クロスアンジュ ノーマの少女達と一人の少年が出会った   作:クロスボーンズ

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遂に第2章に突入しました。

そしてお気に入りも10人を迎えました!

今回は会話パートが多いです。

だんだん表現の仕方が難しくなってきた。
特にR-18スレスレの表現はマジで悩む。

それでは、本編行ってみましょうか!




第2章 少年と少女達の戦い
第9話 ようこそ 死の第一中隊へ


「マナの光、それは人類に与えられた幸福の光でした。マナの光により、世界から争いはなくなり、人々は平和を築き上げてきました。しかしそんな中、この平和を脅かす存在が現れました。ドラゴンです。ドラゴンは次元の壁を超えて、この世界に侵攻してきます。

それらから世界を私達ノーマが守っているのです。それが人間として出来損なった私達ノーマの唯一許された生き方です」

 

「ここアルゼナルではマナの光を持たないノーマたちを教育し、世界の役に立てるように育成します。いいですね?」

 

「イエス!マム!」

 

幼年部の子供達が元気よく返事をした。

 

「2人とも、内容を聞いてどうだった」

 

そう言いながらジル司令はこちらに近づいてきた。

その後ろにはエマ監察官もいた。

 

「悲しいな」

 

メビウスはそう答えた。

 

「俺はそのマナというのがどのようなものかはわかりません。ですけど、生まれた時に、それらが使えないだけでこんな事を、ましてや人間ですらないなんて・・・。マナの光がなくても、それを認めて、受け入れて共存するってできないんですか?」

 

「当たり前でしょ!」

 

エマ監察官が怒ったように言ってきた。

 

「いいですか!ノーマというのは!」

 

「落ち着いてください。エマ監察官。お前の意見も最もだ。だけど結局のところ、ノーマが差別される理由は」

 

ジル司令は一呼吸置くと言った。

 

「ノーマがノーマだからなんだよ」

 

「・・・とても悲しい理由ですね」

 

メビウスはそう答えた。

 

「そうだな。さてアンジュ、そっちはわかったか?」

 

ジルはアンジュの方を向いて問いかける。

 

「もうすぐ・・・ミスルギ皇国から解放命令が届く・・・はずです」

 

乾いた声で絞り出した一言がそれだったら。

 

その言葉をジル司令は無視する。

 

「現時刻でアンジュ並びにメビウスの教育課程は終了。本日付で第一中隊へと両名を配属する」

 

「第一中隊へ!?」

 

エマ監察官が驚いたように言ってきた。

 

「両者ともにですか!?」

 

「確か今日はもう一人配属が決まってたはずだな。そいつも含めて、こいつらはゾーラに預ける」

 

「さて、監察官殿。そちらは頼みますよ」

 

そういうとアンジュの手を引っ張ってジル司令は部屋を後にした。

 

 

 

 

アンジュとジルが部屋を出る少し前。

 

双眼鏡を手に、今度入ってくる獲物をゾーラは下見していた。

 

「あれが噂の皇女殿下か・・・いいねぇ、やんごとなき御方の穢れを知らない躰。甘くて美味しそうじゃないか」

 

そういうとゾーラは隣にいたヒルダの胸を揉んだ。

 

「あっ・・・!」

 

ヒルダの口から甘い声が漏れる。

 

「新しく入った娘なら誰でもいいんでしょ・・・」

 

ヒルダがそう言うとその隣にいたロザリーとクリスも頷いた。

 

「なんだ〜〜?妬いてるのかぁ?可愛いなぁお前達は!」

 

「隊長!スキンシップは程々に、新兵から揉み方が痛いと苦情が出ています!」

 

「はいはい、気を付けますよ〜サリア副長〜」

 

サリアの注意も彼女は軽く受け流した。

 

「サリアちゃん。ちょっと借りるわね。」

 

そう言うとエルシャはサリアの手元から資料を取った。

 

「ココちゃん、ミランダちゃん、この3人が新たに入る子よ。仲良くしてあげてねぇ」

 

