これから更新をゆっくりとですが、進めていくつもりです。
待たせてしまったユーザーさんには申し訳ありませんでした。
今回はあくまで新しい話の繋ぎみたいなところです。
一部というか、六割ほど、ある映画をモデルにしています。
ソレは密かに地球へ降り立った。
地球は宇宙人からの侵略に備えていくつかの宇宙ステーションや地上からのレーダー設備で目を光らせている。
だが、ソレは生命体であり、残滓とでも呼ぶべき存在だ。
それ故に防衛軍の監視の目を通り抜けることなど造作もない。
地球へ侵入したソレは迷わずに目的の地を目指す。
何百光年も離れていたのに関わらず、ソレを呼び寄せるほどに深く、そしてどす黒いものを感じさせられる。
海の奥深く、さらにその奥まで侵入していく。
人間や普通の生き物ならたどり着くことの出来ないその場所へ入り込んでいった。
『何者だ?』
入り込んだソレへ語り掛ける者がいた。
『何者でもない、ただ、お前達の放つマイナスエネルギーに引き寄せられた』
『目的はなんだ?』
『目的か、復活であろうか』
『復活?』
『余は肉体を失った。だが、奴らへの恨みだけは消えない。奴らへ復讐するのだ』
ソレは肉体を失っても決して消えない炎があった。
復讐の炎とでも呼ぶべきそれは決して消えることなく今も燃え続けている。
奴らへ復讐すること。
『復讐、か……我らはそんなものを望まぬ』
『では、何を求める?』
問いかけてくるソレの言葉に間を置きながら彼らは答える。
『人間共の恐怖と絶望をその身に浴びる事』
ソレは笑う。
『面白い、お前達の封印を解いてやろう。どれだけこの星を恐怖と絶望で叩き落すのか、楽しみだ』
笑いながら目の前の壁をソレは壊す。
壁の向こうは広く、そして、闇だけが広がっていた。
その中で六つの光が灯る。
一週間後、闇の力によって怪獣酋長ジェロニモンは復活した。
「えぇ、島の調査へ同行してほしい!?」
その日、坂本剛一のところへ来客者があった。
「はいぃ」
やってきたのは刑事であり、どこか頼りなさそうな印象を持つ越永刑事。
彼の話では九州にある無神島で島民が「怪獣!」という無線を最後に消息を絶つという事件が発生したらしい。
「そういうのって、本来なら防衛軍とかウルトラ警備隊の仕事じゃないんですか?」
「はぁ、本来なら、そうなんですが、向こうの話によりますとねぇ?当日、怪獣らしき反応は検知されなかったということらしいんです」
「でも、その日って」
「はい、台風が接近していて……」
「けれど、何で、俺なんかに?頼りになる人なんか沢山いるでしょう?」
「いえいえいえ!坂本さんほど頼りになる人間はいませんよ!本庁の富永課長と貴方は液体人間事件や電送人間事件を解決に導いていると!……怪奇事件なら貴方が頼りになります」
「ちょっと微妙だけれど、確か無神島は知り合いの先生がいたはずだし、行きますよ」
「本当ですか!ありがとうございます!」
坂本が了承したことで越永刑事は何度も頭を下げながら喜んだ。
二日後、越永刑事と坂本は調査隊と共に無神島へ訪れる。
島は台風の後ということを除いてもひどい状態だった、家屋のすべてが倒壊して、人はおろか犬など生き物の姿が一つもない。
「これ、本当に台風だけですか?ありえないですよ」
制服警官達が生存者を捜す中で坂本も半壊している民家へ足を踏み入れる。
いつ、倒壊してもおかしくはない危険があるものの、生存者がいないか調べる必要があった。
「って、これ……」
民家の中を調べ終えて、外に出たところで腐臭を放つ物体をみつける。数日の時間が経過していることで害虫が集まっていた。
「何ですか、これ?」
ハンカチで口元を抑えながら越永刑事が尋ねる。
ゴム手袋を装着した坂本が物体へ手を入れた。
「未消化物、ペリットとかいう鳥類とかが出すものに似ているけれど、ここまでデカイものは早々……」
坂本はあるものを掴んで取り出す。
手の中にあったものはぐちゃぐちゃに潰れたボールペン。
「これ……南方先生のものだ」
イニシャルは坂本の知り合いの学者のものだった。
ドロドロと崩れる中から壊れたメガネのフレームが流れていく。
島民の住む場所から移動をして、坂本達は森の中を歩いていた。
もしかしたら、森の中に生存者が逃げているかもしれない。そんな淡い期待を抱きながら警官達と共に坂本達は歩いている。
「森の中にいるでしょうか?」
「どうでしょうね?もしかしたら、この島を襲撃した存在とかち合う危険もありますけど」
「えぇ!?」
越永が驚きの声を上げるも森の中を探した結果、生存者はなしということでヘリに乗って本島へ一時、戻ることが決まる。
ヘリの中で坂本は知り合いが死んだことにわずかながらのショックを受けていた。
「大丈夫、ですか?」
「少し、ですけど」
越永の身を案じる言葉に大丈夫と答えながら坂本は鞄からハンバーガーを取り出す。
よくよく考えれば、今日一日ハンバーガーを食べていなかった。
「そりゃ、手も震え……え?」
視界の片隅に何かが映った。
その何かを認識するのが信じられず、確認するように二度見する。
「どうしました?」
「あ、あれ」
坂本は震える声で後ろを指さす。
前の席に座っていた越永もゆっくりと振り返る。
そして、悲鳴をあげた。
ヘリの後ろから翼を動かしながらこちらへ迫ってくる怪鳥
赤い瞳と目が合う。
「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああ!?」
ヘリの中であるということを忘れながら叫ぶ越永。
坂本も機内の端へ寄る。
パイロットがヘリを操作して距離を取ろうとするが怪鳥はお構いなしに近づいていた。
越永が無線機で連絡を取っている。
おそらく空港だろう。
坂本は相手の姿を見る。
全長は約二メートルから三メートルくらい。
嘴に鋭い牙が並んでいることからおそらく肉食。
もし、あの島にいたというのなら、島を全滅させたのは。
「え、空軍って……防衛軍?」
結論へ至ろうとしていた坂本の耳に越永の安堵した声が聞こえてくる。
同時に聞こえてくるエンジン音。
ヘリを襲撃しようとした怪鳥の背後にウルトラホーク1号が現れた。
「た、助かった……」
座席にもたれこむ越永だった。
怪鳥は現れたウルトラホークによって撃退される。
これで、事件は終わった。
そのはずだった。
地球防衛軍極東基地。
施設の中で300名以上の隊員が勤務している極秘施設。
地下にある部屋の一室。
そこで一人の男がパソコンを起動していた。
画面に【極秘】と表示されている。
「これが、我々人類の救済になることを」
男はぽつりと呟くとキーボードを打つ。
表示されている書類は調査部隊の設立。
調査日程、人員、目的のところをぼかしつつ、資料を作成していく。
そして、最後に調査場所が書かれる。
【調査地:ルルイエ】と
次回から八幡達がでてきます。
失踪されているかもと心配してくれていた方もいますが、これから更新は頑張っていきますのでよろしくお願いします。