クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った 作:クロスボーンズ
水着とかはマジで種類を知らないため、水着描写はほぼありません!
水着の名前は、唯一ナオミのスクール水着くらいしかない。
そして今回は会話パートが多めです。
それでは本編の始まりです。
「気象状況問題なし」
「サリア隊が出たら、マッハで輸送機の着陸態勢に移行するよ!」
今日はアルゼナルが妙に慌ただしかった。しかし、そんな慌ただしさも今のアンジュの耳には届かなかった。
アンジュにはシルヴィアとの、妹の悲鳴が耳から
離れなかった。
「助けてお姉様!アンジュリーゼお姉様!」
(シルヴィア・・・あなたの身に一体何があったの・・・!?)
すると突然ヴィルキスが射出された。突然のことにアンジュは驚く。
「ウワァァァ!何するのよ!」
「ぼさっとしてるからよ!」
アンジュは気づいてなかったが、実はすでに発信命令が何度も出されていた。アンジュはそれに気づいていなかったのだ。それゆえ緊急発進ブースターを使われたというわけだ。
「慰問船団、まもなく第一中隊と接触します」
オペレーターの子、今まで名前をほとんど呼んでいなかったが、オリビエがそう言う。
「くれぐれも粗相の無いように!」
エマ監察官は何やら不機嫌だった。
「ウォォー!フェスタだフェスタだ!」
「フェスタ?」
アンジュはその言葉に首を傾ける。
「アンジュちゃんは初めてだったわね。フェスタってのはね」
「おい!例の見せ物が始まったぜ!」
エルシャの言葉を遮るかのように、そこにはジェットボードが現れた。
その人は黒い長髪にフリルのスカートをしていた。
そしてジェットボードのスモークマシーンで何かを空に書き始めていた。
【ようこそ!慰問船団の皆さん!】
そう書かれていた。
その出来の良さに第一中隊の面々が感心していた。
このような素晴らしい女性が慰問船団を迎え入れた。
彼女の正体はメビウスである
話は前日に遡る。
「俺に慰問船団の迎えのメッセージをしてほしい?」
ジル司令に用事があって司令室に来ていたメビウスはその言葉に多少驚く。
「そうだ。実は本来なら歓迎のメッセージは他の人がやる予定だったのだが、そいつが急遽できなくなったのだ。でお前にやって貰いたいと思ってな」
「それならパラメイルでやればいいじゃねえか。わざわざジェットボートを使う理由があるのか?
「パラメイルは慰問船団の護衛にあたらせている。そのような事をしては万が一の自体に対処できないだろ?」
「まぁ、あれは今となっては使いこなせるようになったし、別にいいですよ」
・・・この時何故俺は了承してしまったのだろうか?
「実はな・・・当日だけど、お前はその時だけ女になってもらいたい」
「・・・話の意味がわかりません・・・」
「だからお前には女の格好をしてもらう」
そう言われてジル司令は目の前に化粧セットを差し出してきた。
ゆっくり後ろに下がりながら、後ろ手でドアを開けようとする。
しかし開かない。
「残念だが、既にドアはロックしてある。首を縦に振るまで部屋からは出られんぞ」
「・・・せめて女の格好しなければならない理由だけでも教えてください」
「ここに男がいる事を知られるわけにはいかんだろ?」
「・・・わかりました・・・」
俺はすっかりやられてしまった、
そうして今に至るわけだ。
上は元から女性用だった。それにズボン系に関しても、タンスにしまってあったスカートを取り出した。それにカツラをつけて、後は多少のメイクでどうにかしていた。
耳栓式の通信機からはロザリーの大爆笑が聞こえた。
(・・・ロザリーめ。後で覚えてろ・・・)
内心では嵐の海以上に荒れていた。
そんな中、慰問船団の中では
「あれで戦うのですか?ドラゴンと」
「作用でございます。お嬢様」
今回の慰問船団の代表と言えるミスティ・ローゼンブルムがパラメイルに対して質問してきた。そしてそれを彼女の執事が答える。
