「……おはよう」
「……おはよう。今何時?」
「六時四十分」
「……なんかアレやな。早うに目ェ覚めたな」
「昨日結構飲んだのにな」
「今日昼間どうする?どっか行きたいとことか」
「うーん……福岡ようわからんしなぁ」
「てか夜風俗行く言うてたけど、場所とか決めてんの」
「決めてへん。なんか適当に今日調べたらいっか〜って」
「めっちゃ雑やん。九州の女抱きたい言うたんお前やで」
「まあええやん、後で調べるって」
「……あっそういえば昨日阪神勝った?」
「知らん。テレビつける?」
「つけよつけよ。今ちょうどおは朝でやってんちゃうん、野球」
「おっけー。松野打ったかな〜………………あれっ」
「どないしたん?」
「おは朝やってへん」
「嘘やん、ゴルフ?」
「…………なあ、俺ら何処に旅行来てたっけ」
「福岡やん……あっ」
「……おは朝、関西ローカルやん」
「やってるわけなかったわ」
「……なんかアレやな。朝テレビでおは朝やってないだけで違和感あるわ」
「それな。どうする?代わりに福岡のローカル番組でも観とく?」
「なんでもええよ」
『さあ!続きましては野球のコーナー!首位独走中のホークスは三位の日本ハムとの三連戦です』
「……当たり前やけどさ、福岡のローカル番組はホークスがメインやねんな」
「当たり前やろ」
「朝のローカル番組とか、おは朝しか観たことなかったからそれだけで新鮮やわ」
「まあなー。俺パリーグの試合観ぃひんからソフバンの選手よく知らんねんけど」
「俺もあんま知らんわ」
『三回の表、ツーアウトからバッターは四番、番長内田。……渾身のストレートを打たれ打球はスタンドへ。エース千が先制点を許します』
「うっわー、完璧なホームランやな」
「小山もあれぐらい気持ちいいの打ってくれたら最高やねんけどな」
「言うて最近はようやってるやろ。俺どっちかというと千の方が羨ましいわ」
「千はもう今の日本を代表するピッチャーやろ」
『しかしこれで終わらないホークス。六回裏、ランナー二塁でバッターは凪田!』
「あっこれ打たへんやつや」
「おは朝やったらこの煽り入ったら次に流れるのは三振の映像や」
『右中間に突き刺さるツーランホームラン!更に続くバッター、グライアスもこの一発!なんと二者連続ホームランでこの回一挙三得点です!』
「……うわ打ちよった」
「スイングスピードバグってるやろあれ」
「阪神に欲しい」
「それな」
「グライアスってポケモンにおりそうよな」
「グライガーやろそれ」
「いや、ちゃう。ブラックホワイトにギガイアスみたいなんおらんかった?」
「俺プラチナまでしかやってへんから知らんわ」
「せめてハートゴールドまではやれや」
『八回表、フォアボールでノーアウトからランナーを許しますがここで魅せたのが……海キャノン!盗塁を許しません』
「松ちゃんバズーカじゃないんやな」
「当たり前やろ」
「……なんかあれやな。朝早くからローカル番組のスポーツニュース観てるって事実は普段と変わらんのに、贔屓球団ちゃうだけでめっちゃ新鮮やわ」
「異世界来たみたいな気分なるな」
「そやねん、日本のはずやのにちょっといつもと違う……みたいなそんな感じするわ」
「パリーグやから余計にな」
「……夜、風俗もええけどさ、ホークスの試合見に行かん?」
「現地チケットあるん」
「知らん」
「無かったらどうするん」
「知らん。でもなんかちょっと現地で試合見たい気分になった」
「……まあええけども」
「よっしゃ!今年の日本シリーズは阪神とホークスの試合を期待しよか!」
「阪神今四位やけどな」