クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った   作:クロスボーンズ

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今回は区切り的に多少短めに作りました。

なお、第0話は誠に勝手ながら削除させて頂きました。
しかし、決して決意が揺らいだわけではありません!

そろそろR-18表現に対して欲求不満になってきています。
このままではいずれ作中でアウトな表現をしてしまうかもしれない。

それでは本編の始まりです。




第11話 1日の終わり

俺は空を飛んでいた。特にどこかへ行こうとかは考えていなかった。だが無意識にあの場所へと機体を飛ばしていた。

 

「やっぱりここに戻ってきちまうのかよ」

 

今メビウスがいるポイントは例のポイントだった。

自分がシンギュラーから落ちてきたポイントだった。

 

手がかりを探すとは言え、彼自身には探す場所にあてなどたいのだ。

 

近くに島を見つけた。そこに降りてみる。そして理由もなく島を歩いてみる。

 

(何か手がかりでも落ちてないか)

 

そう思いながら島を歩いていた。

 

しかしそんなもの都合よく落ちてるわけもない。彼は流れ着いたであろう流木に腰かけた。

 

(俺は一体・・・誰なんだ・・・だれか教えてくれよ)

 

その思考に耽っていた。

 

「グ〜〜〜〜〜〜」

 

しばらくして突然大きな音がなった。そしてそれは自分の腹の音だと理解した。

 

よく考えれば食事に関しても目覚めてから一口も食べていない。

 

モニターで時間を見る。残り時間は後10分程度だった。

 

(・・・帰ろう。きっとこれ以上飛んでてもなんにもならない)

 

そう思い、フェニックスのエンジンを起動させ、メビウスは島を後にした。

 

 

 

 

アルゼナルへと帰還した後、メビウスは食堂へと向かった。

やはり物珍しさ故か視線が痛いように感じた。最も、それらを気にする様子もなく彼は列に並び、食事を受け取ると、座る席を探した。

 

「おーい。メビウスー!こっちきなよー!」

 

声のした方を向くと、ヴィヴィアンが手を振っていた。そこにはエルシャとナオミ、ココにミランダもいた。

 

「それじゃあお言葉に甘えて」

 

そう言い、俺はヴィヴィアンの向かいの席に座った。

 

「よぉ、エース様。さっきまでどこになにしてたんだい?」

 

後ろから声をかけられて振り返る。そこにはヒルダとロザリーとクリスがいた。

彼女らも同じテーブルに座った。

 

「ちょっと司令に呼び出されただけだ。それよりエース様ってなんだよ」

 

「知らないのかい?あんたのあだ名だよ」

 

「最初は【百鬼夜行をぶった斬る!地獄の番犬!】だったんだけど、長いから単純なのに変更したんだよ」

 

「メビウスで構わないぜ。呼び方は」

 

「それもそうだな!変なあだ名はイタ姫様だけで十分だしな」

 

そういうとヒルダは声を上げて笑った。

 

「まぁ確かに、あの時はすごかったし」

 

クリスがそう言う。あの時とは恐らくテストの際に現れたドラゴン達との戦闘のことだろう。

 

「まぁいいじゃないか。頼りになる戦力が来たんだ。しかもパラメイルを持ってきて」

 

「ねえねえ!!メビウス!アルゼナルに来る前からドラゴンと戦ってたの!?」

「あのっ。外の世界ってどんなところでした?」

 

ヴィヴィアンとココが同時に尋ねてきた。

 

「そのっ、俺。記憶喪失ってやつで。外の世界のことはわからないんだ。気づいたらナオミに助けられてここの医務室にいたんだ。機体はその時に乗ってたものらしい」

 

「そうなんですか」

 

ココは多少残念そうな顔をした。

 

「外の世界ならアンジュの方が詳しいと思うぞ。そういやアンジュとサリアとゾーラ隊長はどこだ?」

 

「アンジュちゃんとサリアちゃんはなにやら深刻な顔して司令室に入ってったわよ。ゾーラ隊長はさっき飲み物をとりにいったわね」

 

「それにしてもメビウスよ。記憶を失う前はさぞ大変だったんだろうな。そんな幼いのに既にドラゴンと戦うだなんて」

 

「見たぞ、医務室に運ばれてく姿。血塗れだったじゃないか」

 

「確かにそうだね。シンギュラーから落ちてきた時は死んでるのかと思ったよ。」

 

ナオミがボソッと呟いた。

 

