GBD-L_ガンダムビルドダイバーズ Lonely 作:杉村 祐介
序:それでも僕は独りだった。
きっと今日もインターネットの世界は賑わっている。きっと今日も僕の世界は静寂に包まれている。
実際の友達は居ないに等しい。それでも、インターネットの普及した現在だから、多くの人々はSNSやオンラインゲームでつながりを求めて、そして実際に繋がっていくんだろう。けれど僕は、それでも僕は独りだった。
【GBD-L】ガンダムビルドダイバーズ−ロンリー
「このミッション、やっぱ俺たちにはムズかったんじゃ」
「おいおいバカを言うなよ! お前が受注しようって言ったんじゃねぇか!」
無数にデブリが広がる宇宙空域に、二人のビルダーが己の作ったガンプラに乗り込んで戦っていた。敵はリーオータイプが複数、見えるところに五〜六体、隠れているのも複数居る。多勢に無勢、まだ駆け出しの初心者だった二人には、もう勝ち目が見えないでいた。
「おい、損傷状況は!」
「被害甚大、ストライカーパックがやられた。そのうえバッテリーももう持たない、そっちは!?」
「粒子はギリ残ってる。でもトランザムはもう使っちまった。後がねえぞ」
「ったく……救援を呼ぶ!」
「でも報酬が――」
「クエスト成功率の方が大事だろーが!」
クエスト成功率は個人の、そしてフォースの総合的な一種のステータスだった。いくら己が強くても、クエストやバトル勝率が悪ければそれはいわゆる「害悪プレイヤー」としてみなされ、相手にされにくくなる風潮がGBN(ガンプラバトル・ネクサスオンライン)上では広まっていた。自分たちの力でクリアできないようなむちゃなクエストを受けるようなプレイヤーは大勢居たからだ。
そんなプレイヤーたちに救いの手を差し伸べるのが、救援システムだ。幸いにもGBN上には大勢のプレイヤーが存在し、全員が現在バトルをしているわけではない。手の空いたプレイヤーに、報酬を山分けする代わりに、手助けに来てもらう――それが救援システム。
二者択一。己のプライドを張って名声を落とすか。それとも意地と報酬を捨てて助けを乞うか。考えている時間はない、ストライクのカスタム機に乗っていたプレイヤーが、モニターをテキパキ操作する。
「救援求む! 場所はデブリベルト、敵はリーオータイプが複数!」
するとその場所から救援を示す信号弾が飛ばされた。それはすぐさまGBNのメインコンピュータに情報が飛ばされ、救援ボードの一つに登録される。
「頼む、早めに来てくれよ……!」
救援、といってもそう簡単に来るものじゃない。GBNのユーザーは無数に存在し、その多くが救援システムを利用している以上、信号弾を飛ばしてから数分、長いと十分待たされることもあるくらいだ。救援する側も、ノコノコと自分がクリアしたいクエストでもないのに手伝いに来て去っていく、そんな奇天烈な人間はそうそう居ない。
◇ ◇ ◇
そう、僕は言うなれば奇天烈だった。頓狂だった、という方が正しいかもしれない。