クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った 作:クロスボーンズ
今回から第6章です!
アルゼナルメンバーは第4章と同じくほとんど出てきません!
大体アニメの1話をこの作品では2.3話に分けて作ってますからね。どうしてもあまり登場しない感じが出てしまいますね。
それでは本編の始まりです!
第44話 荒廃した世界
ヴィルキスのコックピット内。アンジュは意識を失っていた。その時アンジュの頬に何かが触れる。
「んっ・・・」
アンジュは気がつき頬のそれに触れる。それは舌だ。舌の持ち主を見てみた。そこにはドラゴンがいた。
「ウワァァ!」
「きゅー(あたしあたし)」
「あなた・・・ヴィヴィアン!?」
「きゅー(その通り!)」
ドラゴンとなったヴィヴィアン。この状態の彼女はヴィヴィゴンと名付けよう。
「どこも痛くないかい?」
「タスク!?あなたなんで・・・」
そこにはタスクもいた。そしてこの時アンジュは直前の出来事を思い出した。
「私達・・・確か海の上で戦ってたはず!」
周りを見渡してみる。周りの風景は海はおろか、見た事すらない風景であった。
「ここ・・・どこ!?」
アンジュは困惑した。
「アルゼナル!応答せよ!アルゼナル!応答せよ!モモカ!ヒルダ!メビウス!ナオミ!誰でもいいから応答して!」
直ぐにアンジュがヴィルキスの通信機でアルゼナルとコンタクトを取ろうとする。しかし通信は返ってはこなかった。
タスクの方もダメらしい。全周波数に応答がなく半径5キロに動体反応がない。更に位置センサーも使えないらしい。
「ねぇ。ここってまさか人類がまだ戦争していた頃の廃墟跡地なんじゃ」
「そんな場所があるなんて聞いた事がないよ」
アンジュの予想をタスクは否定する。
「だとしたら私達、誰も知らない別の世界に飛ばされたって事?」
「・・・ヴィルキスならあり得るかもしれない。あの時奴が放った光。その光から守る為に、ヴィルキスが僕達ごと何処かへ飛ばしたのかもしれない。なんせヴィルキスは特別な機体だ。こんな事出来ないとは言い切れない」
「そう・・・特別・・・」
アンジュはサリアを事を思い出す。サリアが言っていた言葉。選ばれた存在。その言葉に無性に腹立たしくなる。
「・・・どう?直せそう?」
「あぁ、飛べる程度には」
「じゃあお願いするわ。私は偵察をしてくる。まだ敵がいるかもしれないし」
「きゅーきゅーきゅー(アンジュ。背中に乗って)」
ヴィヴィゴンが背を向けた。それは背中に乗れという事だ。
「ありがとうヴィヴィアン。それじゃあ行ってくるわ」
アンジュがそう言うとヴィヴィゴンは飛び上がった。
暫くの間飛んでみたが周りはアンジュの知らない
光景しかない。それもそのはずだ。ここら辺の陸地はまるでクレーターのように大穴があけられていた。
「ここ・・・一体どこよ・・・」
その時だった。アンジュはあるものに目がいった。それは一見するとただの苔むした柱である。しかしアンジュには見覚えがあった。
「ヴィヴィアン!あれに向かって!」
「きゅー(合点!)」
アンジュはそれを目指した。それをアンジュは知っていた。暁ノ御柱であった。
「ここ・・・ミスルギ皇国なの!?」
その時柱の奥から手が垂れているのに気がついた。
「誰!?」
アンジュが銃をながら近づいていく。するとそこにはメビウスがいた。メビウスは気を失っていた。
「メビウス!しっかりして!起きなさい!」
アンジュがメビウスの体を揺さぶる。メビウスは目を覚ました。
「アンジュ?おはよう・・・そういや・・・あの後・・・はっ!そうだ!あの後何があったんだ!?」
メビウスも直ぐに直前の状況を思い出す。辺りをメビウスが見渡している。メビウスは暁ノ御柱を見つめた。
「・・・なぁアンジュ。ここがどこだかわかるか?」
「私が知りたいわよ!でも無事で良かった。とりあえずタスクの所にいくわよ」
「タスク。あいつも無事だったか。少し待ってろ。フェニックスが動くか試してみる」
そう言いフェニックスのスイッチを入れる。次の瞬間、機体のエンジン音がした。どうやらフェニックスに問題はないらしい。
ヴィヴィゴンについて行きながら、メビウスはタスクの所へと行く。
「メビウス。君も飛ばされたのか」
「飛ばされた?どういうことだ?」
タスクは予想の範疇だがメビウスに自分達の現状を伝えた。
「別世界か・・・」
「・・・ねぇメビウス。もしかしてここがあなたのいた世界なんじゃ?」
アンジュが疑問に思い聞いてみる。
「・・・多分違うと思う。これまで記憶に関わる事は全て脳内の霧が晴れるみたいな感じがしてたんだ。だけどここを見ても頭の中の霧がほとんど晴れない。だけど・・・」
「だけど?」
「これは感覚だけど、昔似たような光景をどこかで見た気がするんだ。特にあの柱を見た時は」
「ねぇ二人とも。さっきから何を言っているんだい?」
タスクだけが理解できてないでいた。メビウスは自分の事を説明した。自分が別世界の人間という事など様々な事を。
「・・・別世界からの来訪者・・・か。こうやって別世界と思える所に来ちゃったんだ。その話を聞いても疑う要素はないな・・・」
タスクは現状もあり、その事に納得したようだ。
「それにしてもここが別世界だとして、俺達これからどうすればいいんだ?」
その一言に場が凍りついた。メビウス自身はアルゼナルに来た時既にこの質問に似た内容の質問をされた事がある。果たして自分達は帰れるのだろうか?
