ログ・ホライズン ~落ちた浮遊城アインクラッド~ 作:マスカルウィン
んでもって、領主会議編に突入。
初心者側の合宿はある程度領主会議が終わったら書いていく予定です。
流石に毎回別々の話を投稿するより、一気に片方終わらしたほうがいいかなぁ? と思ってです。
「なーんだろうな、キリトお前……」
「なんだよ、ミチタカさん」
「馬乗り慣れてるな、アインクラッドにも馬がいるのか?」
「ん、いるな結構コツいるんだけどな乗れたら結構楽しい」
「ほー、いつかは行ってみたいな、その浮遊城ってやつに」
「多分、近くない未来に叶えられますよそれ」
「ん、そうか楽しみにしておくぞ?」
「勿論、その時は歓迎させて頂きます」
馬車を走らせながらそのような話をする。
敵も出ず、平和なものだ。
これからの事を考えると、非常に胃が痛くなるが……
「そういえば、キリト君のお連れの方々はどの辺りで合流予定なのかな?」
「エターナルアイスの古宮廷の手前の海岸辺り……らしいんですけど大陸が見えたらドラゴンに乗って、俺達の事探すらしいです」
「ほぅ……了解した」
「多分……直ぐに見つかるとは思いますけど」
現実世界の恐らく高速道路跡地を進んでいくと、あちら此方に車だと思わしき物体がそこら中に放置されている。
休憩時間に一度調べてみたが、凄い年月が過ぎてるぐらいしかわからなかった。
昔はこれ使えたのだろうか?
シロエ達に車の事を聞くと、ゲームだった頃にも車らしき残骸は存在したという答えだった。
このゲームの設定はわからないが――、昔はこの世界には高度な文明が存在した……という事なのだろうか?
「さて、もう少しでエターナルアイスに到着するわけだが、キリト君のお連れから連絡は?」
「無い……ですね。時間がかかってるのかもしれません」
「先に古宮廷に入ってもいいのだが――」
「クラスティさん、その心配は無いようだぜ、後キリトから一歩下がったほうがいい」
クラスティは俺の後ろを上方を見た後、眼鏡をスチャとしてから一歩下がった。
俺は不思議そうな顔をして後ろを振り向くと、アスナが剣を輝かせながら突っ込んできていたのを、スローモーションで確認した後吹っ飛ばされた。
「キリトくーーーーーーん!」
「ゴハッ」
一撃でHPが半分以上吹き飛ばされたのは、本当に久しぶりだ。
「えー……と改めて紹介する。 アインクラッドの攻略組みギルドの一つ血盟騎士団団長アスナ、シルフの領主……リーダーのサクヤ、そして商人のエギルだ」
「はじめまして、円卓会議リーダーのクラスティと申します、以後お見知りおきを……そして」
「同じく円卓会議の一人で、生産系ギルド海洋機構の総支配人ミチタカ」
「はじめまして、円卓会議所属、記録の地平線のシロエと言います」
「血盟騎士団団長を勤めさせていただいています、アスナといいます。 キリト君がお世話になりました」
「いやいや、彼は非常に私達に情報を頂いたので、こちらとしても助かりました」
「しかし、でもなぁ、彼女持ちかぁ……、んでもってシノンちゃんもキリトには興味ありそうなそぶりだったんだろ? キリトお前どんだけたらしなんだよ」
「たらっ……いや待て、俺の彼女はアスナだけなんだが」
「いや、垂らしだろキリトは」
「そうじゃな、垂らしだな、私の胸も触ってたぐらいだしな」
ぷるんとサクヤは胸を揺らすと、アスナの顔が笑顔に変わる。
その瞬間一番最初にその場所から逃げたのはミチタカ、次にシロエ、最後ににこやかにゆっくりとクラスティが離れていく。
「その事、私、初耳なんだけどキリト君?」
「ご、誤解だそもそも押し付けたのはサクヤさんと、アリシャじゃないか!」
「へー……アリシャさんにも押し付けられたんだ?」
「しまっ」
「すいません、円卓会議の皆さんちょーっとだけキリト君と話させてもらってもいいですか?」
そのにこやかな笑顔に、クラスティは笑顔で頷いて、シロエとミチタカはそっぽを向いていた。
「あれは、怖い」
