クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った 作:クロスボーンズ
お気に入り30人を突破しました!
今の私の目標は40人になりました!なお今回も会話パート多めです。
そして前書きに書くことがマジで思いつかない!
それでは本編の始まりです!
あの後、アルゼナルはかなりの大騒動があった。
モモカがアンジュをアンジュリーゼ時代の様に振る舞うからだ。
食事や衣類など、様々な事でだ。
そんな事されて今のアンジュが喜ぶはずもなく、周りの顰蹙を買っていた。
因みにアンジュは食事を卓袱台返しした時、メビウスがこっそり床から骨つき肉を奪い去ったのはここだけの話。
第一中隊は射撃訓練中だった。
今はアンジュの番でメビウス達は順番待ちだった。
「知ってるかい?あの侍女、殺されるんだってよ?」
「マジで!?」
「アルゼナルやドラゴンは一部の人間しか知らない極秘事項。そんな所に来た人間を生きて返すわけがない」
「あいつに関わった奴はみんな死ぬ。ココやミランダもそれで死んだ。あの子もだ。慕ってくれる奴をみんな地獄に叩き落とす」
「あいつに関わった奴はみんな死ぬ」
「酷い女だよ。ホント」
ヒルダ達三人がいつものようにアンジュの悪口を言う。
アンジュは見た目は気にしていなかったが、心の内は大きく荒れていた。
アンジュが食事をとっていると、モモカが隣に座った。
「なにそれ・・・?」
「多分ここでの最後のお食事になると思いますので、きちんと頂こうと思いまして・・・勿論お金も払いましたよ。 」
「いただきまーす。!?これは・・・なかなか」
するとアンジュは立ち上がった。
「アンジュリーゼ様?」
「お風呂よ」
「あの・・・お背中をお流ししてもよろしいでしょうか?」
「・・・好きにしなさい」
「はっはい!」
お風呂にて
野外風呂にはアンジュとモモカの二人だけだった。
「いつ振りでしょうね・・・こうしてお背中を流させて頂くのは」
ふとアンジュはモモカの腕を見る。
するとそこには傷が付いていた。
その傷・・・
あっこれですか?マナを使えば元どおりになると言われたのですが。
思い出の傷なので
そう言うとモモカは語り始めた。
昔の事を。
まだアンジュが幼かったころ。
部屋から大きな音がした。それに驚いたアンジュは慌てて駆け付ける。
「何ごと!?」
「も申し訳ありません・・アンジュリーゼ様。大事なお人形を」
その手には壊れた人形が握られていた。
「あなた・・・怪我してるじゃない」
モモカの右腕からは血が流れていた。
するとアンジュは自分の着ていたドレスを破った。
「!?」
そしてその切れ端でモモカの手立てをした。
「アンジュリーゼ様・・・そのドレスは」
「バカ!人形やドレスはまた作ればいい!でもあなたはたった一人なのよ!」
「アンジュリーゼ様・・・」
「これで大丈夫ね。割れ物は裏の木の下に埋めるといいわ」
「え?」
モモカは驚く。
ナイショよ?
「アンジュリーゼ様・・・」
モモカが話し終わる。
「そんな昔の事・・・」
「私は決して忘れません。今の私がいるのも・・・アンジュリーゼ様がいたからです」
「これからも・・・ずっとお慕いしております。アンジュリーゼ様」
その言葉にアンジュは動揺する。
「出て行け・・・」
「え?」
「出て行くのよ」
「はい。明日には。だから今は」
「違う!今すぐよ!マナを使えば海を渡ったり潜ったりくらいは出来るんでしょ!?」
「今すぐ逃げない!モモカ!」
「・・・やっと呼んでくれました。モモカって」
その事にアンジュ自身が一番驚く。
「ですが・・・時間のある限り、アンジュリーゼ様のお側に居させてください」
「モモカ荻野目は・・・アンジュリーゼ様の筆頭侍女ですから」
そう言うモモカの顔には涙があった。
「・・・バカ」
すると基地に警報が鳴り響く。
ドラゴンが現れたと理解した。
その時アンジュ達のいる場所に向かって、何かが突っ込んでくるのが見えた。
「どいてどいてどいて!」
それはジェットボードに乗ったメビウスだった。
メビウスはジェットボードごと風呂場に突っ込んだ。
「イッテェ!!!」
メビウスの身体中の怪我にお湯が染み込み、激痛が起こる。
「メビウス!あなた何やってるの!?」
アンジュが驚く。外から飛んできたのだから驚くなと言う方が無理な話だ。
「ジャスミンに乗りこなせる様になったところを見せてたら、警報が鳴って。大慌てで戻ろうとしたらバランスを崩して、ここに突っ込んできた。てかそれどころじゃない!アンジュ!出撃だぞ!」
そう言うと二人はずぶ濡れながらも風呂場を後にする。
