クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った   作:クロスボーンズ

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オリジナルシナリオに8話使っているので気づいてなかったけど。アニメではまだ2、3話くらいでしたね。

因みに今回メビウスの訓練結果がおかしいことになってますが、多少やりすぎた程度がいいと思い、あえてこのままにしました。


それでは本編の始まりです!


第12話 穴から現れた災厄

 

 

「例の新人達ですが、アンジュとナオミについてです。基礎体力に反

射神経、格闘対応能力、野外戦、更には戦術論の理解度。全てにおいて平均値を上回っています」

 

「優秀じゃないか」

 

「ノーマの中ではですが」

 

エマ監察官が付け足すように言ってきた。

 

「アンジュの方はパラメイルの操縦適正に特筆すべきものあり・・・か」

 

ジル司令はそう言うとタバコを吸った。

 

「因みにエマ監察官。メビウスの方はどうです?」

 

「ジル司令、一つ確認したいのですが。彼についてです。彼は本当にノーマなんですか?ノーマや人間とかの意味でなく」

 

「どうしたんですか一体?」

 

「はっきり言います。能力は化け物です。男という点を考慮しても総合的には不利なはずなんです。この結果はあまりにも異常です」

 

そう言うとエマ監察官は読み始めた。

 

「基礎体力は24時間水や食料なしでも元気に活動。

 

反射神経に関しては、とんできたナイフを全て手だけで受け止めました。

 

格闘対応能力に関しては自分の銃剣を使わず一対一で相手から銃剣を奪いそれで勝利する始末。

 

野外戦に関しては拳銃一丁でアサルトライフル装備の第一第二第三中隊総出で傷一つ付けられることなく訓練中に落とし穴などの罠を作りそれらを使って全中隊を迎撃、これを壊滅させました。

 

戦術論の理解度に関してはその三手先まで読んでいるとしか思えません」

 

「パラメイルの操縦適正に関しては最高値です。グレイブ一機で5分でグレイブとハウザー、それにアーキバスを撃墜させてます」

 

「・・・すまんエマ監察官。格闘対応能力あたりからもう一度言ってくれ」

 

「・・・資料を置いておきますので目を通してください」

 

そう言うとエマ監察官は資料を置き、席をたった。

 

「なぁゾーラ、どう思う?メビウスの奴を」

 

隣にいたゾーラ隊長に話をふる。

 

「まずあいつは天才です。それは断言できます。おそらく産まれてすぐに色々と戦いを見てきて、それを叩き込まれて、修羅場を潜り抜けてきたんでしょう。それで体が半ば自然に反応してるんでしょう。じゃなきゃあそこまでならないと思います」

 

「もしあいつと敵対するとして、勝てる見込みはあるか?」

 

「難しいですね。

まず例のパラメイルに乗せたらアウトです。下手に銃とか持って姿晒したらその銃口を隣にいる兵やその銃の所持者に向けられますね。あいつの前に姿晒したら、間違いなく殺られますね。多分狙撃に関しても狙撃する際の音を聞いただけで体が勝手に動くと思いますよ。そこまであいつはやばいやつですよですけど」

 

「多分そのような事にはなりませんよ。あの性格故か、第一中隊だけじゃなくて、他とも結構うまくやっていけてますよ」

 

ゾーラ隊長は笑いながらそう答えた。

 

「因みにアンジュはどうしてる」

 

「メビウスとは対極ですね。まだ頑なに否定してますね。自分はノーマではないって」

 

「そう・・・か」

 

そう言うとジル司令はタバコを吸い始めた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「訓練お疲れさまです。これ飲み物です」「よかったらどうぞ」

 

そう言うとメビウスは飲み物を第一中隊のメンバーに渡した。ナオミもそれを手伝う。

 

「おうっ、ありがとうよ」「ありがとうね。メビウスくん、ナオミちゃん」

 

このように実力があるからといって威張ったりせず、むしろ周りと可能な限り協調しようとする姿勢に、周りは結構好印象を持っていた。

 

「ほれ、アンジュ、お前も喉乾いたろ。飲んどけ」

 

そう言うとメビウスはアンジュにボトルを渡す。

 

「私は・・・アンジュリーゼ、貴方達とは違います」

 

(また始まったよ)

 

第一中隊がみんな内心呆れていた。こう言ってアンジュは周りとの接触を拒んでいる。

 

