クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った   作:クロスボーンズ

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今回はアニメでのタイトル通りにつけてみました。

タイトルを考えて、1話に纏めると間違いなく量がオーバーするから出来ないのが悔しい。

そろそろここに書くことが枯渇してきた。

でもこれだけは忘れない!

それでは本編の始まりです!



第45話 アンジュとタスク

 

 

一夜が明けた。アンジュはあの後タスクと口を

聞いていない。

 

今アンジュは地下街の様な所にいる。

 

(なによ・・・あいつだって・・・)

 

アンジュは回想する。島で股にダイブされたことを。ミスルギ皇国で股に再びダイブされたことを。

 

「タスクのやつ・・・あんなに怒らなくても・・・」

 

その時、目の前の棚で何かが光ったのが見えた。

 

アンジュはそれに近寄ってみる。それはステッカーなどであった。

 

(これ・・・可愛いわね)

 

以前ヴィヴィアンがペロリーナをくれた事を思い出す。今もあれはヴィルキスのコックピット内に飾られている。

 

隣を見てみた。そこにはペンダントがあった。

 

アンジュはそれをじっと見つめていた。

 

 

 

夕方となった。タスクはヴィルキスの整備をあらかた終わらせたらしい。ふと隣を見るとそこには先程まではなかったペンダントがかけられていた。後ろを向いた。そこにはアンジュがいた。

 

「アンジュ?」

 

「いや!その!・・・似合うかなと思って」

 

タスクはそのペンダントを付けた。

 

「ありがとう。疲れたろ?ご飯にでもする?」

 

「あのっ!その。ごめんなさい」

 

「・・・エーー!!君・・・謝れたんだ」

 

「それどういう意味よ!」

 

これまでのアンジュの動向や言動などを見ている人ならこの事に驚くなというのは無理がある。

 

タスクは多少笑った。

 

「俺の方こそ、きつく当たってごめん」

 

ヴィヴィゴンもそこへやって来た。

 

「ヴィヴィアン。昨夜はごめんね。言い過ぎたわ」

 

アンジュはヴィヴィゴンの首元に抱きつく。

 

「・・・ありがとう、ヴィヴィアン」

 

ヴィヴィアンにだけ聞こえる様に小さな声で囁く。

 

次の日。メビウスはタスクの手伝いをしていた。偵察にはアンジュとヴィヴィゴンがしていた。すると突然背中に冷たいものが触れた。メビウスが驚いて飛び上がった。

 

「なんだこれ!?」

 

「あぁ。これは雪だよ。見た事ないのかい?」

 

「記憶にない。初めて見るな」

 

「君のいた世界は温暖な所だったんだね」

 

「・・・どうだったのかな?」

 

そのように他愛もない会話をしているとアンジュとヴィヴィゴンが戻ってきた。二人とも何処か嬉しそうな顔をしていた。

 

「タスク!メビウス!すごいもの見つけちゃった!」

 

アンジュが興奮気味に話しかけてきた。

 

アンジュ達に連れられて機体ごと移動するタスクとメビウス。

 

「メビウス。あなたの機体から電気を貰いたいんだけどいいかしら?」

 

「まぁ構わないぜ」

 

するとアンジュはケーブルなどを接続し始めた。フェニックスのスイッチを押す。

 

すると目の前の看板が突然光り出した。そこにはホテルと書かれていた。

 

「屋根がある!ベットがある!風呂もある!」

 

「奇跡的な保存状態だな」

 

「きっとこの世界で名のある貴族のお城だったに違いないわ!見つけたヴィヴィアンに感謝しないと」

 

「きゅー(それほどでもー)」

 

アンジュが普段は見せないような元気さを見せていた。

 

「私お風呂入ってくる!タスクとメビウスは掃除お願いね」

 

「はいはい。お姫様」

 

そうしてアンジュとヴィヴィゴンはお風呂へと向かった。もっとも、ヴィヴィゴンは体の大きさの問題もあり顔だけしか風呂場に入らなかった。アンジュが顔の辺りを洗ってあげていた。

 

アンジュ達が風呂からあがった後、メビウスとタスクも風呂に入った。幸いな事にヴィヴィゴン以外は部屋にあった服のサイズが合っていたのでよかった。一体何日あのライダースーツを着続けてただろうか。

 

風呂から上がると、アンジュとタスクとメビウスの三人が同じ部屋に集まった。

 

「なぁタスク。聞きたい事があるんだけど」

 

メビウスが改まった面持ちでタスクを見つめた。

 

「エンブリヲって何者だ?お前あいつを知ってるんだろ?」

 

