クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った 作:クロスボーンズ
今回!フェニックスが、変化します!
決して今まで変化させれるタイミングを逃していた訳ではありません!
今回は多少詰め込みすぎた感がありますがご了承ください。
それでは本編の始まりです!
フェニックスと龍神器の戦闘が繰り広げられていた頃。
こちらではドラゴン達は第一中隊と戦闘を繰り広げていた。
「サリアの奴は一体どうしたんだよ!?」
しかし今、彼女達はサリア抜きで戦っている。ただでさえヒルダとアンジュ、そしてメビウスがいないため、火力が大幅に減らされているのに、これにサリアもいない。火力的には決して心強いとは言えなくなった。
一方アンジュとヒルダはパイロットスーツに着替え発着デッキにたどり着いた。
その後ろには片手に武器を持ち、片手で鼻をつまんでいるモモカとゾーラ隊長がいた。
アンジュは直ぐにある事に気がつく。
「ない!ヴィルキスがない!」
そう。ヴィルキスの姿がどこにも無いのだ。
「まさか吹っ飛んじまったのか?」
「違う!サリアが!」
メイが銃を持ちながら指差した。
そうなのだ。実はサリアはあの後アーキバスから
ヴィルキスに乗り換えて、発進したのだ。
それもドラゴン達ではなく、龍神器達の方へ。
「ジル司令!ヴィルキスにはサリアを乗せたのですか!?」
ゾーラがその事をジル司令に確認する。
「なんだと!?おいサリア!何をしている!
降りろ!命令違反だぞ!」
「黙ってて!わかってないないなら
見せてあげる!」
10年前を思い出す。アレクトラの仇を討つといった自分を。
「私が使う・・・アレクトラの代わりに!」
「・・・馬鹿が」
ジル司令はそう呟いた。
フェニックス対龍神器達と戦いにサリアが乗った
ヴィルキスがやってきた。
「ヴィルキス!?アンジュなのか!」
「私よ」
「サリア!?なんでお前がヴィルキスに乗ってんだ!?アンジュじゃないのか!?」
「・・・あんたもそうなのね・・・あんたも
アンジュなのね」
「サリア・・・?」
「みんなで私を馬鹿にしてぇ!」
「おい!サリア!迂闊に近づくな!」
そんなメビウスの警告など、今のサリアには届かなかった。ヴィルキスを使いこなせるところをジル司令に示すために。
二対三の戦闘となったが、状況に関しては一対三の時よりも悪化している。
理由は簡単だ。フェニックスがヴィルキスの援護に入らなければならなくなったからだ。
ヴィルキスは素人目にもわかるくらい、動きが悪
かった。
「なんで!?アンジュが乗ってた時の性能はこんなものじゃなかったはずよ!」
それぞれのパラメイルには機体ごとにくせが染み
付いてるものだ。一番良いポテンシャルを引き出すためには、なんの数値がどの程度あればいいのか。これらをパイロットが知り、それを引き出す。こうして初めて機体というものはその真価を発揮できる。
しかし、今のサリアのヴィルキスはそれ以前の問題となっていた。機体のくせを知らない以前に
機体の数値自体がろくに上がっていない。
「もっと!もっと早く動けるでしょ!?
ヴィルキス!」
「サリア!左!」
蒼龍號が接近してきた。ヴィルキスを変形させ、
接近戦を仕掛ける。しかし今のヴィルキスと蒼龍號では機体のパワー自体が違っていた。パイロットの腕などもはや関係ない。
今のヴィルキスは機体として成り立っていないレベルだった。
「どうして!?アンジュが乗ってた時はもっと!」
「もらった!」
蒼龍號がヴィルキスに狙いを定める。
その時だった。メビウスとサリアに援軍が来た。
それはヒルダのグレイブだった。ヒルダの後ろにはアンジュが乗っていた。ライフルが蒼龍號に命中する。
「くそ!」
蒼龍號は距離をとった。
「サリア!私の機体返して!あいつらの相手は
私がする!」
アンジュの見る先には、龍神器三機が集結していた。
「機体の乗り換えなら早くしてくれ!こいつらはくい止めとく!」
そう言うとフェニックスは三機に突っ込んでいった。
「これは!私のヴィルキスよ!」
「サリア!」
サリアは頑なにヴィルキスで戦おうとしている。
そこにスクーナー級ドラゴンが現れた。
今のヴィルキスではスクーナー級にさえ敵わない。ヒルダがサリアを助けるために援護射撃をする。ドラゴンに命中すると、海へと落ちていった。その事にサリアは余計困惑する。
「なんで!?私は誰よりも頑張ってるのに!なんで!?」
【どんなに頑張っても、できない奴には
出来ないんだ】
ジル司令の言葉が頭をよぎる。サリアは必死でそれを否定する。
その時スクーナー級が体当たりをしてきた。
「ぐうっ!」
ヴィルキスが海面に向けて落ちていく。
「ヒルダ!機体を寄せて!飛び移る!」
「はぁ!?・・・まぁあんたらしいか」
アンジュの考えにヒルダが驚くが、すぐに機体を
ヴィルキスに寄せる。
サリアは機体を上昇させようとするが、機体は
上がらない。
「どうして!?どうして動いてくれないの!?