メビウス、そして彼女らは知らないが昨日などアンジュのいたミスルギ皇国を魔法の国と捉えて憧れているココがあげたプリンをゴミ箱に捨てるという暴挙をしている。

 

しかしメビウス、エルシャ、ヴィヴィアン、ナオミ、ココ、ミランダ。この6名は彼女に歩み寄ろうとしていた。

 

「ここに置いとくから、飲みたい時に飲めばいいぜ」

 

そう言って彼は、アンジュの隣にボトルを置いた。

 

するとアンジュはボトルの中身を飲んだ。

 

「いい飲みっぷりだな」

 

そう言うメビウスをアンジュは睨んだ。

 

 

 

 

 

 

 

その夜のことだった。

ゾーラ隊長はヒルダとのレズプレイを楽しんでいた。

 

「あっ・・・ああっあ〜っ!」

 

「どうした?もう終わりか?」

 

「お願い、少し休ませて」

 

ここまでストレートに表現するともはやR-15でも抑えられるかどうか微妙である。

 

「ふん、だらしねぇなぁ。少し休んでな」

 

ゾーラは服を羽織ると部屋の扉へと向かう。

 

「どこへ行くの・・・?」

 

「食い足りん」

 

水筒に入れた酒を一口飲むと、ゾーラ隊長はそう答えた。

 

そうして部屋を後にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

「なんだこれは?」

 

ジル司令はアンジュに渡された資料の意味が理解できなかった。

 

「嘆願書です。私の皇室特権の適用と即時解放を求めた内容です。これを各国元首に届けてください」

 

「あなたまだわかってないの?」

 

エマ監察官が呆れ返っている。

 

「なぁアンジュよ、そろそろ諦めようぜ。見てて滑稽すぎる」

 

「お前は後3分間黙ってろ」

 

ジル司令にそう言われメビウスは口を閉じた。

 

俺は今、正座をさせられていた。

なぜ正座させられていたかと言うと、今日の訓練後、いつものように独立した調査権を使って探索に出た。そして帰る時間が遅れてしまった。最も、特に何か新たにわかったことはないのだが。

 

その説教と反省を兼ねて、こうして正座させられていた。

 

「・・・」

 

ジル司令は暫く黙っていた。

 

「いやはや困りましたよそいつの頭の硬さには」

 

ゾーラ隊長が入ってきた。

 

「教育がなってないぞ、ゾーラ」

 

「はっ申し訳ありません!」

 

ゾーラ隊長は暫くアンジュを眺めていた。

 

「・・・お前でいいや。部屋、お借りします」

 

「許可する」

 

「いい機会だ、お前も来い、滅多に見られないもん見せてやる」

 

そう言うと膝に置いておいた手を掴み、引っ張っていった。

 

「はっ・・・離して下さい!」

 

アンジュの言葉をゾーラ隊長は無視した。

 

「・・・・・・」

 

3人が部屋を出て行った後、エマ監察官は何か気まずそうに黙っていた。隣ではジル司令がタバコを吸っていた。

 

しかし次の瞬間、それは鳴った。

 

「ジリリリリリリリ」

 

「!!」

 

二人とも(きたのか!)そのような表情を浮かべた。

 

エマ監察官が電話を取る。

 

「はい!アルゼナル司令部!」

 

 

 

電話が鳴る少し前。

 

取り調べ室にメビウスとアンジュは入れられた。

 

メビウスは部屋に入ると解放されたが、アンジュは机の上に押し倒された。

 

「状況認識が甘いと戦場では生き残れんぞ」

 

「わっ私は皇国に帰るのです!」

 

「言ってわからないなら躰に教え込むしかないねェ・・・」

 

次の瞬間、アンジュとゾーラ隊長がキスした。しかも長い間そのままの状態だった。

 

「ん〜!」

 

(うわぁ、あんな激しくキスするのか)

俺はその光景に目が離せなくなっていた。

 

「素直になればお前の知らない快楽を教えてやる」

 

あっあっ

 

ゾーラ隊長がアンジュの胸部を触った。

 

「!?」

 

「パチン!」乾いた音が響いた。

 

アンジュがゾーラ隊長をビンタした。

 

「いいね・・・いいねぇ。ノーマはそうでなくっちゃなぁ」

 

ゾーラの顔を見たアンジュは怯えた。

 

「私は・・・ノーマでは・・・」

 

何かが足元に転がってきた。そのままにしとくわけにもいかず拾い上げた。

 

それは義眼だった。

 

(うぉっ!)

