ログ・ホライズン ~落ちた浮遊城アインクラッド~   作:マスカルウィン

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SAOのネタバレ全開です。
WEB版なんで、小説とは無関係かもしれませんが
先に注意しておきます。

シリアスが行方不明です。
どこかに行ってしまったので、探してくれると幸いです。


第六話

 と、言うわけでシロエ達ご一行はススキノに行く事になりました。

 

「とりあえず、キリト達がワイバーンを手に入れたので、一緒に来てもらうとして、メンバーは 僕、直継、アカツキ、キリト、シノンで」

「目的は、セララという三日月同盟の女の子の救出と、ススキノからの脱出、それとキリト達の仲間の一人であるクラインの救出で、皆さんお願いします」

 

 シロエの宣言にPTメンバーは頷く。

 

「と、言っても数日は移動になると思うから、その間に連携をしっかり取れるようにしないと……キリトとシノンはどう? ここでの戦闘は?」

「どうだろうか――、モンスター相手に慣らしていくしか、基本的には俺は一緒だけど、シノンは?」

「私も、特に問題ないわね、というか覚えてないはずの技が体に染み付いている感じがするから、後は心を慣らしていくって感じかしら」

「……?」

 

 シロエとキリトは頭にはてなマークを浮かべている。

 しかし、直継とアカツキは頷いていた。

 

「こうなんとなーく、体が覚えているというか、なぁちみっこ?」

「ちみっこ言うな! が言いたい事はわかる、後はそれを自分の意思で自由に出せるようになれば、戦いやすくなるぞ」

「そんなもんなのか? 体にSAOの時の動作がって……」

「キリト何言ってるの? 私はSAOに居なかったのよ?」

「あぁ、そういえばそうだったな悪い」

 

 改めて気づかされるが、シノンはGGOというゲームの住人で、ALOにはキャラクターをコンバートしてるだけなのだ。

 つまりSAOの事件の事は知っていても、SAO時代のソードスキルを完全に知っているわけではない。

 そもそも俺たち、SAO帰還者は2年もの間異世界に捕らえられていたんだ、ソードスキルが体に染み付いていて当たり前といえば、当たり前だ。

 逆に、ALOつまり今回の事件の舞台になったアインクラッドに居る大半のプレイヤーは、異世界に慣れているわけではないのだ。

 もしかしたら――、そこが俺のようなソードスキルを使う用の職業についている俺と、その職業についていない差なのかもしれない。

 

「アスナ達大丈夫かな……」

 

 

 

 アスナ達がボス攻略をする数時間ほど前

 

「ごめん! なんか勢いで言っちゃって!」

 

 アスナは巻き込んだ仲間に謝っていた。

 

「気にしてないですよアスナさん、皆一緒のギルドって結構楽しみだったので、頑張りますよー」

 

 シリカがそういうと、横に飛んでいたピナも同意するかのように声を上げる。

 比較的にソードアート・オンラインに閉じ込められた経験がある人たちは、どちらかというと落ち着いているというか、そんなに慌てている様子は無い。

 

「何簡単に受け入れてるんですか! ログアウトできないんですよ!? この場合はやっぱり助けが来るのを待つ方が……」

「まぁ、リーファちゃんのいう事もわかるんだけどね、私たちはそれで、助けが来なかった事を知っているから」

「それはっ……」

 

 それを言われたら、リーファは何も言い返せない、そもそもこの人たちも心のどこかで怖がっているのを、無理やり奮いたたせてるのかも知れない。

 それに、SAOの時はキリトの――お兄ちゃんの活躍で脱出できたと聞いている。

 

「まぁ――100層まで続いてるかもわからないし、上に登った所で脱出できないかもしれないけどね」

 

 アスナが苦笑しながら言うと、エギルが首を捻る。

 

「だな、俺達の翅は使えないし、周りは完全に海ばっかり、船を作ろうと思っても俺たちの記憶の限りでは、製作アイテムに船は無い、無論飛行機も」

「クジラさんなら、いたんですけどねー」

「そういえば、そだったな」

 