ヴィルキス!動かないと・・・アレクトラの役に・・・
立てなくなっちゃう・・・」
その時、アンジュがヴィルキスに飛び移った。
サリアの背後に座り、機体を立て直そうとハンドルを上昇させる。
「無理よ・・・落下限界点を超えてるわ・・・後は落ちるだけ」
「無理じゃないわ!この機体なら!」
するとヴィルキスのモニターの数値が急上昇した。それはまるで今まで寝ていたヴィルキスが、アンジュの操作で覚醒した風に見えた。
ヴィルキスは海へと落下した。だが次の瞬間、ヴィルキスは浮上した。
「さっぱりしたわ。さて」
アンジュはサリアの体を持った。
「ひゃっ!何する気?」
「ヒルダ!落とすから受け取って!」
次の瞬間、サリアの体は空中に投げ出された。
「はぁっ!?ちっ。別料金だぞ!バカ姫!」
ヒルダがサリアを回収する。
「さてと、あとはあの機体ね!」
少し前、サリア達がスクーナー級と戦っていた頃。
こちらはではフェニックスと焔龍號の戦闘が繰り広げられていた。晴嵐と高粒子バスターの撃ち合いとなった。威力的には互角らしく、ぶつかり合った瞬間、爆発が起こった。
煙で視界は真っ暗となる。
フェニックスはサーベルを抜き、一気に接近する。しかし敵も同じように天雷をだし、サーベルを受け止める。
「一体なんなんだよあんたは!」
メビウスが通信で相手に問いかけるが相手側は答えない。
すると焔龍號がビーム砲を放った。アイ・フィールドでそれを防ぐ。
すると龍神器が集結した。
「ナーガ!カナメ!参龍號による一斉攻撃をしかけます!」
「はっ!」
三機でフェニックスを仕留めるようだ。
「くっ!こいつら!さっきより速い!」
その動きは先程とは比べ物にならない速さだった。それはこれまでが機体ならしのウォーミングアップという事を示す他ない。
円で囲みながら蒼龍號と碧流號がビームを放つ。
アイ・フィールドで防ぐのでやっとだ。
「今です!」
次の瞬間、焔龍號が晴嵐を放ってきた。貯め撃ちなのか、先程の撃ち合いの時よりも火力は高い。
そしてその時、フェニックスのモニターには最悪の結果が映し出された。
《I・FIELD使用時間限界。これより冷却作業を
始めます》
「まずい!」
アイ・フィールドのタイムオーバーをモニターは
示す。
機体に展開されていたフィールドが消えていく。
次の瞬間。晴嵐の直撃がフェニックスを襲った。
機体が激しく揺れる。
もともと有利ではなかった。そのため徐々に押されていった。
今までは崖の淵にギリギリ立っている形でなんとか戦ってきたが、この一撃で完全に崖へと叩き落とされた。
機体が海に沈んだ。しばらくして機体は浮上した。
「・・・。ナーガ。カナメ。機体の損傷が激しいあなた達は下がりなさい。後は私がとどめをさします」
フェニックスもやられっぱなしではなかった。戦闘の際、蒼龍號と碧流號にもそれなりのダメージを
与えていたのだ。
「わかりました。どうかご無事で」
そう言うと蒼龍號と碧流號は後退した。
「偽りの世界に来ていたとはいえ。その機体の存在は許されません。これでおしまいです」
焔龍號から歌が聞こえてきた。機体が金色に光り
両肩の部分が開いた。
「・・・アルゼナルの半分を消したあれか!?」
あの時はアイ・フィールドでなんとか防げた。だが今はアイ・フィールドは使えない。
避けようにも機体が動かないでいた。
「この歌・・・永遠語り!?」
その時アンジュが歌に気がついた。永遠語り。
アンジュがかつて母から教えられた歌。
「始まりの光 kilari・・・kirali」
「終わりの光 lulala・・・lila」
アンジュも永遠語りを歌い出す。なぜかはわからない。アンジュ自身にも。
するとヴィルキスが金色に輝きだした。
まるで歌に。永遠語りに反応するかの用に。
それらは第一中隊の皆が見ていた。無論、臨時司令室のジル司令も。
「あれは・・・」
ヴィルキスの両肩が開かれた。そこには焔龍號と
同じ用になっていた。
「なぜ偽りの民が・・・」
焔龍號がヴィルキスの方を向いた。
次の瞬間、二機の両肩から放たれたものは光はぶつかり合った。
気がつくとアンジュは未知の空間にいた。
ヴィルキスと焔龍號が向かいあっている。
「何故偽りの民が誠なる星歌を知っている」