エンブリヲ。ここのところゴタゴタが続いて忘れていたがエンブリヲという人物が何者なのかはアンジュも気になっていた。

 

「・・・エンブリヲ。文明の全てを影から掌握し、世界を束ねる最高指導者。俺たちの倒すべき最凶最悪の敵・・・だった」

 

「だったってどう言う事だ?」

 

「だって500年以上も前の話になっちゃっただろ?」

 

「・・・そうか。また手がかりは無くなっちまったのか」

 

「それって。君の記憶に関する手がかりかい?」

 

「あぁ。俺は一度、いや、二度奴と接触した。最初に接触した時、あいつは俺の事を知っているみたいだった。変な呼び名までよこしやがった。それだけじゃない。エンブリヲはブラック・ドグマと絡んでやがる。ならアイツは今の俺が知らない何かを知っているはずだ。それを確かめたかったな」

 

「でもそれももう500年前の話になっちゃったな」

 

「・・・関係ねぇよ」

 

その言葉にタスク達が驚く。

 

「例え何年経とうが俺は今こうして生きてるじゃねえか。なら自分のすべき事をするだけじゃねえか」

 

「それが記憶を取り戻す事か」

 

「あぁ。もしエンブリヲやブラック・ドグマがいねぇなら、自分の手で記憶を取り戻していけばいいだけだ。俺は後悔しない生き方をするって決めてるんだ」

 

アンジュとタスクは声を出して笑った。

 

「あなた。本当に凄いわね。その前向きすぎる姿勢は本当に敬意を表するわ」

 

「あぁ。俺達も手本にさせて貰うよ」

 

「なんだよ。そんなにおかしな事言ったか?」

 

メビウスももらい笑いをした。

 

「それじゃあ俺はそろそろ寝るか」

 

メビウスが部屋の出口へと向かった。

 

「二人ともお休み」

 

そう言うとメビウスは扉を閉めた。

 

部屋にはアンジュとタスクが残された。

 

「・・・ねぇタスク。ありがとう」

 

「え?」

 

「色々と。・・・沢山のことを知ってるし、冷静だし、優しいし・・・頼りにしてるわ」

 

タスクは照れたようにドライヤーをかけた。

 

「それに比べて私は駄目ね。直ぐに感情的になって。ムキになって。パニックになって。メビウスみたいに今この時も前向きに考えて進んで行く事なんて思いつきもしなかった。ただ周りに当たり散らして」

 

「仕方ないさ。こんな状況じゃ誰だってそうなるさ。皇女様がノーマになって。ドラゴンと戦う兵士になって。とんでもない兵器に乗せられて。そして気がつけば500年以上経った未来だ。メビウスみたいになれなくてもそれは駄目な事なんかじゃないよ」

 

「・・・確かにそうね。色んな事がありすぎたわね。でもね。悪い事ばかりじゃなかった。あなたやヴィヴィアン。メビウスに会えた。色々な事も分かった。様々な生き方も分かった」

 

するとアンジュが意を決したかの用に立ち上がり言った。

 

「・・・決めたわ。今の私の生きる理由。それはね。今の私に出来る事を見つける事よ!」

 

単純な答えたが、それ故に力強く心に響くものがある。そしてその眼差しには今を生きる輝きがあった。

 

「・・・強いんだな。アンジュは・・・」

 

「バカにしてない?」

 

「褒めただけだよ」

 

二人が笑う。

 

「それじゃもう遅い。久しぶりのベットだろ?今日はゆっくりお休み・・・」

 

そう言うとタスクは部屋の出口へと足を進めた。

 

「どこで寝るの?」

 

「廊下で寝るよ」

 

「ここで寝ればいいじゃない。ベットにソファーもあるのよ」

 

「え!?いや・・・それは・・・」

 

「・・・ダメ?」

 

「・・・わかったよ。それじゃあお言葉に甘えて」

 

タスクがソファーへと進んでいった。ソファーに横になる。次の瞬間、そのソファーは解体された。見た目では気づかなかったがかなりボロボロだったらしい。重さでバラバラとなった。

 

「ふふっ。こっち来たら?」

 

アンジュがベットの片方による。それによってもう片方に人一人入れるスペースが出来た。

 

「ええっ!?流石に・・・そこまでは・・・」

 

 

 

 

 

外は雪が降っていた。周辺には光が全く灯されていない。そんな中、唯一光を放っているホテルのネオンサインがまた幻想的であった。

 

先程ソファーが壊れた音でヴィヴィゴンは目が覚めたらしい。そしてその部屋で寝ていたメビウスも目が覚めた。ヴィヴィゴンが隣の部屋の窓からアンジュ達の部屋を除く。メビウスもヴィヴィゴンの頭の上に乗せてもらい、窓から覗いてみる。

