やはり俺がウルトラセブンなのはまちがっている。   作:断空我

39 / 39
本日はウルトラマンの日。

トリガーがはじまりましたねぇ。

土曜が楽しみです。




第三十四話:復活する者

「ティガ」

 

雪ノ下はぽつりと呟く。

 

ギャラクシークライシス事件の時に自分達と共に戦った光の巨人。

 

その中の一人、ウルトラマンティガ。

 

自分を見下ろす漆黒の巨人はウルトラマンティガにとても酷似している。

 

違いがあるとすれば、全身から発しているマイナスエネルギーだろう。

 

嘗て遭遇した邪神、ガタノゾーアに匹敵する力を感じた。

 

漆黒の巨人が拳を作る。

 

見上げている雪ノ下目掛けて拳を振り下ろす。

 

『ゆきのん!』

 

拳が迫るもグルジオキングのタックルによって雪ノ下をそれて地面にめり込んだ。

 

『隼人君!何を考えているの!!』

 

鋭い爪を振り下ろすグルジオキング。

 

漆黒の巨人は両手で爪を受け止める。

 

体から噴き出す漆黒の闇。

 

『きゃああ!』

 

パワーで優っていたグルジオキングは巨人に押し戻されて地面に倒れる。

 

漆黒の巨人は自身の放つ力に酔いしれるように手を不気味に動かす。

 

倒れているグルジオキングへ圧し掛かると拳を放つ。

 

「ダメ、ゼットン!」

 

雪ノ下は鞄からバトルナイザーを取り出して掲げる。

 

閃光と共に現れたゼットンは後ろから巨人を掴むと引きはがす。

 

巨人は首元を抑え込んでいるゼットンへ肘鉄をいれると振り返ると同時に拳を繰り出す。

 

ゼットンは迫る拳をテレポーテーションで回避する。

 

標的を失った拳は衝撃を放ってルルイエの一角をえぐり取った。

 

「素晴らしいわ」

 

うっとりと魅入るカミーラだがその表情が歪む。

 

彼女はルルイエへ迫る一隻の戦艦に気付いた。

 

「愚かな人間ども、お前たちに用はない!」

 

カミーラの思念と共にルルイエの各地に眠っているシビトゾイガーが一斉に飛び立つ。

 

シビトゾイガー達はマックス号改に迫る。

 

「ゾイガー接近!」

 

マックス号改の艦内で防衛軍隊員が叫ぶ。

 

「迎撃準備!」

 

艦長が叫び、傍にいる白銀へ視線を向ける。

 

「ホークの発進準備を同時に行います。よろしいですね?」

 

「はい」

 

再確認する艦長へ白銀は頷く。

 

当初はマックス号改の火力によって遠距離からルルイエを崩壊させることが目的だった。

 

しかし、生存者を諦めきれないウルトラ警備隊の面々は一部の作戦を変更。

 

マックス号改を一定の距離で待機させて一時間だけウルトラホーク1号でルルイエを調査。一時間経過して後にマックス号の最大火力で殲滅するというもの。

 

「かなりの数です。状況によっては一時間、もたないかもしれません」

 

「危険を感じたら撤退してください。我々の無茶に付き合わせて申し訳ない」

 

「アンタの無茶に何度付き合っただろうな。今回以上に死の危険を感じたことは何度あったか」

 

「そんなことないだろう」

 

艦長は肩をすくめる。

 

「ご武運を」

 

白銀は敬礼して発進ゲートへ向かう。

 

艦長は腐れ縁の友人の後姿を見てため息を零しながら戦況を観察する。

 

 

「気を抜くなよ!一匹でも接近させれば俺達の命が危ないぞ!」

 

隊員達が叫ぶのを聞きながら艦長はため息を気付かれないように零す。

 

「まったく、楽に退職はさせてもらえそうにないなぁ」

 

迫るシビトゾイガーの群れを前に艦長は迎撃の指示を出した。

 

マックス号後部のゲート。

 

そこが左右に開いてゆっくりとウルトラホーク1号が姿を見せる。

 

発進許可が下りたウルトラホークのエンジンに火が入った。

 

