クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った   作:クロスボーンズ

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今回から第7章終了時まで話が多少短めになります。

話の区切りを良くするためにはしょうがないね。

前回のあらすじ!

対ゴルゴレムの作戦。クロスフェーズトラップが開始した!そんな中作戦舞台の街がゴルゴレムの攻撃に襲われた。作戦装置の無事を確認するために街に降りたシグ。そこでは様々な人がいた。

自分の命を賭けても子犬を助けようとする子。動けずただ死を待つ者達。

そこでシグは謎の声が聞こえた。シグは街にいる人達を助けるため作戦を放棄しゴルゴレムに勝負を挑んだ。

その結果ゴルゴレムは殲滅され、シグの命令違反の件も目を瞑られた。そしてそんな中。遂にネロ艦長がアンジュ達の世界への帰還準備が整ったのだ!

それでは本編の始まりです!



第56話 発進!アクセリオン!

 

 

「私達・・・元の世界に変えれるのね!」

 

アンジュ達が三人で手を取り合いながら喜ぶ。

 

「詳しい事は明日話す。明日に備えて今日はもう休みなさい」

 

「・・・そうですね。アンジュ。ヴィヴィアン。今日はもう休もう」

 

タスクの提案に二人は賛同した。こうしてアンジュ達三人は部屋へと戻った。

 

「・・・アンジュ。君は帰ったらどうする?」

 

タスクの一言にアンジュは暗い面持ちになる。

 

「以前言った通りよ・・・モモカ達が無事か確かめたい」

 

それはサラマンディーネのいた地球と同じ回答でもあった。だが今回はその時とは事態が違いすぎる。

 

「知りたいのよ・・・なんでサリア達がエンブリヲについたのか・・・それが知りたい・・・それにココやミランダについても・・・」

 

何故。一体どうして。その疑問に答える者だ誰もいない。

 

そして何より自分達は知ってしまった・・・

 

破滅の未来を・・・そしてその原因とされるのが

ラグナメイルだということを・・・

 

「・・・とにかく明日は早い。今日は早く寝よう」

 

三人はベットに入った。

 

(ここで寝るのも、今日でおしまいか・・・)

 

三人はここでの生活を思い返しながら、やがて眠りについた。

 

次の日となった。アンジュ達はワイズナーに案内されてある艦内へと来ていた。作戦室にアンジュ達が集まった。既にシグ達もそこにいる。

 

「来たか・・・」

 

「さて。それじゃあ帰還方法を説明してくれるわよね?」

 

アンジュがネロ艦長の方を向く。

 

「ああ。フェニックスの整備も完了した。これより君達を過去の世界に帰還させる」

 

「ネロ艦長。メビウ・・・シグも過去へと跳ぶんですよね?」

 

タスクが言い直す。今の彼はシグだ。メビウスではない。

 

「あぁ。勿論だ」

 

するとネロ艦長が地図を持ち出した。それである点を指し示す。

 

「まず君達を穴に送り届ける」

 

「穴?」

 

三人が口を揃えて尋ねる。

 

「この穴は、言うなればタイムトンネルみたいなものだ。その穴に入り、フェニックスに内蔵されているネオマキシマオーバードライブシステムを作動させる」

 

ネロ艦長が難しい事を話し始めた。

 

単純に要約するならその穴付近でフェニックスのシステムを起動させて、その穴に飛び込む。すると過去へといける理屈だ。

 

「なお、このポイントまでの君達の護衛は我々の鑑【アクセリオン】が責任を持って護衛する」

 

「アクセリオン?」

 

「この艦の名前だよ。因みにネロ艦長はその艦の艦長だぜ」

 

アクロ曰く、かつてネロ艦長はこの船でビーストの群れと撃ち合った事があるらしい。その時の凄さに惚れてZEUXISのメンバーのほとんどは彼の事を

普段からネロ艦長と呼んでいるらしい。

 

「あの。このポイントには何かがあるんですか?」

 

タスクが疑問に思いネロ艦長に尋ねる。

 

「このポイントは前回の穴が開いたのと同じ場所だ。資料によると、昔アルゼナルという軍事基地があった所だ」

 

「アルゼナル!?」

 

その言葉に三人が驚く。初めて自分達の知っている場所に行ける事への安心感がとても強いのだ。

 

「出発は今から3時間後だ。各員用意をしておけ。それでは解散!」

 

ネロ艦長の一言により皆は解散となった。

 

三人は艦内の食堂に足を運んでいた。この世界での食事もこれで最後になる。そう思うと普段より量を多めにした。

 