 ユイの言葉に、エギルは笑顔で答える。

 するとクリスハイトは、そのユイに向かって質問した。

 

「ユイちゃんだったかな? この状況どう思う?」

「貴方の意見を先に聞きたいです、仮想科の菊岡さん」

 

 笑いあってた仲間達の表情は固まる、同時にアスナは少し頭を抱えていた。

 

「菊岡――ってあんた死んだんじゃ、いや殉職って言葉だったかしら?」

「えぇ、ニュースではそう聞いたんですが」

 

 クリスハイト……菊岡はやれやれといった風に肩をすくめる。

 

「その件に関しては、とりあえず放置でお願いするよ皆さん、不本意かもしれないけどね?」

「……」

 

 アリスが特にクリスハイトに対して睨み付けるような視線を向ける。

 が、クリスハイト自体はあまり気にしていないようだ。

 

「とりあえず、このアバターを使用している時はその名前で呼ばないことわかった?」

「まぁ、わかったわ、納得はしてないけど」

 

 リーファが不満そうな声をあげながら、了承するとそれに仲間達は同意し、頷いた。

 

「あの会議では、ああ言ったけど、可能性は結構あるんだよね?」

「と言うと?」

「確かに、現状カーディナルが保持していないサーバーでVRMMOは基本的に存在しないと個人的には思ってる、けどまぁ世界は広いから、新しいVRMMOが開発されててもおかしくないよね?」

 

 ――言われてみればそうだ、世界の種子なるVRMMOキットで私たちの世界では手軽にVRMMOを作る事が出来る、しかしそれを使わずにVRMMOを開発する事だって不可能ではない。

 

「とはいえ、茅場先生以外にそんな真似が出来るとは思わないから、可能性としては低いね? もう一つの可能性なんだけど――アリス君なら気づいているよね?」

「気づくとは、違う気がするが――」

 

 その言葉にアリスは難しい顔をする。

 

「アンダーグラウンドに近い感じがする、けどお前達が居る世界と同じ感じもする」

「???」

 

 アリスの言葉に一同はてなマークを浮かべる。

 

「それがもう一つの可能性じゃないかなと、僕は考えるんだけどね。 つまりこの世界がネットの世界と現実世界が融合した異世界……とかね?」

「なにその安っぽいSF小説みたいな――」

「あくまで可能性の話だよ、とりあえず今は情報が少なすぎてなんともいえないし、早めにもともとこの世界の住人だった<<冒険者>>だっけ? その人たちの話を聞きたいものだね」

 

 結局はそこに行き着いてしまう、現状は情報が少なすぎて判断が付かない。

 ここで茅場先生みたいに、チュートリアルを発表してくれればわかりやすいのだが、それもない。

 つまり、「これが人災の場合だと、何の目的て私たちをこの世界に連れてきたのかわからない」

 人の手によって、この出来事が起こされた場合、閉じ込められた人間がなんらかのアクションを起こす人物だと推測される。

 すなわち、私たちが以前にキリト君を捕らえたのにも何らかの理由があった。

 茅場先生が、1万人ものプレイヤーを捕らえたのにも理由があったはずだ。

 だがしかし――この状況をした者が存在するなら、それの理由はなんだ?

 

「人災ならば――」

「え?」

「人災ならば説明が付かない、この世界をただ作り出したかっただけと言われたらそれまでだが、天災ならば、台風や地震と一緒ならば納得が付く」

「天災って……この状況が自然災害と一緒だと?」

「わからない、やはり情報が少ないんだ、それを探すためにも上か下どちらかに行くしかないだろうな」

 

自然災害か……、もしかしたら我々が住んでいた世界の自然災害ではなく、この世界の自然災害で私たちが呼ばれたのかもしれないな。

あくまで、可能性の一つだが。

「とにかく、このままじっとしても助けがくる可能性が少ないって事ですよね?」

「そうだな、私がこれでも国の重要ではないが――そういう人物なのでね、助けが来ているのならば間違いなくここに存在して無いだろう」

「つまり、クリスハイトがログアウト出来るようになるまでは、ここでなんとかしないといけないんだよね?」

「そういうことだな、まぁ悲観するなもしかしたらALO側が要したGMイベントなのかもしれないしね」

「いやぁ……さすがにその線はねぇだろ? 可能性としてはゼロではないのが、悲しいところだが」

 

