ご都合主義の展開もあり、原作崩壊している部分もあります。
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<春樹Side>
「ううん、ここは・・・・・
げふっ!」
目を覚ますとガシャンと音がして体に衝撃がきた。
助けた女性が抱き着いてきたようだ。うん、柔らかい感触するし良い匂いするし非常にピンチだな!
どうしてこんな状況になっているんでしょうか!?
さすがに予想外すぎますね!
頭の中で混乱していると
「良かった! 目を覚ましたのですね! 本当によかった! ぐすっ、貴方が気を失って五ヶ月もたっているのですよ」
女性がそう言ってきたので俺は何とか平常心で会話するように心がけ返事をした。
「本当ですか? それはご心配をおかけしました。気を失った俺を運んでくれたんですね。ありがとうございます。貴女こそ大丈夫でしたか」
「そういえば自己紹介がまだでしたね。私は珠世といいます。珠世と呼んでくださいね。よろしくお願いします」
「あ、わざわざありがとうございます、珠世さん。俺は天羽 春樹っていいます。好きなように呼んでください。こちらこそよろしくお願いします」
「ふふっ、さんは要りませんよ。春樹さんですね。春樹さんのおかげで私や子供達も死なずに済みました。なんとお礼を申し上げたらいいか・・・
それに私を救っていただきありがとうございました。鬼になって年数がたちますけどようやく前を向いて歩いていけそうです」
珠世さんはそう言いながら笑っていた。その笑顔が綺麗で見惚れていた。
照れくさく、頬をかきながら
「いいえ、俺は守りたいものを守っただけにすぎません。お礼言われるほどでもないですが、珠世さんが綺麗な笑顔ができるようになったなら良かったかなと思ってます」
「そ、そうですか。そう言われると照れますね。こほん、春樹さんはどういう経緯で鬼になったのですか? 私は桔梗という鬼が言っていた理由と同じです。
家族を残し病気で死にたくなかった為、鬼となりました。結果は家族を喰い殺すことになってしまいましたが・・・」
鬼になった経緯を話し泣いていた珠世さんの頭を優しく撫でながら
「辛いことを思い出させてしまい申し訳ないです。珠世さんの家族も貴女が前を向いて生き続けることを願っていると思います。俺からのお願いになってしまいますが、生き続けるように
してください。貴女は死んではいけない人だと思いますから」
「あ、ありがとうございます。そこまで言われると死ぬわけにいきませんね」
珠世さんは顔を紅くして言った。熱でもあるのか? 体調悪いなら、確認したと方が良いか。
「お顔が紅いようですが、大丈夫でしょうか? 体調が悪いのでしたら俺の話はまたの機会にしますが・・・」
「・・・! いえ、大丈夫です。少し暑かっただけですから気にしないでください!」
心配したらなぜが怒られたんですけど・・・
顔が紅かったのは熱ではなくて、俺の何らかの行動に腹立てて怒ってたんですね。
何が原因で怒っているか心当たりは無いが、謝っておかなくては!
「珠世さんみいたいに綺麗な人に嫌われたら絶対立ち直れないからなー」
「き、綺麗って何を言っているんですか、貴方は!?
急に変なことを言わないでもらえますか!?」
「ひっ! 変なことを口にしてしまい、すみません。
その、さっき言ったことは思ったことがつい口にでてしまっただけなので気にしないでもらうと助かります」
「そ、そうですか。この人は無自覚なのでしょうか」
珠世さんの声が小さくて後半部分が聞き取れなかったんですが・・・
「すみません、最後の方が聞き取りにくかったのでもう一度言ってもらえますか」
「気にしないでください。春樹さんが鬼になった経緯を教えていただいてもよろしいでしょうか」
笑っているはずなのに怖いですよ、珠世さん?
早く説明しろってことですね、分かりました。
「は、はい! 俺が鬼になってから500年の時が経つのですが・・・」
俺はこの世界にきてからの事を珠世さんに全部話した。話した理由は、この人になら説明しても大丈夫だと思ったからだ。それに俺だけ理由を聞くのはフェアじゃないからな。
・・・・・・・・・・・・・・・ってさっきまで思っていた奴をぶん殴りたい!
