クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った 作:クロスボーンズ
今回の話は前回の話から一日経過しています。
第7章からはここに軽く前話のあらすじでも
書こうか考えています。
そろそろ第6章もクライマックスに入ってきました!
アンケートの回答がまだの人はお早めに!
それでは本編の始まりです!
「ミスルギ皇国に攻め込む!?」
アンジュが驚いた口調で言う。
現在アンジュとサラマンディーネは露天風呂に入っていた。
そしてサラマンディーネからその事を告げられた。
「はい。リィザーディアからの報告で、用意が出来たらしいです」
「・・・そんな事を教えてどうするの?まさか戦線に加われと?」
アンジュが疑問に思う。そんな事を教える利点など彼女には考え付かないのだ。
「あなたはもう自由です。ここに残ることも、あの世界へ帰る事も出来ます。勿論あなたやメビウスが共に戦ってくれるのなら、それはとても心強いですが」
「・・・」
「今すぐ返事をしろとは言いません。明日の朱雀の核時の際、あなたの意見を聞かせてください」
そう言うとサラマンディーネは露天風呂を後にした。アンジュは機体の整備をしていたタスクに露天風呂での事を相談した。
「悪くないと思うよ。ドラゴンと共に戦うのも。アウラを奪還すれば、エンブリヲの世界に大ダメージを与えられる。
「それでいいのかしら・・・」
アンジュはどこか重そうだった。
「信じられないのよ」
「サラマンディーネさんがかい?」
「なにもかもが・・・」
「ドラゴンが人類世界に侵攻する敵ってのも嘘。
ノーマの戦いが世界を守るってのも嘘。なにもかも嘘だらけ」
「・・・一体何が真実なの・・・」
「・・・そんなの誰にもわからないよ」
アンジュの疑問にタスクが意外な答えをした。
「何が真実。そんなもの誰にもわからない。大事なのは、自分がどうしたいかを自分で考える事なんじゃないかな?」
「・・・馬鹿ね。そんな自己中な事できる訳ないでしょ?
「そうだよね。ごめん」
「でもありがとう。あなたのその能天気な発想には、本当に助けられるわ」
「ははっ。お褒めに預かり光栄で・・・」
その時タスクの足元に転がっていたドライバーに足を乗せた。タスクがバランスを崩した。前に倒れ込む。アンジュもそれに巻き込まれた。
「アンジュ。タスク。お母さんが昨日のお礼をしたいって・・・」
ヴィヴィアンとメビウスが二人の元へとやってきた。
やはりというべきか、タスクはアンジュの股間にまたもやダイブしていた。ここまでいくと以前アンジュが言っていた病気説も現実味を帯びてくる。
「うわぁお。大胆」
「お前達・・・」
ヴィヴィアンはどこか嬉しそうだった。メビウスは呆れていた。タスクはそこから顔を出そうと必死にもがく。それによってアンジュのアレが刺激されていた。無論アンジュがそんな事をされて何もしない訳がない。
「この24時間365日発情期が!!」
アンジュはタスクを近くを流れる川へとぶん投げた。因みに高さだが10mくらいあった。タスクの悲鳴と何かが水の中に落ちる音が聞こえた。
夜となった。皆アウラ奪還の前夜祭としてとても楽しそうだった。
「本当にありがとうございました。都と私達を守っていただいて」
ラミアがアンジュとメビウスに礼を言う。昨日の事を言っているのだろう。
「そんな。私はサラ・・・サラマンディーネの手伝いをしただけです。」
「・・・でも・・・助けてやれなかった命もある・・・」
二人が廃墟となった方を見る。
「でも。あなた達のおかげで、助けられた命もあります。あまり気に病まないでください」
「ありがとうございますラミアさん。そう言ってもらえるだけでも嬉しいです。タスクにもラミアさんが感謝してたと伝えますね」
二人はラミアに頭を下げるとバーベキューの料理を皿にのせ、その場を後にした。目的の場所は決まっていた。
