありますのに」
「どうやら藤の花の耐性を付与された異能の鬼みたいだな」
「そんな!? 試験を受けている子達に被害が出てしまいます」
「鬼舞辻はその段階までいっていたのか・・・」
「落ち着け。だから俺がここにいるんだ。こういう感は当たって欲しくなかったんだが、仕方ないか。鬼舞辻は恐らく実験段階だろう。藤の花を克服するにはある条件が必要だ。その条件を満たさない限り克服できることはない。おそらく長時間はもたない捨て駒か何かだろう。今からその鬼を倒す。俺から絶対離れるな、二人とも」
「はい」
「分かったよ」
二人がそういうと毬を持った少女の鬼が現れた。
「キャハハハハ! 私の毬を防ぐとはやるのぉ。あのお方のいう通りじゃ。この山に花札のような首飾りを付けている鬼に会うとはのぅ」
鬼舞辻はこんな少女まで鬼にしてやがるのか。それにこの子の匂いは、藤の花をの成分を埋めこまれているのか? 今は濃い鬼舞辻の血のおかげで生きているがそれがきれたら・・・・ちっ。
「おいおい、ずいぶんなご挨拶だな。カナエたちが試験中だというのに邪魔するのは良くないだろう」
「キャハハハ。ここには人間がたくさんおるのう。この十二鬼月である私のエサになってもらうぞ!」
鬼はそう言いこちらにたくさんの毬を投げてきて凄い爆発音が山に響くのだった・・・・・
<春樹Side out>
<蜜璃Side>
今の爆発音は何かしら? 試験会場の入り口の方から聞こえた気がするんだけど・・・・うん、気にしても仕方ないよね! 私は生きて春樹さん、カナエちゃん、しのぶちゃん、善逸くん達と再会するんだから!
善逸くんたちも「絶対死なないでくださいよぉぉぉぉぉ!」、「絶対死ぬんじゃねぇぞ!」って凄く心配しながら見送ってくれたもんね! 一義さんや蔦子さんも待ってくれてるし絶対帰らなくちゃ!
「見つけたぞ、人間! 童の餌になってもらうぞ!」
「すぅぅぅぅぅぅぅぅぅ。全集中 恋の呼吸 壱の型 初恋のわななき」
「何じゃ!? その刀と斬撃は!? いつの間にか体が切れておるじゃとぉぉぉぉ!?」
「この呼吸法は、春樹さんと鬼殺隊の煉獄さんのアドバイスを受けて私自信が生み出した呼吸なの。この型は、大きな踏み込みから目にも止まらない程の速さで連続で切りつける技。あまりに速すぎて貴方は斬られたことには気づかないわ」
「おのれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!」
私は一瞬で鬼の体を切り刻み、鬼の体は消滅した。ふう、春樹さんと煉獄さんに習ったことがちゃんといかせているわね! 技も鬼に通用しているし、大丈夫だわ!
「きゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、誰か助けてぇぇぇぇぇぇぇ」
叫び声が近くから聞こえ、私はすぐに声が聞こえた方向に向かった。するとそこには、鬼に食べられそうになっていた試験生がいた。私は瞬時に飛び出し技を放った。私と同時に三つの人影も飛び出してきて
「恋の呼吸 参の型 恋猫しぐれ!」
「花の呼吸 陸ノ型 渦桃!」
「蟲の呼吸 蝶ノ舞 戯れ!」
「水の呼吸 壱ノ型 水面斬り!」
私以外にも鬼に向かって技を放った人物がいた。その顔ぶれは良く知っていた。鬼は四つの技を受けて吹き飛んだ。
「みんな、無事でよかったわ!」
「姉さん達も無事でよかった」
「蜜璃ちゃん、しのぶ、真菰ちゃんも無事ね・・・」
「うん・・・! 避けて、みんな!」
私は真菰ちゃんの言葉を聞いて殺気を感じ、襲われていた女の子を抱えその場からすぐに飛んだ。みんなも同様にしてその場から離れた瞬間斬撃がいた場所に飛んできた。
「やれやれせっかく人間食べれる機会だったのに、よくも邪魔してくれたねー。朱紗丸と共にあのお方から花札のような首飾りをした鬼を殺して来いって送られてきたらなかなか出会わないから人を食べたら出てきてくれるかなぁって思っていたのに」
斬撃が飛んできた方向を見るとそこには先ほど吹き飛ばした青年の鬼がおり、薙刀のような物を持って話していた。
「何ですって!? 兄さんを殺すですって? そんなことさせないわ!」
「んー、お兄ちゃんは殺させないしそんなこというのは面白くないなー」
「春樹さんが狙われているの? それにあの鬼の強さは・・・それにあの眼・・・」
「大丈夫! あの鬼は強さが全然違うけど、カナエちゃん、しのぶちゃん、真菰ちゃん、私でみんなで協力すれば大丈夫よ! 貴女は早く逃げて!」
「は、はい。私では足手まといになりそうですね。助けていただきありがとうございました。どうかご無事で!」
私は鬼に襲われていた女の子を逃がし、鬼と対峙した。春樹さんを絶対に殺させないわ! 私たちはあの人を助ける為に今まで修業してきたの! 絶対に負けない!
カナエちゃん達も気合を入れた眼をして鬼と対峙していた。
「ククククク。随分と面白いことをいうね。君たちは春樹の育てた子供たちのようだ。君たちを殺せばアイツに会えるね。もと十二鬼月である俺を倒すことができたら褒めてあげるよ!」
片目に下伍と書かれその部分に傷があった鬼はそういい、私達の方に向かってきて私達も立ち向かい大きな音が山内に響きわたるのだった・・・
<蜜璃Side out>
あとがき
第二弾です。
蜜璃「今回は私達が担当よ!」
カナエ「みんなよろしくねー」
しのぶ「姉さん!? もっとしっかりして!」
カナエ「蜜璃ちゃん~。しのぶが怖いわ」
蜜璃「しのぶちゃん! 可愛い顔が台無しだよ!」
しのぶ「甘露寺さん、貴方までいったい何を言っているのかしら? だいたい貴女と姉さんはいつもいつも・・・・・」
カナエ「もう、しのぶ! そんなだと春樹さんに嫌われるわよ?」
しのぶ「な!? に、兄さんは関係ないでしょ!? それに私は兄さんにどう思われようが・・・・ぐすっ。やっぱりこんないつも怒っていて眉間にしわを寄せて可愛くないない女の子なんか兄さんも嫌いよね・・・」
蜜璃「きゅん! しのぶちゃんたら可愛いわ!」
カナエ「しのぶはかわいいもの~。だから大丈夫よ!」
しのぶ「ちょ、甘露寺さん!? 急に抱き着かないで!」
カナエ「ここで大正コソコソ噂話! しのぶは春樹さんのことを私達に聞いてしっかり調査して好かれる為に兄さん呼びにしたのよ。春樹さんはそう呼ばれ喜んで私達に手作りの首飾り贈ってくれたの。しのぶは部屋にいる時はそれを外していつも見つめてニコニコしていて可愛いのー」
しのぶ「姉さんはいったい何を言っているのかしら!?」
蜜璃「次回 第拾肆話 春樹さんや私たちは鬼との戦闘でどうなるのか!? そして無事に試験を終え鬼殺隊に入隊することはできるのだろうか?」
つづく。