「隊長、発進準備完了です」

 

操縦席にいる渋川が遅れてやってきた白銀に声をかける。

 

「よし、ウルトラホーク1号発進!」

 

合図と共にマックス号改からウルトラホーク1号が発進した。

 

同時にマックス号改へゾイガーが迫る。

 

マックス号の砲身がゾイガーへ向けられて次々と発射された。

 

放たれた砲弾を受けてゾイガーが次々と海面へ落ちていく。

 

それらの光景を見ながら白銀は人命救助の為、ウルトラホーク1号はルルイエへ向かう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

漆黒の巨人の拳を受けて倒れるグルジオキング。

 

ゼットンが火球を放つ。

 

巨人は横へ転がるようにしながら火球を回避して闇色の光弾を発射する。

 

バリアで光弾を防ぐも衝撃を殺しきれずに地面へ倒れた。

 

自らに湧き上がる力に酔いしれるように空へ叫ぶ漆黒の巨人。

 

「素晴らしいわ」

 

カミーラは満足している様子だ。

 

ダーラム、ヒュドラも同じように笑みを浮かべている。

 

葉山隼人が闇の力を使ったことで既にルルイエの結界は破壊され、三人は自由の身になっている。だが、そのことを忘れてしまえるほどに目の前の光景は彼らにとって素晴らしいものだった。

 

「やはり、彼は素晴らしい闇の力を持っている」

 

「マァイフレンド」

 

「ヒヒッ」

 

このまま漆黒の巨人があの二体の怪獣を倒せば、彼は本当の意味で三人の仲間入りになる。

 

――そう、彼は私のものになる。あの女じゃない。今度こそ。

 

笑みを浮かべるカミーラ。

 

その時、眩い閃光と共に巨人と怪獣の間に現れる者がいた。

 

ウルトラセブン。

 

「別宇宙の光」

 

カミーラは笑みを深める。

 

「でも、手遅れよ」

 

現れたウルトラセブンを見て、漆黒の巨人は拳を握りしめて襲い掛かる。

 

『こんなことはやめるんだ』

 

振るわれる拳をいなしながらウルトラセブンはミュー粒子を使って呼びかけていた。

 

ミュー粒子を受けた巨人はより憎悪を深めていた。

 

『やめるんだ!』

 

叫ぶセブンに巨人は拳で返す。

 

振るわれる拳を正面から受け止めながら必死に呼びかける。

 

ウルトラセブンは彼がまだ戻れると信じていた。

 

だからこそ、彼に呼びかける。

 

まだ、彼は完全に闇へ落ちていないと信じて。

 

それ故にウルトラセブンは全力で彼に挑まない。

 

『…………………ふざけるな!』

 

激しい憎悪が闇の力となって巨人から噴き出す。

 

『お前が、お前なんかが俺の何を知っている?!理解したように語るんじゃない!』

 

叫びと共に放たれる光線をセブンは受け止める。

 

『ヒッキー!』

 

「比企谷君!」

 

『動くんじゃない!』

 

起き上がろうとしたグルジオキング達へ視線を向けるセブン。

 

その一瞬の隙をついて、接近した巨人の拳がセブンを捉える。

 

攻撃を受けて地面に倒れるウルトラセブンへ上から圧し掛かり拳を振り下ろす。

 

『隼人君!やめて!』

 

グルジオキングがギガキングキャノンを放とうとする。

 

そんな彼女へゾイガーが襲う。

 

「邪魔!」

 

『どいて!』

 

雪ノ下の指示を受けたゼットンの火球とギガキングキャノンがゾイガーを瞬殺する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ダメだ……」

 

ネリル星人はふらふらと漆黒の巨人の方へ歩みを向ける。

 

近付こうとしたネリル星人にヒュドラがいつの間にか傍にいた。

 

ヒュドラの拳が体を貫通する。

 

「ネリル!」

 

悲鳴を上げる一色。

 

ヒュドラは舌なめずりしながらとどめを刺そうとした。

 

「邪魔よ」

 

雪ノ下がヒュドラに向かって拳を振り上げる。

 

「おっと」

 