焔龍號のコックピットが開かれる。するとそこから謎の女が現れた。
アンジュもコックピットを開ける。
「あなたこそ何者!?その歌はなに!?」
すると周りに様々な映像が映し出された。その映像はアンジュ達が知らないものだった。だが何故か
関係ない映像とは思えなかった。
「時が満ちた・・・」
謎の女がそう言う。
「真実は・・・アウラと共に」
その言葉とともに、二人とも光に包まれた。
気がつくとアンジュは元の空間に戻っていた。
ドラゴンと謎のパラメイルはシンギュラーの向こうに帰っていった。穴はドラゴン達が帰ると静かに閉じられた。
「あれは・・・一体・・・」
「なるほど。最後の鍵は・・・歌か」
臨時司令部ではジル司令がそう呟くとタバコを吸った。
その場には第一中隊が残された。
「!そうだ!メビウスは!?」
その時だった。目の前にフェニックスが現れた。
「メビウス!?大丈夫なの!?」
皆が安堵の声を漏らす。しかしメビウスは違って
いた。
「離れろみんな!機体の様子がおかしい!」
メビウスがそう言い終わる前にフェニックスは目の前で突然光出した。あまりの眩しさに皆が目を瞑る。眩しさが引いてきた頃。
第一中隊の皆は目の前の光景に、いや、機体に唖然としていた。
目の前の機体は皆の知っているフェニックスではなくなっていた。
左腕はガトリングとなっていた。右腕は鉤爪のようになっている。
機体の赤いボディラインが禍々しく光っていた。
何より機体越しでも身体を貫く様な殺意のオーラを放っていた。
これまで何度もフェニックスのとんでもを見てきたが、今回のに関してはもはや皆の常識を完全に超えていた。
変形とはとてもじゃないが思えない。機体が突然変化したのだ。
機体の異変はアンジュ達が歌っていたときに起こった。
アンジュ達が歌を歌っていた頃。動けないでいた
フェニックスのコックピット内では、歌に反応するかの用に、モニターにある文字が表示されていた。
《Destroy Absolute Weapons》
因みにこの文字はかつて一度、初めてアンジュが
ヴィルキスに乗り、覚醒した際にも現れた。
あの時は一瞬で消えてしまったから気づいていなかったのだ。
「・・・なんだよ・・・これ・・・」
メビウスはこの文字に何か嫌な物を感じた。
次の瞬間、突然機体が動き出した。メビウスは操縦しようとするが操縦だけでなく、一切の外部コマンドを受け付けないでいた。
第一中隊が驚いてその機体を見ていた。すると突然フェニックスがガトリングをヴィルキスに向けて放った。慌てて攻撃を避ける。
「ちょっとメビウス!何するのよ!」
「違う!機体が勝手に!」
するとヴィルキスも突然ライフルをフェニックスに向けて撃った。アンジュはそんな操作などしていない。それらはフェニックスの機体前方で壁にでもぶつかったかのみたいに下に落ちていった。
アイ・フィールドが展開されていた。
「ヴィルキス!急にどうしたのよ!?」
アンジュはヴィルキスを止めようとする。しかし
ヴィルキスはアンジュの操縦を受け付けなかった。
二人の混乱を他所に、二機はぶつかりあった。
まるで互いを破壊しようとしているかのように。
「メビウス!アンジュ!やめろ!」
ジル司令が二人に戦闘を止めるよう命令するが
ヴィルキスもフェニックスも止まる気配はなかった。
「 第一中隊!アンジュとメビウスの機体を止められるか!」
「やってみます!」
第一中隊が総出で二機を止めようとする。しかし
二人の機体はそんなパラメイルを蹴散らす。
ヴィルキスとフェニックスは、操縦者の意思を無視してぶつかり合っていた。
「・・・そうだ!永遠語り!!」
アンジュは永遠語りを歌った。
この歌ならヴィルキスを止められるのでは。
その期待を抱いて。するとヴィルキスが再び金色に輝いた。
しかしヴィルキスは止まらない。両肩から光が放たれようとしていた。アンジュはすぐに歌をやめた。このままではフェニックスにあの攻撃が直撃する。
「ヴィルキス!さっきのなし!やめなさい!」
アンジュの叫びも虚しく、光はフェニックスに
向かって放たれた。それは機体を直撃した。
「あ・・・あ・・・あ」
皆が声にならない悲鳴をあげた。あの火力は