「おう、あれは怖いな」
「いやぁ、楽しそうな方ですね」
なお、終始クラスティは楽しそうに笑っていた。
「さて、アインクラッド側の皆さんも集合して、にこやかな団欒を過ごされたとは思いますが、領主会議まで時間が無いので聞いていただきたい事があります」
「はい。なんでしょうか」
「まず第一に守ってほしい事があります、アインクラッドの事は絶対に公言しない事、向こうから問い詰められた場合は公表しても構いません、ですが基本的に秘密にして欲しいのです」
「わかりました。 次に何かありますか?」
「自由都市同盟には参加しないでいただきたい。 しかしこれはお願いです」
「――何故ですか?」
「簡単なお話です、冒険者と同等の力を持つ皆さん。そうですね<プレイヤー>と呼びましょうか、その人たちが大地人と手を組んで、冒険者を攻撃する可能性が出て来るからです」
「俺達が戦争すると?」
「そこまでは言いませんが……あくまで可能性の問題です」
「――サクヤさん?」
「わかっている。 その条件了解した。 しかし見返りが欲しい」
「見返りですか?」
「こっちがお願いを聞いているのだ、流石に報酬ぐらい欲してもよかろう?」
「……わかりました、それでなんですか?」
「まずは相互に連絡船を走らせ、貿易活動だろ? アインクラッドだけじゃできることに限りがあるからな、まぁそれでもアインクラッドは広いから殆どの事は出来るんだが」
「えぇ、今キリト君が言った事、行きたい人はアインクラッドにいけるようにします、そしてその逆も、これが一つ目のお願いです」
「一つ目? アインクラッドの事を公表しないという事の見返りですね、僕達からしても、そういう交流は随時やっていくべきと思っているので、歓迎します。 そしてもう一つは?」
「決まっています」
その時点でクラスティは一歩下がったのを俺は見逃さなかった。 俺も慌ててクラスティの後ろに隠れるが、クラスティににこやかに避けられる。
「キリト君がこっちに来て、女の子に手を出していなかったか教えて欲しいです!」
「「…………」」
「愛されてるなぁ? 羨ましい限りだぜキリト」
「いやぁ、まさかそんな事を見返りに要求するとは――」
「シロエさんは最初に出会ったプレイヤーと聞いています! だから色々教えてくださいね?」
「教えてくださいって言われても――キリトはそんな女の子に手を出してるようには見えなかったけどなぁ」
「いーえ! だってキリト君なんですよ! 何か手を出している女の子がいるはずなんです!」
「――ねぇキリトいつも女の子に手を出しまくってるの?」
「そんな事するわけ無いよ……」
とりあえず、色々あったが話は纏まったので、宮廷に向かおうとすると首根っこを掴まれる。
何をするんだと言おうと振り向くと、アスナが笑顔で純白の服を俺に渡そうとしていた。
「えーとアスナさんそれは?」
「血盟騎士団の制服」
「もしかしてあれですか?」
「あれです」
「……いやまぁ、シロエにスーツ貰ってるからそれじゃダメですかねアスナさん」
笑顔で此方に制服を持ったまま固まっている。
後ろを見ると、エギルとサクヤはやれやれといった風に血盟騎士団風の純白のスーツっぽいのを着こなしていた。
ていうかエギル断れよ! お前の容姿じゃ白スーツは似合わないだろ!
数秒悩んだが、結局断る理由が思いつかず、その制服を受け取ろうとする。
「アインクラッドの皆さんは申し訳ないんですが……此方の制服に合わせていただけると嬉しいです。 なにせ相手には一緒の所属のメンバーと思わせたいので」
「むー」
いやそんな顔されても、そもそも別々の制服を着るという選択肢はなかっただなと助け舟を出してくれたクラスティに感謝する。
エギルはさも嬉しそうにミチタカから頂いた制服に早速着替えていた。
俺もあらかじめ貰っていた制服に着替えると、アスナが嬉しそうな悲しそうな複雑な顔をしている。
「ど、どうしたんだよアスナ」
そんなにこの服装似合ってなかったか?
