「うーん目を覚ますかは運次第かなぁー」
とりあえず身に付けていたもので出来るだけの止血をして、運んでできる限りのことをして布団にいれたが……
血の流れ方が酷かったこともあり、目覚めて生きるかはよく分からない。
まぁ死んだら死んだでゆっくりとチマチマと骨まで余さず頂こう。お互い命は大切にしないといけない、こっちも食べないと死ぬのだから。
「刀は一旦こっちで預かるか……」
目を覚ましてすぐに刀持ってまた出ていったりしたら本末転倒ぎみになるし……さてあんまり考えずに行動したがどうするか。人骨は持っているものは全部粉にしているし。
深く考える前にゆっくりと腹ごしらえでもしておこうかな……ウサギの血腐ってしまう。
「やっぱりここから見る月が一番綺麗だなぁ……」
ここの掘っ建て小屋を建てるときに一番気を付けたのは月が綺麗に見える場所があるかどうかだ。鬼になってから月が好きだった、最も身近な明るくて綺麗な物だったからだ。
今では刀集めや、お話を考えたりとかあるが……あの頃のほとんど趣味がなかった頃は月を見ることが生きる意味であり動機だった。
「さて……」
預かった刀を横におき、ウサギの血を飲む。血は残念ながら保存が効かない、だから今日一日で何回かに分けて一匹分すべてを飲む………
「上手くいったら、近くでお魚でも取ろうかなシオやサトウとやらもあるし間違いはないだろう。」
もし目を覚ましたらその分の人のご飯を用意しないといけない、足が動かないうちに出したらすぐ殺されることが目に見えているからだ。回復するまでは出さない。
「やっぱりそれなりに量もあるなぁ……、干し肉にするためには無駄な血抜かないと腐るけどさ……」
適当に四回ぐらいに分けるか。吐くと勿体ないどころではないし……さて……
「いやぁ……この刀、波紋が美しいね……乱れ刃が珍しい朝焼けのような赤の色の動きも美しいし……今日の月によくあう。
折れてなくて良かったよ……目覚めるまであそこで飾っちゃおうかな……?」
刀を引き抜き、眺める………乱れ刃の物は長く刀を集めてきたがはじめて見る。
赤のいろ……夕暮れいや朝焼けの色だ、まさに日に弱い鬼を殺すのにふさわしい刀のように見えた。
折れてなくて良かった、折れているときちんと飾れないから……本当に。
「あれっ?」
刀を振るう音がして後ろを振り向く、そこには刀を持ったあの人が首に目掛けていた。
「ゆっくり休んでないとダメじゃないかー、ここまで歩いて痛かったでしょー血も更に滲んでるし。これはまた布が取り替えないとかなぁ……」
本来感じる恐怖も無いぐらい楽に反応できる鈍い一閃だった。
向けられた刀を二つの指でつまむ。
ここに来る鬼狩りの基本ぽい呼吸とやらも使ってないようだし……
それに毎日欠かさず手入れしているお気に入りの刀の力が入りやすい部分や重心などの特徴ぐらいはしっかり理解している。
「………………」
なんかものすごく絶望というのかなそんな感じの表情していらっしゃるけど……そのまま死んだりしたらめんどくさいし嫌だよ?こっちが殺したとかナンヤカンヤやられて復讐とかになったら怖いし。
「取って食ったりはしないよ、食べるならあの時にとっくに喉元に噛みついているだろう?刀下ろしてくれるかな、君の刀はまだ預かるけど………
君の足の怪我がしっかり治ってから返すよまたは奪えるようになりなさい。だから早く刀返して欲しかったらまずちゃんと歩けるようになるまで寝てたほうがいいよ。
たぶん家にある刀持ってそのまま外に出ても……死ぬだけだし。」
すこし離れて、刀をしまう。足を怪我しているから動くのも辛いだろうし。
歩くたびに痛み止もここにはろくにないため激痛が走るだろう、そう考えるとここまで歩いてこられたのは彼の一種の才能みたいなものなのかもしれない。
「わかった……俺がこのまま外出ても死ぬだけなことは俺にだって分かっている。」
「うん分かれば良し、あと刀ちゃんともとの場所に戻してねめんどくさいなら置いてって。
あっ名前言うの忘れてた、墓守っていうよ頭のすみにでも置いておいてね。」
刀部屋から刀持って来たんだろうなぁ……他の刀の配置変わってないといいけど色順に頑張って揃えて配置したのだから。
こっちがそう言うと彼は刀を置いてって去っていく、素直に布団に入ってくれるといいなぁ………あっ足の布を変えるの忘れてたまぁ寝ているときに勝手に取り替えればいいか。
「さてご飯と刀観賞の続きだ。」
全く殺す気が無いのに刀向けられるし、当然殺す気でも刀向けられるだろうし………お話って楽しいけど難しいなぁ……
◆
あの後、布を何度も取り替えてやっと血が収まってきた辺りで走る等の身体能力を戻す行為をさせた。
治っていないうちにやると、運動で血の巡りが良くなりすぎる。そしてまた出血する……それがめんど……うん大変だからね。
それなりには走れるようにはなっているようだ、呼吸とかは全くわからないため彼次第な所はとても多い。後ご飯は彼が勝手に台所を使って食べてる。
ちなみに食材はこっちが魚やらを調達している、まぁ外に出ることをちゃんと戦えるように戻るまで禁じているから仕方ないけどさ。料理の作り方もある程度わかってきたからまだいいかな。
「呼吸ってどんなかんじなの?」
「……………………」
「なに無視?家主だぞ、鬼だけど。」
昼間で出れない庭で、座禅を組みただいた。一時間もずっと同じ姿である、人の集中力は侮れないなとも感じた……まじまじと呼吸とやらの修行風景を見るのははじめてだ。
「よしっ刀を返して貰うぞ、墓守。」
「ここに来てから10日目だねー治りとしては早めかなぁ、鬼一人や二人ぐらいなら相手出来るぐらいには回復したかな……
まぁここに君の刀持ってくるよ。」
刀を持ってきて渡す、もちろん中身は入れ換えてはいない。いくら好みともはいえ持ち主がいるならばそれに降るって貰う方が刀は綺麗に見える。
「はい、コレ間違ってはないとは思うよ。」
「…………確かに俺の刀に間違いはないな。」
彼は刀を引き抜いてしっかり確認をとっていた。そこで疑われたら大変だからすんなりすんで良かった良かった。
「あっもう君がやっている最終選別?の期間終わってるだろうし言っておくね。ここを出て曲がらずに、まっすぐいけばそのまま下山できるよー。」
「…………ありがとう」
「おいちょっと聞いてるー」
あっ行っちゃった、まぁいいか……終わってるってことは死骸大量に出来てるだろうし夜になったら骨やら食い残し集めにいこ。
鬼血術や呼吸を習得など(これから)
-
鬼血術のみ習得
-
呼吸のみ習得
-
両方習得
-
習得しない
-
チートなど強くなさすぎないように習得