やはり俺がウルトラセブンなのはまちがっている。   作:断空我

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ピカチュウ版をやって以来のポケモン盾をやっていて、遅れたわけじゃないです。

今回、ゆきのんメイン?の話です。

かなり設定が捏造されている可能性があります。さらりと平成セブンネタが入っています。

アンケートの協力ありがとうございます。

結果については、あとがきで伝えます!


第十二話:亡霊のレイオニクス

 

 

 闇の中、ソレは渇望していた。

 

 

 

――モット、だ、モット!

 

 

 

 肉体が消滅しながらもソレは望んでいる。

 

 自らの目的、自らの欲を果たすという事を。

 

 正常な判断をできる思考力を長い年月の間に失い、ただ、己の目的、野望の為だけを渇望している姿は怨念のようなものに捉えてしまうだろう。

 

「そうか、ならば、取引しないか?」

 

 暗闇の中、悪魔の使者が姿を現す。

 

 

――オマエハ、ナンダ?

 

 

「俺が誰だって、どうでもいいだろう?」

 

 悪魔の使者はささやく。

 

「お前は蘇りたいのだろう?」

 

 

――ソウダ、ヨミガエリタイ!オレハ、オレノモクテキノタメニ!

 

 

「肉体を失っても己の野望の為に生存を望むとは、面白い、あのお方が気に入るわけだ」

 

 にやりと悪魔の使者は笑う。

 

 彼の体から緑色の液体が零れ落ちる。

 

 液体は生き物のようにソレにまとわりついて、体を形成していく。

 

「器は出来上がった。後はお前次第ということだ、期待しているぞ?お前の執念を」

 

 満足したように去っていく悪魔。

 

 残された器に入っていく黒いモヤモヤしたもの。

 

 瞳が輝き、ソレは動き出す。

 

「さぁ、はじめよう……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あら、奇遇ね」

 

「奇遇だな」

 

 ショッピングモールの本屋。

 

 偶然にも比企谷八幡は雪ノ下雪乃と遭遇する。

 

「貴方も本屋へ用事?」

 

「あぁ、小さな本屋だと見つからなくてな」

 

 八幡の手の中には本があった。

 

 生物図鑑である。

 

「貴方、そんな趣味があったの?」

 

「まさか……ペガが家にあった図鑑を珈琲で汚しちまったから新しいのを小町に買ってくるように言われたのさ」

 

「体の良いパシリじゃない」

 

「おつかいといってくれ。そういう雪ノ下は何を買ったんだ」

 

「これ」

 

 雪ノ下が取り出したのは分厚いハードカバーの冊子だった。

 

「辺見芳哉というSF作家の新作よ……十年ぶりに出たという事で買いに来たの」

 

「十年って……お前、七歳の時からそんな分厚い本を読んでいたのか?」

 

「そうね、小さい頃から頭はよかったから」

 

 互いにレジで支払いを済ませて解散……にならなかった。

 

「どうせだから、近くの喫茶店でお茶でもしない?」

 

「俺は別に、帰って」

 

「お茶でもしない?」

 

 雪ノ下さん、NPCになる。

 

 同じ言葉を繰り返しながら絶対零度の眼差しでこちらへ向けてきた。

 

 断れば、凍らされてしまう。

 

 そんな恐怖に八幡は勝てなかった。

 

「わかったよ、お茶にしよう」

 

「美少女とお茶ができてよかったわね、幸福谷君」

 

「そのやり取り、久しぶりに感じるわ」

 

 呆れながら八幡と雪ノ下が喫茶店へ向かうとがやがやと楽しく談笑している若者たちと遭遇する。

 

「(おいおい、何だ、あれ?)」

 

 ボッチとしての観察眼で八幡は中心にいる女性が仮面をかぶっていることに気付いた。

 

 楽しそうに会話をして、皆から好かれてはいる。

 

 しかし、本心が全く見えない。

 

 ある意味、魔王のような存在感に八幡は驚きの表情を浮かべてしまう。

 

 その女性がこちらに気付くと笑みを浮かべて輪の中から抜け出してくる。

 

「雪乃ちゃん、久しぶりじゃん~」

 

「……姉さん」

 

「雪ノ下の姉か?」

 

「隣の人は彼氏かなぁ?妹がお世話になっています。雪ノ下陽乃でぇす。よろしくね?」

 

 笑顔を浮かべているがその目の奥は全くの光を映していない。

 

 こんな人間がいるのかと言葉が出ない八幡。

 

「行きましょう、比企谷君」

 

「へぇ、比企谷君っていうんだぁ、ねぇ、比企谷君、雪乃ちゃんのこと、よろしくね?姉として妹のことが心配だからさぁ」

 