避けるヒュドラだが、続けて繰り出されたハイキックによって地面を転がった。

 

「この女ぁ」

 

「そこまでだ」

 

口から零れる血を拭い、苛立ちの表情を浮かべるヒュドラだが、ダーラムに止められる。

 

「ちぃっ」

 

苛立ちで顔を歪めながらヒュドラは後ろへ下がる。

 

「ネリル!」

 

悲鳴を上げながらネリルへ駆け寄る一色。

 

体の一部が徐々に欠損を始めている。

 

「ゆ、雪ノ下先輩!ネリルが、ネリルがぁああ」

 

「落ち着いて、これなら応急手当をすれば」

 

「いいや」

 

雪ノ下の手を止めてネリル星人はゆっくりと立ち上がる。

 

「彼を止めないと……あのままでは心が死んでしまう」

 

「貴方、何をするつもり?」

 

嫌な予感がして雪ノ下は尋ねる。

 

ネリル星人はふと、雪ノ下をみた。

 

表情がわからないが不思議と笑ったようにみえる。

 

「いろは、キミに出会えてよかった。ありがとう」

 

「え」

 

ネリル星人は一色の頬へ手を触れた。

 

「私がこの星で最初に出会えたテラ人がキミでよかった」

 

立ち上がったネリル星人は一色と向き合う。

 

「キエテ・コシ・キレキレテ」

 

「え?今の何?ネリル!!」

 

光に包まれるとネリル星人は巨大な緑色の粒子になると対峙しているウルトラセブンと巨人の間に立つ。

 

『ネリル星人!』

 

ウルトラセブンが驚いて動きを止めたのに対して巨人は腕をL字に構える。

 

光線が粒子に直撃して爆発が起こった。

 

動揺しているウルトラセブンの前で煙の中から飛び出した緑色の粒子が巨人を包み込む。

 

粒子を浴びた巨人は苦しむように頭を押さえて地面に座り込んだ。

 

苦しんでいる巨人の胸元のタイマーが激しく明滅する。

 

やがて、巨人の姿が消えてその場に横たわる葉山隼人の姿がそこにあった。

 

ウルトラセブンはゆっくりと手を伸ばして葉山隼人を拾い上げる。

 

『返せ!』

 

眩いスパークと共にカミーラ、ダーラム、ヒュドラの三人が現れた。

 

カミーラが憎悪の声を上げながら氷の鞭を振るう。

 

振るわれる鞭を躱しながらウルトラセブンは頭頂のアイスラッガーを握りしめる。

 

迫る鞭を二度、三度、アイスラッガーで弾き飛ばす。

 

ウルトラセブンへダーラムとヒュドラが左右から攻め込む。

 

『させない!』

 

「ゼットォォン」

 

ダーラムの前にグルジオキング。

 

ヒュドラへゼットンが立ちはだかる。

 

最強のパワーを誇るダーラムのパンチとグルジオキングの爪がぶつかり、グルジオキングが弾き飛ばされた。

 

『きゃああ!』

 

『お前、弱い。この程度、敵ではない』

 

拳をぶつけながらダーラムは余裕の態度を崩さない。

 

『ヒヒヒ!こっちだ!』

 

ヒュドラは持ち前の俊敏さを用いてゼットンを翻弄する。

 

ゼットンはヒュドラを捕まえようと周囲へ火球を放つ。

 

「ゼットン!奴のスピードに追い付こうと考えないで!攻撃する瞬間を狙いなさい!」

 

「ゼットォォン」

 

雪ノ下の指示に動きを止めるゼットン。

 

『くらえぇええ!』

 

腕の武器を使って背後から襲撃するヒュドラ。

 

ゼットンはくるりと回転してパンチを放つ。

 

ヒュドラは顔面にパンチを受けて派手に地面を転がる。

 

倒れたヒュドラへ火球を放つ。

 

しかし、そこは俊敏戦士ヒュドラ。

 

起き上がると同時に高速で移動して火球を躱す。

 

『返せ!返せ!かえせええええええええ!』

 

憎悪の声を放ちながらカミーラは氷の剣を構えてウルトラセブンへ迫る。

 

『お前は、なぜ、葉山隼人に固執する!?』

 