 

(うっ、うわぁ)

 

(あいつら。仲良いじゃねえか)

 

二人が見たもの。それは一つのベットでアンジュとタスクが寝ている姿である。

 

あの後結局タスクはアンジュの隣のスペースで寝る事になった。二人はヴィヴィゴン達には気づいていない。

 

「・・・静かね」

 

「うっ・・・うん」

 

「・・・世界には。いや、今この部屋には私達二人だけしかいないから当然なのかな?」

 

「・・・もしかして。これはヴィルキスが許したのかな?私達二人を」

 

「え?」

 

「戦いのない世界へ私達を送ってくれたのかな?」

 

「・・・なんでもない。忘れて。それじゃあお休み」

 

そう言うとアンジュは目を閉じた。寝息が聞こえ始めた。

 

 

 

タスクはアンジュの寝顔を拝むと、布団からこっそり抜け出した。

 

「・・・しないの?」

 

その言葉にタスクが一気に振り返る。起きていたという驚きも大きいがそれ以上にその言葉の意味の方に驚いていた。

 

「いやいやいやいやいや!俺はヴィルキスの騎士だ!君に手を出すなんてそんな!」

 

「もしかして・・・私の事嫌いなの?」

 

「そっ!そんな訳はないだろ!?」

 

「じゃあ・・・なんで?」

 

「・・・それは・・・恐れ多いんだ」

 

「はぁ?」

 

意外な言葉にアンジュが体をおこす。

 

「10年前。いや、正確には548年前のリベルタスが失敗した。右腕を失ったアレクトラは二度とヴィルキスには乗れなくなり、俺の両親や仲間もみんな死んだ・・・俺にはヴィルキスの騎士という使命だけが残された」

 

「でも。俺は怖かった。見たこともあったこともない人の為に戦い死ぬ。そんな使命が。俺は・・・逃げた。あの深い森へと逃げた。戦う理由や生きる理由も見つけられず。ただ逃げた」

 

「そんな時に君と出会った。君は戦った。抗った。小さな体で。目が覚めたんだ。俺何やってるんだろうって。俺はあの時騎士である本当の意味を見つけたんだ。俺は歩き出せたんだ。押し付けられた使命じゃない。自分の意志で。だから俺は君を守れればそれでいいって言うか、その・・・」

 

「ヘタレ・・・・・・でも純粋」

 

アンジュがそう呟く。するとアンジュは上を脱ぎ出した。

 

上を曝け出した状態でタスクの方を向く。

 

「私は・・・血塗れ。人間を殺し、ドラゴンを殺し、実の兄も死に追いやった。私はの体は、血と罪と死に塗れている。あなたに守ってもらう資格なんて・・・」

 

「そんな事はない!

 

タスクがアンジュの肩に手をのせる。

 

「アンジュ!君は綺麗だ!たとえ君が血に塗れていても!俺は君の側にいる!」

 

「暴力的で、気まぐれで、好き嫌いが激しい。それでも?」

 

「それでもだ!」

 

アンジュは笑った。次の瞬間。二人は深くキスをした、

 

そしてその光景は外で見ていたメビウスとヴィヴィゴンも見ていた。

 

二人ともこれ以上見るのはやめようと、部屋へ戻ろうとした。

 

 

 

 

その時だった。メビウスが突然後ろを振り返る。何かが迫ってきている。肌でそう感じ取った。

 

そこにはドラゴンがいた。ガレオン級が一体、アンジュとタスクのいる部屋へと突っ込んだ。

 

窓ガラスが破られ、壁に穴が開く。

 

タスクはアンジュを守った。その結果いつものように股間に顔を埋めていた。

 

アンジュ達も、メビウス達もガレオン級の頭の上を見ていた。そこにはなんと、人が二人乗っていたのだ。

 

「救難信号を出していたのはお前達か?」

 

「なっ!ドラゴン・・・」

 

それを見ていた皆は目の前の人物がドラゴンだと理解できた。

 

「ようこそ偽りの民よ。私達の世界。真実の地球へ」

 

 

 

 





遂にあの人が次回生身で登場します!

これで会話のレパートリーなども増やせますね。

まだ2話しか経ってないのにもうアルゼナルメンバーが昔の事の用に思えてきてしまった。

寂しくて恋しくて

練習用アンケート 皆様はラグナメイルは全て出して欲しいですか?

  • ①全部出せ。
  • ②そんなものよりオリジナル機体出せ。
  • ③既存作品から機体を出せ。
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