「大丈夫よ、姉さん。そっちにも予定があるでしょうから私達はこれで失礼するわ」

 

「久しぶりの姉妹再会なのに、つれないなぁ、じぁあね?比企谷君」

 

 笑顔を浮かべて集団の中へ戻っていく雪ノ下陽乃。

 

 八幡は隣の彼女へ声をかけようとする。

 

 その時、八幡の肩へ雪ノ下は頭を乗せて、そのまま彼の手を掴んできた。

 

「ごめんなさい、しばらく、こうさせて」

 

 そういう雪ノ下の声は震えている。

 

「(俺の柄じゃないが……仕方ないか)あぁ、とにかく、近くの喫茶店へ行こう」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ごめんなさい」

 

 雪ノ下雪乃は未だに過去に怯えている。

 

 姉という存在を語った宇宙人の為に本当の姉を前にしても震えてしまうのだという。

 

 それほどまでに姉の姿を模したゼットン星人の存在が心の奥深くに刻まれている。

 

 最後の戦いの直前に拒絶したとはいえ、長い時間行動していたことと、偽物とはいえ、姉として生活していたという事実と向き合うことが難しいのだろう。

 

「お前が悪いわけじゃない、あんなことがあったんだ。傷が癒えるのも時間がかかるだろう」

 

「本当は、私も前に進まないといけないと思っているの……でも、ダメね……」

 

 俯きながら彼女は紅茶に映る自分の顔を見た。

 

「貴方や由比ヶ浜さんが羨ましい」

 

「そんなことないぞ」

 

 雪ノ下の漏らした言葉を八幡は否定する。

 

「俺なんて、水をぶっかけられて目を覚ます、由比ヶ浜なんか、難民みたいな状態からのスタートだ。それに比べたら温かい食事などがでてきただけマシといえる」

 

「……慰めてくれているのかしら?」

 

「どうだろうな……ただ、出会い一つですべてが決まるってわけじゃないだろう」

 

「そうね。あれと出会って、その後に貴方達と知り合ったおかげで私は変わる切欠を得られた……」

 

「ほらな?一つの出会いですべてが決まらないだろう」

 

「屁理屈よ」

 

 苦笑している雪ノ下。

 

 先ほどまでの震えていた彼女ではなかった。

 

「でも、そうね」

 

 紅茶を一口、飲んで雪ノ下は微笑む。

 

「許されるなら、この幸せな時間を大切にしたいわ」

 

「それぐらい許せるさ」

 

 

 

――この広い宇宙で小さな時間を奪う権利など、誰にもない。

 

 

 続けて口から紡がれた言葉に雪ノ下は目を開く。

 

「その言葉、まるで彼みたいね」

 

「え?」

 

「何でもないわ」

 

 首を振りながら雪ノ下は紅茶を飲む。

 

 さっきまで感じていなかった苦さが雪ノ下の口の中に広がっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はぁ」

 

 雪ノ下雪乃は借りているアパートのベッドの上へ腰かける。

 

 あの戦いの後、元の地球へ戻ってきた雪ノ下は家を出ていった。

 

 出ていく際に持っていた少ない金を色々な手段で稼いで安いアパートだが、雪ノ下はそこで生活をしている。

 

 贅沢さえしなければ、生活はできた。

 

 ベッドの上に置かれているぬいぐるみを手に取る。

 

 彼女が自分のお金で買って、大事にしているぬいぐるみ。

 

 少し目つきの悪いネコのぬいぐるみを抱きしめた。

 

「私は、恋をしているのかしら?」

 

 ネコのぬいぐるみに顔をうずめながら雪ノ下は今日の出来事を思い出す。

 

 姉に会うという予想外のことがありながらも彼とお茶をしたのは良き思い出の一ページ。

 

 学校では対して気にならないのに外へ出ると妙にドキドキしてしまっていたのは秘密だ。

 

 緊張を悟られないようにしながら彼に誘いをかけてひと時の時間を楽しめた。

 

 しかし、途中で生まれた些細な疑問が雪ノ下の中に生まれている。

 

「私は、どっちを好きなのかしら」

 

 彼が漏らした言葉。

 

 あれと似たような言葉を雪ノ下は聞いたことがあった。

 

 緑豊かな惑星で自分よりも年上でありながら人間よりも純粋だった人。

 

「私は、彼を好きなの?それとも、あの人を好きなの?」

 

 生れた疑問に答えてくれるものはいない。

 

 そんな雪ノ下の不安に揺れる様に机に置かれているバトルナイザーが小さく明滅していることに気付かなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「先輩、学校にオバケが出るって話、知っていますぅ?」

