前回のあとがきでの考察(一部)は無かったことにしていただきたい
しかし海路が開けているように伺えないのは…話が王国の在る大陸内部で完結しちゃってる所為ですよねぇ(ネットリ…
魔人襲来変とやらが漸く終了したご様子ですので、未だ続くと更新している原作が多方向へ幅を広げることを期待して待機します
個人的にはもっと掘り下げるべきことがあると思うのですが
「どういうことなんですかッ!? 魔法学院なのに、魔法の研究が進められないだなんてッ!?」
「攻撃魔法研究会は特に活動を自粛!? そんなッ!?」
「自主練習も禁止? 私たちはなんのために魔法学院に進学したの?」
ディスおじさんからの告知が学院へ届き、生徒たちはいっせいに騒ぎ出していた。
それこそ暴動でも起ころうかってくらいに騒々しい。
『王命』だから学院も意見を突っぱねることはできないし、説明を求められている先生方も大変そうだ。
っていうか、騒いでいる生徒たちの中に
あの眼鏡の子は、確かリンだっけか?
「シンはあの中に混ざらないんだな」
「まあ、俺は昨夜のうちにディスおじさんにしっかりと釘を刺されたからなぁ。仮にも『
正しくは、『魔物を発生させていた原因』が俺にもあるかも、ってことを自覚したから混じり辛い、っていうのが心境だけど……。
攻撃魔法を使い過ぎると魔物が増える、ってじーちゃんにも教わってなかったもん。
最近になって発覚したから、宮廷魔法士団の人たちが研究を終えるまでは迂闊に使うな、って釘を刺されたんだけど、云われたことが正しいって仮定するとそれっぽい要素が今までにチラホラあったしなぁ。
……あの森で強い魔物にやたら遭遇すると思っていたら、マッチポンプだったっていう……。
ディスおじさんは俺の攻撃魔法の威力の高さを知っているから、『この話』をじいちゃんやばあちゃんに教えに来たついでに俺に『動くな』って言いに来たんだろうけど、流石に自覚させられちゃったらなんもしないって。
森での生活までは全部話して居ないから気づかれなかったかも知れないけど、俺の責任かもって言われ出したら否定することも出来ないしな。
「ああ、そこは絶対に見逃せないな。お前が『あーいう風に』騒げば、自分たちが優位だと生徒も調子に乗る」
「お、おう、そうだよな」
オーグの言葉に頷く。
そういうつもりもあったのか……。
細かいことはよくわかんないけど、前世から集団に混じるのが苦手だったからなぁ~。
結果オーライってことにして黙っておこう。
「もー! 殿下もシンくんも呑気にしてる場合じゃないでしょ!? 魔法学院なのに魔法使うなって可笑しいもん! いっしょになって抗議しなきゃ!」
「いや、そのことについて話してたんだって」
入学式後のなんだかんだで、なんとなく仲良くなったアリスが集団から跳ぶように外れて来て叫ぶ。
その話は無いって、こっちで決めてたんだから蒸し返すなよ。
「……禁止されているのだから、さっそく身体強化を使うなアリス」
「使ってないもーん! 今のはあたし本来の力だっ!」
「兎か何かかお前は」
ぴょんこ、といった感じに飛び跳ねてたし、オーグの言葉も言い得て妙だ。
アリスでウサギ……うん、こっちに『不思議の国』はあるかは知らないけど、口を挟まない方が良いよな。
「そんなことより! 同じ魔法学院の生徒なんだし! 権力には従えないってダンココーギしなきゃ! 学院はブレイコーなんでしょ!?」
「そんなことは無いし、階級制度の緩和は貴族と国民との軋轢を減らすための政策だ。それに準じる『学院内だけ』での校則であって、流石に王命にも逆らって良いとは云うわけないだろう」
「そうなの~ぉ?」
む、難しい話してるな。
アリスは着いて行けてるのか……?
「それにしたって、あたしたちの実力のお披露目も無しに禁止だーって無いと思わない?」
「むしろ其処があるから此処まで早急に王権を発動させた節があるな。魔法を使われたら、何か困ることが隠れているかもしれない。なんにせよ、父上だって自分の利だけでこんな『命令』を下す方でも無いんだ。云われたからには普通に従え」
「はぁーいぃー」
同い年とは思えない、子供染みた返事でアリスは集団へ戻っていった。
再び同じように騒ぐのではなく、何人かの知り合いに云われたことについて教えに行った、っていう感じだ。
結局、俺は口を挟むことなく遣り取りは終わった。
混じるのでもなく、おじさんやオーグのように口を挟むでも無く、俺の立ち位置は若干ふわふわと浮ついている気もする。
でもまあ、下手に突いて藪蛇にするほど、俺だって性格悪いつもりもないし。
大体、前世含めたらイイ年に成ってるんだから、何かを禁止されたら子供みたいに抵抗するっていうのも恥ずかしいことだし。
しっかりとした理由もあるんだしな。
厨二な詠唱も恥ずかしかったけど、それよりも子供みたいな真似を晒すのもナシだろ。
「それに、シンは魔法よりも学ぶべきことが優先されているからな。そもそもアレに混じるのも変な話だろう」
「え? なんかあったっけ?」
「……お前は『常識』を学びに来たんだろうが」
……そうでした。
■
いやぁー、帝国は強敵でしたね!
