クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った 作:クロスボーンズ
祝!第20話突破!
この調子で完結目指して頑張って走って行きます!
今回!メビウスの夢に出てきた謎の男が遂に現れます!
果たしてどんな役回りなのか!?
それでは本編の始まりです。
アンジュが意識を失っていた頃、アルゼナルでは輸送機が補給のために戻ってきていた。
またメビウスも定時報告の為アルゼナルへと帰還していた。
「補給完了まで後30分です」
「遅い!15分でやれ!」
様々な人が動いていた。
「日も暮れるってのまた捜索かい?精が出るねぇ」
ヒルダが水分補給中のエルシャに話しかける。
「わっかんないねぇ。生きてるかどうか判んないのに探すだなんて」
「生きてるかどうか判らないから探すのよ」
「ヒルダちゃん達がアンジュちゃんを許せないのも分かるわ。
でも彼女はちゃんと戻ってきた。ケジメをつけてね。どんなに気に入らなくてももう仲間なのよ?探さないわけにはいかないでしょう」
「それにアンジュちゃんって似てるのよ。昔のヒルダちゃんに」
その言葉にヒルダの顔が曇る。
「似てる?あんなクソ女と・・・?そんな事言ってると・・・落としちゃうよ?アンタも・・・」
「やっばり・・・あなたが落としたのね・・・」
エルシャが睨む。
沈黙が続いた。
「んにしてもわかんねぇなぁ、あいつは」
ヒルダが見ながらそう言う。
「この物資どうします?」
「そっちに持ってってくれ!」
「わかりました!」
メビウスは輸送機の補給の手伝いをしていた。
「なんであいつはあんなやつを助けようとするのかね」
「別にアンジュちゃんだからじゃないわ。もしヒルダちゃんが、いや、仲間が同じ目にあったら、多分彼は助けに行こうとするわ」
「けっ、所謂カッコつけってやつか」
ヒルダが悪態をつく。
「そんなんじゃないわ。ただメビウスくんはね・・・不安なのよ」
「不安?」
エルシャの言葉にヒルダが疑問に思う。
「私達は色々な過去の出来事や記憶がある。でも彼にはそれがない。もともとあった記憶はおろか、これまでの自分の事さえ。それが不安でたまらないのよ」
「だから彼は、こうなりたい。こうでありたいと思える自分を演じているのよ。勿論、そこで芽生えた感情には嘘はないわよ。」
「でもね、彼はあの優しさの陰には、私達には計り知れない恐怖と孤独を感じているのよ」
「ちっ!あたしにゃわかんねぇな」
ヒルダは面白くないように舌打ちをすると、その場を離れた。
「ほっきゅう〜ほっきゅう〜おろ?ヒルダ?」
ヴィヴィアンが声をかけたがヒルダは無視する。
その時デッキから声が聞こえた。
「輸送機の補給作業、終わりました!」
「よし、今度は少し遠くに行くわよ」
サリアがそう言う。
一方こちらはアンジュのいる島。
そこで男は、アンジュの介抱をしていた。
今彼は、アンジュの服を脱がせて、汚れを拭き取っていた。
(毒は吸い出したし薬も飲ませた。あとは本人の生命力次第か」
(・・・ヴィルキス・・・か)
彼は昔の出来事を思い出す。
「父さん!母さん!!」
彼は父と母の死体に泣きすがっていた。
足音がした。後ろを振り返るとそこには女の人がいた。
その人の後ろにはヴィルキスがあった。
「はっ!」
アンジュは目を覚ました。
アンジュは動こうとするが、まだ体に痺れが残っているのか、動きがぎこちない。
無理しないほうがいいよ。毒は吸い出したけどまだ痺れは残っているはずだよ
「!」
目の前には自分の貞操を二度も危険に晒した男がいる。
アンジュは彼を睨みつけた。
「言っとくけど、動けない女の子にエッチなことなんてしてないからね」
彼はアンジュの気持ちを察したのか、そう言う。
「まずは食べて休んで回復しないと。話はそれからだよ。
はい食事。君、何も食べてないだろ?」
「いらないわよ。そんなわけのわからないもの」
「グ〜〜〜」
アンジュの腹が鳴った。
思えば彼女は、昨日カレーを途中で食べるのをやめていた。
その後は朝飯を食べる暇なく出撃があった。丸一日程度何も食べていないのだ。
「変なものなんて入ってないよ」
空腹には勝てず、アンジュは口を開く」
「・・・不味い」
「え?」
しかしアンジュはまた口を開いた。どうやら気に入ったらしい。
「気に入って貰えて良かったよ。ウミヘビのスープ」
(!?)