 

 いつもの奉仕部……といわうけではなく、その日、一色いろはが来客していた。

 

 気の向くままに部室へやってきては色々な話をしてくる彼女に八幡はマッカンを飲みながら応対する。

 

「オバケ?進学校でオバケってどうなんだよ?」

 

「いやぁ、私もそう思ったんですけどぉ、何か、一年生の間で結構、噂になっているんですよ!」

 

 一色の言葉に由比ヶ浜が反応した。

 

「あ、それ優美子から聞いた!夜の学校に現れる鎧のお化けでしょ?」

 

「アホらし」

 

 八幡は呆れた声を漏らす。

 

「あのな、ここは日本、加えて科学が発展している時代だぞ?一昔前の木造建築の学校でオバケというのなら納得できるが……しかも、鎧?落ち武者じゃあるまいし」

 

「あれ、先輩は幽霊否定ですか?」

 

「……否定はしない、ただ、チグハグな話は信じない主義なだけだ」

 

 実際、肉体を失いながらも怨念だけで生き続けているヤプール人を目撃したことのある八幡は完全に存在しないと否定することは出来ない……ただし、この話があまりに信憑性がなさすぎるため、否定しているだけである。

 

「失礼するぞ!」

 

 その時、部室のドアが開いて平塚先生が入ってきた。

 

「平塚先生、ノックをしてくださいと何度言えば、わかってもらえるのですか?」

 

 小説を読んで我関せず貫いていた彼女の言葉に平塚先生は苦笑するだけで謝罪をしない。

 

 あ、改めるつもりないなぁと雪ノ下、八幡、一色は理解した。

 

「さて、奉仕部に私から頼みがある」

 

「先生からですか?」

 

 平塚先生からの提案に雪ノ下が疑問を浮かべる。

 

「そうだ、近頃、一年生の間でオバケという不確かな存在の噂が広まっている。なんでも夜の学校に現れるというそうじゃないか、一つ、調べてもらえないだろうか?」

 

「……それはこの部と無関係の話ではありませんか?」

 

「おや、雪ノ下は幽霊の類がダメな口か?」

 

「……バカなことを言わないでください。私はそんなものを信じていません」

 

「ほう、では、この幽霊騒動も何かしら理由があるということだな?」

 

「そうに決まっています」

 

「では、調べてもらおう!なぁに、学校の方の許可は私がとっておこう!」

 

「望むところです!」

 

「お、おい」

 

「では、頼んだぞ!」

 

 八幡が意見する暇もないままに奉仕部が幽霊騒動の調査をすることが決定してしまった。

 

「フフッ、お膳立てはしたからな?」

 

 部室を出た平塚先生が不気味な笑顔を浮かべたことに誰も気づかないまま。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「何で、こうなるかなぁ」

 

「うわぁ、夜の学校って不気味だねぇ、ヒッキー」

 

「どうして、ペガも?」

 

「諦めろ、一蓮托生だ」

 

 部屋で寛いでいたペガを無理やり参加させながら八幡は夜の総武高校の前へ来ていた。

 

「何だ?宇宙人なのに、夜が怖いのか?」

 

「そんなことないよう、お化けが怖いだけだよぅ」

 

 八幡の揶揄う言葉にペガは懐中電灯をブンブンと振り回す。

 

「何をしているの?行くわよ」

 

 三人が振り返ると巨大な懐中電灯を持っている雪ノ下がいた。

 

 しかも、ヘッドライトタイプのものまで装着している。

 

「ま、まぁ、そろそろ」

 

「先輩~~」

 

「まず、ペガ、隠れろ!」

 

「はわわ!」

 

 慌ててペガが八幡の影へ隠れる。

 

 少し遅れて、彼らの前に一色が現れた。

 

「一色さん、貴方、どうしてここに?」

 

「え?だってぇ、私も話を聞いていたし、参加する流れかなぁって」

 

「いや、そんなわけないだろ」

 

「えぇええ!でも、夜の学校って少し興味あるんですよ!それに夜道を女の子に帰らせるというのは危ないので先輩、送ってください。あ、これは告白とかそういうものではなくて、男子として必要な義務だと私は思いますので、ごめんなさい」

 

「え、何で俺、告白されたみたいになって振られているの?」

 

 呆然としている間に一色も参加メンバーとして学校へ入ることが決まった。

 

 四人プラスαという状態で彼らが足を踏み入れた瞬間。

 

 視界が歪み、彼らの意識は一時的に闇の中へ消えた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒッキー!起きて、ヒッキー!」

 

「あん?」

 

 体を揺らされて意識を取り戻す。

 