「アンジュリーゼ様!どうかご無事で!」
モモカの言葉に一瞬アンジュが立ち止まるも、直ぐに走り出す。
「頑張って稼ぎなよ〜?あの子の墓石の分も。」
「うっわぁ悪趣味〜」
いつもの様にロザリーとクリスが言う。
出撃準備中、ジル司令がアンジュの側による。
「アンジュ。夜明けに輸送機が到着する。元侍女の世話は現時刻をもって終了とする。ご苦労だったな」
そう言うとジルはメビウスの方をむく。
メビウスは前回言われた通りジェットボードにバズーカ片手に乗っていた。
ジルはメビウスの耳元で囁く。
「あまり無理をするな」
メビウスはその言葉の意味が理解できなかった。
しかしジル司令がアンジュをチラチラみると、その意味を理解した。
「・・・痛い!痛い!」
突然メビウスが叫び始めた。
皆驚いてそちらを見る。
「どうしたんだい?メビウス?」
ジル司令が棒読みで尋ねてくる。
「お腹が痛いんだ。これじゃあ出撃できないよ」
ジル司令に負けないくらいの棒読みでメビウスが答える。
「それじゃあ100万キャッシュの罰金だよ?」
「部屋にある。今支払うよ」
お互いが棒読みし合った。
「そうか、第一中隊、今回はメビウス抜きでやれ」
ジル司令が調子を取り戻した口調でそう答える。
「いっイエス・マム」
そう言うと第一中隊の皆は出撃した。
「さて、もういいぞ。演技ご苦労だった」
ジル司令がメビウスに演技を止めるよういう。
しかしメビウスはやめない。
「おい。もういい」
「・・・違う!マジで腹が痛いんだ!」
「・・・お前、まさかとは思うが、変な物でも食べたのか?」
メビウスは床から拾った骨つき肉を思い出す。
「・・・食べた」
「・・・トイレに行ってこい」
ジル司令がそう言うと、メビウスはダッシュでその場を後にした。
こちらは戦闘中域に向かうアンジュ機
(アンジュリーゼ様)
モモカの事を考えている。
(騙していたくせに!ずっと!・・・騙していたくせに!)
アンジュの機体が加速していく。
第一中隊が帰還した。
「あいつ!私の機体を蹴飛ばしやがって!」
「私なんてじゃま扱いされた」
「いやぁ!今日のアンジュ超キレッキレだったにゃぁ〜」
「何言ってるの!重大な命令違反よ!」
ヴィヴィアンの言葉にサリアが怒る。
「それにしても・・・一人でドラゴンを全部狩るなんて」
そう、今回アンジュは一人でドラゴンを全部倒したのだ。
スクーナー級多数とブリック級3匹を倒したのだ。
本来なら中隊で取り合う獲物を一人だけで仕留めたのだ。
因みに以前一人でドラゴン100体狩りをしたメビウスは未だにトイレで出すものを出していた。
夜明けとなった。モモカがアルゼナルを去る日だ。
「ではお世話になりました。僅かな時間でしたが、とっても幸せでした。アンジュリーゼ様にもそうお伝え頂けますでしょうか?」
「わかったわ」
エマ監察官がそう答える。
「ではこちらに」
「!?」
エマ監察官は彼女の持つ銃剣に目が行った。
とてもじゃないが移動用の輸送機の人が持つ代物ではない。
「わかりました」
しかし彼女は気にする様子も見せず、輸送機に向かって足を進める。
「待ちなさい!!」
その言葉に皆足を止めた。
振り返るとアンジュがいた。両手にはキャッシュの入った袋を持っていた。
「その子!私が買います!」
「は?はぁぁぁぁぁ!?」
エマ監察官が驚きの悲鳴をあげる。
「ノーマが人間を買う!?こんなボロボロの紙屑で!?そんな事が許されるわけないでしょ!」
「良いだろう」
エマ監察官の話を遮るかの様にジル司令が言う。
「ジル司令!?」
「金さえ積めば何でも手に入る。それがここ、アルゼナルのルールですので」
そう言うとジル司令はその場を立ち去る。
「いや・・・そのちょっと・・・司令〜」
後ろからエマ監察官がジル司令の後を追いかける。
銃剣持った人も最初は動揺していたが、やがて一人で輸送機に乗り込む。
そして輸送機は離陸した。
その場にはアンジュとモモカだけが残された。
モモカは状況が理解できないでいたが、ある一点は理解した。
ここにいても良いのですか・・・?アンジュリーゼ様のお側にいても・・・良いのですか・・・?」
「・・・アンジュよ」
アンジュはそう呟く。
「アンジュ・・・私はアンジュよ!」
「はい!アンジュリーゼ様ぁ!」
そう言うとモモカはアンジュに抱きついた。
モモカさんがアルゼナルに居られる様になった時は喜びましたねぇ。
因みに、ジェットボードはあくまでオリジナル設定です。
少なくても今のところあれでメビウスが出撃する事はありません。
本来ならここでメビウスがキャッシュをそれなりに使う予定でしたが、それはまた別の機会と言う事で。