あれからしばらくして、刀を来た人達に山の下に運んで貰う代わりにお世話をしていた……何度か首を落とされかけた。
泣いた。
あとそれで致命的に調味料と塩が無いことに気がついた、一度料理を振る舞ったとき鬼のため味見が致命的に出来ず生で食った方がましな汚物ができた、食った人は腹を下してた。
「でもやっぱり何かを作るって楽しいなぁ………」
あれから最初に会った人から聞いた物語を自分なりに何個か作ってみたり………例えば鬼と人の恋とか、鬼を狩るもの達の日々の話とかまぁ身近なところに題材があるものからチマチマ書いていった。
そうしてまた来た人に見せていった、感想とか貰うの楽しいなぁ聞いていた人はほとんど固まってたけど。
後この山に来ている人間はやはり鬼に身内や友人を喰われてしまったものがほとんどだった……でも寂しいし怖いけどとても楽しいから止められない。
「……やっぱり味がわからないからなぁ。」
人間の骨の味ならば鬼で一番わかっているという妙な自負ならあるが……ちなみに今作っているのは味噌である。野良のなにかよくわからない豆を見つけて育てて塩ぽいものと一緒に混ぜてる……これを味噌汁?みたいなものにしたら前の二の舞にならないであろうか?
完全に土みたいな色をしているが、コレが食べ物なのか?
「さて仕込みはコレで良いだろう……」
そうしてまた昼間の楽しみの刀部屋に向かう、最近見るだけではなく手入れにも拘っている……植物から油を取って刀に塗る。本来ならば椿油を使うとが聞いたが無いため花を育ててそれで代用している……
「やっぱりこの刀綺麗だなぁ……」
運んでもらっていることもあって、すこしづつ減ってはいるがやはり全部を手入れすることも考えると結構な量だ………だからこそ壮観であり見て楽しめるのだろうが。
「赤 青 黄 緑 灰………本当に綺麗だなぁ、集めかいが本当にあるよ
あっやってみようかな……」
唐突に思いつき、青い刀身を持つ刀を手に取り掘っ建て小屋で一番に広い場所に向かう。
呼吸というものを目の前で見せてもらった事がある、動きがとても綺麗だった……刀身が水のように炎のように揺らめいたり、雷のように轟くように岩のように……さまざまな姿を見せてくれた。
それでちょっと自分でも刀を振ってみたいと思ったのだ、基本的には倒すとかそういうのではないので観賞や趣味に近いのは当然であるが。
「よいっしょっとこんな感じでいいかな……?」
見よう見まねで構えを取って、刀を振るう………使うと刀身が水のように揺らめいて見えて只見るだけとは違う美しさが確かにあったでも見せてもらったときのあの感動には遠く及ばない。
「やっぱり、経験者とかっていろいろ違うものだなぁ。」
何回もやればあの綺麗さ自分で何度でも見られるのなかぁ………お月様が出たときに外で降ってみようかな、ここ室内だし。
そうやって足元を気にせず、カランと置くと。
「いってぇっ!足の指が足の指がすっぱりっ取れてる取れてるじゃんコレ。」
足の親指をすっぱり落とす、この鬼は刀を芸術品のように見ていたが鬼を殺すための武器しっかり凶器なのだそれは主が死のうが変わろうがその本質は変わらないというのに。
「あー人だったら重症だなコレ……」
でも怪我をしたのは鬼、そして振るったものも今は鬼である。その切っ先は首には向かず、それ以外はすぐに直る人間にとって絆創膏を貼れば終る擦り傷のようなもの。
それはコレにとっても例外ではない。
「部屋汚したくないし、ついでにご飯も取るか……」
じわじわ痛む足を刀を置き去りにしながらちょっと引きずり、いろいろな物を雑多においてある物置から自分の畑取れた綿から作った布と糸で足を包み止血する。
「さてここだっけな……」
多くある小箱のひとつを開けて、粉を指でつまみ口にいれて食べる……人間の骨であるがまぁ殺して取ったものではなくもともと死んでいた者をとったやつだ。
食べ残しを取っている……命は大切に頂くとここの人間達もそうなのだからこっちも同じだろう。
あっ骨ばっかり食べているわけではない、野うさぎや猪の血は飲んでそれ以外は干し肉にして骨もきちんと最後まで食べている。
人間の骨は本当に必要な分だけだ……この山ではいくらでも手にはいるわけではないし、これが切れた瞬間から自分の命が危うくなる……だからある程度もう貯まっていてもずっと人間の骨や肉の食い残しを見たら集めている。
「今日はこれで満足だね……後2から3日まで食べないようにしよう。」
食べないように、血で印をつける。気を付けないとつい食べそうになってしまう。
「今日はまた、なにしようか。」
夜になったら畑の手入れをしよう、そしてまた骨集め………骨集めは人が来たとわかった後の方がいいかな……
来なければ当然ないわけだしそっちの方が明らかに効率がいいよなぁ………って何で今まで気が付かなかった!長生きし過ぎて頭がボケてたかっ!
「今まで、少ないときにでも探してたなアホかよ……」
でもこれで趣味やらに更に時間を割けると考えたらまだいいのかなぁ……これを思い付いた偉いっといった方がいいか。
「………夜になるまで刀を見てよ……」
自分の足の指を斬った刀を回収してまた刀部屋に戻る、いくら見てても飽きがこない。
刀鍛冶さんにあって話がしてみたいなぁ………
あっ最近鬼の数増えてきたなぁ……外の人達に捉えられたのなぁ……なるべく食べ残ししてくれると助かるけど。
狐面サーチのお方入りました。
鬼血術や呼吸を習得など(これから)
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鬼血術のみ習得
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呼吸のみ習得
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両方習得
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習得しない
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チートなど強くなさすぎないように習得