 目を覚ますと心配そうにこちらをみている由比ヶ浜の姿があった。

 

 体を起こす。

 

「俺は……」

 

「あたし達、校舎へ入ったと思ったら……ここにいたみたい」

 

 周りを見渡すとごつごつした岩で構成された場所にいた。

 

「どこだろう、ここ」

 

「少なくとも校舎でないことは確かだな……」

 

 空を見上げる。

 

「携帯は?」

 

「ゆきのん達に連絡を取ろうとしたんだけど、ダメみたい」

 

「ペガ……もいないな、どうやら完全に分断されたか」

 

「どうしょう?」

 

「ここにいたって仕方ない……移動するか」

 

 幸いにも鞄の中に簡単なペットボトルとスナック菓子があるので少しはなんとかなるだろう。

 

「持ってきておいてよかった非常食ってか」

 

 しかし。

 

 八幡は鋭い目で周囲を睨む。

 

 何者かの悪意が絡んでいる。

 

 他の皆の安否を気遣いつつも八幡と由比ヶ浜は歩き出す。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「うぅぅぅ、八幡~、どこいったのさぁ」

 

「私、宇宙人と一緒に歩いているなんて」

 

 その頃、ペガと一色は一緒に行動していた。

 

 目を覚ました一色は傍に転がっているペガに警戒していたのだが「あ、キミがあざとい後輩ちゃん?」という最初の言葉から笑顔でお話が始まり、今は“一応の友好関係”が築かれている。

 

 戸惑いながら懐中電灯を構えているペガの姿を見ながら一色はペガの後姿をみていた。

 

「(先輩が何かを隠しているとは思っていたけれど、まさか、宇宙人と一緒に生活していたなんて、由比ヶ浜先輩や雪ノ下先輩は知っているのかな?それにしても、宇宙人と一緒にいる先輩って、何者?)」

 

「あれ、いろは、どうしたの?」

 

「うわ、気安いなぁ」

 

「え?駄目だった?」

 

「まぁ、良しとしますか、ペガ君、なに?」

 

「えっと、こういう事態でやけに冷静だなぁって思って」

 

「うーん、前に魚眼の化け物に襲われたからかなぁ」

 

「魚眼って、ダダのことだよね?」

 

「そういうの?あれ、何でペガがダダのこと知っているの」

 

「だって、僕も一緒にいたんだよ?八幡の影の中に」

 

「えぇ!?」

 

 ペガの告白に驚きの声を上げる一色。

 

 ダークゾーンの力をみせるペガ。

 

「うわぁ、何か根暗が入っていそう」

 

「……」

 

 さり気ない一色の一言に傷ついたペガだった。

 

「さ、どこかにいるはずの先輩を探しに行きましょう!色々と教えてもらわないと!」

 

「うぅ、八幡~」

 

 先を歩く一色に続く形でペガも岩場から移動を始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここはどこなのかしら」

 

 独りだけ岩場のような場所から移動をする雪ノ下。

 

 校舎へ入ろうとしてこんな場所に転移されたということで警戒をしている。

 

「こんなことをできるのは地球人じゃない……そう考えると」

 

「その通り、私がキミをここへ呼び寄せたのさ」

 

 聞こえた声に雪ノ下は振り返り、目を見開く。

 

「貴方は……」

 

 不気味に輝く瞳を揺らしながらにやりと相手は笑う。

 

「また会えたな、ゼットン星人の右腕ぇ」

 

「バット星人……」

 

 触覚宇宙人 バット星人。

 

 別宇宙の征服を狙う邪悪な宇宙人であり、そのために邪魔な光の国の宇宙警備隊を潰すべく最強艦隊を率いて、長期戦争を起こしたほどの野望を秘めた宇宙人。

 

 尤も光の国へ侵略する計画はウルトラマンやゾフィーをはじめとするウルトラ兄弟によって失敗に終わった。

 

 そして、雪ノ下の目の前にいるバット星人。

 

「貴方、レイオニクスのバット星人ね」

 

「覚えていたかぁ、じゃあ、コイツのことは覚えているかぁ!」

 

 バット星人の背後から大きな音を立てて現れる巨大な影。

 

 灰色の体にゆらゆら揺れる銀の角、顔らしき部分は黄色い光が点滅を繰り返している。

 

「ゼットン……」

 

「そう、俺様が用意した最強のゼットン!いや、そのはずだった」

 怨念の言葉を吐きながら目を見開いて動かない雪ノ下の周りをバット星人が歩く。

 

