クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った 作:クロスボーンズ
今回遂にあの男が出ます!
ちなみに第一中隊のポジションですが。
フォワード的存在がアンジュ、ヒルダ、ヴィヴィアン。
ミッドフィルダー的存在がサリア、ナオミ、メビウス。
ディフェンダー的存在がロザリーとクリスとエルシャです。
メビウスはたまにフォワードに、ロザリーはたまにミッドフィルダーになります。
それでは本編の始まりです!
メビウスが独立した調査権を使い、空を飛んで
いた時のアルゼナル。
サリアの部屋ではサリアが何かを書いていた。
「ここでクイズです。サリアは何を書いているんでしょーか?」
ヴィヴィアンがいつものようにクイズを出す。
「今後いかに部隊を統率するか、その案を書いてるのよ」
「な〜んだ、アレの続きかと思ったのに」
「アレ?」
「ホレ、サリアがこっそり書いてるアレだよ。
男と女がイチャイチャチュッチュする話」
「!?」
そう。彼女は人には知られたくない趣味が二つある。
そのうちの一つが恋愛小説の執筆だ。
しかし、それがヴィヴィアンにはバレていたのだ。
「ああ!私こわい。これからどうなっちゃうの?
・・・大丈夫だよ。ボクにその体を任せて全てを見せてごらん?」
ヴィヴィアンが大袈裟に身振り手振りで小説のワンシーンを再現する。
次の瞬間、サリアのナイフがヴィヴィアン目掛けて飛んで来た。
「ウワォ!」
間一髪。なんとか避ける事に成功したヴィヴィアン。
これも日々の訓練の賜物故だろう。
サリアの顔を見てみると、鬼気迫る顔をしていた」。
「見たの・・・?」
「あ・・・あう・・・あ・・・」
「次勝手に引き出し漁ったら・・・刺すわよ?」
サリアがドスの効いた声でそう言ってきた。
「ご・・・ごめんちゃい。でも本当に面白かったよ」
「・・・そう」
作品を褒められた事にサリアは多少うれしそうだった。
「グ〜〜〜」
ヴィヴィアンの腹が鳴った。
「おお!ご飯タイムだ!サリアも一緒に行く?」
「私はいいわ。一人で行きなさい」
「わかったよー」
ヴィヴィアンはそう言うと、部屋を後にした。
(・・・今の隊のままじゃ、いつかバラバラになってしまう。
それだけじゃない。アンジュもきっと死ぬ。
死なせない!私の隊では誰一人!)
一方こちらはヒルダとロザリーとクリス。
この三名はゾーラ隊長の部屋にいた。
「なぁ?なんでヒルダがここの部屋の鍵持ってるんだ?」
「ゾーラから合鍵をもらってたから。ゾーラが目覚めるまでは、この部屋はあたしのものさ」
「それって・・・んん!?」
ヒルダはロザリーにキスをした。
「この部屋、それだけじゃない。あんたらも今はあたしのモノ。だから全部あたしに任せな。隊長の敵討ちも。いいね?」
「はっ・・・はい」
「いい子ね」
ヒルダはクリスにキスをする。
食堂ではヴィヴィアンがアンジュの前に来ていた。
「これあげるー!」
「・・・・・・何それ?」
アンジュの前に出されたそれは、一見奇怪なものであった。
「ペロリーナだよ!」
ペロリーナ。その単語を聞いたことがあった。確か自分が幼かった頃に流行ったマスコットの名前だ。
一時期は大ブームとなっていたが、ミスルギ皇国ではすでにブームは去っていた。
名前を聞くまで、見ても思い出すことができなかった。
「私とアンジュとヒルダとでフォワードを務めれば。今よりすっごい連携とか出来ると思うんだよね。あっメビウスも誘ってみるか!」
「だからそれはその証みたいなもん!
「くれるってことは、好きにしていいのよね?」
「もっちろん!」
「・・・ボチャ」
次の瞬間、アンジュはそれをカレーの上に落とした。
そしてアンジュは席を立った。
「アンジュ・・・」
ヴィヴィアンはそれを拾い上げた。
メビウスが帰還した。
やはりというべきか、記憶の手がかりはなかった。
ロッカールームで着替え、今日買った歴史書を手に持つとシャワールームへと向かった。
シャワールームはメビウス以外誰もいなかった。
(今頃殆どは食事か自室か)
そう思いシャワーを浴びる。
シャワーを浴び終わると、制服を着て、食堂を目指す。
食堂ではエルシャのカレーが振舞われていた。
席を探していると、珍しくヴィヴィアンが一人席なのに気づいた。
「よぉヴィヴィアン。お前が一人だけってのは珍しいな。
ヴィヴィアンの向かいに腰掛ける。
ヴィヴィアンはアンジュの残したカレーを食べていた。
「あっメビウス。そうだ!メビウス!これあげるよ!」
そう言うとヴィヴィアンはポケットからペロリーナを取り出した。
「・・・・・・なんだそりゃ?」
「メビウスも知らないの!?ペロリーナだよ!」
ペロリーナ。脳内に検索をかけてみる。
そんなものの存在は知らない。未知の存在が目の前にいる。
「まぁ、くれるんなら有り難くもらうぜ」
「カレーの中に落とさないでね」
(カレーに落とすって、どんな奴がやるんだよ。そんな事)
「ヘックション!」
自室に戻ったアンジュはくしゃみをした。
(風邪かしら?)