食堂のテーブルには既にシグ達五人が集まっていた。

 

「アンジュちゃんにヴィヴィアンちゃん!タスクも!こっち来いよ!」

 

カイがいつもの様に三人を食事の輪に誘う。今回のアンジュ達はその誘いに乗った。

 

「シグ。お前今度は記憶を無くさずに帰って来いよ!」

 

「・・・お前に言われるまでも無い」

 

「ねぇ。アンジュ。アンジュは記憶を失う前のシグを知っているのよね?どうだった?」

 

アンリが疑問に思い、アンジュに尋ねる。

 

「・・・信じられないけど、感情的で仲間思いで、とてもいい奴だったわ」

 

「シグが!?・・・想像できねぇ・・・」

 

「シグじゃなくてメビウスって名乗ってたわね」

 

アンジュが補足として付け足す。

 

「アンジュ。ヴィヴィアン。タスク。三人は帰ったら何をするんだ?」

 

アクロの何気ない一言に三人はスプーンを止めた。

 

「・・・私達、無事かどうか確かめたい人達がいるの・・・その人達を探す事にするわ・・・でも・・・」

 

「安心しろ!絶対シグのやつが未来を変えるに決まってる!」

 

「この世界の事は悪い夢って思えばいい。お前達は今すべきと感じた事を帰ったらすればいいさ!」

 

カイとワイズナーの二人が励ます様に言う。

 

「・・・そうよね。こんな未来!たまったもんじゃ無いわ!絶対変えてみせてよね!」

 

アンジュがシグの方を向き、激励の言葉を送る。

 

「・・・ふっ。わかってる」

 

「えっ!?シグが笑った!?」

 

「なんじゃこりゃ!?謎の予感!明日は大雨土砂

降りか!?」

 

シグが笑った。その事にアンリとカイが驚いた。

 

「・・・俺が笑うのはそんなにおかしいことか?」

 

「いや。初めて見た気がするぜ。お前が笑ったとこなんて・・・」

 

「まぁいい!今日はアンジュ達の帰還を祝う日でもあるんだ!景気良くいこうぜ!」

 

アクロが普段みせないようなテンションでそう叫ぶ。こうして八人は食事を再開した。

 

(・・・ここの飯。アルゼナル以下ね・・・相変わらず不味い・・・でも悪くない)

 

アンジュはそう思いながらスプーンを口に運ぶ作業を続けた。

 

 

 

 

そして遂にその時がやってきた。メインブリッジ内はざわついていた。

 

「最終セーフティー解除!確認!」

 

「偽装展開!マキシマエンジン。臨界点突破!」

 

ネロ艦長が艦長の帽子を目深に被り、宣言した。

 

「アクセリオン!発進!」

 

「アクセリオン。発進します!」

 

こうしてアクセリオンは基地から発進した。周囲の景色に同調する偽装を展開しているため人類進化連合からは気がつかれない。

 

アンジュ達は窓から外を見ていたがやがてこの艦が海の上を飛んでいる事に気がついた。

 

「うっひょー!この艦!空飛べるんだ!」

 

ヴィヴィアンが窓から風景を見ながら興奮している。すると館内通信が入った。

 

「目標地点までの到着予想時刻。残り60分!アンジュ。タスク。ヴィヴィアン。シグ。機体の発進準備に取りかかれ」

 

ネロ艦長が通信で用意しろと命令を送る。

 

四人はパイロットスーツに着替えると、それぞれの機体のコックピットに乗り込んだ。

 

「目標地点到達!」

 

「発進デッキ開け!四機は発進せよ!」

 

その掛け声の元、ヴィルキス。アーキバス。永龍號。そしてフェニックスは発進した。目の前には

ボロボロな廃墟の様な物があった。

三人は直ぐにアルゼナルと理解した。

 

「あれが・・・アルゼナル・・・」

 

三人が驚いていた。目の前のアルゼナルのあまりの変わり果てた姿に、だがそれよりも驚くべきものが目の前にあった。

 

穴だ。その穴はドラゴン達が通って来たシンギュラーに酷似していた。

 

「・・・シグ。あなたはあれで私達のいた時代に来たのよね?」

 

「あぁ。間違いない。前回はゴルゴレムの襲撃もあったが。今回は問題ない」

 

シグがアンジュの通信に答える。

 

「アンジュ。タスク。ヴィヴィアン。君達の人生に幸せがあらんことを心から願う。我々ZEUXISの

戦友に敬礼!」

 