アルゼナルを消したあれと同等であった。
いかにアイ・フィールドがあるとはいえ、決して無事ではすまないはずだ。
「みんな!あれを見て!」
「・・・まじかよ・・・」
フェニックスは健在であった。まるで何事もなかったかの様にそこにいた。
するとフェニックスの胸部が開かれた。
そしてその場所から砲身が出てきた。
コックピットのモニターに文字が表示された
《Neo Maxima Gun》
【ピピピピピピピピピピピピピピピピ】
コックピット内に嫌な音が響いた。モニターには
エネルギーチャージとも取れる表示が出されていた。
外部モニターには、砲身から赤い粒子が溢れているのが見えた。
「やめろ!やめろフェニックス!やめてくれ!!!」
メビウスが必死に叫ぶ。しかしチャージは止まらない。
メビウスの脳内に焔龍號の攻撃が浮かび上がる。パラメイルをほとんど消し去り、アルゼナルを半分消しとばしたあの攻撃。あの攻撃以上に恐ろしい事が起きるのではないか。メビウスは半ば直感めいたものを感じ取った。
アンジュは避けようとするが、機体が言うことを聞かないでいた。先程の攻撃の反動なのだろうか、動かなかった。
そして遂に砲身から光が放たれた。
「あぶねぇぞ!」
放たれる直前。不意にヴィルキスの足を下に引っ張られた。見てみるとそれはサリア専用のアーキバスであった。
パイロットはゾーラ隊長だった。
間一髪のところで砲撃を避ける。
するとフェニックスが再び光輝いた。そして元のフェニックスへと戻った。アンジュのヴィルキスも、アンジュの操縦に従っていた。
「なっ・・・なんだったんだよ。さっきの・・・」
皆目の前で起きた事が理解できないでいた。今回の戦闘は彼女達の理解を遥かに超えていた。
ドラゴンを従えたパラメイルの登場。ヴィルキスが金色に輝いた。そしてフェニックスの謎の変化。理解しろと言われても無理なものである。
「とにかく一度アルゼナルに戻るぞ。向こうの被害もかなりのものらしい」
放心状態の第一中隊を纏めるかの用にゾーラ隊長がいう。
「・・・イエス・・・マム」
皆力なくその一言を呟いた。
臨時司令室では、皆、第一中隊と同じ驚きをしていた。
「司令。先程のフェニックスの攻撃結果です。・・・あの射線上に存在した島四つが全て・・・消え去りました・・・司令?」
すでにそこにジル司令はいなかった。
ジル司令は半壊したアルゼナルを見ていた。
「全く、散々たる有様とはこの事だね」
隣を見る。そこにはマギーがいた。
「まずい事になった」
マギーが真剣な表情で話してきた。
「これよりもか?」
「・・・プラントがやられた」
「なんだと!」
ヴィヴィアンは部屋へと戻っていた。
「うっわぁ!これはひどい!」
部屋の入り口は抜かれていた。
部屋の中も酷いものだ。床には本や棒突きキャンディーが散らばっていた。
「まぁいっか!」
普段から部屋をよく散らかすヴィヴィアンにとってもはやこの部屋の荒れようなど気にするに値しなかった。
ハンモックに横になる。
「アンジュ。綺麗だった・・・にゃぁ」
そうしてヴィヴィアンは眠りについた。
「ハッハッハッハッハッハッ!!!」
ミスルギ皇国のとある場所ではガーナムが大爆笑していた。その視界の先には先程の変化したフェニックスの戦闘シーンが映し出されていた。
「あいつ!遂に機体の方は目覚めたか!こりゃ歯ごたえがありそうだな!鹵獲した時の喜びも上がるって訳だ!」
「全く。君は戦う事しか考えられないのかい?」
ガーナムの後ろからエンブリヲが声をかける。
「いいじゃねえか。それでも!後はあいつが目覚めるだけだ。そうなりゃこっちは万々歳だぜ。殺し合う覇気が戻るんだしよ!」
「残念だけどそれはもう少し後の話だよ」
「そうかい。まぁいい。メビウスにはもう少し見せてやるか。甘い夢を・・・」
ガーナムは不敵に笑いながら手に持ったビールを飲みほした。
今回ようやくオリジナルを進められました。
ゲームとかだと、最初は暴走する機体も後々使いこなせる用になりますねぇ。
ユニコーンのデストロイモードとか。ウイングゼロのゼロシステムとか。
果たして今後活躍の機会はあるのでしょうか!?
(まぁないならそもそも出さないよな)
いつか装備とか解説するか考えとこ。