クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った   作:クロスボーンズ

89 / 95

今回から最終章。アニメで言う最終回に突入します!!

ここまできたら、やりたい事やったもん勝ちです。

最終章も、最後まで御付き合いください!そしてこの投稿でこの作品を知った方も、是非。最初から
読んで御付き合いください!

前回のあらすじ!

遂にシグとガーナムの決戦が行われた。

結果はシグが勝利。ガーナムはベノムに気をつけろと遺言を残すとその命を散らした。

そんな中、再びエンブリヲが現れた。しかも今回はアンジュを人質として扱っている。

更に最悪な事にエンブリヲはエグゼキューターに使われていたエネルギー源。なんとネオドラグニウムを入手した。

その力により未来世界は時空融合に飲み込まれた。

メビウス達は飲み込まれる直前、過去へと跳んだ為事なきをえたが、これによって破滅の未来は、人間が滅びてしまった。

たった一人、ベノムを除いて・・・

それでは本編の始まりです!!



最終章 真実の黙示録
第86話 決戦の場へ


 

フェニックスが過去へと転移した。

 

「なっ!これは!!」

 

目前に広がる光景。それは時空融合である。竜巻が目前に迫って来ていた。

 

「もう一度アイ・フィールドで!!」

 

メビウスがフェニックスのアイ・フィールドを起動させる。

 

しかしアイ・フィールドは展開されなかった。なんと今のフェニックスは第一形態へとその姿を戻している。そして、これまでの激戦の傷跡も背負っている。

 

「メビウス!一度アウローラに戻りなさい!」

 

皆に言われ仕方なくフェニックスをアウローラに戻す。

 

振動がアウローラとアクセリオンに襲いかかる。

近くのものに掴まる形でなんとか被害を防ぐ。

 

そしてそれは突然訪れた。いきなり振動が止んだのだ。

 

「・・・?」

 

「振動が、止んだ・・・」

 

その時だった。

 

「戻られましたか。皆さん」

 

「なっ!誰だ!?」

 

発着デッキにいた皆の脳に、響くかの様に言葉が伝わってきた。そしてその声の主をメビウスとサラマンディーネ。タスクとナオミは知っている。

 

「この声、確かフェニックスを作ったって言ってた・・・」

 

「アウラ・・・」

 

アウローラとアクセリオンの二つの戦艦を包み込むかの様に、アウラがそこにはいた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、アンジュは。

 

「うっ、うう・・・ここは・・・」

 

意識を失っていたアンジュは目を覚ました。起きてみると何処かの部屋のベットの上だった。

 

「私、確か・・・そうだ。エンブリヲがアウローラに現れて」

 

現在アンジュはアンジュリーゼだった頃の服を着ている。慌てて部屋を出て、外を確認しようとする。

 

やがて出口なのか、光が見えて来た。

 

「!!ここは!?」

 

そこはお墓の様な所であった。簡素な墓石が規則正しく並んでいた。しかしその光景をアンジュは知っている。

 

「ここ・・・まさか・・・」

 

「そう。アルゼナルだよ。オリジナルのね」

 

上空からヒステリカが降りてきた。その手の上にあの男、エンブリヲはいた。

 

「少し昔話をしよう。私はここで多くの物を発見し、生み出した」

 

アンジュはその場から離れた。だが声は響くようにアンジュの脳に伝わってきた。

 

「統一理論。超対照性粒子。そして並行宇宙」

 

有人次元観測機ラグナメイル。それを使った別世界への進出は、新たな大航海時代の幕開けとなる」

 

「だが、突如システムが暴走。この島は時空の狭間に閉じ込められた」

 

「だがそれこそが始まりだったんだよ。ここは時が止まった世界」

 

アンジュの辿り着いた先にエンブリヲは待ち構えていた。余裕からか紅茶を飲んでいる。

 

「私はここからあらゆる地球へと干渉を始めた」

 

「そして新たな地球を用意し、人間を作り直したんだ。人間を美しくする為に・・・残念ながらマナによる高度情報化社会は失敗したが、君だけは違った」

 

「私に相応しく強く賢い女。イレギュラーから生まれた天使」

 

エンブリヲはじわじわとアンジュに迫って来た。

 

「私とともに、より美しい人間達を作ろう」

 

【パチン】

 

アンジュはエンブリヲに殴りかかろうとした。だが見事にカウンターでビンタを受けた。

 

