藤襲山で暮らす鬼   作:夢食いバグ

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共食いとかあるから可笑しくはないけど、変なものって特別扱いされやすいよね。


鬼が鬼を殺すとき。

無事鬼狩り達の技である呼吸を習得した為、とりあえず家壊したやつの首を跳ねようと思う。

 

というか跳ねる、確定事項だ。

 

いくら距離を離したところに建てても、また見つかったら壊されるだろうし……別に鬼狩りが殺しているのだからとやかく言われたりしないだろう。

 

「さて……いるであろう場所はもうアタリはつけてある。」

 

前の家から、何となく拾った物があるあたり。山の場所は長くすんでいるから把握している。

殺したら、ついでに前に仕掛けて回収し忘れた罠も確認していこう。

 

「残らず……いや残さず。」

 

悪意ってものは根本から殺すか、なだめるかの二択しかない。ここの飢えた鬼たちは話が通じない。楽しいお話が出来ないのだ、だから根本から潰す。

 

「さてさてここまで待ち構えるか……」

 

よっぽどの修練者出ないと気配で気づくとか気違いじみたことはしてこないだろう、何回かそれをしてくる鬼狩りの卵は見かけたが…………

呼吸関連ならば、いつか出来るようになるかもしれない。

 

「さて……すー」

 

一つ呼吸をしてから自分の腕を刀で切り落とし、餌とする。

 

本当は人間の肉の方がいいだろうが飢えた鬼だコレでも食い付くだろう。

とても痛いが、血も垂れてはいるが………家壊された怒りを解消できるとおもえばものすごく安い。

 

あっちょうど食らいついた。

 

「お前か!家壊したやつシネやっ!」

 

登った木から飛び降りて、首を跳ねる。すると燃え尽きるように体をすべてが消えた……

 

「そういえば鬼が死ぬ様子始めてみたな……」

 

なんか死体やら残るものかと思ったら何にもなくなるんやなぁ……いやぁ不思議不思議。

 

質量問題とかどうなってんだこれ。食っていた人間のものすらも残らないのか………

 

「こっちも死んだら同じか……よくよく考えれば人も置けば腐る。ならあんまり鬼も人も死に様は変わらんな。

 

さて次行くか。」

 

まだ殺さないといけないやつはたんまりいる。恐らく家は何回かに分けて壊されたいや何人かが壊した……鬼は協力ができないから最初に壊したやつで後から来た奴何人かだろう。

 

壊し方からだいたい六人来たのか………

 

後五人ぶっ殺せば安全だし、スッキリするのかなぁ。最初に殺したときに何かあるか思ったが思ったよりも何も思わなかった……なんというかウサギの殺すのとあんまり変わらん。

 

人の子だとそれもまた違うのだろうか。

 

「さて」

 

後五つか……もう5回分腕ここで斬っちゃおうかな……、でももって歩くの面倒だしなぁ殺す前罠仕掛ける直前に斬って新鮮な状態で提供するか。

 

最後のご飯だしね、新鮮な方がいいよね。

 

それぐらいの慈悲はある、だから楽に殺してほしい抵抗してくれない方がいいねー。

 

「だから………さっさと殺されて死ね。」

 

鬼がここら辺で見ていた気がした、正直に勘ってものは案外当たるものだ木を斬り倒したら鬼が潰れた。

 

「ぐぁぁあ?お前……お前っ」

 

「お家壊したよね?」

 

念のためお話ししてみよう、こいつがお家壊したことはほぼ確実だけど……

これからお家壊さないのであればちょっと内臓弄ったり切った肉を直接食べさせるとか痛い目見せるだけで許してやろうと思う。

 

「お前が獲物を横取りにするからだっ!お前が食べたんだっ美味しかったろっ!」

 

「いやだからお家壊したの?」

 

「お前が悪い、お前が悪いんだっ!」

 

話がやっぱり通じないなぁ、でもこの様子だとまたお家見つかったら壊されるだろうしなぁ……五月蝿いし。黙らせよう永遠に……

 

「お肉いる返答は聞かないけど。ちゃんと味わってね、久しぶりの肉の味だろうから喜んでもいいんだよ?」

 

とりあえず自分の腕を斬って口に入れてあげる、突っ込んで出さないようにもしてあげる。

 

「ハハハ、下手に動かないでね。きちんと斬れないだろうから。」

 

何度も刀振り下ろすのは、こっちも疲れるからね。

 

 

あの後呼吸を使って見つけては追いかけ回し鬼を殺して、昼になった……

 

変な日陰に入ってしまったせいでろくに動けない。夜になるまで体育座りで我慢するしかない……

 

動いたら死ぬ、太陽で。

 

思ったが傘とやらを作ったら昼間でも自由に動けるのではないのだろうか……かなり危ない試みではあるが。

 

「うん刃零れなし……にしても呼吸って大分疲れるなぁ、鬼でこうなのだから下手に使うと呼吸で死んでいる奴もいてもおかしくはないなぁ………

 

関係のないことだが。」

 

呼吸を使って鬼を殺したが、大分に疲れた……何も考えもせずに変な日陰に入ってしまったことからも言える。コレで家を立て直す体力残っているだろうか………

 

「ご飯家建てる場所に置いてきちゃったなぁ……、戻ったらすぐ食べよ珍しくたくさん食べたい。」

 

ウサギの干し肉三匹分は軽く食べられる気がする。普通の鬼って人間一人ぐらいはペロリと食べられるってすごいと思うんだよねー、そこまで食べられる気がしないし……

 

強くなるって言っても、体が受け付けないものを無理矢理食っても面倒くさい。

 

「さてさて……いつ日がくれるかな。」

 

それまでに体力が戻ったら万々歳だ。

 

そうして夜になって、建築予定地(仮)で初めて鬼を殺した記念にウサギの干し肉を大量に食べる。カビとかは気にしない気にしたらほとんどの奴喰えなくなる。

 

「明日から頑張ろー」

 

骨の粉を舐めて一息つく、今日は頑張ったし次の日の夜になるまでだらけてしまおう。

そんな日も必要だ、眠る必要がない鬼でも。精神が死んでしまえば生きてはいない。精神は肉体とは違いすぐにはなおらない、だからこそ赴くままに動く。

 

「時間を無駄する、それこそが贅沢だからね。」

 

うん今日も月が綺麗だ。三日月だな……ここも月が綺麗に見える場所だ。

家を建てればコレが毎日見れる至福だねなぁ。




(しているのはただの深呼吸である、疲れはリミッター外した反動である。)

鬼血術や呼吸を習得など(これから)

  • 鬼血術のみ習得
  • 呼吸のみ習得
  • 両方習得
  • 習得しない
  • チートなど強くなさすぎないように習得

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