その場所にはタスクがいた。あの後無事に回収されたらしい。もっとも両腕には包帯が巻かれていた。そのため女の人達から【あーん】で物を食べていた。アンジュがその女の人達を睨む。するとその人達は驚いて逃げていった。
「全く。随分と楽しそうね」
「いや!アンジュ!違うって!」
アンジュは皿から串を取りだした。
「はい。あーんして。・・・少しやり過ぎたわ」
「ええっ!?」
タスクが驚いていた。その串で刺される事を予想していたのにアンジュの口から出された言葉は予想外であった。
「なに?私のあーんじゃ食べれないの?」
「そんなことないって!食べる食べる!」
タスクは思った。これは夢なのか!?しかし食べた肉の熱さに現実だと思う。
「アンジュにしてもらうと美味しさは格別だね」
「バカ・・・」
そして三人は目の前の景色を見ていた。そこは皆幸せそうであった。
「・・・ここ。いいところだよな」
「ええ。本当にいいところね。辛い事があっても。マナなんてなくても・・・みんな生きてる。力一杯に・・・」
するとアンジュはなにかを思い出したみたいな顔をした。
「そうか。似てるんだ。アルゼナルに」
アンジュはしばらく考えていたがやがて立ち上がった。
「私・・・帰るわ。モモカが待ってるから。あなたも私と帰るのよね?私の騎士なんだし」
「あぁ。当然だろ?」
アンジュは明日。あの世界に帰る事にした。タスクも同じだった。
「そう。それがあなたの選択なのですね・・・」
するとそこにサラマンディーネ。ナーガとカナメがやってきた。
「また。戦う事になるのかもしれないのですね・・・あなた達と」
「こいつ!やはり危険だ!拘束すべきです!姫様!」
「安心して。私は戦わないわ。あなた達と」
その言葉にナーガが驚く。
「では。明日開かれる特異点でお戻りになるのですね。なんならナーガとカナメを護衛につけましょうか?」
「姫さま!?」
「友を信じられない理由などありますか?アンジュ。お達者で。戦いが終わった後は、今度こそ決着をつけましょうね」
「ええ。望むところよ。次はカラオケ対決ね」
二人は握手をした。
「メビウス。あなたはどうされるのですか」
「・・・すみません。俺も明日帰らせてください。いいですか?」
「ええ。もちろんです」
メビウスの答えにアンジュは驚いた。
「意外ね。あなたならブラック・ドグマと戦う為に協力すると思ってたわ」
「・・・それも考えたけど。やっぱりアルゼナルがどうなったのか。ナオミや皆んながどうなったのかがとても心配なんだ」
「仲間を心配する事はとても素晴らしいことです。無事だといいですね」
「ありがとう。サラマンディーネ」
メビウスは礼を言った。
こうしてアンジュ、タスク、メビウスの三人はヴィヴィアンの家に泊まった。
「そうですか。では明日の特異点でお戻りになられるのですね」
「ラミアさん。短い間でしたが、お世話になりました」
「じゃああたしも準備しなくちゃ!」
ヴィヴィアンが張り切りながらそう言った。
「でもヴィヴィアン。それでいいのか?」
メビウスが疑問に思う。すぐに皆がその言葉意味を理解した。
ラミアは杖を使い、その場を離れた。
「あっ・・・」
ヴィヴィアンが下を向いた。普段見せない表情となった。
「ここでクイズです。一体これはなんでしょう?」
ヴィヴィアンの真似をしながらラミアが戻ってきた。その手には服があった。
「正解は、あなたが小さかった頃の服でした」
ヴィヴィアンがその服に近づく。
「大きくなったわね。この服なんかもう入らないくらい。色々な人と出会って、沢山の思い出も作ったんでしょ?」
「うっうん」
「じゃあ帰らなくっちゃね。みんなの所へ」
「え!?」
「怪我のことなら心配しなくて大丈夫よ。お母さんは強いんだから」
「お母さん・・・」
ラミアがヴィヴィアンに抱きつく。
「帰ってきてくれてありがとう。ミィ。あなたともう一度会えて、本当に嬉しかった。もう一度
【お帰り】って言わせてくれると、嬉しいな」
「うん!絶対に【ただいま】しに帰ってくるよ!
