クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った   作:クロスボーンズ

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基本的にこの作品の製作中はクロスアンジュのアニメ見ながら、使えそうなワードをとか色々と探しています。

ここのところ際どい表現がなくて製作者はとても気が楽です。

このまま際どい描写がなければいいなぁ…(叶わぬ夢)

それでは本編の始まりです。


第24話 サリアの憂鬱

 

 

モモカがアルゼナルに居られるようになってから数日が経った。

 

今日もアンジュは一人でドラゴンの大半を狩った。

 

「いい加減にしろ!この銭ゲバ!」

 

ロザリー達がアンジュに突っかかる。

 

「テメェが報酬独り占めしてるせいでこっちはおまんまの食い上げだ!」

 

一応メビウスが援護などをしているため、決して稼ぎが無い訳ではないが、それでもアンジュとの差は歴然としていた。

 

するとアンジュはキャッシュを取り出した。

 

「な?なんだ!?」

 

「迷惑料。足りない?」

 

「ふっふざけんな!」

 

「だめだよロザリー!落ち着いて」

 

今にも掴みかかりそうなんロザリーをナオミが止める。

 

「お前だってこいつに報酬とられてちゃいつまでも借金生活だぞ!」

 

「ううっ。痛いところを突くなぁ」

 

「いい加減にしなさいアンジュ!何故命令が聞けないの!?」

 

サリアも我慢の限界なのかアンジュに詰め寄る。

 

「ドラゴンなら倒してるじゃない」

 

「そんなんじゃない!これ以上、隊の連携を乱すなら!」

 

「罰金でも処刑でもお好きに」

 

そう言うとアンジュは黙って去っていった。

 

サリアが悔しそうに歯ぎしりする。

 

「なぁサリア。最近何を焦ってるんだ?」

 

メビウスが疑問に思い、問いかける。

 

「アンジュの独断が目に余るからよ!あんなんじゃいつか隊はバラバラになるわ!」

 

サリアは怒ったように言う。

 

「確かにアンジュの独断が目立つのもわかる。でもサリア、俺はアンジュの気持ちも少しは理解できるぜ」

 

「お前はアンジュにばっか注意している。今日の戦闘だって、アンジュは何度もフレンドリーファイアーになりそうだった。サリアもそれは分かってるよな?」

 

そう。今回の戦闘でもヒルダ達三人は、アンジュにフレンドリーファイアーをわざとしかけていたのだ。

 

しかしアンジュはそれを避ける。そしてその事に怒ることもしなければやり返すこともしない。

 

「なのに隊長のお前はアンジュ一人だけを注意している。そんなんじゃアンジュが周りを頼ろうとしなくなるのも納得できちまうな」

 

そう。サリアもその事は理解している。理解しているが故に、余計にサリアはアンジュが許せなかった。

 

 

 

 

 

その夜の事だ。ジル司令の部屋ではジル司令、サリア、メイ、マギー、ジャスミン、バルカンと、以前集まったメンバーが集まっていた。

 

「ガリアの南端に到達。しかし仲間の痕跡なし。今後はミスルギ方面で仲間の捜索にあたる・・・か」

 

「生きてたんだね。あのハナタレ小僧」

 

ジャスミンがどこか懐かしそうに言う。

 

「タスクのことか」

 

「タスク・・・」

 

サリアが昔の記憶を呼び起こす。最も、あまり記憶にはないが。

 

「じゃあヴィルキスを直したのも!」

 

「タスクだろうな」

 

「アンジュは男の人と二人っきりだったの!?」

 

サリアの顔が赤くなる。一体何を想像したのだろうか。

 

「ジャスミン。タスクとの連絡は任せる。いずれは彼等の力が必要になる」

 

そう言うとジル司令は手元の資料に目をやる。

 

「さて、本題に入るか。アンジュをヴィルキスから降ろせと」

 

「ヴィルキスに慣れた事で、アンジュは増長してきてます!あの娘の勝手な行動はいつか部隊を危機に危機に陥れるわ!!そうなる前に・・・!」

 