「・・・シンギュラーから落ちてきたぁ!?」

 

その言葉に第一中隊の全員が口を揃え、驚いた顔をする。ナオミは慌てて口を手で抑えるが、時既に遅しであった。

 

ナオミは隣を見る。するとメビウスが軽く睨んでいた。

 

「おっおい。どういうことだよ!」

「シンギュラーってあれだよね!ドラゴンがやってくるとき開く穴!」

 

こうなってしまうと隠す方が危険だ。

俺は意を決して口を開いた。

 

「このことはあまり他の人には話さないでほしい。もし仮に話すとしても第一中隊のメンバーだけにして欲しい」

 

そう言うとメビウスは話し始めた。

自分が別世界から来た事。自分がそこでなにかと戦っていたこと。

そして自分が13歳であるということも。

 

「まじかよ。別世界から来た来訪者かよ」

 

「でもそれなら納得できるのもあるね。見た目はどう見ても7歳くらいなのにメイルライダーとしての腕前も。あの機体も、ちょっとおかしかったし」

 

 

 

 

「なるほどねぇ、話は聞かせてもらったよ」

 

後ろを振り向くとゾーラ隊長がいた。手にはペットポトルを抱えていた。

 

「メビウス。別に気にすることはない。あんたの実力は今日のシュミレーターで出た通り折り紙つきだ。それにいいかい。私らはノーマだ。空に出たら死神と踊るのさ。そして死神の足を踏んづけた奴はみんな死ぬ。だからノーマ同士で手を取り合い、頑張って踏まないように踊るんだよ。どんな奴でも、そいつは仲間だ。無論、あんたもな」

 

「隊長直々に激励の言葉をもらうとはな。ありがとうございます」

 

そう言うとゾーラ隊長は上機嫌になったようだ。

 

「そうだ。ヒルダ ロザリー クリス。3人は後で私の部屋に来な。可愛がってやるよ。準備しといてやる」

 

「〜〜!!!」

 

その言葉に3人の顔が赤くなった。そう言うとゾーラ隊長が食堂を後にした。

 

「じゃあ冷めないうちにそろそろ頂きましょうか」

 

「それじゃ!いただきまーす!」

 

そう言うと皆手元の食事に手を付けた。

 

俺も食事に手をつけた。おかずを白米にかけて、口に入れた。

 

「・・・」

 

なぜだ?俺の顔に何かが流れてきた。

 

「どっどうしたの!?メビウスくん!?なんで涙流してるの!?」

 

エルシャは驚いた。他のメンバーも驚いていた。わからない。なぜ涙が流れるのか。それはメビウス自身が一番わからなかった。

 

「違うんだ・・・なぜだかわからない。でも、涙が出てくるんです」

 

そうして俺は涙を流しながら、食事を続けた。

 

 

 

 

 

食事後、メビウスは部屋へと帰って行った。

部屋に着くと、俺はベットの上に腰かけた。

 

特にすることもなくぼーっとしていた。

そうしていると部屋の扉がノックされた。

 

(誰だ?)

 

そう思いながら、部屋の扉へと向かった。

 

扉にたどりつき、開けてみるとそこにはサリアがいた。その後ろにはアンジュもいた。

次の瞬間。俺はトビラをすぐ閉めて、ドアノブを押さえつけた。

 

本能だ。本能でこの出来事に関わるとめんどくさくなると直感で理解した。

 

「メビウス!開けなさい!副長命令よ!」

 

「会話ならこうして出来るでしょうが!その背後にいるその人ななんですか!?」

 

しばらくはこのような扉越しの会話をしていた。

 

だがやがて部屋の外からは物音が聞こえなくなった。

 

「消えたか?」

 

 

 

 

 

 

この時何故俺は開けてしまったのだろうか。おそらくこのまま眠りに入って仕舞えばよかったのに扉を開けてしまった。

 

扉を少し開けると、強い力で扉が全開になった。

 

サリアがいた。鬼気迫る表情をしていた。

 

「やっと開けたわねぇ!メビウス!今日からこの部屋はアンジュと住むことになる。それを伝えに来たわ」

 

「冗談だろ!?男と女を同じ部屋に置くか普通!?いくらなんでも無神経すぎるだろ!」

 

「しょうがないでしょ!他にベットのある空き部屋がないんだから!」

 

どうやらサリアにとっても苦渋の決断だったらしい。

 

「そう言うわけだから、アンジュのこと、頼むわね。アンジュ!それにメビウス。明日は明朝5時に点呼よ」

 