振るわれる剣をアイスラッガーで受け流してセブンは問いかけた。

 

片手に包むように守っている葉山がいるため、全力を出せない。

 

『うるさい、お前らのような光の勢力に彼は渡さない!彼は誰よりも強い闇の勢力を持っている!返せぇええええええ!』

 

叫びと共に氷の剣を振り上げる。

 

カミーラの背中にミサイルが直撃した。

 

『あれは』

 

ウルトラセブンはカミーラへ攻撃を仕掛けるウルトラホーク1号に気付く。

 

旋回して再度、攻撃をしようとするウルトラセブンへカミーラは鞭を振り下ろす。

 

『くそっ!』

 

ウルトラセブンは鞭からウルトラホークを守るためにその身で攻撃を受ける。

 

『ぐっ!』

 

『あぁ、その姿!苛立たしい!』

 

次々とセブンの背中へ鞭を叩きつけるカミーラ。

 

その間にウルトラホークは離脱する。

 

離脱したことを確認して振り返ると同時にウルトラセブンはエメリウム光線を放つ。

 

鞭で防ぐも距離が開いたところで大きく腕を振るってアイスラッガーを投げる。

 

アイスラッガーを受けてカミーラはのけ反る。

 

『腹立たしい……でも、いいわ。彼が闇の力を解き放ったことで結界は消えた。後はルルイエに存在する闇の力を――』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

――時は満ちた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カミーラとウルトラセブンは動きを止める。

 

ルルイエの上空。

 

漂い始めていた闇が一か所に集まりはじめた。

 

『これは……』

 

『貴様!』

 

カミーラも事態を把握していないのか動揺している。

 

上空に集まった闇が徐に地上へ降り立つ。

 

闇が形作っていく。

 

その姿を見たウルトラセブンは驚いた。

 

八幡の意識が前面に出ていたが奥深くに寝ていた本来の人格が表へ現れる。

 

『お前は』

 

『余はエンペラ星人!』

 

黒い鎧とリフレクターマントを纏い、その姿はどことなくウルトラ族と似通った部分を持つ存在。

 

――暗黒宇宙大皇帝エンペラ星人。

 

別宇宙で怪獣や宇宙人を率いてウルトラセブンの故郷、光の国を襲撃して宇宙警備隊発足の原因を作った張本人。

 

しかし、エンペラ星人は地球でウルトラマンメビウスとヒカリ、当時の防衛チーム。そして、ゾフィーの手によって倒された筈。

 

『感謝するぞ。闇の巨人ども、お前達の持つ強大な闇の力で失われた余の肉体は取り戻せた』

 

リフレクターマントを翻して笑うエンペラ星人。

 

『お前、邪魔』

 

『ふざけんな!これから人間を殺して体いっぱいに悲鳴を浴びるつもりだー』

 

右手からレゾリューム光線、左手から念動波が放たれてダーラムとヒュドラに直撃。

 

二体の闇の巨人は傍にいたグルジオキングとゼットンを巻き込んで転倒する。

 

エンペラ星人の放つ攻撃にウルトラセブンとカミーラも距離をとった。

 

『お前達に感謝はしている。宇宙を漂っていた余が感知できるほどの闇の力。デラシオンによって滅ぼされた肉体を取り戻すことができた。よって、今回は見逃してやろう』

 

エンペラ星人はそこで視線を向ける。

 

セブンの掌の中で気絶している葉山隼人。

 

正確にいえば、葉山の胸ポケットの中にあるデバイスを見つめていた。

 

『だが、この星は破壊する。それは絶対だ』

 

リフレクターマントを翻してエンペラ星人はそのまま闇の中へ消える。

 

エンペラ星人が消えると同時に空が明るさを取り戻していた。

 

ウルトラセブンが周囲を見るとカミーラ、ダーラム、ヒュドラの三巨人も姿を消している。

 

『どうやら、奴らも利用されていたようだ』

 

その時、地面が揺れ始める。

 

「はわわ、大変だよ!ルルイエが沈んでいるよ!」

 

偽装を解除して円盤から顔を出してペガが雪ノ下と一色の傍へやってくる。

 