「そうなる前に何とかするのが隊長の務めだろ?」

 

感情的に話すサリアにジル司令は諭す様に言う。

 

その言葉にサリアがハッとする。

 

「お前ならうまくやれる。期待しているよ、サリア」

 

そう言うとジル司令はサリアの頭を撫でる。

 

ジルとマギーが無言で顔を見合す。

 

「それにアンジュは今の所、あいつらが現れた時、おそらくメビウスと同じような働きをするだろう」

 

あいつら。それはブラック・ドグマの事だ。

 

二度、現れたあの機体に、アルゼナルのパラメイルや武器のほとんどが役に立っていない。

 

唯一あの機体とやりあえたのがフェニックスだ。

 

(もしあの機体が数で責めてきたら、我々に勝ち目はあるのだろうか?)

 

その疑問が頭をよぎった。

 

「とにかくサリア、お前には期待してるよ。頑張るんだ」

 

そう言ってジル司令はサリアを見た。

 

サリアは何も言わずに頷いた。

 

 

 

 

 

 

 

次の日、食堂ではエマ監察官が目の前の光景を否定していた。

 

「ありえない!!ありえないわ!!人間がノーマの使用人になるなんて!」

 

「ノーマは反社会的で好戦的で無教養で不潔でマナの使えない文明社会の不良品なのよ!」

 

(・・・うぜぇ)

 

食堂にいたノーマ達皆がそう思った。そのノーマ本人の前で普通そんなこと言うものか?おそらくメビウスが聞いていたら殴りかかっていたかもしれない。

 

「はいはい」

 

アンジュはそんなエマ監察官など御構い無しに食事を続ける。

 

因みに食事は豪華だが、全てアンジュの自腹だ。作ったのはモモカさんだが。

 

「モモカさん。あなた自分が何をしてるか判っているの!?」

 

「はい!私幸せです!!」

 

人に尽くす事に幸せを感じる。

 

・・・彼女はなんて良い人間なのだろうか。

 

「よかったねモモカ!アンジュと一緒に入れて」

 

「はぁ」

 

「どったのエルシャ?」

 

エルシャが普段見せないため息をついた事にヴィヴィアンが疑問に思う。

 

「もうすぐフェスタの時期でしょ?幼年部の子供達に何を用意しようか悩んじゃって」

 

「そういえばエルシャ。キャッシュあるの?」

 

「以前8人で山分けしたキャッシュ、あれがまだ残ってるわ」

 

以前1000万キャッシュを山分けした事を思い出す。

 

「でもここんところはアンジュが報酬は一位だね」

 

ヴィヴィアンの言う通りだ。

 

アンジュが報酬一位であり、二位との差もかなりあるのだ。

 

「・・・なんとかしないと」

 

「どうなんとかしてくれるんだ?」

 

サリアの独り言にヒルダ達が食いかかる。

 

「どんな罰も金でなんとかするぜ。イタ姫様は。第一聞きやしないだろうねぇ。あんたみたいなやつの言うことなんて」

 

「・・・何が言いたいの」

 

「舐められてるんだよ、アンタ」

 

「隊長、かわってあげようか?」

 

サリアは黙って席を立った。

 

「んにしても面白くねぇなぁ。いっそメビウスがあいつの事撃ち落としてくれないかなぁ」

 

「そう言えばメビウスくんいないわね」

 

「ナオミもいないよ〜」

 

「二人ならさっき医務室に行ってたよ」

 

クリスがそう答える。

 

「へっ!二人して腹でも壊したのかねぇ?」

 

ヒルダ達はそう言うとその場を離れた。

 

 

 

 

 

 

 

医務室では、メビウスとナオミがいた。手には花が握られていた。

 

「マギーさん。どうですか?ゾーラ隊長の容態は?」

 

メビウスが問いかける。

 

「とりあえず外の怪我は完治したよ。酸素マスクももう要らない。だけどなぜか目を覚まさないんだよねぇ」

 

「後はゾーラ隊長次第という事ですか?」

 

「あぁ、いつかは目覚めるはずだ。今はただ待ってやるんだね」

 