嘘嘘、冗談。
正しくは一切ぶつかり合ってません。
だって攻撃魔法禁止させたの俺だし。
直に止めたわけじゃないけど、原因究明しちゃったら結果的に禁則処理の大元にされてるからね。
使わなくても消し飛ばせるけれど、それやっても誰にとっても旨味も無いし。
俺が働いたのは周辺国や、他の4大国に話を通しに王国上層部を連れて行った程度。
要するにツアーバスガイドみたいなもんだね。
あと序でに現地での対抗実地工作をちょこちょこと。
全容把握した王様やアールスハイド上層部は「なんだこの外道は」みたいな目を向けて来たけど。
誰も進んで殺そうとしてるわけでも無いのに、変な話だわ。
さて。
仕事もひと段落したことだし、後は仕上げを御覧じろってね。
学院に戻ってのんびりとおべんきょうに勤しむ時間がやってくるわぁー。
「あ、こんにちわですっ」
「はいこんにちわ」
もふわぁー、と欠伸しながら王城から出て行こうとしたところで、幼女とエンカウント。
現代日本では返事するだけで事案になるのだが、こっちでは礼には礼を返さなくては失礼に当たる。
……いや、元来がこういう形式だったはずなのだが、いつから突飛な方向に現代の過保護は加速したのか……?
考えても意味の無い考察はさておき。
曲がり角で出会った幼女は、直ぐに立ち去ろうという様子も無い。
肩と胸元の肌を晒した、お下げ髪の幼女。
……どちら様であらせられます?
「あ、あのっ、私、メイ・フォン・アールスハイドですっ」
「……オブシディアス・ヴァヴランテです」
――王族だよ。
え? なんなの? どういうつもりでこの子は待ち構えてたの?
……待ち構えてたんだよな?
立ち去る様子が無い、ってことは、用件があるっていうことだし。
「あの、私、オブシディアス様にお願いがあるのですっ」
「……オブシーで良いですよー……?」
流石に何処かのリッツバーグくんみたいにフランクにするわけにはいかない。
何より子供であるし、下手に悪影響与えたりしたら普通に首が飛ぶ。
王権国家の王族はそれくらい厄介だ。
みんなも良く覚えておいてくれよなっ! みんなって誰だ。
「オブシー様?」
「様付けとか要らんですから」
「ねんこうじょれつに権威は関係無いのですっ」
王族らしく我が強いわぁ……。
でもこれ我って云うのかね。
「それよりもっ、オブシー様にお願いがあるのですっ」
「はぁ」
なんでしょう。
そもそも初対面なのに、何を以て用件に繋げようとしてるんだ?
「メイにも、飛行魔法を教えて欲しいのですっ。私もお空を飛んでみたいですっ!」
「……あー」
そういえば王城から直接運んだね。
それを見られてたかー。
……。
教えるのは吝かでも無いけど、相手が相手だし許可くらいは必要だよね?
さっきから一言も発しない護衛の人にでも言っておけば良いのかな? 姿見えないけど。
~孫、マッチポンプ疑惑を自覚させられる
この数日後くらいには、原作時系列的に「王国近辺での魔物が増えてます!」と王に報告される
ヤっバーイ☆
~俺が上、お前らは下だッ
転生者or前世持ちに良く在る精神年齢総算ムーヴ
孫はしっかり内心で言葉にしたことは無いし、なんなら学生進んでやってるくらい混じってる精神年齢なので『他のなろうとは違うのだよ』とむしろムスカっぽい感じにも伺える。それはそれで痛い大人だけど
でも詠唱を厨二ィ!と恥んだり、さす孫とヨイショされることを辟易したりと、正当な評価では無いから忌避しているわけでも無い、単純に自己の既知と周知の事実との擦り合わせを失敗している結局のところはアンジャッシュな『なろう組』旗頭になっているので『差別の無い他者との比較』が真っ当に出来ない以上は『幼稚さは変わらない』。ココ、弥子ちゃんが留学生犯人にツッコんでる一コマ思い出してッ
そういうところを抜いても、ところどころに自分は大人だから、ということを強調している節が見当たるので、無自覚なだけかも知れぬ
~色黒、妹様とエンカウント
バイタリティ高い姫様だからね。『なんかすごいの』見つけちゃったら吶喊します
原作展開早めに踏襲
~護衛
付けろよ
『魔法を使えるようになったから』といって王族を野放しにするこの国の価値観は普通に可笑しい
妹の場合は以前から居なかった可能性もある。スピンオフ漫画では他の貴族の女の子には護衛もしっかりついていたのに…
魔法使いずんどこ居る国家なので、自分にも気配察せさせない『何か』くらいはいるんじゃね? というのが烏丸ゲフンオブシーの認識
結果、何か問題あったらツッコミくらい入れるよね。となります
感想で「こっちが原作なのでは?」と云われてしまったのでタグを追加してました
あんまり嬉しくない評価でしたが、面白ければいっかーと気安いノリで
途端に冗談を知らない方々に特に攻撃されたので心が折れました