「私をあまり怒らせない方がいい。これからは二人っきりでここに住むのだからな。永遠に・・・」

 

「そんなのお断りよ!!」

 

アンジュは走ってその場から離れた。

 

「やれやれ。無駄な事を」

 

 

 

 

 

 

 

その頃メビウス達はアウラからエンブリヲのいる

場所の話を聞いていた。

 

「時間も空間も超越した場所。そこにエンブリヲはいます。おそらくアンジュさんも」

 

「そんなとこ、どうやっていきゃいいんだよ!!」

 

「あの場所へと行くには、こちらも時間と空間を超える必要があります。幸いなことに、その為の機体を皆さんは持っています」

 

「それってまさか」

 

皆が予想する。アウラはすぐに答えを出した。

 

「ビルキス。そしてフェニックスです」

 

かつてヴィルキスはこの地球からドラゴン達のいる真実の地球へと跳んだ事がある。それは空間を超越したと言えるだろう。

 

そしてフェニックスは未来世界から過去へと跳ぶ事が出来る。それは時間を超越したと言えるだろう。

 

「・・・でも、フェニックスはまだしも、ヴィルキスを使えるのはアンジュだけなんだぞ!!」

 

「いいえ。人類の未来を照らすドラグニウム。ラグナメイルはその為に造られたもの。強き意志、人の想いに、必ず答えるはずです。それはネオドラグニウムとて同じです」

 

「それってつまり、強い意志があればヴィルキスは誰にでも動かせるって事か?」

 

「その通りです。人の想いにビルキスはきっと答えます」

 

「人の想いに・・・」

 

「・・・タスク、アンタがやりな」

 

ヒルダがポケットからアンジュの指輪を取り出すとタスクに渡した。

 

「悔しいけど、アンジュとはアンタが一番強く繋がってるんだ」

 

「でも、ヴィルキスの機体の修復作業が・・・」

 

アウローラの機体はイズマエル戦の傷が完治していない。ヴィルキスの修理にもまだまだ時間がかかる。

 

その時だった。

 

「話は聞いたぞ!!」

 

突然アウローラの発着デッキが開かれた。そしてロープと共にそこから何かが降下してきた。それは

アクセリオンのクルー達だ。

 

「アウローラのパラメイル修復作業を手伝いにやってきた。こちらの最高整備士は?」

 

「私だよ」

 

ジンの質問にメイが名乗り出た。

 

「デルタメイルの修理は完了している。よってこれより諸君らのパラメイルの修復作業の手伝いを開始させてもらう」

 

「人手が足りなかった。助かる」

 

そう言うと整備士達は皆で共同作業を開始した。何名かはアウローラのエンジンになんらかの作業もしていた。

 

「どうかな?これで作業の方は」

 

「これだけの人数がいたら、10分もかからないね」

 

その言葉に皆の顔色が明るくなった。

 

「なぁアウラ。フェニックスが必要と言ったが、

一体何をすればいい?」

 

「・・・ネオマキシマ・オーバードライブ・システムはわかりますね」

 

「あぁ。簡単に言えばタイムマシンだろ?」

 

「そのシステムは、時間の海を越えて移動するというものです」

 

「メビウスさん。100年後の未来世界とこの世界を行き来していますが、一体どうやってか知っていますか?」

 

そういえばそうだ。何故フェニックスはこの世界、いや、この時間の行き来が正確に出来るのか。

 

無限ループを繰り返していた時はエンブリヲが行き先を仕組んだらしいが、それが崩れたのに、何故

正確に帰れたのか。

 

「それは貴方の意志の力です。貴方が元いた世界に帰りたい。そう無意識の内に願っていたんです。だからフェニックスは正確に貴方を100年後の未来とこの世界に運んだのですよ」

 

「さらに、当初はフェニックスだけを跳ばすはずでした。ですが今では違います。今のフェニックスなら、みんなを連れて貴方の望んだ時間に跳ぶ事が出来るはずです」

 

「・・・成る程。意思の力で跳べるって事か」

 

「はい。エンブリヲは時間を超えた所にもいます。時間の海を渡るために、フェニックスは必要です」

 

「ねぇアウラさん。私の機体も確かフェニックスなんだよね。なら私も力になれる?」

 

ナオミが疑問に思いアウラに尋ねた。

 

「残念ですが、ヘリオスは本来なら存在しない

機体。エンブリヲが生み出した無限ループによって存在が確立されていたもの。その為あまり力にはなれません」

 