「はっはい!」

 

二人は元気よく返事をした。

 

「ねぇねぇサリア、クイズ!」

 

ヴィヴィアンがそう言いながらサリアに近づいてきた。

 

「誰が一番最初に死ぬかな?」

 

「ええ!?」

 

ココとミランダが驚く。

 

「死なないように教育するのが私たちの役目でしょうがぁ!」

 

そう言いながらサリアはヴィヴィアンの頭をグリグリした。

 

「痛い痛い!死ぬ!死ぬって!」

 

そのやり取りを見ながらゾーラは聞いてきた。

 

「ちなみにサリア、新兵は後一人いたよな。そいつはまだか?」

 

「その新兵でしたら、現在ジル司令からの命令で別の用事に当たっているはずです。おそらくあれの解決策でしょう」

 

「そうか、それじゃついでに聞く。あれはなんだ」

 

そう言うとゾーラ隊長はメビウスを指差した。

 

「彼はメビウスです。昨日のドラゴン撃破ポイントにいたパラメイルのパイロットで。世界初の男のノーマです」

 

「違うそうじゃない。そいつの今の状況を聞いているんだ。なぜああなった?」

 

「それは・・・私にもわかりません」

 

「あれいったいなんなのー?」

 

第一中隊の全員が疑問に思っていた。

 

 

 

アンジュ達が去った後の幼年部の教室。

 

「なんで私がこんなことを」

 

残されたエマ監察官が愚痴っていた。

 

「あなたがこうしたんでしょうが」

 

俺は愚痴ってるエマ監察官に毒づいた。

 

「貴方が覗きなんてするからでしょ!」

「悲鳴が聞こえたんで駆けつけただけですよ!」

「もういい!こっちです!来なさい!」

 

そう言われて、俺はエマ監察官に椅子の背もたれを引きずられながら部屋を後にした。

 

「んで、これはいつ外されるんですかねぇ」

 

そう言いながら俺は鎖をジャラジャラさせた。エマ監察官はそれには答えなかった。

 

俺は今鎖で拘束されている。なぜこうなったかと言うと昨日の夜に遡る。悪い夢を見たんで少し歩いてたんだ。

そしたら悲鳴が聞こえたんで取り調べ室に駆け込むと、まぁその、あれだ。色々あったんだよ。

その時、俺はエマ監察官によって拘束されたんだが。慌てて拘束したせいか、鎖が解けなくなってしまった。

それで今に至るわけだ。どうやら鎖相手にに悪戦苦闘しているらしく、解けないまま、ここにつれてこられたってわけだ。

 

そうやって引きずられてゆく。しばらくすると、目的の場所に辿り着いたのか、エマ監察官の足が止まった。

 

「ここで待機していなさい!後はどうにかなるでしょう!」

 

そう言うとエマ監察官はどこかへと駆け足で去っていった。

 

(逃げたな)

 

メビウスは心の中でそう思った。

 

 

 

 

 

 

 

「ようこそ。死の第一中隊へ。隊長のゾーラだ」

 

結局鎖は解けず、今俺はアンジュの隣で、椅子に縛られた状況で話を聞いていた。因みにアンジュは黙って下を向いていた。

 

「おいっ。本当に男だぞ」「ノーマは女性しかならないんじなかったの?」」

 

相手側は多少ざわついていた。

 

「お前。自己紹介をしな」

 

ゾーラ隊長はメビウスを指差した。

 

「あーっ。今日からここで世話になるメビウスだ。ドラゴンとの戦いはまだ実戦を一回しか経験していない。先輩達の足を引っ張らないように努力していく。今後よろしく頼む」

 

今後のことも考えてか、多少砕けた雰囲気を出した方が後々トラブルとかにはなりにくいたら考え、砕けた雰囲気を出した。

 

「ねぇねぇねぇ!なんで鎖で縛られてるの!?」

 

場の空気を壊すかの様にヴィヴィアンがメビウスに尋ねてきた。

 