「少しは信用してくれた?君に危害を加えるつもりは無いんだ」
「あんなことしといて、よく言えるわね」
「それは事故だって。だからもう、蹴ったり撃ったり吊るしたいはしないで欲しいな」
「・・・考えておく」
その時アンジュはあることに気がついた。
「ねぇ?さっき毒を吸い出したって言ったわよね?」
「言ったよ?」
「口で?」
「口から」
「ここから?」
アンジュは自分の傷口を見せた。
「あっいや!その・・・!それは!」
「ん〜!ガブ!」
「わーっ噛んだ!痛い痛い痛い痛い!」
「噛まないとは言ってない!」
次の日、アンジュはヴィルキスの元へと行った。
するとそこに彼がいた。手には工具などが握られていた。
「やぁ、もう起きて平気なのかい?」
「ええ・・・ねぇ?何をしてるの?」
「修理・・・のマネゴトかな?」
「出来るの!?」
「ここは時々海流に乗ってパラメイルの残骸が流れ着くことがあって。それを調べてたらなんとなく・・・ね・・・」
「・・・なんで手で修理を・・・?マナを使えばいいじゃない。
パラメイルの事も知ってたり・・・あなた・・・何者なの?」
「タスク・・・俺はただのタスクだよ」
その男はタスクと名乗った。
「いや、そういうことじゃなくて」
「あーやっぱり。出力系の回路がダメになってるのか」
男は話を変える。
「でも、これさえ直せば、無線が使えるようになるはずだよ。そうすれば仲間が助けに来るはずだよ」
「仲間なんていないわ」
「え?」
「連絡してもきっと誰も来ないし、帰っても誰も待ってないもの」
お互いしばらく黙っていた。
「ならさ、しばらくはここにいないか?どうせこの回路を直すには、少し時間がかかる。もちろん、変なことはしないよ」
「・・・そうさせてもらうわ」
「そうだ、そこのHEX【ヘキサゴン】レンチを取ってくれる?」
「?これ?」
「!?」
アンジュはいやらしい視線を感じた。
視線の主はタスクだった。
手に持っていたレンチをタスクに向かってぶん投げた。
「痛!」
「今なんかいやらしいオーラが出てた!」
それから時間は流れた。
最初はタスクを木に縛り付けて寝ていたアンジュも、数日経つと、部屋を分けてアンジュと寝るようになった。
食料は釣りなどで魚を確保していた。
そうして一週間が経った。
「明日になると無線機が直ると思うよ。そうすれば連絡も取れるようになるはずさ」
「ありがとう、でも連絡しても、誰も来ないわ。あそこに私を探してくれるような人はいない」
「それはきっと違うよ。仲間なんだろ?ならきっと必死になって探しているはずだよ」
その言葉にアンジュはヴィヴィアンを思い出す。彼女だけじゃない。エルシャを思い出す。ナオミを思い出す。メビウスを思い出す。
あの四人だけは、私が突き放しても、なぜか仲間として接してきた。
「まぁ、もしそれでもダメだとした、ここで暮らせばいい。その・・・変なことはもうしないから」
そう言うがタスクはこれまで一日最低でも一回は事故でアンジュの体にダイブしてきたため、あまり説得力がない。
「・・・そうね、それもいいのかもね」
意外にもアンジュは乗り気であった。
「キレイな星空・・・星なんて・・・最近ずっと見てなかった」
「君の方が綺麗だよ」
その言葉にアンジュは驚く。
「タスク・・・」
血次の瞬間、タスクはアンジャに覆い被さった。
「ちょっと!どうしたの!?いきなり」
「何か来る!」
タスクの目線の先を見る。
するとそこにはアンジュの知っている機体が見えた。
その機体はフェニックスだった。
「フェニックス!?メビウスなの!?」
アンジュが驚いて声を上げる。
「知り合いかい!?」
アンジュは火を炊く準備をしていた。
だがメビウスは多少様子が変だった。
「約束通り来たぞ!とっとと姿を見せろ!!」
なぜか外にも聞こえるようにオープン回線で通信をしていた。
「あいつ?一体誰に言ってるの?」
するとフェニックスの目の前の空間に穴が空いた。
そしてそこから謎の機体、ブラック・ドグマが現れた。
しかしその見た目は違っていた。
これまで戦っていたものとは色々と違う。
頭部にツノが付いており、機体の色も赤色をしていた。
話は数時間前に遡る。
「今回もアンジュに関わる手がかりはなしか・・・」
メビウスはあれからアンジュの探索に追われていた。
先程の探索ではシンギュラーに出くわし、ドラゴンと戦闘をした。
結果的には一体だけどこかへと逃げてしまった。
「ねぇメビウス?少し休んだ方がいいよ。ここんところほとんど出撃してるよ」
ナオミが心配そうに言う。
「・・・少しだけ休ませて貰うか」
そう言ってメビウスはパイロットスーツのまま、ロッカールームのベンチに横になった。
これまでの疲労のせいか、メビウスは直ぐに眠りに落ちた。
夢を見ていた。それは以前謎の男が語りかけてきた夢だった。
(この夢は・・・前にも見た!)