ローゼンブルムとは、アルゼナルを管理している国である。
「それにしても、あの文字を書いた方はすごいですね。後でお会いしたいです」
彼女は先程の文字のお礼をしたがった。
慰問船団がたどり着くと遂にフェスタが始まった。
「これが・・・フェスタ?」
「みんな楽しそうじゃねぇか」
「そうよ。人間が私達に休む事を許してくれた日。それがフェスタ」
サリアがアンジュとメビウスに解説する。
「明日までは全ての訓練が免除。ノーマにとっては、たった1日だけのお祭り。過酷なノーマ達が、明日を生きる理由の一つなの」
「ペロペロ〜良い子のみんなには、ペロリーナからプレゼントペロ〜」
ペロリーナが幼年部の子供達に風船を配っている。
しかしその声は聞き覚えがあった。
「・・・ねぇサリア。あれって中はエル・・・」
「中の人なんていないわよ」
「・・・なんかごめん」
自分の聞こうとした質問が凄く浅ましく感じられた。
「奴隷のガス抜きってことね」
アンジュがスパッと言った。
「確かにそうだけど、言い方ってものがあるでしょ!」
「まぁまぁ二人とも、今日はフェスタなんだよ。楽しまなきゃ!」
二人を止めるようにナオミが言う。
「もう一つ聞いておく。周りの格好はなんだ?」
周りの人は皆水着姿がほとんどであった。
アンジュは赤の上と下が分かれている水着。サリアはスクール水着の後ろが丸出しの進化前ような水着だ。ナオミに至っては【1ー1】と書かれたスクール水着だった。
「伝統よ。制服やライダースーツじゃ息がつまるでしょ?」
因みにメビウスは上は女装し終わった後は、適当に選んだ服を着ていた。下はいつも通り黒のチノパンである。
「恥ずかしくないの?」
そう言われるとサリアは胸を隠した。
「水着でいることよ!」
「ちなみにナオミ。お前キャッシュあるのか?」
「前回の初物討伐の残りのお金がまだ残ってるし」
「借金は ・・・まだあるのか?」
「まだ1260万キャッシュもあるよ」
「まぁ頑張れよ。さて俺はそこらへんで何か食べ物でも探すか」
そう言ってメビウスは人混みへと入っていった。彼からしたら目のやり場に困るのがたまに傷だが。
「それじゃああなた達も今日を楽しみなさい。これから映画見るの」
そう言うとサリアも人混みへと消えていった。
皆それぞれがフェスタを楽しもうとしていた。
こちらではミスティ・ローゼンブルムの接待をエマ監察官が行なっていた。
「よくおいでくださいました。ミスティ・ローゼンブルム妃殿下」
「いえ、アルゼナルを管理するのは、我がローゼンブルム家の責務ですから」
「無事に終えられたのですね、洗礼の儀。これでミスティ様も皇室の仲間入りですね」
「あの、一つお伺いしたいのですが?」
「はい。なんでしょうか」
「ミスルギ皇国第一皇女、アンジュリーゼ・斑鳩・ミスルギ様がこちらにいると思われるのですが?」
「・・・確かにその者はいましたが、今ではアンジュです」
「構いません。お会いしたいのですが、よろしいでしょうか?」
「・・・わかりました。少しお待ちください」
メビウスは今、司令室へと来ていた。
ドアを開けるとそこにはオリビエがいた。
「メビウスさん。どうしたんですか?」
「やっぱりいた。フェスタって特別な日なんだろ?こんな時まで任務して、大変なんだな」
フェスタとはいえドラゴンが現れない保証などどこにもない。そのため最低でも一人はオペレーターがいるのだ。
「ええ。でも任務ですから」
「・・・変わろうか?それ?」
「え?」
オリビエにとってその言葉はまさに天使の囁きだった。
「正直な話、フェスタ苦手なんだよ。みんな水着だから目のやり場に困っちゃうんだよ」
「でっでも」
「いいって、特にするべき事はモニターを見て異常が起きたら報告なんだろ?俺にだってできるさ」
その一言にオリビエは完全に誘惑に負けた。
「ありがとうございます!では行って来ます!」
「楽しんでこいよ〜」