その答えは誰も知らない。
「・・・・・・・・・」
四人とも黙ってしまった。
「アンジュ。他に偵察結果はなかった?」
この場を打開するために、タスクは話題を変える。今はまだこの話題には触れるべきではないと判断しての行動だ。
アンジュは偵察で見てきた事を話す。暁ノ御柱のことを。
「じゃあここはミスルギ皇国なのか!?」
タスクは驚いた。
「でも変なのよ。御柱も町も、まるでずっと昔に破壊されたみたいになってたわ」
「ひょっとして俺たちが意識を失ってる間に数百年の歳月が流れてたとか。まさかな」
「冗談で言ってるんじゃないのよ!」
タスクの言葉にアンジュが怒る。
「ごめん」
その時奥から何か音が聞こえた。
四人は機体の影に身を隠す。直ぐに交戦状態に入れるようヴィヴィゴン以外は銃を構える。
しばらくすると何かが接近してきた。それは自動走行ロボットだった。
「こちらは首都防衛機構です。生存者の方はいらっしゃいますか?生存者の方はいらっしゃいますか?首都第三シェルターは現在稼働中。生存者の方を受け入れています。生存者は第三公園までお越しください」
ロボットはこちらに気づく事なく通り過ぎていった。
「第三公園。そこに行けば誰かに会えるんじゃないか!?」
「行ってみよう」
ヴィヴィゴンには機体の見張りについてもらった。三人でその場所を探す。暫く探しているとその場所と思わしき所を発見した。
「ここか?」
三人はある場所にたどり着いた。そこはドームのような場所である。
「ここに生存者が?」
すると扉のようなものからセンサービームが三人に向けられた。特に有害性などは感じられなかった。
「生体反応を確認。収容を開始します」
機械の音声で言葉を放った。すると目の前の扉が自動で開かれた。
「ようこそ。首都第三シェルターへ。首都防衛機構はあなた達を歓迎します」
三人は顔を見合わせた。そして銃を構えながら奥へと進んでいった。
「現在、当シェルターは1.7%の余剰スペースがあります。それでは快適な生活を」
周りの扉が開いた。中を覗いてみるとそこには人が沢山横になっていた。厳密に言うならかつて人だったと思われる者が横になっていた。
シェルター内部の部屋には白骨死体が大量に転がっていた。
「なによ・・・これ・・・さっきのあなた!どこなの!出てきて説明して!」
すると目の前のモニターに先程の女性が現れた。
「管理コンピューターのひまわりです。ご質問をどうぞ」
「これ。コンピューターなのか」
タスクが驚いた。
「これはどういう事!?誰か生きてる人はいないの!?