そう言うとサリアは駆け足で去っていった。

 

後には俺とアンジュが残された。

 

「とにかく入るなら入ってくれ。扉は開けておくからよ」

 

そう言って扉を閉めた。

 

アンジュが入ってきたのは暫く経ってからだった。

 

もっとも、その時には俺は既に身支度が整っていた。

 

「そんじゃ俺は失礼させてもらうぜ。流石に俺も同じ部屋で女の人と寝るのは色々と考えさせられるものがある」

 

そう言うと金の入った袋と下着の入った袋。制服。そしてタンスにしまっていたスカート入れた袋を手に、部屋を後にした。

 

さて、寝床探しだ。最も彼は今日の寝床は既に決めていたが。

 

メビウスは発着デッキを目指した。

 

 

 

発着デッキ。

 

俺はフェニックスに乗り込む。横にはれないが、おそらく眠れなくはないだろう。

 

(とりあえずしばらくはここで寝泊まりするか)

 

そう思いながら、機体の背もたれに寄っ掛かり、俺は目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

真夜中である。ゾーラ隊長の部屋ではゾーラ隊長の手によって、ヒルダとロザリーとクリスが「あんあん」と喘いでいた。

 

「やっお姉様、もっと、もっとぉ」「はぁはぁ、お姉・・・様・・・そこ・・・気持ちいいよぉ」「あっあっ、お姉様、そんなとこ舐めちゃ・・・だめぇ」

 

「可愛いなぁお前たちは!今日は寝かさないぞ!」

 

 

・・・いったいどんな状況なのかはご想像にお任せしよう。

さて、本編に戻ろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ん?」

 

メビウスはふと目が覚めた。辺りは暗かった。

 

(今・・・何時だ?)

 

モニターで時間を確認しようとした。

 

異変を感じたのはその時だった。

手足が動かない。しかも横になっていた。確かにもたれかかってはいたが横にはなっていない。

この時自分のいる場所がコックピット内でないと理解した。

 

多少の灯りがついた。

 

 

首を動かして見てみると手足は拘束されていた。

そしてそこには男達が何人かいた。

 

(なんだよこれ!悪い夢の一種か!?)

 

しかし夢にしてはやけにリアルだった。

 

(おい!これはなんの真似だよ!)

 

その時俺は自分が喋れない事に気がついた。おそらく猿轡の一種だろう。とにかく話すことはできなかった。

 

男達は俺にガスマスクをつけてきた。

 

「んーー!!」

(やっやめろ!やめろ!!)

 

彼の口からはくぐもった声しか出せない。

ガスマスクから何かの空気が流し込まれてきた。

 

(やめっ・・・ろ・・・)

 

次の瞬間。俺の意識は闇の中に消えていった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「はっ!」

 

目が覚めた。今度は手足ともに動く。

 

慌てて身体を起こす。

 

まず今自分のいる場所。

ここはどこだ?ここはフェニックスのコックピットの中だ。

 

とりあえず自分の知っている場所に安堵する。

次に身体を調べてみる。汗まみれだったが、特に体に異変はない。

 

となるとあれは夢なのか。

 

しかし彼にはどうしてもあれがただの夢で片付けられない。

 

(・・・そういえば前回もこんな夢を見たな。謎の機械に襲われて、自分の右腕を引っ張った子供を見殺しにして、そしてどこかの建物へと入っていった)

 

(あまり考えたくはないけど・・・あれば俺の記憶の欠片なのか?)

 

・・・モニターを見ると既に4時を回っていた。

 

(前回はこの時軽く歩いたせいで悲鳴を聞き、そしてあんな目にあったのだ。今回は時間近くになるまでここにいるか)

 

そうしてメビウスは時間が経つのを待った。

 

その間、メビウスは前回の、そして今回の夢について悩んでいた。

 

 




メビウスが部屋無しになってしまいました。

最初はメビウスのアンジュは同じ部屋にする予定でしたが、今後の事も考えてアンジュを一人部屋にさせました。
なお、この作品ではナオミとヒルダとエルシャは一人部屋(ベットも一つ)状態です。

流石にゾーラ隊長の所に2つベット置くわけにもいかないのでこうしました。

因みになんか本編中にかなり際どいものがありましたがマッサージとでも言えばまだ通じるでしょう。

果たしてメビウスはいつか再びベットで眠れることはできるのでしょうか!
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