オリビエが部屋から出て行くのを確認した。念入りに廊下の角を曲がるところまで目撃してから、部屋のドアを閉めた。
「さてと。そんじゃ始めるとするか」
そう言うとメビウスは司令室のパソコンをいじりだした。
実は司令に外の世界について調べてもらおうと頼んだのだ。しかし司令はそれを拒否した。しかし、それでおとなしく諦めるようなメビウスではない。
調べてくれないのなら自分で調べるまでだ。
既に彼の中では検索するべき事は決まっていた。
「まず調べる事は決まってる。以前モモカさんが言っていたミスルギ皇国。これについてだ」
モモカさんが言っていたミスルギ皇国に空いた穴。それを調べようとしていた。
その後しばらくメビウスはパソコンで色々な事を調べていた。
一方こちらはロザリーとクリス。
クリスはヒルダの件で悩んでいた。
「ヒルダってば、一体どうしちゃったんだろう。ねぇロザリー私達、ヒルダに避けられてるのかな?」
今日の訓練ときも、ヒルダは何か深刻な面持ちをしていた。
「いっけぇ!豚骨インパクト!私のキャッシュを307・2倍にできるのはお前だけなんだ!」
ロザリーはすっかり競豚競争に夢中だった。
「ロザリー!」
「うぉっ!なんだよクリス」
「ヒルダの事!心配じゃないの!?」
「向こうが会いたくないんだ。今こちらから会いに行っても意味ないだろ?ヒルダが昔から何考えてんのかよく分からないのは今に始まったことじゃないじゃないか」
「それは・・・そうだけど」
「うわぁぁ!何してるんだよ!豚骨インパクトォ!!!」
どうやらギャンブルに失敗したらしい。例の山分けの金をこれでほぼ全部剃ったらしい。
それぞれがフェスタを楽しんでいた。エルシャはオイル・マッサージを堪能していた。因みになぜか外にはペロリーナ人形の着ぐるみがあった。ヴィヴィアンはメイとイカ焼きを食べていた。サリアは恋愛映画のワンシーンでハンカチ片手に泣いていた。ナオミはハンバーガーとソフトクリームを手に持ちながら、食べ歩きをしていた。
皆それぞれがフェスタを満喫していた。
メビウス、アンジュ、ヒルダを除いて。
アンジュはパラソルの下にいた。その後ろにはヒルダもいた。しかし、アンジュ達はヒルダには気がついていない。
無論、アンジュが考えているのはシルヴィアの事だ。
「・・・!マナから通信です!」
「シルヴィアから!?」
モモカが驚きながら尋ねる
「いえ。これはエマ監察官です」
エマ監察官はミスティの頼みを受けた、アンジュを呼び出そうとしていた。
とりあえずモモカはその通信に出る。
「あの、アンジュリーゼ様にお会いしたいと言う方がおりまして」
「私に?一体誰よ?」
「ミスティ様です」
「ミスティ・・・ミスティ・ローゼンブルム!?」
まだアンジュが皇族だった頃。ミスティとは同じエアリアで勝負した事があるのだ。洗礼の儀を受ける前日にあったエアリアの対戦相手もミスティ達だったのだ。
「どうします?アンジュリーゼ様」
「会ってどうするの?笑い者にでもしたいわけ?」
アンジュはもはや皇室の人間ではない。ノーマなのだ。そんなアンジュに会いたいなど、変わり者としか思えない行為だ。
「・・・しばらくの間、消えるわ」
そういうとアンジュは、側に置いてあったペロリーナの着ぐるみへと手を伸ばす。
少しすると、そこにはアンジュではなく、ペロリーナがいた。
「ほら、モモカは離れて。あなたと一緒だと私だってバレるでしょ?」
「ですが。アンジュリーゼ様ぁ」
「私はペロリーナペロ〜」
既にアンジュはペロリーナになりきっていた。
「アン・・・ペロリーナ様ぁ〜」
モモカはそう言いながら手を伸ばすことしか出来なかった。
そしてその後ろではヒルダが笑みを浮かべていた。
まるで絶好のタイミングが来たでも言わんばかりの笑みを・・・。
フェスタの開幕です!
私はフェスタとかは食べ歩きをしますね。
男主人公の女装は定番のネタだろ!?
(勝手な思い込み)
次回かその次でで第3章のストーリーは終わる予定です。
そうしたら第4章ですよ!