「その通り!」
目の前を見ると謎の男がいた。
「お前は誰なんだ!一体何を知っている!」
メビウスは声を荒げながら聞いた。前回お前を殺す者なんて名乗られては、そうそう穏やかに接するわけにはいかない。
「随分な態度じゃねえか。こっちはいい情報持ってきてやったってのに」
「いい情報だと・・・」
「お仲間のアンジュがどこにいるか知りたくはないのか?」
「!?お前!なんでそんな事を知っている!」
「まぁ落ち着けって、その場所を教えてやる。そこに来い。
俺もそこに行く。お前を殺しにな」
「まぁお前が来れば冥土の土産にお前の知りたがってる事を少しだけ教えてやるよ」
「なに!?」
「お前の記憶だ」
その言葉にメビウスは押し黙る。
「少しだけ教えてやるよ。例のガス実験についてだ」
ガス実験。恐らく2回目の悪夢の事を言っているのだろう。
「もしお前が来ればあの実験の意味だけは教えてやるよ。そんじゃ、座標を教えてやるよ。
そう言いうと彼はアンジュのいるという場所を教えた。
「じゃあ早く来いよ。ぶっ殺されにな」
そう言うとメビウスの意識は再び失われた。
「はっ!」
目が覚める。まだ寝てから一時間も経っていない。だが彼はフェニックスへと向かう。
発着デッキではナオミとエルシャとヴィヴィアンとサリアがいた。
「メビウス!?一体どうしたの!?」
「アンジュの居所がわかった!そこに行ってくる!」
「わかったって。本当なの!一体どこなの!?」
メビウスは座標を輸送機に送ると、フェニックスを発進させた。
そして今に至るわけだ。
「よぉ、よく来たじゃねえか。ぶっ殺されによ」
「まずお前のお仲間だ。その島にいるぜ」
そう言うと機体は下の島を指差した。するとそこで何かが動いた。
(アンジュ。無事だったか)
メビウスは内心ホッとした。
「さてと、約束だったな。例のガス実験について教えてやるよ」
「答えろ!あれは一体なんなんだ!」
「あれはな、人体強化ガスだ」
「人体強化ガス?」
「そう。そのガスは所謂ドーピングだ。もっとも、普通のドーピングじゃない。お前も少しは心当たりあるんじゃないか?周りとの身体能力の差に」
違和感はたしかにあった。アルゼナルでの訓練。俺だけ色々と桁違いな結果が多かった。
「だけどあのガスにはひとーつだけ重大な欠点があるんだ」
「あれを身体が受け付けるかだ。まぁこれまでの被験者のうち殆どが生きる屍となった。たまーに生き残る奴がいたが、そいつらはもう人間じゃ無くなった」
「そしてお前は!その実験に耐えぬいたきちょーなサンプルだ。そしてお前は、俺たちブラック・ドグマのメンバーになったんだ」
「な!?」
耳を疑った。
(俺がブラック・ドグマの一員!?)
「最も、お前はどうやら奴らのスパイだったみたいだけどな。でも一時期は一緒に戦ってたぜ」
「奴ら!?俺はどこかの組織に所属していたのか!」
「あぁ!もっとも、そこまで答える義理はねぇけどな」
「さてと、もういいだろ?これ以上の記憶はあの世で神様にでも教えてもらうんだな。それじゃあブッ殺しやるよ!」
そう言うとそいつはナイフを取り出し迫ってきた。
こちらもサーベルでそれを受け止める。
「懐かしいなぁ!お前は裏切った後は、こうして俺達と殺し合いをしてたんだぜ、裏切る前のお前は、いや!本来のお前は任務に忠実で、殺せと言われれば女子供でも迷わず殺す!人の命なんてそこら辺の紙屑程度に扱う!そんなやつだったじゃねえか!」
「黙れ!俺はそんな人間じゃない!」
俺はそう言うと相手の機体を蹴り飛ばした。
「記憶を失って!こっちの世界に来て!この世界を守るヒーローごっこなんてしてたからか!