 エギルの言葉に、仲間達は考え込んでしまった。

 

「とりあえず! クラインさんはキリト君とシノンちゃんに任せるとして、私たちは宣言通り上を目指すって事で!」

「あいよ、それなら早速いくか? 地図貰ってるんだろう?」

 

 エギルの言葉に、アスナが頷くとクリスハイトは嫌な顔をした。

 

「普通にボス攻略は、クエストなり、情報を収集してからと聞いたんだけど?」

「まぁ死んでもキリト君の話によると生き返るみたいですし、大丈夫でしょう」

「僕は死ぬのは嫌なんだけどなぁ……」

 

 

 

「うーん、ダンジョン部分はSAOの時と一緒?」

「なんとなーく変わっているというか、なんというかリアルになっているというか――」

「気になったところは全部言っていきましょう!」

 

 アスナがそういうと、リズベットは頷いて言葉を続けた。

 

「SAOやALOの時よりも、匂いとか石とかこうリアルになってると思わない?」

「あーわかります、花の造型とかなんかリアルなんですよね」

 

 そういわれて、エギルとクリスハイトは花に顔を近づける。

 

「俺にはわかんねぇなぁ……」

「右に同じく」

「以前にキリトさんと一緒にフローリアって街に行ったんですけど、SAOの花ってこう、枯れてる部分ってないですよね? この世界の草木って枯れてる部分があるんですよ、ほら」

「あぁ、なるほどな言われてみれば――」

 

 花を見ると、枯れている花と枯れていない花等、自然に生えている様に見える草木がある。

 

「それが何かおかしいのか? 草木は普通枯れるもんだろ?」

「現実世界ならそうですよ、でも仮想世界でわざわざ枯れてるように見せる必要性ってあります?」

 

 そうシリカがいい、クリスハイトとエギルは納得したように頷く。

 

「それもそうだね、わざわざ枯れてるテクスチャを用意するより、綺麗な風景の方が断然いい」

「だな、容量の節約にもなるし」

「ところで、シリカちゃん」

「なんですか? アスナさん」

 

 エギルはそのアスナの顔を見て、辺りを探索してくると一言言うと、アスナの様子を見たほかのプレイヤーがそれに便乗する。

 シリカはアスナに捕えられ、キリトとフローリアに言った事を恐ろしい笑顔でシリカに聞いていた。

 

 

 アリスはダンジョンの隅に咲いていた一輪の花を取り天命を見ようとウィンドウを開ける。

 花を選択肢開いた詳細情報は、花の名前とその説明文しか書かれていなかった。

 

「アンダーグラウンドだと、枯れると言ったものはなかったな、使えばその役目を終え、消滅していたからな」

「と言う事は、この世界はアンダーグラウンドではないという事か」

 

 アリスの言葉にクリスハイトはそう答えると、アリスは複雑そうな顔をしていた。

 それもそうだろう、アリスはアンダーグラウンドに帰りたいのだ、何百年経過して姿かたち人たちが変わっていたとしても、あそこはアリスの故郷なのだ。

 

 

「さてと、ボス部屋の前まで来たけど――」

「ようこそ、妖精族の皆さん、ここのボスに挑むんだね? 僕も協力させてもらってもいいかな?」

 

 アスナの声は、第三者によって止められた、アスナをはじめとするプレイヤーは驚きながら武器に手をかける。

 

「戦うつもりは無いよ、だからその武器に手にかけるのやめてくれると嬉しいんだけどね?」

 

 そう言いながら、ボス部屋のほうからゆっくりと一人の少年が歩いてきた。

 アッシュブラウンの柔らかそうな髪をしている、年は16から17辺りだろう。

 

「お前はっ!?」

 

 アリスは声を荒げながら、近寄る。

 しかし少年は苦笑いをしながら、口元に指を立て、しーっとアリスに向かって皆には見えないように言った。

 