部屋に帰ると、とりあえずペロリーナをタンスの中にしまった。
飾ろうにも飾るところがないのだ。
そしてハンモックに横になると今日買った歴史書に目を通した。
そこにはマナの光手に入いったことで、人類は平和の道を歩いていけたという内容が前文に書かれていた。
それによって、環境問題やエネルギー問題、更には食料問題まで。ほぼ全ての問題が解決したと書かれていた。
(人類が手に入れた平和の力・・・か)
(そしてそれを持たないノーマ達が世界から憎まれ、ここに連れて来られるのか)
メビウスは突然自分のいた世界の事を考えた。
(もしかしたら俺のいた世界もマナの光で溢れてたのかな?)
しかし、それはすぐに否定された。
マナの光で戦争はなくなったと記されていた。
ならブラック・ドグマはなんだ?
最初に見た悪夢を思い出す。
あれはどう見ても平和からは遠いものだ。マナの光が溢れている世界ならそもそもあんな兵器いらないはずだ。
その後ページを色々と見たが、どれもイマイチでメビウスの気をひくものはない。
しばらくは本を読んでいたが、後半になると、読むではなく目を通すだけになっていた。
読み終わると、メビウスは寝支度をした。
確かナオミは借金返済のため、今日は食堂で夜までエルシャの手伝いをするはずだ。
メビウスは部屋の電気を落とすと、ハンモックに横になりシーツを被った。
(もし例の悪夢会が見れたなら、色々と調べてみたいものだ。悪夢の世界で)
メビウスはそう思う。
やがて意識は眠りについた。
真夜中。ヒルダは誰もいない格納庫に潜入していた。その手には何かが握られていた。
ヒルダは目の前の機体に何かをしていた。
メビウスは夢を見ていた。なぜか夢だと自覚していた。
新たな悪夢かと思ったが、それとは違うと気づく。
すると目の前に謎の男が現れた。
(あなたは・・・誰?)
「おいおい、お前そんな事も忘れちまったのかよ」
(!?返事をした!?それにこの話し方!まるで俺の事を知ってるみたいだ)
「あぁそうだ。俺はお前の事を知っている」
謎の何かはこちらが思った疑問に返事をしてきた。
(教えてくれ!俺は一体誰なんだ!?)
(なんのためにこの世界に来たんだ!?)
「残念だけどまだ話すべき時じゃないなぁ。だが安心しろ。今度この世界にやって来る予定だ。そん時に話してやるよ」
(なぜだ!?あなたは一体?)
「俺か?俺はな・・・」
次の言葉に、俺は耳を疑った
「俺はお前を殺す者だ」
(!?)
次の瞬間、再び意識は闇に落ちた。
目が覚めた。自分のいる場所がアルゼナルの部屋だと理解した。
(あの夢は・・・一体?これまでの夢とは違う・・・)
ふと隣を見るとナオミが寝ていた。
時間は4時半を回っていた。
(そろそろ点呼か)
そう思い、メビウスはハンモックの上でゆらゆらと揺れていた。
次の瞬間、それは鳴った
「ジリリリリリリ!」
基地内に警報が鳴り響く。
メビウスは驚く。ナオミも警報によって目が覚める。
「第一種遭遇警報発令!パラメイル第一中達は出撃準備へ」
直ぐに二人ともロッカールームへと向かう。
既に何名かはそこにはいた。
パイロットスーツに着替える。続々と第一中隊のメンバーがロッカールームに集まる。
「シンギュラー反応からドラゴンが確認された!