「あの時、小惑星で最強のレイオニクスになるために邪魔なお前とゼットン星人を抹殺しようとした。しかし、俺とこのゼットンは負けた!ありえるか!バット星の誇る科学技術こそが宇宙で一番ゼットン育成に適しているのだ!なのに、野生のゼットンに俺の作り出した最強のゼットンが負けたことが信じられない!だが、俺は悪魔と取引をした」

 

「何を言っているの……」

 

 狂った笑いをするバット星人に雪ノ下は恐怖して後ろへ下がる。

 

 元から侵略者であり宇宙のすべてを支配すると妄語していた連中の一人。だが、明らかに前出会った時よりも狂気が増しているように感じられた。

 

「さぁ、戦おうじゃないか!お前の怪獣を出せぇ!」

 

 瞳をギラつかせながら手の中の刃物を振り回すバット星人。

 

 いきなりのことで座り込む雪ノ下。

 

 それが彼女を救った。

 

 振るわれた刃が空を切る。

 

 座り込んだ雪ノ下へ緑色のオーラのようなものを放ちながらバット星人が刃を振り下ろす。

 

 瞬間。

 

「なにぃぃ!?」

 

 音を立てて折れる刃。

 

 雪ノ下の前にオーラを放ちながら浮いているバトルナイザーの姿がそこにあった。

 

「バトルナイザー……」

 

 鞄から飛び出したバトルナイザーが雪ノ下を守ったのである。

 

「えぇい!忌々しい!ゼットン!こいつらを踏みつぶせ!」

 

「ブモォォォォォ!」

 

 牛のような唸り声を上げながらゼットンがゆっくりと雪ノ下を踏みつぶそうと迫る。

 

 何かが飛び出そうとするように震えるバトルナイザーをみて、雪ノ下は咄嗟に掴んだ。

 

「駄目!」

 

 必死に押さえつけるようにしながら逃げるために走り出す。

 

 そんな彼女を笑う様にゼットンが踏みつぶそうと迫った時。

 

「行け!ウインダム!」

 

 眩いスパークと共に銀色の鳥類を連想させる怪獣が出現してゼットンへタックルする。

 

 突然のことにゼットンは対応できずに地面へ倒れた。

 

 大きな衝撃と揺れが近くにいた雪ノ下とバット星人を襲う。

 

「ぬぐわぁ!?」

 

 衝撃で派手に地面へ倒れるバット星人。

 

 不意打ちしたカプセル怪獣 ウインダムは倒れたゼットンへ圧し掛かる。

 

「頼んだぞ!ウインダム!」

 

 どこからか聞こえた声、間違えるわけがない。

 

 雪ノ下は宙に浮くバトルナイザーを掴んだまま走り出す。

 

「逃がすかぁああああああああ!」

 

 怨念の籠った声を上げながら追いかけようとするバット星人。

 

 ゼットンと戦っていたウインダムが上半身を回転させながらレーザーショットを放つ。

 

「ぬぉう!?」

 

 乱射されたレーザーショットの一つがバット星人へ直撃する。

 

 体の半分を焼かれるバット星人だが、緑色の光と共に体が復活した。

 

「逃がしたかぁああああ」

 

 再生した体で雪ノ下を追いかけようとした時、彼女の姿はどこにもなかった。

 

 怒りに染まりながらバット星人は暗い空に怨念の声をあげる。

 

 ゼットンに不意打ちしたウインダムはいつの間にか姿を消していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ヒッキー!ほら、急がないと!」

 

「慌てるなって、転ぶぞ?」

 

「子供じゃないし!わっとと」

 

「ほら、言わんこっちゃない」

 

 倒れそうになる由比ヶ浜の腕を掴んで引き戻す八幡。

 

「ミュー粒子を通して困惑、悲哀の感情が伝わってくる。おそらく、あっちに雪ノ下がいる」

 

「それを先に言うし!」

 

――それを話す前に飛び出したのはお前なのだが、といいそうになる口を必死に抑える。

 

「あぁ(だが、雪ノ下の近くに漂う激しい憎悪のようなものはんだ?背筋が凍り付いてしまうような)」

 

 体が震えたような気がして八幡は両腕をさする。

 

 彼女の身を案じながら自然と足早に岩場を進んでいく。

 

「由比ヶ浜、下がれ!」

 

「え、きゃああ!」

 

 由比ヶ浜の腕を掴んで下がる八幡。

 

 呆然としている目の前で起こる爆発。

 

 咄嗟に由比ヶ浜の頭を抱えるようにして岩の上を転がり落ちていく。

 

 勢いが衰えたところで八幡は抱きしめている由比ヶ浜へ声をかけようとする。

 

 その前にものすごい勢いで離れる由比ヶ浜。

 