(ゾーラ隊長、俺は貴方に言われた言葉を忘れてはいません。いつかまた、あなたと共に戦える事を信じています)

 

二人は側の花瓶に花を入れると医務室を後にした。

 

 

 

 

帰り道、食事帰りのアンジュ達と出会った。

 

「あっアンジュ、それにモモカさんも」

 

「あら、ナオミ、それにメビウスも」

 

あったから話しかけた。何気なくだ。

 

「・・・なぁアンジュ?ちょっと頼みがあるんだけど」

 

メビウスが改まった口調で聞いてきた。

 

「何?」

 

「モモカさんと二人だけで、少し話がしたいんだけど。いいかな?」

 

モモカはアンジュが身柄を買い取った。言うなればアンジュの所有物だ。

 

「別に構わないわ。モモカ、メビウスが話があるって」

 

「はい?何でしょう?」

 

「・・・人にあまり聞かれたくない。ちょっと部屋までいいか?」

 

「はい」

 

そう言うとメビウスとモモカは部屋へと向かった。

 

 

 

 

 

「それにしてもモモカさん。よかったですね。アンジュと一緒に居られるようになって」

 

「はい!私とても幸せです!」

 

「・・・本当にアンジュの事を慕ってるんですね」

 

「はい!アンジュリーゼ様は私の生きる理由です!」

 

「密航して来たんでしたっけ?よくここがわかりましたね?」

 

「えぇ・・・まぁ、大変でしたね」

 

そのように、たわいもない話をしているとメビウスとモモカは部屋に着いた。

 

部屋へと入る。

 

「なぁモモカさん?一つ聞きたい聞きたいことがあるんだけど。モモカさんのいたミスルギ皇国では、シンギュラーとかは開かなかったのか?」

 

「シンギュラーですか?それは一体なんですか?」

 

彼女からしたらシンギュラーなどと言う言葉は聞いた事がなかった。

 

「言い方を変えよう。モモカさんのいた場所では、空間に突然穴が空いたりとか、そんな事は無かったですか?」

 

「いえ、特にそのような事は・・・いえ!一度だけありました!」

 

「本当か!?それはいつなんですか!?」

 

メビウスの目が輝く。

 

「あの日は確か、アンジュリーゼ様の洗礼の儀の前日の夜です。その日の夜中、空間に穴が空いたのを私は見ました」

 

「そこから何か出てこなかったか!?ドラゴンとか!変な機械とか!」

 

「いえ、その穴は私が目をこすって確認しようとしたら、既に消えていました。それに・・・後日、マナで検索しても、そんな情報出てこないので、私の見間違いかもしれません。・・・メビウスさん?」

 

「・・・穴が開いたのにドラゴンが出てこなかった・・・」

 

(モモカさんの話が本当だとすると、その穴は洗礼の儀の前日。つまり、俺がこの世界に来た日に空いた事になる。これは・・・偶然なのか?)

 

「モモカさん?そのマナってのは今使えるのか?」

 

「はい。ちょっと待ってください」

 

そう言うとモモカさんの手が光、空間にマナのウインドが現れた。

 

「これがマナの光ですが?一体どのような事を調べるんですか?」

 

「ミスルギ皇国に空いた穴についてもう一度調べてくれないか?」

 

「少々お待ちください。・・・やっぱりでません」

 

「そうですか」

 

「やはり私の見間違いでしょうか?」

 

モモカさんが残念そうな顔をする。

 

「いえそんな!調べてくれただけでも感謝してますよ!ありがとうございました、モモカさん」

 

メビウスはモモカに礼を言う。

 

「では私はこれで失礼します」

 

そう言ってモモカさんは部屋を後にした。

 

(・・・少なくても手がかりは示された。ミスルギ皇国か。確か滅んだって聞いたな)

 

メビウスは考え事をしながら、部屋を後にした。

 

 

 





久し振りにゾーラ隊長が出ましたね。

まだ目は覚めません。一体いつ覚めるのか!?

次回!あのサリアが何と変身します!

どの様な変身か、ご期待ください!
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