何があったの!?一体どうしちゃったの!?」
「質問を受け付けました。回答シークエンスに入ります」
感情的なアンジュとは対極にひまわりは無機質な音声でこちらの質問に返答した。すると突然照明が落ちた。しかし次の瞬間灯りがついた。どうやら映像を投影する為の用意らしい。
映像にはビル街が映し出された。次の瞬間、ビル街にミサイルの雨が降り注いだ。空には戦闘機が飛んでおり、陸には戦車が走っていた。そのどちらとも戦闘中である事がわかる。
「なによこれ・・・映画?」
「実際の映像です。統合経済連合と反大陸同盟機構による大規模な国家間戦争。第7次大戦やラグナレク。D.WARなどと呼ばれる戦争が起こりました。この戦争により地球人口は11%まで減少しました。膠着状態を打開すべく、連合側が絶対兵器
【ラグナメイル】を投入」
その映像に映し出されたそれにアンジュは言葉を失った。
「あれは・・・黒いヴィルキス?何を・・・するの?」
映像に映されたそれは、ヴィルキスに搭載されている両肩部分から光を放った。それらは街を一瞬で薙ぎ払った。艦隊を、村を、山を、その光が全てをなぎ払う光景が映し出された。
「こうして戦争は終結しました。しかしラグナメイルの次元共有兵器により地球上全てのドラグニウム反応炉が共鳴爆発を起こしました。
それだけではありません。謎の機体のテロ行為により、地球は壊滅的なダメージを受けました」
「なっ!?あれは!?」
モニターに映し出された機体。
それはフェニックスだった。見た目は例の変化した物となっていた。ネオマキシマ砲のチャージをしている。次の瞬間、それを大陸目掛けて撃ち込む映像が流された。するとその大陸の一つに大穴が空いた。それはアンジュとヴィヴィゴンが先程見た大穴であった。
「こうして地球は生存困難な汚染環境となり、全ての文明は崩壊しました。以上です。他にご質問は?」
「世界が・・・滅んだ・・・」
「なんでフェニックスが・・・ここに・・・」
「なんなのこれ・・・なんの冗談よ・・・」
三人とも唖然となっていた。いきなり突きつけられた情報がこれであるため無理もない。
「・・・バッカみたい!いつの話よそれ!」
「538年193日前です。現在世界各地、20976箇所のシェルターの中に熱、動体、生命反応なし。現在地球上に生存する人間は、あなた方三人だけです」
女性の顔が笑っていた。何故かそれが不気味であった。
「おい!一つ教えろ!謎の機体のテロ行為についてだ!何か情報があるか!?」
メビウスが興奮気味に問いかける。
「何かではわかりません。具体的な質問内容をお願いします」
「あの機体は何処から来たんだ!?造られた場所とかはわからないのか!?」
「質問を確認。回答シークエンスに入ります。全てが謎です。突然現れ突然消えたとしか言いようがありません。他にご質問はありますか?」
「そんな答えで納得できるか!」
メビウスが尚も食いかかるがタスクがそれを制する。
「・・・ひとまずパラメイルの所に戻ろう。機体の整備とかもしなきゃいけないし、第一こんな場所に長くはいたくない」
三人はシェルターを後にした。既に外は夕陽に照らされていた。三人は終始無言であった。
夜となった。ヴィヴィゴンは眠りについた。メビウスはフェニックスで探索に出ている。アンジュとタスクは簡単な椅子を持ち出すとそれに腰掛けた。
一斗缶に枯木や枝などを入れる。そして火をおこした。
「五百年か・・・五百年も経てば文字も変わるよな・・・」
タスクがたまたま見つけた缶を拾う。その缶には甘酒と書かれていた。
「あんな紙芝居信じてるの?」
アンジュは武器の手入れをしていた。
「あんな白骨死体見せられたら信じたくもなるよ」
「・・・全部作り物かもしれないわよ」
「何のためにそんな事を」
「知らないわよそんな事!」
アンジュが立ち上がった。あれが作り物ならなぜ作ったのか。そんな理由は想像もつかない。ならば作り物ではない可能性の方が高い。そうなるとあのコンピューターの言っている事もアンジュには何故だか真実の用に感じ取れてしまう。
「・・・私はこの目で見た物しか信じない!」
アンジュはヴィヴィゴンの元へと向かった。
「ヴィヴィアン乗せて!」
「きゅー(ホイキター)」
ヴィヴィゴンは目覚めるなり、アンジュを乗せて探索に出た。
空を飛んでいるヴィヴィゴンとアンジュ。
(ある訳ないわ!ここが五百年後の未来だなんて・・・そんな馬鹿げた話!)