第一中隊はこれを殲滅する」
「イエス・マム!」
「サリア隊!発信します!」
その掛け声のもと、第一中隊の皆が発進した。
ドラゴンとの戦闘が終わった。
サリアはジル司令の元に報告に来ていた。
「ヴィルキスが堕ちた!?」
「やっと乗りこなせる奴が現れたと思ったんだけどねぇ」
ジャスミンが残念そうに言う。
「サリア、報告を」
「イ、イエス・マム」
「先の戦闘中、急にヴィルキスの胸部フィンが爆発、煙が出ました。
推力を失ったヴィルキスはドラゴンと絡み合いになりながら海中に」
「どうして・・・整備したときは機体の調子は良かったのに!?」
メイが疑問に思う。
しかしサリアには原因に目星がついていた。
(ヒルダ達だ)
証拠はない。けど、メイの言うことが本当ならば、
誰かがヴィルキスに何かをした事になる。
そんな事をする人間は限られてくる。
(私の責任だ・・・隊長の私の・・・)
「とにかく!機体は壊れてはいないんでしょ!?直ぐに回収班を編集しないと!」
メイが慌てた口調で言う。
「そうね。今はヴィルキスの回収を優先すべきね」
「アンジュもだ」
ジル司令が付け加えるかの様に言う。
「アンジュも必ず回収しろ。・・・最悪、死体でも構わん」
その言葉に皆黙る。
「いゃ〜大漁大漁。これで当分食うに困らないぞ〜」
その島で男は歩いていた。手にはそれなりの魚を持っていた。
(・・・・・・何やってんだ俺・・・他の生き物の命を奪って・・・生きて・・・一体なんのために?)
その時、彼は砂浜に乗り上げていた機体を見つけた。
(あれは・・・ヴィルキス・・・!?)
発着デッキでは既にアンジュの捜索隊が編成されていた。
輸送機に搭乗する編成隊にサリアとヴィヴィアン。エルシャとナオミがいた。
彼女達は予想されている海流ルートに流された事を前提に捜索することになった。
その一方で別の捜索隊として、メビウスが駆り出されていた。
メビウスは、機体が別の海流にのり流された説を考え、フェニックスで捜索することになった。
「いい!優先事項はアンジュの回収よ!」
ヴィルキスの回収を優先せよと言わないのは、彼女なりの気配りゆえか。
「アンジュはまだ生きてるよ!私わかるもん!」
「そうね!きっとお腹空かせてるわね」
エルシャは、腹を空かせてるだろうからと食料を持って来ていた。
「怪我してるかもしれないし、治療セットも持ってきたよ」
ナオミは救急箱を持っていた。
そしてサリア達は輸送機へと乗り込んだ。
メビウスは輸送機が出た後、捜索に出撃した。
「よぉ、イタ姫様。どうした?煙が出てるぞ?」
「助けてやろうか?」
「!失せろ!ゴキブリ!」
アンジュは夢で、先ほどのやり取りを見ていた。
「!」
アンジュは意識が覚醒した。
見たことない天井が視界に入った。
(ここは?)
身体を起こそうとする。しかし動かない。手が拘束されていた。
そして自分が全裸なのにも気がついた。
そしてアンジュの隣には男が添い寝していた。
男は目を覚ます。
「あ、気がついた?」
「あ・・・え・・・あ・・・」
(ええ〜〜〜〜!!!え!?え!?え!?え!?)
「あっ・・・これは・・・その・・・海水で塗られて体がすごく冷えてて・・・も、勿論何もしてないよ!」
(何!?誰!?何故!?裸!?縛られてる!?)
男は説明しているがアンジュの混乱は収まらない。
「ごめん。一応拘束させてもらった・・・勿論こっちからは何もしてないよ」
「とりあえず?なにか飲む?」
隣を見るとパイロットスーツと武器が置かれていた。
「とりあえず落ち着いて。君の話を聞かせてくれないか?」
男は飲み物を片手にアンジュに近寄っていく。
その時だった。男は床に落ちていた瓶に足が滑る。
「うわっ!?わぁぁぁぁっ!」
男はアンジュに倒れ込む。
アンジュの顔に飲み物がかかる。
反射的に目を瞑る。
体に妙なものを感じた。
アンジュはゆっくり目を開ける。
・・・男はアンジュの胸に手を乗せながら股間に顔を埋めていた。
アンジュの顔が一気に赤くなる。
「ごっごめん!そんなつもりじゃ・・・!」
「いや〜〜〜っ!」
男はアンジュの顔面に膝蹴りをかました。
トドメと言わんばかりにアンジュは男の腹を蹴り飛ばす。
男は地面に倒れこんだ。
アンジュは拘束されていたものを力任せに引きちぎると、パイロットスーツと武器を持ってその場から離れる。
(何!?なんなの!?あの男!?ここはどこ!?)
アンジュは暫く森を走っていたが、やがて海岸に出た。
そこにはヴィルキスがあった。
(ヴィルキ・・・ス?)
パイロットスーツに着替えて、ヴィルキスへと近く。
モニターの電源を押してみるがつく気配はない。
(どうして?)