 顔が真っ赤だった。

 

「由比ヶ浜、大丈夫か?」

 

「うん……一体、何が」

 

 その時、二人の周囲を赤いガスが漂い始める。

 

「奴だ」

 

 八幡の視線は岩場から顔を出している赤い体皮の怪獣へ向けられていた。

 

 怪獣は口から赤いガスを吐き出す。

 

「吸い込むな」

 

 由比ヶ浜の口を咄嗟に抑えながら八幡は腰のピルケースから小さなカプセルを一つ手に取る。

 

「行け!ウインダム!」

 

 カプセルを空に向かって投げる。

 

 爆発と閃光が起こりながら赤い怪獣の目の前にカプセル怪獣 ウインダムが姿を現した。

 

「頼んだぞ、ウインダム!」

 

 駆け出したウインダムの姿が消える。

 

「なに?」

 

 戸惑う八幡。

 

 しかし、どこからかウインダムの声が聞こえていた。

 

「どういうことだ……ウインダム、戻れ!」

 

 光と共に八幡の掌の上にカプセル怪獣の入ったカプセルが戻って来る。

 

 ピルケースへ戻した時、八幡は気づく。

 

「そうか、四次元空間だ」

 

「へ?」

 

「忘れたのか?俺達は、一度、経験をしているぞ」

 

「……あぁ!」

 

 由比ヶ浜は思い出す。

 

 とある惑星で遭遇した怪獣のことを思い出す。

 

「え、じゃあ……」

 

「前に使った方法で脱出するぞ、手伝ってくれ」

 

「手伝う……うん!」

 

 由比ヶ浜はポケットからクリスタルとジャイロを取り出す。

 

 八幡はウルトラアイを取り出して装着する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 雪ノ下は呼吸を整えるために立ち止まる。

 

 後ろを見るもバット星人の姿はない。

 

「あれは比企谷君のカプセル怪獣……光はあっちへ向かっていったから、そこへ行けば」

 

 ふと、雪ノ下は立ち止まる。

 

「そこへ行って、どうするというの?」

 

 何かあれば、彼に頼ればいい。

 

 当たり前のようにそう考えていた自分に気付いてしまう。

 

「いつから、こんなに私は弱くなったの?」

 

 今まで誰かに甘えるという事をしてこなかった。

 

 姉のように何でもできるようになりたい。

 

 必死に頑張ってあの背中に追いつこうとしていた自分が誰かに頼る、否、すがろうとしていた事実に雪ノ下は気づいてしまう。

 

 頼るのはまだわかる。しかし、縋ってしまうのは違う。

 

 それは弱さだ。

 

 雪ノ下は彼に縋ろうとしていたことに酷く嫌悪した。

 

 

――俺は本物が欲しい。

 

 最後の戦いの前の日の夜。

 

 語り合っていた時の彼の言葉を思い出す。

 

 あの時、自分は何を望んだ?

 

「そうだ、私は」

 

「見つけたぞぉォぉ」

 

 地面の底から響くような声に雪ノ下は振り返る。

 

 ブンブンと刃を振り回しながら近付いてくるバット星人。

 

「何だぁ、逃げるのをやめたのか」

 

「逃げない……いいえ、本当は逃げたいわ」

 

 恐怖に震えそうになる手を抑えながら雪ノ下は顔を上げる。

 

「でも、決めたの……私は強くなる。強くなって彼や由比ヶ浜さん、大切に思える人たちの為に力を使えるようになりたい……私は、そう決めたの」

 

「フン、下らん。ゼットォン!叩き潰してしまえ!」

 

 唸り声を上げながら現れるゼットン。

 

 雪ノ下を踏みつぶそうと迫るゼットン。

 

『させない!』

 

 横からグルジオキングに変身している由比ヶ浜がタックルした。

 

「由比ヶ浜さん!」

 

『ゆきのん!大丈夫!?』

 

 雪ノ下の姿を見つけて手を振るグルジオキング。

 

「ブモォォォォォ!」

 

 殴られて怒ったゼットンが唸りながらグルジオキングの腹を蹴り飛ばす。

 

『うわっ!もう痛いじゃない!』

 

 戦いをはじめるゼットンとグルジオキング。

 

 バット星人は乱入してきたグルジオキングの姿にいら立ちの声を上げる。

 

「えぇい、こんなところで……だが、ここにはまだ」

 

 バチンと空に亀裂が入る。

 

「ま、まさか!」

 

 割れた空の向こうから青と赤の奇抜なデザインをした物体が地面へ落下した。

 

 続けて、降り立つのはウルトラセブン。

 

 四次元怪獣ブルトンはバチバチと体から火花を散らして瀕死の状態だった。

 