アンジュは自分自身に言い聞かせるように心の中でその言葉を何度も復唱した。
一度ヴィヴィゴンとアンジュはタスクの元に帰還した。そこにはメビウスもいた。表情を見る限り成果はなかったらしい。
「ちょっとヴィヴィアン。起きてよ。まだ北の方を探索してないのよ」
「北ならさっき見てきた。特に収穫はなかったよ」
メビウスが残念そうな口調で言う。
「ひょっとしたら見落としがあるのかも!私も確かめるわ!ヴィヴィアン。頑張って!」
「・・・俺はもう一度探索に出かける」
そう言いメビウスは再び探索に出かけた。
「ほらヴィヴィアン。メビウスだって頑張ってるのよ。ヴィヴィアンも頑張って」
しかしこの世界に来てから既に二度もアンジュを乗せて探索に出ているヴィヴィゴンには疲れが見えていた。そしてそれはアンジュにも、そしてメビウスにも現れていた。
「アンジュ。無理させちゃ駄目だよ」
タスクがアンジュに近寄る。
「起きなさいよ!役立たず!」
ヴィヴィゴンが驚き、走り去って行く。
「なんて事を言うんだアンジュ」
タスクがアンジュの顔を見る。今のアンジュはどう見ても冷静さを欠いている状態であった。
「少し休んだ方がいいよ」
「休んでどうなるの?こんな訳の分からない世界にいろっていうの!?確かめたいのよ!アルゼナルが!モモカやみんなが無事なのか!・・・あいつらが・・・本当に死んだのか・・・」
それを確かめる術は今の彼女にはない。だからといって黙ってじっとしているなどアンジュに出来るはずがない」
「貴方だって早く元の世界に戻らないと困るんでしょ!?あの女が待ってるんだし。ね?ヴィルキスの騎士さん」
「・・・そうだ。俺は命に代えても君とヴィルキスを必ず連れて帰る」
「リベルタスの為に?サリアと同じね。人を利用しようとするあの女ともね。まさにあの女の犬ね」
「違う!俺は本当に君を・・・」
「・・・帰れないならそれでもいいんじゃない?」
「えっ?」
タスクが疑問に思う。アンジュは一斗缶の前に座る。
「だってあんな最低最悪のゴミ作戦。きっとうまくいかないし」
「ゴミ・・・」
「だってそうでしょ。世界を壊してノーマ達を解放する。そのためなら何人犠牲を出しても構わないなんて・・・それで何が開放できるのよ。笑っちゃうわね!」
タスクの拳に力が入る。
「じゃあ俺の両親も・・・ゴミに参加して無駄死にした・・・そういうことか?」
アンジュが驚いてタスクの方を見る
「俺たち古の民はエンブリヲから世界を解放するためにずっと戦ってきた。父さんと母さんはマナが使えない俺達やノーマ達が生きていけるようにする為に戦い、そして死んだ」
「その死んでいった仲間や両親の想いも・・・全部ゴミだというんだな、君は・・・!」
タスクが見せた事のない表情でそう言う。その表情はあの時のメビウスに似ていた。自分のせいでココとミランダの二人が死んだ時、メビウスがアンジュに掴みかかった際の表情に似ていた。
その目は自分の中にあった大切なものを侮辱された怒りの目だ。
タスクは黙って何処かへと去った。その場にはアンジュだけが残された。一斗缶の中から炎が虚しく燃え上がっていた。
メビウスはあの首都第三シェルターに来ていた。目的はひまわりを起動させることだ。とにかく例のテロ事件についての情報を求めた。些細な事でもいい。なんだっていい。しかし決して色の良い返事は来なかった。
ひまわりからの回答で出た答えの情報は、例のテロ事件が謎に包まれているという結果だけであった。
最後にひまわりに聞いた質問。それはこの世界の生きている人口数を教えてくれ。ひまわりは相変わらず三人だと答えた。
メビウスはそのシェルターから出た。近くのベンチに腰を下ろした。目の前にはフェニックスがある。かつて自分の中に芽生えた、自分の事を知らない事への恐怖。それが再発しかけていた。
考えてみればあの形態をメビウス自身全く知らない。前回は初めからあの形態となっていたがあの形態の最初の変化時はヴィルキスに対して襲いかかっていた。そして前回もエンブリヲの機体に突然反応したかと思えば突然反応しなくなった。
「・・・俺は信じてるぜ・・・お前がそんな事に加担してないって・・・きっとあれはブラック・ドグマの仕業だ。きっと機体を似せて作ったんだ。だから気にするなよ・・・気にするな・・・」
メビウスは一人呟き続けた。その言葉をフェニックスに、そして自分自身に言い聞かせる為に。自分の中に芽生えた疑問を消すために・・・。
こんな風に突然知らない世界に飛ばされたら皆さん怖くて不安ですよね。
私だったらまず食料と水を確保しますね。その次に現地民や第一村人交番や警察署などを探しますね。
練習用アンケート 皆様はラグナメイルは全て出して欲しいですか?
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①全部出せ。
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②そんなものよりオリジナル機体出せ。
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③既存作品から機体を出せ。