「でも、少しは力になれるんだよね?」

 

「・・・ええ」

 

「なら私にも、何か出来る事があるんだね」

 

「・・・行くべき道を指し示す。それが限界ですよ」

 

「それでもいい。私にもまだ出来る事があるなら。」

 

「・・・少し失礼します」

 

すると突然アウラからの言葉が聞こえなくなった。ただし。メビウスにだけは聞こえていた。

 

「メビウスさん。そしてシグさん。申し訳ありませんでした」

 

「えっ、突然どうしたんですか?」

 

メビウスは突然のアウラの謝罪に困惑した。

 

「私がフェニックスを創ったばかりに、貴方の人生は大きく狂わされてしまいました」

 

「・・・」

 

「偶然とはいえ、貴方がフェニックスと出会ったのは私のせいです。そしてそのせいで・・・謝って許される事ではない事は理解しています。ですが、

せめて謝らせてください」

 

「何言ってんだよ。むしろ感謝してるんだぜ」

 

「えっ?」

 

メビウスの意外な言葉に、アウラは驚いた。

 

「もしフェニックスと出会わなかったら、俺はナオミやアンジュ。それにシグとだって出会うことはなかった。俺はフェニックスと出会えた事、その事に一度も後悔なんてした事ない」

 

「第一、エンブリヲさえ倒せばこの世界の未来は変わるんだ。だったら・・・」

 

するとメビウスが突然黙り込んだ。

 

「メビウス?」

 

突然黙り込んだメビウスにナオミが心配そうに話し掛ける。

 

「メビウス?大丈夫?」

 

「あっ、わりぃ。ちょっと考え事が出来た。シグの所行ってくる」

 

そう言うと、メビウスは精神世界を訪れた。そこにはシグもいる。先程のアウラとの会話の中、不意にメビウスの中にある疑問が湧いてきた。その疑問を確かめる為である。

 

「なぁシグ」

 

「なんだ」

 

「俺達、いや、シグは確か未来を変えるために未来から過去に来たんだよな?」

 

「ああ。そうだ」

 

「思ったけどさ、一番最初、フェニックスが初めて過去に跳んだ時、どうやってこの世界に来ようと

思ったんだ?なんか意思があったのか?」

 

「いや、それ以前に、どうしてマナの光が溢れてる時代だと思って跳んだんだ?てかどうやって知ったんだ?フェニックスに時間跳躍システム。タイムマシンがある事を」

 

たしかに、考えてみればそうだ。何故フェニックスが100年前の過去に跳ぶ事がZEUXISメンバー達にはわかったのか。

 

「・・・」

 

するとシグは突然黙り込んでしまった。

 

「シグ?」

 

「それが・・・分からないんだ・・・」

 

「分からない?」

 

あまりにも意外な答えにメビウスは動揺している。

 

「そうなんだ。何故かあの時、あれを使えば100年前の過去に跳んで行ける。何故かそんな考えが頭に浮かんだんだ。そのシステムの使い方も同じ様に。しかも、その時はネロ艦長達もその気だった」

 

「・・・変な事もあるんだなぁ」

 

やがて作業が終了したようだ。タスクがヴィルキスに乗り込む。その姿を確認した為、メビウスは慌てて精神世界を出た。

 

「タスク。頼むよ」

 

タスクがシートに座る。その手にはアンジュの指輪が握られていた。皆がタスクに注目する。

 

「頼むヴィルキス。力を貸してくれ」

 

タスクがヴィルキスを起動させようとボタンを押した。

 

「・・・」

 

しかし何も起こらなかった。

 

「どうしてだ!?ヴィルキス!!」

 

タスクが必死にヴィルキスを起動させようとする。しかしヴィルキスはそれに応えない。

 

こうしている間にも、時空融合が徐々にだが確実に進行している。アウラの護りも永遠ではない。

 

「時空融合。来ます」

 

アウローラとアクセリオンは時空融合の影響で揺れ始めた。

 

「どうして!!どうして動いてくれないんだ!!ヴィルキス!!」

 

「お前もずっと、アンジュを守ってきたんだろ!?なのに!あんな奴にアンジュを奪われていいのかよ!!」

 

タスクの瞳から溢れた涙が指輪に触れた。すると指輪が光り出した。

 

「・・・!聞こえた。アンジュ・・・」

 

タスクの耳にアンジュの声が、いや、歌が届いた。

 

