鬼愛の剣刃   作:Seli

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※これは鬼滅の刃のオリ主チート?&ハーレムものです。 
ご都合主義の展開もあり、原作崩壊している部分もあります。
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捌話

<春樹Side>

 

 

 俺は、カナエとしのぶのことについて珠世さんに説明した。何でか先ほどまで珠世さん、カナエ、しのぶの三人がやたら機嫌が悪くなっていたのだが説明して時間がたつにつれて機嫌が悪いのは無くなった。

ふう、助かった。あのまんまだと俺が間違いなく死んでいた気がするからな! いやぁ、よかった、よかった。愈史郎がいて助かったよ。カナエとしのぶは愈史郎に家事を習っており、この居間では俺、珠世さん、縁吉

しかいない。カナエとしのぶがいたら空気に耐えられなかったよ、間違いなく。愈史郎には会った瞬間「珠世さんをまた悲しませたな、貴様はぁぁぁぁ!!」って蹴られたけどな。かわいい弟みたいいなものなので良しと

しよう。うん、うん。平和が一番だ。

 

「はあ、だからダメなんだよ、ご主人は。女心ってのを勉強するべきだと思うよ?」

 

 いつに間にか俺の肩に乗っていた縁吉が呆れながら言った。

 む、生意気なメジロだな。ご主人様に逆らうとは言い度胸だ。俺は人の気持ちには敏感なんだぞ?

 

 

「ご主人、考えていることがまる分かりだよ。だいたい、ご主人が人の気持ちに敏感ならさっきみたいな状態にはならないよ? それに珠世さんを爆発させるような火種をまき散らさないと思うんだ。

うん、これ以上の説教は又にしよう。それでどうするの? カナエとしのぶは屋敷で面倒みるの? 善逸や伊之助が帰ってきたらうるさいよ? 真菰と錆兎と蜜璃は大丈夫だろうけど、いや大丈夫じゃないな。

真菰と蜜璃が帰って来た時に鉢合わせたら、カナエとしのぶの方が大変になる」

 

「そうですね。それには同感です。歳が近いあの子達は仲良くなれるでしょう。ある一点を除いてですが・・・。その一点がだいぶ問題なのですけどね。私と一緒であの子達は苦労しそうですね。一義さんと添い遂げた

蔦子さんが羨ましいですね・・・」

 

 珠世さんはジト目で俺を見ながら言った。後半は声が小さくて聞き取れなかった。

 

「どういうことだ? 真菰と蜜璃とは歳も近いしすぐに仲良くなれるんじゃないのか?」

 

「ご主人鈍感すぎるよ。ご主人が鈍感じゃなかったら、別人になっちゃうから仕方ないよね。で、本題に入るけどカナエとしのぶはご主人が直々に稽古するつもりなの?」

 

「なんか腹立つ言い方だな。まぁ、いい。そのつもりだぞ。あの二人に教えることに適している育手が知り合いにいないし俺以外から習うつもりはなさそうだ」

 

「大丈夫なのですか? 春樹さんの修業って容赦なかったですよね?」

 

「確かに。ご主人の稽古で、蜜璃、善逸、伊之助の三人の時は初め大泣きして、時がたつにつれて目が死んでいったからね。カナエとしのぶには優しくしてあげたら?」

 

「それはダメだ」

 

「なぜなのでしょうか?」

 

珠世さんが疑問に思い、尋ねた。

 

「そうですね。まず、カナエは優しすぎる。優しさを出すにしても時と場合がある。俺の場合は、半日日光に当たること以外では殺されないから余裕があるし今まで修羅場をくぐりぬけているからすぐに切り替えができるんだよ。

カナエの場合は恐らくそれができず殺される可能性が高い。しのぶに関しては力が弱く鬼の頸をきれない。それに怒りに身を任せ周りが見えなくなり鬼に隙をつかれ殺されるのがおちだ。だから、二人には徹底的に厳しくする。なに、

善逸達も何だかんだで乗り越えたんだ。アイツらも大丈夫なはずだ」

 

「それなら尚更、あの姉妹を戦いから遠ざけて普通の娘として生活できるようにしたら良いんじゃないでしょうか?」

 

「僕もそう思うよ、ご主人」

 

「俺もそう思っていたんですけどね。鬼狩りになって、俺が戦わなくて済むようにして護りたいって言われたんだよ。珠世さん達と同じこと言うもんだから驚きましたよ。復讐心より俺を助けたいという気持ちが強かったので修業をつける

ことにしました。全く、俺は良い人や子供たちの出会いに恵まれているな」

 

「・・・・そうですね。とてもいい子達ですね。分かりました。何かあったら相談するようにしてください。それと、こちらに顔を出す頻度を増やしてください。私や愈史郎も貴方の顔を見れる機会が少なくなり寂しいんですから。あと、女性を

助けるなとは言いませんが、勘違いさせるようなことは辞めてくださいね? 分かりましたか?」

 

 あれ? 優しかったのに、最後の二言を言う時はめちゃくちゃ怖いんですけど! 怒っている匂いがするし、これは逆らわない方が身の為な気がする!

 

「は、はい! 約束します!」

 

「ご主人・・・」

 

 縁吉が悲しそうな目で俺を見てくる。そんな目で俺を見るんじゃないよ!