内心では皆んなそれが気になっていたのか、ヴィヴィアンの行動を誰も止めようとせず、皆心では感謝していた。

 

「まぁそのあれだ。色々あったんだよ、昨日な」

 

「その色々が聞きたーい!」

 

ヴィヴィアンは尚も食いついてくる。

 

「まぁいいじゃないか。どうせ隠す理由があるならわざわざそんな格好で来ないだろ?」

 

ゾーラ隊長がそう言ってきた。

 

「来たんじゃなくて連れてこられたが正しいんですけど。まぁたしかにな。一言で言うと。見ちゃいけないものを見てしまった罰ってところかな?」

 

「なにを見たの!?」

 

ヴィヴィアンがまた食いついた。

 

「なぁ・・・本当に言わなきゃダメか?」

 

「ここまできたんだ。今更隠すなんてやめてくれよ」

 

ロザリーがそう言う。

 

「・・・拘束された全裸の女体」

 

「はっはっは!それでそうなったのか。そりゃ災難だったな」

 

ゾーラ隊長が爆笑しながら答えた。

 

「よかったよ。話のわかる人がいて。エマ監察官なんてプンプンに怒ってたからな」

 

「まぁいい、そろそろ最後の新入りが解決策を持ってくるはずだ」

 

「解決策?」

 

 

「すいません!遅れました!」

 

声がした。椅子を180度回して振り向いてみると、そこには見たことのない少女がいた。見た目を言うなら濃いピンク色の髪をした癖っ毛少女といったところだ。

 

手には何か鋸の進化系と言えるものを持っていた。

 

「チェーンカッターを持ってきました!」

 

「ご苦労。それが必要な奴はわかるだろう。早いとこ鎖を解いてやれ」

 

「イエス・マム!」

 

そう言うと少女は後ろに回り込んだ。後ろから物騒な音が聞こえ始めた。

 

(なにしてるかわからないって結構怖いもんだな)

 

しばらくすると拘束が緩んだのを感じた。鎖が切れたのだ。

 

「鎖は切れました!」

 

「おう。ありがとうな」

 

俺は立って彼女に礼をした。

 

「君?もしかしてあの時の?」

 

「さてと、それじゃナオミ、自己紹介しな」

 

「あっはい。ナオミです。本日付で第一中隊に来ました。今後よろしくお願いします」

 

そう言うとナオミは俺の左隣に来て、頭を下げた。

 

「そしてあんた、そろそろだんまりはやめて名前くらい話したらどうだい?」

 

ゾーラ隊長がアンジュに話を振る。

 

しかしアンジュは答えない。

 

「まぁいい、後で紹介するって流れでいいだろう。サリア、先に説明してやりな」

 

「イエス・マム」

 

「こちらから突撃兵のヴィヴィアンとヒルダ。軽砲兵のロザリーと重砲兵のクリス・・・」

 

「これ全部・・・ノーマなんですか」

 

右隣で黙ってたアンジュが口を開いた。

 

その一言に場にその場が凍りつく。

 

「これ・・・って?」 「私らはモノ扱いか」 「このアマ」

 

(一悶着あるなこりゃあ)

 

半ば確信めいたものを感じた。左隣を見てみるとナオミもオロオロしていた。

 

「そうだよー!」

 

そんな中、元気よくヴィヴィアンが切り出す。

 

「みんなアンジュやメビウスやナオミと同じノーマだよ!仲良くしていこーよー!」

 

「よろしく頼むぜ。ヴィヴィアン」

 

「よっよろしくお願いします」

 

メビウスはそれに返事をした。ナオミもそれにつられて返事をした。

 

しかしアンジュは頑なにそれを否定する。

 

「わっ私は違います!私はミスルギ皇国!第一皇女!アンジュリーゼ斑鳩ミスルギです!断じてノーマなどではありません!」

 

「でも使えないんでしょ?マナ」

 

ヴィヴィアンの言葉にアンジュは狼狽える。

 

「こっここはマナの光が届かないだけです!」

 