「むー、なんとなく似合ってるのが悔しい。 やっぱりキリト君には濃い色の服の方が似合ってるのかなぁ……」
「俺はそんな純白の服装、あんまり着たくないんだけどな……」
そして久しぶりにセルジアット公爵に会った俺は、軽く会釈をする。
向こうが気づいたか、気づいてないかはわからないが――まぁ俺がここにいることはわかっているだろう。
さてと、これからどうするか……
まず第一の目標として、アキバの街と大地人の人たちの協力関係にする。
ただし、協力関係であって、自由都市同盟には入れない事、じゃないとアインクラッドの事を内緒にする事ができないからな。
次に――、ヒースクリフいや、茅場の動向を探る事だ。
とりあえずこれが今後の目標であるが、『キリト』が教えてくれた、アインクラッドとこの世界の関係もできるだけ調べたいんだがそれはまぁ、後ででも大丈夫だろう。
「キリト君のスーツ姿……いいなぁ」
「アスナのドレスも似合ってるよ」
「そ、そぅ? ありがとうキリト君」
「やっぱりアスナは白とか赤のイメージがあるのかな? そういう系列の色のドレスが似合うんだろうな」
「そうだな、よく似合ってるぞアスナ」
「サクヤさんも素敵ですね。 ……けどちょっと胸強調しすぎじゃないですか?」
「使える武器は使っていく主義だからな」
「サ……いやなんでもないです」
ここでサクヤさんも似合っていますね、素敵ですね的な発言をしたら間違いなく地雷だったろう。
深呼吸をして、アスナにわからないほうにサクヤさんに手でグッドと伝える。
するとサクヤさんは、笑顔で返してくれた。
ふぅ……これが正解だろう。
「で、なんでサクヤさんに素敵って言わないの?」
「ちょっ!? 言ったらアスナ怒るだろ!」
「こういう場所だから、それぐらいわきまえてます!」
「……理不尽だ……」
「なぁエギルさん、二人はいつもあんな調子ですか?」
「ん、そうだなミチタカさんあれに周りに女の子がマシマシなのがいつもの常態だな」
「うへぇ……」
クラスティとセルジアット公爵の話が終わったのか、受け入れてくれたのかわからないが、
セルジアット公爵が、俺達にダンスを踊らないかと誘い始めた。
確かに心地よい音楽ではあるが――、このような場所で現実世界で普通に暮らしてた人間が、ダンスを踊れといわれても踊れないだろう。
そうこうしているうちに、シロエに白羽の矢が立ち、しぶしぶダンスをしに行った。
「他には行きませんか? そこの純白のドレスをきたお嬢さんとかは?」
「いえ、私は――」
「アスナ、一緒に踊ってくれないか? 二人なら大丈夫だと思う」
「キリト君……わかったわ任せて!」
正直なところ目立つ行動はしたくない、しかし冒険者のイメージを払拭するのにはいい場所なのは間違いない。
とはいえ――、最近やってなかったからどうだろうか、綺麗に踊れるだろうか、こんなことならもう少しキチンと練習しておくんだったな。
先に踊っているシロエのほうを見ると、ヘンリエッタさんがリードする形でなんとか形になっている。
まぁあの程度でいいのなら、アスナにあわせて踊るぐらいでいいだろう。
本来ならば、男性が女性にアドリブを伝えて踊るのが社交ダンスなのだが――、そんな作法とか気にしている程上手くはない。
アスナの動きに合わせてステップを踏み、ダンスを踊る。
激しい動きは基本的にせず、ゆったりとして動きを選択してくれるアスナにあわせる。
数分踊っていると、アスナが怒った顔で見つめてくるようになった。
まぁ大体予想は出来る、なんでこんな事が出来るのか? と言ったところだろう。
これぐらいは練習したからな、後で適当に言い訳考えないとな……
キリト「いやぁ、アスナと結婚考えてるならこれぐらいは……な」
アスナ「キリト君!!」
あえて入れなかった二つの文章。
別に入れても良かったんだけど結婚するって決まったわけじゃないですからね。
おや、後ろに誰かの気配が……
次の話は、
社交会? の後の夜のお話です。
ログ・ホライズン原作や、アニメではスキップされた部分ですが、そこでアインクラッドメンバーの会議じゃないですけど、会話を追加しようと思っています。
領主会議までの集合時間が無かったため、感動の再開を後回しにしたので、それの補填というか云々。