説明していくごとに珠世さんの笑顔が怖くなっていくんですけど! プレッシャーも凄いですし!
「・・・・以上なんですが、珠世さん」
「春樹さん、貴方には世の中が今どういう状況であるかを詳しく説明さしあげて勉強してもらった方が良さそうですね。ちゃんと理解するのですよ」
「はい!」
俺は珠世さんをこれ以上怒らせないように、正座して元気よく返事をするのだった・・・・
<春樹side out>
<珠世Side>
春樹さんが私を助けて気を失い、目が覚めた日から200年近くの時がたった。今でもあの日のことを覚えている。あの日から、彼と関わるようになり私にとって彼はかけがいのない人になっていた。
しっかりしてる所より、抜けている部分のほうが目立ちますが・・・。彼が鬼舞辻や十二鬼月を接触して今まで生きてることに驚きましたし、戦闘して傷をを負わせたと聞いた時は開いた口が塞がりませんでした。
パワハラじょうし?というよく分からない言葉を使ってましたが、逃げずに立ち向かうとか普通では考えられません。それに彼は鬼狩りに襲われて意気投合し技を習って仲良くなったそうです。彼はどこを目指して
いるのでしょうか。自分がどういう存在なのかを詳しく説明して理解させるのには苦労しました。今は鬼狩りの伝手をたどり、鬼舞辻を倒せるように修業しているみたいです。
「珠世さん、新たに呼吸法を取得しましたよ!」と毎回報告してくれて、子供みたいな所もあり可愛らしいと思いついつい笑ってしまいます。元気にやっているみたいなので良かったですが、問題点が二つほどあります。
一つ目ですが、彼について私に訪ねてくる女性が多い点です。男性より圧倒的に女性の方の割合が多いです。彼が困っている人を放っておけない性格だというのは分かりますが、女性に慕われすぎではないでしょうか?
一体何をしたらそんなことになるのでしょうか? これは帰って来たらすぐに注意しなければなりませんね。
次に二点目ですが、旅にでたら私の屋敷に帰ってくることが滅多にないことです。初めごろは、よく帰ってきてくれていたのですが、最近では文だけ送ってきて帰ってくることがほとんどありません。
顔を見せてくだされば愈史郎も喜ぶのに。愈史郎というのは私が鬼にした少年のことです。
彼は不治の病にかかっており、私がちゃんと説明した上で鬼になりました。彼にとって春樹さんは、良い兄のような存在になっております。
帰ってこないことも注意しなければなりませんね。
「珠世様!」
おや? 愈史郎から呼ばれたみたいですね。
「どうしました、愈史郎」
「珠世様! おはようございます! 今日もお美しいです! 要件ですが、バカ兄貴から文が届いていましたよ。こちらをどうぞ。
アイツのことですからまたくだらないことに違いありません!」
「そうですか。愈史郎、春樹さんが当分帰ってこず寂しいからといってそんな言い方はいけませんよ」
「そんなことありません! アイツは珠世様を悲しませていますのでバカ兄貴で充分です!」
愈史郎は私の気持ちを知ってこう言ってくれるのでとても優しい子です。ただ私と春樹さん以外には興味を示さないので、そこだけはどうにかしてほしいのですが・・・
私は春樹さんの文を愈史郎から受け取り中身を確認した。始めは長々と挨拶が書いており、読み進めていき文の内容に驚いてしまった。
『鬼に襲われ目の前で両親を殺された姉妹を、鬼狩りと共に助けだし、鬼狩りより俺に懐いてしまい弟子にしてくれないと嫌だと言い、離れないので一緒に帰ります。愈史郎にも言っておいてください。ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします』
春樹さん、またですか。その姉妹は絶対貴方から離れないと思いますよ。鬼がいる所に人間の少女を連れて来るって発想にどうやったらなるのでしょうか?
その時玄関の開く音がして
「珠世さん、愈史郎、ただいま戻りました」
「「お邪魔します」」
三人の声がし、私と愈史郎はお帰りなさいと声をかけ、少女二人のことと愈史郎達についてどうするか頭を悩ませるのだった。
<珠世Side out>
珠世さんに教えられ、主人公は少し賢くなったようです。
次回は新たなヒロインが二人出てきます(*'ω'*)