ネロ艦長に続き、ブリッジの皆が敬礼をする。ワイズナー達も自室から敬礼をする。それにアンジュ達も敬礼を返す。

 

「ネロ艦長。ZEUXISの皆さん。今までお世話になりました!」

 

「あなた達のやるべき事。しっかりやりなさいよ!」

 

「みんな元気で!バイバーイ!」

 

三人が思い思いの言葉をZEUXISに送った。

 

シグがフェニックスを変化させる。

 

「シグ。システムは起動したか?」

 

「問題ない」

 

モニターに文字が浮かび上がる。

 

《Neo Maxima Over Drive System》

 

フェニックスの機体が輝き出した。

 

「それではみなさん!今までありがとうございました!」

 

「シグ。フェニックス!行きます!」

 

その掛け声の元、四機は穴へと向かい飛んで行った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それは突然起きた。突然フェニックスの輝きが消えた。さらにに目の前にあった穴も突然消えたのだ。消える様な前兆は何もなかった。まさに急に、突然消えたのだ。

 

「え?・・・ええええええ!!??」

 

アンジュ達が驚きの声をあげた。何故穴が消えた?突然?何故?理解に苦しんでいた。

 

その時声が響いた。

 

 

 

「やぁ。アンジュ。久しぶりだね」

 

目の前を見るとあの機体が、アルゼナルでジュリアを消し炭にしたあの機体がいた。

 

その名は【ヒステリカ】

 

そしてそのコックピットには、あの男がいた。相変わらずのスーツだ。

 

「エンブリヲ!?」

 

そう。その人物はエンブリヲである。かつてアルゼナルが襲撃にあった際、アンジュ達の元に現れたあのエンブリヲなのだ!

 

「おや。覚えていてくれたかい。光栄だね」

 

「エンブリヲ!一体何のようだ!」

 

タスクがエンブリヲの機体に銃口を向ける。タスクからしたら目の前には親の、仲間の仇がいるのだ。落ち着いてなどはいられない。

 

「野蛮人が・・・」

 

エンブリヲがビームライフルをアーキバスに向ける。タスクは咄嗟にその攻撃を避ける。

 

アクセリオン内では混乱が起きていた。

 

「おい!やべぇぞあれ!」

 

「所属不明機に告げる!我々は君と戦闘をする気は無い!」

 

ネロ艦長がエンブリヲに通信を送る。しかしエンブリヲからは以下の返答が返ってきた。

 

「やれやれ。私は君達を倒しに来たのだよ。ネロ艦長」

 

「・・・やむをえん!総員!第一種戦闘態勢!ワイズナー達はシグ達の援護にあたれ!」

 

「了解!」

 

4対1の戦闘が始まった。戦いは数だよと言うがエンブリヲはそんなハンデを全く感じさせなかった。それはワイズナー達が現れて、8対1になっても変わらなかった。

 

「無駄なのだよ!君達では調律者の私には勝てない」

 

そんな中シグはヒステリカに喰らいつく。

 

「ほう。やはり君の強さは格別だな」

 

エンブリヲが軽口を叩く。

 

「・・・穴の消失はお前が原因か?」

 

「あぁ。私の能力だ」

 

「穴を戻せ。さもなくば死ね」

 

フェニックスが右腕をヒステリカに向ける。

 

「シグ。君はこの世界を救うつもりなのかい?」

 

「・・・当たり前だ。その為に過去に跳ぶ」

 

シグは当然の様に答えた。

 

「・・・ふっ。はっはっはっはっは!!」

 

突然エンブリヲが笑い始めた。

 

「そろそろ頃合いかな?シグ。君に一つ教えてあげよう」

 

エンブリヲから放たれた一言に皆が凍りついた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「滅びの未来の原因はシグ・・・君なんだよ」

 

「・・・!?」

 

周りはその言葉に混乱した。シグ自身も同じだ。エンブリヲが続ける。

 

「いや。こう呼ばせてもらうよ。

 

【矛盾する大罪を繰り返す者】よ」

 






次回!遂にシグ。そしてメビウスの秘密が明らかになります!

果たしてエンブリヲはその口から何を語るのでしょうか!?

因みに戦艦アクセリオンですがたまに打ち込みでアクエリオンと間違えてしまいます。

参考に聞きます。もし好きな人が敵になったらみなさんはどうします?

  • ①必死に説得
  • ②敵になったのなら容赦はしない
  • ③敵に寝返る
  • ④お前を殺して俺も死ぬ!
  • ⑤好きダァァァ!!!と告白する
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