「一色さん、ここから脱出するわ」

 

「え、でも、先輩や由比ヶ浜さんが」

 

「二人は大丈夫……ゼットン。戻って!」

 

バトルナイザーを掲げるとゼットンは光に包まれて消える。

 

島の揺れが激しくなってきた為、雪ノ下は一色の手を掴んで円盤まで走る。

 

少し離れたところではウルトラセブンが気絶した際に変身が解除された由比ヶ浜を左手で優しく掴む。

 

そして、もう一人がウルトラホークに運び込まれた事を確認すると沈み始めていたルルイエからウルトラセブンは飛び立つ。

 

ルルイエから離脱する円盤へ進路を取り、そのまま光となって円盤の中へ入り込んだ。

 

「危機一髪だな」

 

変身を解除してウルトラセブンから比企谷八幡へその身が戻る。

 

彼の足元で気絶をしている葉山隼人。

 

右手で意識を失っている由比ヶ浜を抱きかかえるようにしていた。

 

「先輩!」

 

「八幡!」

 

操縦しているペガは喜びの声を上げて一色はそのまま八幡の腕を掴む。

 

「どうした、い一――」

 

続きを言おうとした八幡は気づいた。

 

一色いろはは泣いていた。

 

声を漏らさないように噛みしめながらも八幡の手を強く握りしめている。

 

状況を察した雪ノ下とペガは八幡が腕に抱えている由比ヶ浜を優しく抱き寄せ、葉山を運ぶ。

 

「今は……」

 

小さく告げた雪ノ下の言葉の意味を察した八幡は頷く。

 

「泣きたいときはその、なんだ?泣いていいんだ。一色、悲しい時は声を大にして泣くんだ。たくさん泣いた後はいつものお前になれればいい。それをネリル星人は望んでいる」

 

「先輩……うわぁああああああああああああああああん!」

 

八幡の手を強く握りしめて一色は大きな声で泣いた。

 

宇宙人の友達が死んだことを悲しむ。

 

何より、みているだけだった自分が許せなくて、辛くてとにかく泣く。

 

そんな一色いろはの姿に八幡達は何も言わない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

地球防衛軍極東基地。

 

白銀は自室のパソコンで報告書を作成していた。

 

ルルイエのゾイガー殲滅作戦は形としては成功したといえるだろう。

 

マックス号改の火力とウルトラホークを用いた迎撃作戦でルルイエのゾイガーが殲滅完了した。

 

但し、エンペラ星人や三体の巨人の行方については明らかになっていない。

 

調査隊に参加していた唯一の生き残りである坂本剛一は念の為、防衛軍傘下の病院でしばらく入院。一部の記憶の欠損等はあるものの、彼の証言によって三体の巨人は人類にとって敵であることがわかった。

 

竹中長官は今回の事態を重くとらえてルルイエの遺跡を永久的に調査、立ち入りを禁止。

 

特殊な電磁バリアでルルイエを封じ込めることで今回の事件は幕が引かれることになった。

 

作業を止めて白銀は傍に置いてあるマグカップの中のコーヒーを一口。

 

これでルルイエの事件は終わったがそれで何もかもが終了したというわけではない。

 

防衛軍内でタカ派とハト派の争いがより激化していくことだろう。

 

タカ派は三体の巨人について徹底抗戦の構えをとりより強力な武器を求め、ハト派はより強力な兵器を持つことに異議を唱える。

 

これからどうなるのか白銀はわからない。

 

とにかく今は就任してすぐに地球存亡の危機を解決するなんてことに酷く疲れてしまった。

 

帰ったら妻に愚痴ってしまいそうになるなぁと白銀はコーヒーを飲み干して報告書の作成を完了する。

 

「これから大変だな。全く」

 

白髪増えないかなぁと心配しながら白銀は立ち上がって、作戦室を後にした。

 

 

 




今回で第一章がひとまず終了です。

いやぁ、当初のプロットより長くなってしまった。

第二章はぼちぼち書いています。


ウルトラマントリガー、楽しみです!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。

評価する
※参考:評価数の上限
評価する前に 評価する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。