 

「春樹さん、珠世さん、ご飯が出来ましたよ~」

 

 ご飯ができたらしく、カナエが呼びに来た。

 

「ありがとう、カナエさん。それではご飯にしましょうか、春樹さん、縁吉さん」

 

「お腹減ったから早くいこうよ、ご主人!」

 

「ええ」

 

 俺たちはご飯を食べに移動するのだった。

 

 

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 

 カナエとしのぶを引き取ってから二ヶ月の時がたった。

 俺の屋敷に連れてきており、そこで修業をしている。今は庭で二人とも木刀で素振り1000回をしている。

 

「「はぁ、はぁ、はぁ」」

 

 

「カナエは刀を振るスピードが落ちてるぞ! しのぶは肩が下がっている!」

 

「「はい!」」

 

「教えた振り方でやらないと何百本か追加するぞ!」

 

「「はい!」」

 

 二人を指導していると、玄関の方から賑やかな声が聞こえてきた。やれやれ帰ってきたみたいだな。

 

「カナエ、しのぶ。もう100本素振りしたら休憩な」

 

「「は、はい!!」

 

 二人に指示を出し、その場から離れ玄関に向かった。

 

「い~や~! 絶対帰ったら殺されるから俺! 兄貴に容赦ない稽古つけられて殺されると思うので!」

 

「おい、うるせぇぞ、紋逸! ひゃっほー! 春樹と久しぶりに戦えるぜ!」

 

「善逸だよ! いい加減俺の名前覚えろよな、このバカ猪! どうして兄貴や蔦子さん達の名前だけはちゃんと覚えて言えるんだよ・・・」

 

「あら、お帰りなさい。善逸くん、伊之助くん。長旅で疲れたでしょ?」

 

「おう、蔦子! 久しぶりだな!」

 

「蔦子さん、お久しぶりです。無事に帰ってきました、善逸です」

 

「急に気持ち悪いな、お前」

 

「うるさいわ!」

 

「ふふふ、相変わらず仲が良いわね。春樹さんや一義さんも喜ぶわよ。あら? あれは・・・」

 

「おーい! みんな~!」

 

「蜜璃ちゃんもお帰りなさい。三人とも帰ってくるのが重なるなんてね。今日はご馳走にしなくちゃ」

 

「み、蜜璃さん!? お、お久しぶりでしゅ。今日もお美しい。俺と結婚してください」

 

「おう、甘露煮! てめえも元気そうだな!」

 

「蔦子さん、ただいま! わぁ、蔦子さんの料理美味しいから楽しみ! 春樹さんは中で何してるの? 善逸くん、ごめんね! 将来結婚する人は春樹さんって決めているの! 伊之助くん、私の名前は甘露寺だよ!」

 

「ちくしょー! 蜜璃さんも兄貴狙いかよ! どうして兄貴ばかりモテるんだよ!」

 

「何!? 蔦子、今夜はご馳走なのか? ひゃっほーい!」」

 

「あらあら。三人とも仲が良いわね。もちろんご馳走よ。それと善逸くん、蜜璃ちゃん、春樹さんを尋ねに来る女性がまた増えていたわよ。やっぱり春樹さんはモテるのねー」

 

「むっ。それは本当なの? 春樹さんに話を聞かないと!」

 

「殺す、殺す、殺す。兄貴は絶対殺す」

 

 

 俺は気配を消して善逸の頭を掴んだ。

 

「へえ、誰を殺すんだ、善逸? 俺はそんな物騒なことを言う子に育てた覚えがないんだが」

 

「ぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ! ご、ごめんなさいぃぃぃぃぃぃ! 冗談ですってば! 俺が兄貴に対してそんなこと思うわけないだろう!?」

 

 善逸と呼ばれる少年は涙を流しながら謝っていた。

 

「まったく、お前という奴は。桑島さんも修業から逃げ出すって頭を抱えてたぞ。それを反省させる為に俺のとこへ送り返したんだろうけどな。今回引き取った子達と一緒に見てやるからな。それと、伊之助、蜜璃はお帰り。

長旅ご苦労様。修業しながらも色々と頑張っているみたいだな。俺も数年は屋敷でゆっくりするつもりだ。お前たちもゆっくりするといい」

 

「マジか! 春樹も残るなら俺も残るぜ! 俺と戦ってくれよ!」

 

「ただいま、春樹さん! そうなの!? 春樹さんがいるなら私も残るわ! 蔦子さんに料理習いたいってのもあるし!」

 

「いいやぁぁぁぁぁぁぁ! 兄貴の稽古受けるぐらいなら、じいちゃんの稽古の方が全然マシだぁぁぁぁぁ! ってか兄貴の修業受けてる奴らがいるのかよぉぉぉ! そいつらも化け物だぁぁぁぁぁ! がふっ」

 

 あまりにうるさいので、善逸を殴って黙らせた。

 ったく、此奴の場合、耳が良いんだから音を聞けばかわいい女の子が屋敷に二人増えてるって分かるだろうに。まだまだ修行が足りないな。

 

「ふふふ。蜜璃ちゃん、カナエちゃん、しのぶちゃんには家事のやり方を色々と教えてあげるわね。春樹さん、私は昼ご飯の準備しますね」

 

「善逸うるさいから黙れ。ああ、よろしくな、蔦子。それといつも家事してくれてありがとな。一義と蔦子のおかげですごく助かってるよ」

 

「いえいえ。私こそ命と弟を救っていただきありがとうございました。おかげで一義さんと一緒にこの屋敷の方々と楽しく過ごせてますから幸せです。それでは、失礼します」

 

「「???」」

 

「こっちこそありがとな。って置いてきぼりにしてすまないな、伊之助、蜜璃。お前たちに紹介したい子達がいるんだ。ついてこい」

 

「お、おう!」

 

「は、はい!」

 

 俺は気絶させた善逸を抱え、伊之助、蜜璃と共にカナエ達がいる庭へと向かうのだった。


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