 

メビウスは内心驚いた

 

「目玉吹っ飛とぼうが片腕吹っ飛ぼうが戦う本能に血がたぎる!それが私達ノーマだ!!」

 

そういうとゾーラ隊長はアンジュの両胸を揉みしだいた。

 

「昂ぶってんじゃねえか・・・わたしをぶっ飛ばして。思い出すねぇ・・・お前も不満だったんだろ。あの偽善まみれの薄っぺらい世界が」

 

ゾーラ隊長がアンジュの首筋を舐める。

 

「ちっ違っ」

 

何故だろう。下半身が熱くなってきた。

 

「なぁメビウス。アンタも参加しねぇか?本来私は女専門だけど、男も一度は試してみたいんだよなぁ」

 

まずい、これ以上はまずい

色々とまずい。本能的にそう察した。

 

その時警報が鳴った。

 

「!?」

 

3人とも驚く。

 

「あのっこれなんですか!?」

 

俺は疑問に思い、ゾーラ隊長に聞いてみた。

 

「きたらしいな。ちっ、これからだってのに」

 

そう言うとゾーラ隊長はメビウスから義眼を受け取り、水筒に入れてあった酒でそれを洗うと、右目に入れた。

 

「あんた達!ドラゴンが来たんだ!出撃するよ!」

 

「イッイエス・マム!」

 

そう言うと俺とゾーラ隊長は取り調べ室を後にした。

 

アンジュは唾を吐き捨てると、その後についていった。

 

 

 

 

 

 

「アーキバス!グレイブ!各機エンジン始動!ハウザーは弾薬装填を急げ!フェニックスはもう出せる以上カタパルトに乗せて!」

 

発着デッキではメイが中心となってそれぞれに指示を出していた。

 

あの後緊急と言うことで俺はロッカールームで第一中隊のメンバーと一緒にパイロットスーツへと着替えた。

 

カタパルトデッキで待機していると、次々と機体が集まってきた。

 

ゾーラ隊長が激励の言葉を始めた。

 

「生娘ども初陣だ!お前達は最後列から援護!隊列を乱さず落ち着いて状況に対処しろ!!訓練どうりにやれば死ぬことはない!メビウス!おまえは状況に応じて臨機応変に対応しろ!その機体は総合火力が私らの機体とは桁違いで連携が取りにくい!!間違っても味方に誤射はするなよ!!」

 

「イエス・マム!」

 

そう返事をした。

 

「これってあの時の?」

 

アンジュはシュミレーターを思い出した。

 

「ゾーラ隊!出るぞ!」

 

次の瞬間、それぞれの機体が一斉に空めがけて飛びたった。

基本速度が違う以上。隊列を乱さないように、速度には最新の注意を払う。

 

「シンギュラーまでの距離!一万!」

 

「よぉし野郎ども!腹は括ったか!」

 

ドラゴン。俺は先日の戦いを思い出す。

 

あの時はファングシステムとアイ・フィールドがあったから乗り越えられた。しかし今ファングシステムは使えない。

 

「・・・考えても仕方ない。今は戦う。生き残るために」

 

そう思い、無意識のうちに操縦桿を握る手が強まった。

 

その時だった。突然アンジュが隊列から外れた!

 

「おいアンジュ!隊列から外れてるぞ!」

 

「わたしはミスルギ皇国に帰ります!」

 

「なに言ってるの!?隊列に戻りなさい!」

 

サリアが連れ戻そうと隊列を外れた。

 

「アンジュリーゼ様ァ!私も連れて行ってください。魔法の国へ!」

 

そう言って今度はココが隊列から外れた。

 

「ココ!あなたもなの!?隊列に戻りなさい!」

 

サリアがココも連れ戻そうとする。

 

「だめだよココ!戻って!」

 

今度はミランダがココを連れ戻そうと隊列を外れる。

 

(ああもう!滅茶苦茶だな!)