お前はもっと重大な使命があったじゃねえかよ!そん時お前はこう言ってたぜ!この世界を変えてみせるって!へっ!それなのにその使命を忘れちまうとは!
今頃お前を送り出した奴は草葉の陰で泣いてやがるぜ!」
すると例の機体は銃を取り出し、こちらに放つ。
それらをアイ・フィールドで防ぐ。
「いけ!ファング!」
脚部から牙達が放たれた。それらは目の前の機体に向かって突き進む。
「へっ!ファングか!お前がその力を手に入れたのも!例のガス実験の影響なんだぜ!」
その機体前面に何かが出た。
それはアイ・フィールドだった。
それらはなんとファング本体さえも防いでしまった。
「その機体もアイ・フィールドを搭載してるのか!?」
「そうよ!それよりどうした!?機体の動きがぎこちないぞ?」
メビウスは心の中では混乱していた。
何故自分がスパイとはいえ、奴らの一員になってたのか。
一体自分のこの世界での使命とはなんなのか。
自分の所属していた組織は一体なんなのか。
それらの迷いが機体の動きに現れ、それらが蓄積され、メビウスは徐々に追い詰められていった。
例のコンバットパターンもアイ・フィールドで防がれた。
このままではジリ貧になる。
その時だった。
突然そこにスクーナー級ドラゴンが現れた。
おそらく先程の探索時に開いたシンギュラーからの生き残りだろう。
スクーナー級ドラゴンは赤い機体に襲いかかってきた。
「邪魔すんじゃねぇよ!」
男はそう言うとスクーナー級ドラゴンを地面に向けて叩き落とした。
スクーナー級はアンジュ達の所に落ちてきた。
「アンジュ!」
「おいおい!久しぶりの殺し合いの最中に他人とお話しするのは良くないな!ほらよ!」
フェニックスはアンジュの救援に向かおうとするが、それを例の機体が邪魔をする。
フェニックスはそれに応戦する。
こちらはアンジュ達。目の前には手負いながらスクーナー級がいる。
ドラゴンは今度は二人を標的にした。
「くっ!この死に損ない!」
そう言いアンジュはナイフを構える。
タスクはヴィルキスの側で回路の接続に取り掛かっていた。
この回路さえ繋ぎ終えればヴィルキスは動かせるようになるのだ。
その間にアンジュがドラゴンと戦闘していた。
ドラゴンの翼がアンジュに直撃した。
「アンジュが倒れこむ」
「逃げて!」
しかし体を強くうち、直ぐには動かないでいた。
ドラゴンに襲われると思ったときだった。
回路の接続が終わった。するとアンジュの指輪が光った。
突然ヴィルキスがライフルを構えた。
そしてドラゴンに向けて放った。
玉は直撃し、ドラゴンは倒れ込んだ。
今がチャンスと踏み、アンジュはドラゴンの傷口にナイフを突き立てた。
血がアンジュの体にかかる。
だがアンジュは刺すのを止めない。
どれくらい刺しただろうか。
誰かに手を掴まれた。みるとタスクだった。
「・・・もう死んでる」
そう言うとアンジュは動きを止めた。
メビウス達は先程のアンジュのやり取りを見ていた。
「そうか、わかったぜ。あのアンジュってやつのせいで満足に戦えないんだな」
そう言うと男は銃口をアンジュ達へと向けた。
「今その不安材料を取り除いてやるよ」
次の瞬間。ビームが放たれた。
フェニックスは彼女たちを守るように、ビームを受けた。
アイ・フィールドを使えば逸れたビームがアンジュにあたる可能性があったため、使わなかった。
機体にビームが命中する。頭部をモニターにぶつける。
額から血が流れた。
「いいか!前の俺がどんな奴だったのかはわからない!
だけどな!俺は、目の前で仲間の命が捨てられる様な奴じゃなかったはずだ!