アンジュが疑問に思う。外を見てみた。
(フィンが・・・焦げてる・・・?)
フィンの中を調べてみると、焦げた下着が出てきた。
「!?この下着・・・あいつだ!」
ヒルダの顔が浮かび上がる。
「このっ!このっ!この!この!」
アンジュは下着を引き裂くと、砂浜に叩きつける。
そして憎々しげにそれを踏みつけた。
「酷いじゃないか・・・君は命の恩人になんて事を・・・」
後ろを振り向くとあの男がいた。
反射的に銃を取り出し男の足元に向けて撃った。
「うわっ!!わぁぁぁ!」
「それ以上近づいたら撃つわ!」
「わぁぁっ!落ち着け!俺は君に危害を加えるつもりはない!てかもう撃ってるし!」
アンジュは興奮気味言う。
「縛って脱がせて抱きついて!私が目覚めなければもっと卑猥で破廉恥な事をするつもりだったんでしょ!」
「もっと卑猥でハレンチって、
例えば君が気を失ってる間にその豊満な形のいい胸の感触を楽しんだり、無防備な肉体を隅々まで味わおうとしり、女体の神秘を存分に観察しようとか。そんなことする人間に俺が見えるのか?」
・・・ナレーターの立場から言わせてもらう。
こいつ・・・変態だ!
無論、そんな事を言われてアンジュが大人しくしているわけがない。
「そんな事をするつもりだったの!?」
アンジュは男に発砲した。
「うわぁぁ!違う違う!落ち着け!」
そのときだった。男の足にカニのハサミが近づいてきた。
男の小指をはさむ。
「痛ってぇぇぇ!」
男は痛みで前に倒れこむ。
アンジュの体にぶつかった。
アンジュも倒れ込む。
・・・男の顔がアンジュの秘部に埋める。それどころかパイロットスーツの隙間から再び直接胸を触った。
一体何をどうすればこの様な状態になるのだろうか。
アンジュの顔の赤さが最高潮に達した。
「ちっ違うんだ!これは!」
男の悲鳴と銃声が海岸に鳴り響いた。
「一度ならず二度も!変態!ケダモノ!発情期!」
そう言いアンジュは男を森の中の蔓で吊るすとヴィルキスへと向かった。
「おーい!違うんだ!今のは事故なんだ!」
男の弁明はアンジュには届かなかった。
通信機は故障・・・非常食も積んでない。
「私達ノーマの棺桶よ」
以前サリアが言っていた言葉を思い出す。
(そうね・・・死人は食べる事も飲む事もしないわよね・・・)
雨が降ってきた
周りを見ると機体の下半身は既に海に浸かっていた。
(いつのまに!こんなに潮がみちて)
このままではここも安全ではなくなるかもしれない。
アンジュは急いでヴィルキスから離れた。
雨は降り続いている。
アンジュは森へと入っていった。
歩きながら考える。
(自分はこれからどうすればいいのだろう。
機体は動かず通信機も使えない)
雷が落ちてきた。
目の前の木に落ちると木は燃え始めた。
「ひっ!?」
急な事でアンジュは頭を抱え、うずくまる。
近くに木に空洞を見つける。そこに避難する。
※なお実際には落雷がある時に木に避難するのはかなり危険なので
絶対に真似しないでください。
落雷があったら近くの丈夫なビルなどにお逃げください。
そこで雨を凌ぐ考えだ。
(!?)
足に痛みを感じた。
足の所に何かが噛み付いていた。
それは蛇だった。
「このっ!」
蛇を引き剥がすと、そこらへんに投げ捨て、その場所を後にした。
しばらく歩くと意識が朦朧としてきた。
どうやら先程の蛇は毒蛇だったようだ。
目眩がした。アンジュは地面に倒れこむ
「・・・たす・・・け・・・て」
アンジュはそう呟く。誰も助けになどはこない。
「おっおい!君!」
目の前の木に吊るされていた男はアンジュに気づくと、蔓をナイフで切った。
「おい君!大丈夫か!?」
脈に触れた。明らかに弱くなっている。
(まさか毒蛇に!?)
男は噛まれた跡を探す。
足の付け根部分にそれはあった。
男は口を近づけ毒を吸い出す。
「ぺっ!」
毒を吐き出す。そして再び毒を吸い出そうと口を近づける。
しばらくはこれの繰り返しであったが、やがて男はアンジュを背負い、小屋へと足を進めた。
本編見ていた時、アンジュと男のやりとりはかなり爆笑しました。
この男はなんでこんなにラッキースケベの体質があるのでしょうか。
正直少しだけ羨ましい。
次回!アンジュは一体助かるのか!?