そして奇跡は起きた。いや、起こしたと言うべきか。タスクの乗るヴィルキスがその身を黒く変色させた。

 

更にモニターなども起動している。ヴィルキスがタスクの想いに応えたのだ。

 

ヴィルキスのモニターにはある一点が示されていた。そこにアンジュがいる。皆が同じ考えに辿り着いていた。

 

「タスク殿。アンジュを助けに参りますよ」

 

「よし、あたしも行くよ」

 

「私も行くわ」

 

ヒルダとサリアも名乗り出た。

 

その時、格納庫にアクセリオンからネロ艦長が通信を入れた。

 

「何を言っているんだ。【全員】で助けに行くんだろ?」

 

「え?でも・・・」

 

ネロ艦長の言ってる内用は不可能だ。時空を超えるにはパラメイルやデルタメイルでは不可能だ。時空を超えられるのはラグナメイルだけだと思っていた。

 

そしてその時、アウローラに来ていた整備士達がネロ艦長へ通信を送った。

 

「ネロ艦長。取り付け作業は完了した。アウローラはアクセリオンと同じになった」

 

「そうか。ご苦労」

 

「なぁ。一体どういうことだ?説明してくれよ」

 

タスクやヒルダ達。いや、メビウスも事態が飲み込めていなかった。

 

「簡単な事だ。アウローラを別空間にも行けるように改良しただけだ。最も、その為にはアンジュのいる空間の位置を正確に知る必要があったけど、それもタスクのおかげで突破出来たようだ」

 

「別空間って、どうやって行くんだよ」

 

「我々は対ビースト殲滅組織ZEUXISだ。ビーストの研究も同時にしていたのだ。そして、今回はその内の一体のビーストの能力を使わせてもらう」

 

するとモニターにとあるビーストの写真が写し出された。

 

「我々が戦ってきたビーストの中に、我々のいる空間とは別の空間からこちらに襲いかかる厄介な奴がいた」

 

「あぁいたね。あの厄介なやつ」

 

メビウスとタスクとヴィヴィアンには心当たりがあった。あの岩石のビースト。あいつは別位相に本体があり、そこから攻撃してくるビーストだ。

 

「アクセリオンの偽装展開もそれを元に作られている。偽装を展開している間、アクセリオンは別位相にいる。つまりは別空間だ。アウローラにもそれと同じ事をしてもらう」

 

その後、ネロ艦長の小難しい講義は1分程度続けられた。

 

「まぁ単純に言えば、座標さえ判明すれば、後は

そこめがけて突き進むだけって事だ」

 

メビウスが簡単に内容を要約した。

 

「なんかよくわからねぇけど、とにかくアンジュのいる空間に行けるんだな!!」

 

「ああ。あの様子じゃZEUXIS全員ともそこに行くつもりだ。無論俺も行く。アウラの護りも永遠じゃないしな。さて、みんなはどうする?」

 

ジャスミンが頷いた。メイルライダー達は皆がそれぞれの自分の機体に乗り込んだ。そしてバイザーをかける。メビウスの質問に、行動で答えを出したわけだ

 

「聞くまでもなかったか。タスク!フェニックスとヘリオスに座標の詳細データを送れ!」

 

「分かった!」

 

フェニックスとヘリオスのモニターに座標が送られた。

 

「ナオミ!お前はアウローラを頼む!俺はアクセリオンを担当する!」

 

二人ともモニターを操作し、フェニックスは最終形態へとその姿を変えた。

 

二人とも艦の外に出る。そして赤い翼でアクセリオンを、白い翼でアウローラを包み込んだ。

 

互いのモニターにはあの文字が表示されている。

 

《Neo Maxima Over Drive System》

 

その文字の下にはヴィルキスから送られた座標が記されていた。

 

「ヴィルキス!!」

 

「フェニックス!!」

 

「時間と空間を超えろおぉぉぉぉ!!!!!」

 

その叫びと共に、次の瞬間にはその場からアウローラとアクセリオンは姿を消した。

 

「頼みましたよ。皆さん・・・」

 

それを見届けると、アウラもその場から姿を消した。

 





アニメでは真実のアルゼナルに行ったのはタスクとサラマンディーネとヒルダとサリアでしたが、どうせなら全員で殴り込みに行った方が面白いと思い、艦ごと真実のアルゼナルへと行きました。

まぁ人は多いに越した事はないでしょうし。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。