その光景を三人はただ優しく見ていた。
そして朝となった。遂に特異点が開かれる日となった。
すでに神殿前では沢山のドラゴンが集まっていた。
「ビービルの民、シリフィスの民。待機完了」
「ジェノムスの民はまだか?」
「河を渡るのに、あと数刻かかるようようです」
その光景に四人は驚いていた。
「ドラゴンのフルコースなりー」
「まさに壮観って奴だね」
「ここにいましたか、皆さん」
四人が振り返るとそこにはナーガとカナメがいた。
「ヴィヴィアンさん。姫様から、あなたにお渡ししたいものがあります」
すると何かが運ばれてきた。シートを探す。
するとそこにはパラメイルがあった。
「これ!レイザーだ!」
なんとその機体は以前格納庫で見た組み立て中の機体であった。見た目はレイザーそっくりであった。しかし機体性能。武装共にレイザーの比ではないらしい。
「名前は永龍號です。帰るときに足がないと困りますよね?これを使ってください」
「いいんですか?ヴィヴィアンなら俺が後ろに乗せるのに」
タスクが尋ねる。これからアウラ奪還の為に戦うなら戦力は多い方がいいはずだ。
「いいのです。この機体には誰も乗り手がいないのです。それならいっそ誰かに与えた方がこの機体も使われて喜ぶでしょう」
「ありがとうナーガさん!カナメさん!」
ヴィヴィアンがお礼を言う。三人も二人にお礼の言葉を言い頭を下げた。
「さて。そろそろ大巫女様の言葉が始まりますね。ではこれで」
そう言うと二人は飛んで行った。
神殿の上には大巫女様がいた。仕切りなどで隠されておらず、その姿を現している。
「誇り高きアウラの民よ。アウラという光を奪われて幾星霜、遂に反撃の時が来た。今こそエンブリヲに我らの力と怒りを知らしめる時。我らアウラの子。たとえ地に堕つるとも、この翼は決して折れぬ!」
するとドラゴン達が咆哮した。おそらくその言葉に賛同しているのだろう。
「総司令。近衛中将、サラマンディーネである。全軍出撃!」
サラマンディーネが焔龍號に乗り込みそう叫び空へと飛ぶ。するとそれに続いてドラゴン達も空へと飛んでゆく。四人も機体に乗り込んで、それに続く。
「それにしても嬉しいよ。アンジュに騎士って認められて」
「べっ別に・・・そういうわけじゃ」
「ねぇねぇ。ドラゴンさん達が勝ったら戦いは終わるんだよね?」
「ああ。多分」
「そしたら暇になるね!その後どうする?」
「そう言うヴィヴィアンは既に何するか決めてるのか?」
「もちろんだよメビウス!あたしわね!サリアやみんなを招待するんだ!あたしンちに!タスクは?」
「おっ俺か?俺は・・・海辺の小さな町で喫茶店を開くんだ。アンジュと二人で。店の名前は天使の喫茶アンジュ。人気メニューはウミヘビのスープ。二階は自宅で子供は四人いて。それから・・・」
・・・色々と突っ込みたいところがあるが今回は自粛しよう。
「ヴィヴィアン。タスクを撃ち落として」
「合点!」
「あっいや。そうじゃなくて・・・穏やかな日々が来ればいい。ただそう思っているだけさ」
「メビウス!メビウスはなんかあるの!?」
ヴィヴィアンが話題をメビウスに振る。
「えっ俺?」
「やっぱり自分の記憶や元の世界の帰り方を探すの?」
(そうか。でももし記憶を取り戻して、そして元の世界に帰る事になったら・・・みんなと・・・ナオミと一緒にいられなくなるってことか・・・)
「・・・ナオミといられなくなるのか・・・」
メビウスがボソッと呟いた一言に三人が驚く。通信が入った状態だった事を忘れていたのだ。
「メビウス!あんたナオミが好きだったの!?」
「えっ!?いや!そういうわけじゃ・・・」
「ほほう!これは帰ったらナオミに教えてあげないと!」
「そうじゃないって!」
「だったらなんでナオミと一緒にいたいのよ」
「なんていうか。ナオミといると気持ちが安らぐっていうか・・・なんかこう、言葉で表せないような・・・なんかが心がもやもやするんだよ」
「それは恋だね。きっとアンジュと俺みたいに上手く行くよ」
「ヴィヴィアン!今すぐ撃ち落として!!」
アンジュとメビウスが同時に言う。
「ホイキター!」
「冗談きついってアンジュ!メビウスも!」
「そう言うアンジュはどうなんだ!?暇になったら何かすることでもあるのか!?」
メビウスが慌てながらアンジュに問いかける。
「わっ私?私は・・・」
「特異点。開きます!」
その声と共に目の前の空間に穴が空いた。四人は機体を加速させた。
(悪くないわね・・・喫茶アンジュ)
アンジュは心の何処かでそう思っていた。そして四人は穴を通り抜けた。
「ここでクイズです!ここはどこでしょう!?」
「わかるぜ。答えは・・・」
「そう!この風!この海!正解は私達の世界でした!」
「戻ってきたのね。私たち!」
四人は嬉しかった。
しかしそんな中、サラマンディーネが何か戸惑っていた。
「到着予定座標より北東に48000!?一体どうなっているのですか!?これは!?」
「わかりません。たしか特異点はミスルギ上空で開くはずです」