俺は内心そう思った。

 

 

 

 

 

その時モニターから通信が入った。

 

「ドラゴン!来ます!」

 

次の瞬間目の前にそれは現れた。

 

ドラゴン達だ。スクーナードラゴン達がわんさかと現れた。ドラゴン達はこちらに気付くとまずアンジュとココとミランダに襲いかかった。

 

「キャァァァ!」「こっこのっ!」 「来ないで!」

 

3人が悲鳴をあげる。

 

ココとミランダの二人の機体はスクーナー級ドラゴンに組みつかれた。

 

強い力で握られているのか機体がメキメキと音をたてた。

 

(まずい!あのままじゃ機体がもたないぞ!)

 

「ちぃ!ゾーラ隊長!早速臨機応変に対応させてもらいます!」

 

メビウスはそう言うと隊列を外れ、3人の救援に向かった。

 

 

「ココ!ミランダ!動かないで!狙いがつけにくい!アンジュ!あなたも戦いなさい!」

 

こちらではサリアがドラゴンと戦いながら、2人を助けようとしていた。

 

しかし組みつかれた以上、下手に狙えばそれこそ取り返しのつかないことになる。しかし時間は限られている。

 

サリアは焦った。

 

アンジュはただただその場で怯えていた。

 

「はぁぁ!」

 

その時、機体を変形させさメビウスがやってきた。

手にはサーベルを握っていた。

次の瞬間にはドラゴン達の首が胴体からはずれ海に向かって落ちていった。

 

「ココ!ミランダ!無事か!?」

 

「なっなんとか!」

 

(よかった、生きていた)

その言葉に安堵する。

 

 

 

「よし!各機散開!ドラゴンどもを殲滅するぞ!」

 

「イエス・マム!」

 

ゾーラ隊長の掛け声のもと、皆アサルトモードへと機体を変形させた。

 

「アンジュ!お前も今は生き残るために戦え!」

 

そう言ってメビウスはドラゴンの密集地帯へと飛んで行った。

 

 

 

 

「ショルダーミサイルポッド!ファイアー!」

 

右肩からミサイルが放たれた。それらが直撃したドラゴン達はバタバタと海に落ちていった。

 

戦いは第一中隊有利に進んでいった。

 

メビウスの機体が歩く弾薬庫に近い状態なので、一機でドラゴンの群と張り合えたからだ。

 

(これがバーグラーセット。火力は申し分ないな!)

 

メビウスは自分の買ったバーグラーセットに満足していた。

 

その後ドラゴンの残り数は0となった。

 

終わったのだ。今回の戦いは。

 

その時だった。目の前に突然穴が開いた。

 

「ドラゴンの増援か!」

 

しかしそこから現れたものに、第一中隊の皆が言葉を失った。

 

 

 

 

 

 

 

穴が開く前、司令室では混乱が起きていた。

 

「どういうことだ!?」

 

ジル司令がオペレーターに問いただす。

 

「わかりません!この反応は今まで見たことがありません!」

 

「敵の数はわからないのか!」

 

「ドラゴンはいません!反応からしてそれしか言えません!」

 

(一体、なにが来ると言うんだ!?)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おや。まさかあのようなものが現れるとは。多少シナリオと違うが、これはまた面白い展開になりそうだな」

 

なぞのばしょで、謎の男は目の前の光景になにか楽しそうに笑っていた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

目の前の穴からそいつらは出てきた。

 

数は2機。

 

「ウッホー!なんじゃあれぇ!?」

 

「あれ・・・ドラゴンなの?」

 

「でもドラゴンとは何か違うわね」

 

「データにないドラゴン・・・初物か!!」

 

彼女らは困惑とも興奮とも取れるような会話をしていた。

しかしそんな彼女らを他所に、メビウスは通信を入れる。

 

「違う!あれはドラゴンなんかじゃない!!」

 

そいつを俺は知っていた。

 

俺が見た悪夢の一つ。最初に見た悪夢に現れた機械だった。あの時、こちらに銃口を向けていたやつだ!

 

その時頭痛がした。頭の中に文字が浮かぶ。

 

(・・・ブラック・・・ドグマ・・・)

 

頭の中の霧が晴れるかのように理解できたことがあった。

 

(俺はあれを知っている!俺はあれと戦っていた!)

 

 

 






遂にオリジナルの敵を出すことができました。
そのせいで多少ドラゴンとの戦闘が幼稚なものに・・・反省しよう。

次回はオリジナルの敵との戦いです!

そして謎の男は何やらあの何かを知っているようですが一体なんなのでしょうか。
それらは今後明らかになるでしょう!

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