「バカな!どうやってブルトンを」

 

「そういうことね、ブルトンが相手だとわかったのなら対処法は簡単よ」

 

 動揺を隠せないバット星人へ雪ノ下が冷静に告げる。

 

 雪ノ下達はブルトンに遭遇したことがあった。その時、ウルトラマンの超能力によってブルトンの四次元空間から脱出したことを思い出した八幡はウルトラセブンに変身。

 

 ウルトラセブンの超能力によってブルトンへ大ダメージを与えたのである。

 

 一目で理解した雪ノ下にバット星人は苛立った声を上げた。

 

「えぇい、ならば、直接、俺が貴様を潰せばよいだけのことだぁああああ!」

 

 怒りの声を上げながら雪ノ下へ迫るバット星人。

 

「舐めないで」

 

 直後、雪ノ下の瞳が輝いた。

 

 衝撃を受けて地面に倒れるバット星人。

 

「なっ、何が……」

 

 ふらふらと起き上がったバット星人がみたのは雪ノ下の傍を浮遊している【バトルナイザー】。

 

 浮遊しているバトルナイザーを雪ノ下は掴む。

 

「思い出したの、私は向き合うと……だから、貴方とも向き合いたい」

 

 バトルナイザーは雪ノ下の感情に応える様に胎動する。

 

「だから、お願い、力を貸して」

 

【バトルナイザー!モンスロード!】

 

 バトルナイザーが輝き、そこから光が空へ飛び立ち、やがて、雪ノ下の傍に黒い巨体が降り立つ。

 

 宇宙恐竜 ゼットンである。

 

 バット星人が用意したゼットンよりも少しスリムで余分な改造をされていないシンプルな個体。

 

 しかも、ただのゼットンではない。

 

 別宇宙で初代ウルトラマンを倒したといわれる“あのゼットン”である。

 

 怪獣墓場で漂っていた魂をゼットン星人が回収、新たな肉体を与えて生み出した最強の個体だ。

 

「貴方に教えてあげる。ゼットン使いの実力っていうものを」

 

 赤い瞳を輝かせながら雪ノ下雪乃はバトルナイザーを握り締める。

 

「えぇい、バット星人の生み出したゼットンこそが最強なのだ!こんな個体など!」

 

 怒りに体を震わせながらゼットン(初代)へ攻撃を仕掛ける。

 

 瞬間移動してバット星人の目の前から消えた。

 

「ぬぅ!?」

 

 背後に回り込んだゼットン(初代)に肩を掴まれて宙に持ち上げられる。

 

 足をジタバタさせるバット星人を地面へ叩き落す。

 

「うぅぅぅ、おい!俺を助けろぉぉぉぉぉ!」

 

 バット星人の指示を受けて瞬間移動したゼットン(二代目)がゼットン(初代)へ襲い掛かる。

 

「ブモォォォォォ!」

 

「ゼットォォォォン!」

 

 瞬間移動を繰り返す二体のゼットン。

 

 しかし、僅かな差で二代目が初代の後ろへ回り込んで背後から右腕に装着されているゼットンナパームを放つ。

 

 攻撃を受けたゼットン(初代)は地面へ倒れる。

 

「うっ!」

 

 雪ノ下は背中を抑える。

 

 彼女はゼットンとリンクしており、命と痛みを共有している。そのため、ゼットンがダメージを受ければ雪ノ下もダメージを受けてしまう。最悪、命を落とす危険性もあるのだ。

 

「ふはははは!所詮はどこにでもいるゼットンの個体よ!我がバット星の科学力で強化されたゼットンにかなうものか!」

 

「舐めないでもらえるかしら」

 

 冷めた声で雪ノ下がバット星人を見上げる。

 

「私と共に戦ってきたゼットンがたかが“科学力で強化”された程度で負けるなんて思わない事ね」

 

 直後、音を立ててゼットン(二代目)が地面へ叩きつけられる。

 

 ぶるぶると体を揺らしながら見下ろすゼットン(初代)

 

 見下したような姿にバット星人は怒りで震える。

 

「ふざけ――」

 

「お遊びはここまで、ゼットン」

 

 雪ノ下は指示を下す。

 

「焼き払いなさい」

 

「ゼットォォォン」

 

 彼女の指示を受けたゼットンは両手を前に伸ばして一兆度の火球が放たれる。

 

 咄嗟にゼットン(二代目)がバリアを展開した。

 

 ウルトラマンの八つ裂き後輪を粉砕するほどの強度を持つバリアならば、どのような攻撃であろうと耐えられる。

 

 そう、普通の攻撃であれば。

 