その時だった。目の前で突然穴が空いた。そしてそこからグラスターが現れた。
「なっ!?ブラック・ドグマ!?」
メビウスが驚く。次の瞬間には、それらは一斉にこちらにビーム砲を向けた。
ドラゴン達がシールドの魔法陣を展開する。
「ファング!」
機体脚部から8つの牙が飛び出した。それらはグラスターだけを目指して飛んで行った。シールドを展開するがそれらはファングの前には無意味なのだ。
それらであらかたの敵を片付けた。しかし襲撃があった事に皆不安を隠さないでいた。
(・・・こちらがこの世界に来た直後にこの襲撃・・・何か変だ・・・)
すると突然ドラゴンの一体に粒子兵器が飛んできた。そのドラゴンは攻撃を防ぐ暇もなく海へと落ちていった。
皆攻撃のしてきた方を見た。
「あれは・・・」
「黒い・・・ヴィルキス・・・」
そこにはシェルター内で映し出された絶対兵器【ラグナメイル】が三体いた。その内の青いラインの入った機体が銃口を向けていた。更にそれだけではない。見たことのない機体が一機紛れていた。見た目は黒いため直ぐには気がつかなかったが、映像で見た機体にはなかった。
「姫さまこれは!?」
「待ち伏せです」
「では!リィザーディアの情報は!」
「今は敵を倒す事に集中しなさい!」
「全機!敵を殲滅するぞ!」
龍神器を人型へと変形させる。
その頃とある部屋ではこの戦闘がモニターに映されていた。そこにはエンブリヲ。そして全裸で吊るされているリィザの姿があった。
「どうかな?君の流した情報で、仲間が虐殺されていく様は?リィザ。いや、リィザーディアか」
「さて。今は楽しむとするか。君の仲間の死に様を」
エンブリヲがモニターに向き直る。
ドラゴン達がラグナメイルの攻撃にバタバタと倒されていく。
「右翼!損傷を三割を超えました!戦線を維持できません!」
「相手はたったの四機なのですよ!」
その内の一機が焔龍號に加速して接近してきた。
「早い!」
剣が振り下ろされた。そこにフェニックスが割り込む。アイ・フィールドで剣を防ぐ。
「メビウス!?」
「今のうちに撤退するんだ!」
「出来ません!エンブリヲの手からアウラを解放するまでは!」
「バカ!サラ子!あなた司令官でしょ!?周りをよく見なさい!こんな状況でアウラを取り戻せると思ってるの!?」
アンジュが通信に割り込む。
「二人の言う通りだ!今は引いて、戦力をたて直すんだ!勝つ為に!」
「勝つ為に・・・全軍!特異点へ撤退せよ!」
「撤退までの時間は俺たちが稼ぐ!早く頼むぞ!」
ドラゴン達が撤退していく。それらに追撃をかける機体にヴィルキスは銃口を向ける。
メビウスはフェニックスを変化させた。映像にない機体と戦闘している。
「皆さん。どうかご無事で・・・」
ドラゴンが全て撤退したのを確認すると、サラマンディーネ。ナーガ。カナメも特異点へと撤退した。
「さてと。残された問題はこいつらか・・・」
目の前にラグナメイル三機と謎の機体一機が集まっていた。メビウス達も同じ様に集まっていた。
「お前ら一体何者だ!ブラック・ドグマと関係あるのか!?」
ここに来た時に突然開いた穴。そこから現れたグラスター。そして今目の前にいる機体。関係ないと思う方が無理である。
「・・・久しぶりね。アンジュ。ヴィヴィアン。メビウス」
「!?」
その声と共にモニターに表示された顔に三人は絶句した。
「・・・サリア!?」
そう。目の前のラグナメイルの一機にはサリアが乗っていた。
「本当にアンジュちゃんにヴィヴィちゃん。メビウス君なの?」
「生きてたんだ。あんた達」
サリアの代わりにモニターに映し出された者。それはエルシャとクリスであった。
「エルシャ!?クリスも!一体どーしたのさ!?」
ヴィヴィアンが驚く。
「無事だったんだね。メビウス。アンジュ。ヴィヴィアン」
「!?」
最後にモニターに映し出された者。その顔にメビウスの顔が一気に変わる。
「・・・ナ・・・オミ?」
謎の機体。その機体にはナオミが搭乗していた。
「な・・・一体・・・どうしたんだよ・・・ナオミ・・・サリアに・・・エルシャに・・・クリスも・・・」
メビウスが戸惑いつつ声を絞り出す。なぜ四人がこちらに攻撃してきたのか。その答えをサリアが一言、言い放つ。
「今の私達はエンブリヲ様の味方になったのよ!!そしてあなた達の敵になったのよ!」
次回で第6章は最終回です!
前書きでも軽く書きましたが、アンケートに投票していない方はお早めにお願いします!
練習用アンケート 皆様はラグナメイルは全て出して欲しいですか?
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①全部出せ。
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②そんなものよりオリジナル機体出せ。
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③既存作品から機体を出せ。