もし俺がお前の言うような人間だとしても!俺は生まれ変わってせる!」
・・・しばらく沈黙が続いた。
「・・・ハァァァァァ。なんだよそりゃ。お前完全に忘れちまったんだな。なにもかも」
男が呆れた声でそう言う。
「あーあ。つまんねぇ、やめだやめだ。今のお前をぶっ殺しても何にも楽しくねぇ。今日はお開きだ」
そう言うとそいつの後ろに、穴が現れた。
「逃げるのか!?」
「おいおい。言葉ばよ〜く選んで使えよ。撤退してやるんだぜ」
たしかに今のフェニックスでは間違いなくこのまま戦闘を続けても勝ち目はない。
「おまけにいい事教えてやるよ。俺の名前はガーナム。ブラック・ドグマの幹部だ。まぁ当分はこの世界での活動を自粛してやるよ。
せいぜいドラゴンからこの世界を守る正義の味方ごっこをしてるんだな。
そしてメビウス。お前が自分の使命を思い出したとき、お前がどうなるかを楽しみにしてるぜ。んじゃ、グッバイ」
そう言うとガーナムは穴の中へと消えていった。
穴はガーナムが入ると、静かに閉じていった。
「終わったのか・・・そうだ!アンジュは!」
そう思うとメビウスは機体をアンジュ達の元へと降ろした。
幸いアンジュは無事だった。返り血を浴びてはいたが。
「よぉ、久しぶりだな」
そう言ってアンジュの側によると、メビウスはタスクに気がついた。
「あなたが彼女の世話をしてくれたんですか?同じ中隊仲間として礼を言わせていただきます」
そう言うとメビウスはタスクに頭を下げる。
「あなた、なんでここに来たの?それにあの敵は?」
「そろそろ迎えが来るはずだ」
アンジュの質問に答えず、メビウスは続ける。
「迎え?」
「おーい!だれか聞こえてますかー?死んでいますかー?死んでいるなら死んでいるって言って下さーい」
(この声・・・ヴィヴィアン)
アンジュはフェニックスに駆け寄る。
「こちらアンジュ!生きてます!救助を要請します!」
「アンジュ!無事なのね!フェニックスのコックピットから応えてるってことはメビウスとあったのね。」
通信先でナオミが応答した。
輸送機の音が近づいてきた。
「私・・・帰るわ」
アンジュがタスクに言う。
「今はあそこが・・・私の帰る場所の様な気がしたから・・・」
「それに・・・やり返さないといけない奴がいるし」
アンジュの脳内にヒルダが浮かんだ。
「いいこと?私と貴方は何もなかった。何も見られてないし、何もされてない!どこも吸われていない!いい!」
「はっはい!」
「お前・・・どんな生活してたんだよ」
隣にいたメビウスが疑問に思い尋ねる。
「あなたも!この男の事は誰にも言わない事!いいわね!」
「おう」
メビウスも二つ返事で納得した。
「でもタスク、ありがとう。あなたがいなかったら、私死んでた」
「・・・名前、聞いてもいいかな?」
「アンジュ。私はアンジュ」
「いい名前だね。じゃあ」
そう言うとタスクは森の奥へと消えていった。
輸送機内ではアンジュが飲み物を飲んでいた。
なお、メビウスは先程の戦闘での怪我の治療をしていた。
因みに輸送機にはヴィルキスとフェニックスが収納されていた。
「ヴィヴィアン、エルシャ、サリア、ナオミ、メビウス。ありがとう」
「アンジュ・・・今名前・・・」
ヴィヴィアンが驚く。
「ありがとう。探しに来てくれて」
「ううん、メビウスだよ。アンジュの居場所を見つけたのは」
「そうね。確かにメビウスが指定したポイントに私達は向かった。
そしたら貴方がいたわけ。ねぇメビウス?なんでわかったの?」
「・・・ガーナムの奴が場所を教えてきた」
「ガーナム?なにそれ?」
「・・・とりあえず寝かせてくれ」
サリアの質問に答えず、そう言うとメビウスは床に横になった。しばらくして寝息が聞こえ出した。
「まぁ今回はメビウスが一番頑張ったし。今は寝かせましょ」
「そうだね」
やがてアンジュがヴィヴィアンに尋ねた。
「で?ヴィヴィアン。ペロリーナだけどまだある?私のコックピット、何にもないから」
「・・・うん!」
するとヴィヴィアンはポケットからペロリーナを取り出した。
「ちょっとカレー臭いけどいい?」
「・・・やだ」
4人は笑った。そうして一同は、アルゼナルへ帰還するため、進んでいった。
原作では冷凍されたドラゴンの部分でしたが今回はオリジナルの展開も必要なのでドラゴンではなく、ブラック・ドグマの幹部との戦いに変えました。
そして、原作通りアンジュを血濡れされるためにドラゴンもなんとか出しました。
因みに第3章の終了後に、現段階でのオリキャラ図鑑を作る事にしました!
そこでオリキャラの敵の機体についても詳しく解説します。