「バカな……」

 

 信じられない、と言葉を漏らすバット星人。

 

 数えきれないレイオニクスの使役する怪獣を倒した雪ノ下のゼットンの技は本来のゼットンのスペックを圧倒的に上回っている。いくらバット星の科学力で強化されているとはいえ、大きな差があるのは当然といえる。

 

 バリアごと消滅するゼットン(二代目)

 

「こんなことが」

 

 動揺を隠せないバット星人。

 

 戦意喪失していることは明白だった。

 

 バット星人をどうするか雪ノ下が考えていた時、バット星人に異変が起こる。

 

「ググゥゥゥゥゥゥ!」

 

 苦悶の声を上げたバット星人。

 

 体から緑色の粒子を吹き出しながら体が変貌する。

 

「グルルルルルルルル!」

 

 不気味な異形といえる姿になったバット星人。

 

 唸り声を上げながら雪ノ下へ襲い掛かろうとするが。

 

 左右からウルトラセブン、グルジオキングが攻撃を仕掛ける。

 

 阻まれたバット星人が暴れる中、ウルトラセブンがエメリウム光線を撃つ。

 

 バット星人の体をエメリウム光線で貫かれる。

 

 続けてグルジオキングの放ったギガキングキャノンがバット星人の体を粉々に砕く。

 

 肉片すら残さないという風にゼットンが波状光線を放つ。

 

「戻って……いいえ、戻りなさい、ゼットン」

 

 バトルナイザーを向けて告げる雪ノ下。

 

 ゼットンはカード状の光に包まれてバトルナイザーへ収納される。

 

 雪ノ下は小さく息を吐いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

翌日の奉仕部。

 

「昨日のアレ、何だったのかなぁ?」

 

「平塚先生は何も覚えがないそうよ」

 

「まぁ、考えられるならあのバット星人の仕業だろう」

 

 奉仕部に集まっている三人。

 

 話の内容は当然のことながら昨日のバット星人の陰謀。

 

 由比ヶ浜は隣の雪ノ下へ問いかける。

 

「ゆきのん、大丈夫?」

 

「……少し、怖いけれど……大丈夫よ」

 

 震える声で雪ノ下は鞄の中にあるバトルナイザーをみた。

 

 久しぶりにバトルナイザーを解放した際に雪ノ下はほんのわずかだが、レイオニクスの闘争本能に支配されかけたという。

 

 同時に嘗ての冷酷なゼットン星人の右腕に戻っていたらしい。

 

 あの時は色々な感情の流れの末にバトルナイザーを使用することを決めたそうだが、向き合うことはまだまだ時間がかかりそうであるというのが本人談だ。

 

「さて、問題がそろそろ来るぞ」

 

 八幡がぽつりと漏らした時。

 

「先輩ィィィィィ!失礼します!」

 

 ドアを乱暴に開けて入ってきたのは一色いろは。

 

 あの後の騒動でペガと共に元の世界へ戻ってきたのだが、疲れていて話をいなしながら三人は帰宅したのである。

 

「(やはり、諦めなかったみたいだな)」

 

「さぁ、先輩!昨日はうやむやにされましたけど、そうはいきませんよ!ペガのやりとりはスマホに録画していますし!遠くですが、由比ヶ浜先輩が怪獣になったところを見ています!ですから、隠していることを話してください!」

 

「……っていっているが、どうする。二人とも?」

 

 八幡は雪ノ下や由比ヶ浜へ問いかける。

 

 ここで惚けたところで変な事に首を突っ込まれても困るので八幡は話すことを二人へ提案した。

 

 あの時の話は八幡一人が勝手に話してよいものではない。

 

「あたしは、別に大丈夫かな」

 

「……一色さん」

 

 鋭い目でみられて一色は身構える。

 

「これから話す話はウソ偽り、そういうものではないわ。他言無用してほしくない話もあるし、何かあれば私が徹底的に貴方を潰すから、その覚悟があるのなら、座ってもらえるかしら」

 

「……別に、あの時のことは些細な夢のようなものだと思って出ていくこともできるぞ」

 

 フォローするつもりで八幡は一色へいう。

 

 彼なりに一色を気遣っての言葉だった。

 

「聞きます!私、先輩達が隠していることを知りたいです」

 

 真剣な表情で一色は椅子を取って座る。

 

「話を聞くってことだな?」

 

「はい!」

 

「そう……じゃあ、教えてあげるわ」

 

「あたし達が体験した、ギャラクシークライシスを」

 

 




アンケートの結果、過去話を書くことになりました。

次回から三人のそれぞれのはじまりを書きます。

そこまで長くはならない。


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