(嫌々、昨日エマ監察官がマナ使ってたろ。その言い訳は苦しすぎるだろ)

 

メビウスは内心では呆れ返っていた。

 

「あーっはっはっは!ったく司令め。とんでもないやつを回してきたぞ。状況認識もできてない不良品が紛れてるじゃないか」

 

我慢できなくなったのか、ゾーラ隊長が大声で笑い始めた。

 

「不良品が上からエラそーにほざいてるのか」

 

「痛すぎ」

 

「あのっ。そろそろ話を進めませんか?」

 

状況に耐えられなくなったのか、ナオミが提案する。

 

しかしアンジュは止まない。

 

「ふっ不良品はあなたたちの・・・」

 

次の瞬間、ヒルダの足払いがアンジュを直撃した。バランスを崩してアンジュは転倒した。

 

「身の程をわきまえな!!イタ姫様!!」

 

「まぁまぁそろそろやめましょうよ」

 

場を持ち直すために、エルシャが割って入る。

 

「ああっ!?こう言う勘違い女は最初の内にシメとくべきなんだよ!」

 

「・・・ゾーラ隊長。これ以上は不毛だと思うんですけど」

 

見るに見かねたサリアがゾーラ隊長に進言する。

 

「そうだな。よし!色々と教えてやれ!同じノーマ同士仲良くな!」

 

ゾーラの一言に、アンジュは悔しく思いながら立ち上がる。

 

「それでは訓練を始める!ロザリー!クリス!エルシャ!あんたらは一緒に来な!遠距離砲撃戦のパターンを試す!!

サリアとヒルダとヴィヴィアンは新兵の訓練だ!しっかりやんな!

それじゃ各自持ち場につけ!」

 

「イエス・マム!」

 

「ヴィヴィアンはココ、ヒルダはミランダをお願い。あなたたちは私と来なさい。」

 

「イエス・マム!」

 

そう言われると、3人はサリアの後ろを歩いた。

 

少しして、アンジュが来てないことに気がついた。

 

「おい、アンジュ?どうした?」

 

疑問に思ってメビウスは聞いてみた。

 

「私は・・・アンジュリーゼ。何人たりとも私に命令をすることなど出来ません!」

 

次の瞬間、アンジュの喉元にサリアのナイフが当てられた。

 

「自己紹介がまだだったわね。私は副長のサリア。ここでは上官の命令は絶対。いいわね?」

 

流石に命の危険を感じたのか、アンジュは頷いた。

 

「まぁまぁ二人ともその辺にしとけよ。同じ隊のメンバー同士今後仲良くしていくべきだろ」

 

するとサリアはメビウスにもナイフを向けてきた。

 

「・・・なんの真似だよ?」

 

「はっきり言う。私はまだあなたの事を信用してないから」

 

「それは俺が男のノーマだからか?それとも俺がシンギュラーから落ちてきたからか?」

 

「どっちもよ」

 

 

少しの間沈黙が続く。

 

 

 

「・・・俺は別に揉め事をしたいわけじゃない。でも二つだけ教えてやるよ。

俺の記憶の中に残された自分についてだ。

まず一つ。俺の嫌いなもの。それは力や立場を振りかざすやつ。そして仲間になるやつを仲間と思わないやつだ」

 

「そしてもう一つ。足りない信頼は実力で勝ち取る。それが俺の主義だ」

 

「・・・その度胸だけは認めるわ」

 

そういってサリアはナイフをしまった。

 

「取り乱したわね。3人とも付いてきて」

 

「イエス・マム」

 

そう言うと、メビウスとナオミ、そしてアンジュは後ろへとついていった。

 




久しぶりにナオミを出せました。

メビウスは第一中隊のメンバーには砕けた雰囲気で接していきます。

正直この辺りは原作をなぞる風です。
原作にいないキャラが2人いるので、いかにこの2人でオリジナル展開を作っていくかが重要ですね。

しばらく経ったらキャラ辞典でも作ろうかな。
機体とかキャラの性格など色々掲載したいな。
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