「アリスの知り合いなの?」

「い、いやよく似てるだけで別人だったようだ――、すまない」

「どうにも、他人の空にというか、前にも同じリアクションがした人が居たよ」

 

 苦笑いをしながら、言葉を続ける。

 

「とある人から君達に協力して欲しいって頼まれたんだ、僕の名前は「ユージオ」よろしくね」

「協力して欲しいのは助かるけど――、とある人って誰なの? ユージーン将軍とか? 名前似てるし」

「僕の方がその人知らないんだけどな、まぁそのうち顔を出すと思うよ? それに皆知ってる人だし」

 

 アンダーグラウンドではない、けど何故彼がここに、それに彼は――ユージオは……

 アリスは言葉に出すことなく、心の中で必死に考える。

 

「とりあえず、君達だけじゃこの階層のボスは倒せない、というわけで僕が呼ばれたんだよね」

 

 ピクリとアスナの眉間が上がった気がした。

 

「そんなに強いの? ここのボス」

「強さだけはそこまで強くないんだけど、その扉が君達だけじゃ開かないように設定されてるんだ」

「え?」

 

 そういわれて、リズベットが扉を押そうとするが、びくともしない。

 

「あかない、ユージオだっけ? どういうこと?」

「簡単に言うと、パーティにNPCが居ないと開かない仕様」

「クエストフラグって奴? それなら街に戻ってクエストやらないと……」

「待ってリズ、さっきユージオさんは君達だけじゃ倒せないって言ったよね? もしかして君は――」

「そのとおり、僕はNPCだよ。あとユージオって普通に呼び捨てで大丈夫」

 

 その言葉にアリスを除く全員がユージオを見る、その後アリスを見て、全員が納得した。

 

「なによ」

「まぁ私たちはアリスを知ってるからね、最初は驚いたけど別に……」

「だな、ぶっちゃけNPCと俺たちとの違いは全然無いからな」

「というわけで、協力したいんだけどいいかな?」

「わかったわ、よろしくユージオ」

「こちらこそよろしく」

 

 PTメンバーにユージオの名前が確認し、リズベットが再度扉を押すとゆっくと開き始めた。

 

「お、開くようになった!」

「あー、開いちゃった、自動的にボス部屋に転送されるから、覚悟していたほうがいいよ?」

 

 ユージオが言うと、アスナ達8人は、ボス部屋の前から転送させられた。

 

「すいません……」

 

 ボス部屋にたどり着いたアスナ達の聞いた第一声は、リズベッドの謝罪の言葉だった。

 

「まぁ着ちゃった以上、頑張るしかないよね? リーダーさん?」

「ですね、皆敵の動きを注意して観察! ユイちゃんは敵の行動パターンの解析お願い! 皆勝ちましょう!」

 

 各々返事をし、戦闘が開始される。

 敵の名前は死霊の王、どう見てもアンデッド系列のボスだ。

 

「これは苦戦しそうね……」

「そう?」

 

 ユージオは軽い口調でアスナの独り言に答えると、先に一人でボスに向かって突っ込んでいく。

 

「馬鹿! 無茶よ!」

 

 アスナがユージオに対して、叫び声をあげるがその言葉ではユージオは止まらない。

 

「エンハンス・アーマメント 咲け! 青薔薇!!」

 

 ボスに近づいたユージオが、剣を地面に突き立てながら叫ぶと、ボスの足元から薄い氷の蔦が巻き付く。

 アスナ達が息を呑んでいる間に、ボスは完全に氷の蔦に絡めとられ、さらにそのHPもガンガン削られていく。

 

「8割ぐらいまでは僕でも削れるから、後はアスナさんに任せる、このボスのラストアタックボーナスはキリトに必要なはずだ」

「今なんて!? キリト君の事を知ってるの!?」

「ボス攻略が先です、アスナさん言っているうちに8割までHP下がったから後はお願いしますね?」

 

 アスナはユージオが言った台詞が気になったが、ボスが拘束されてるとはいえ、今はボス攻略中だ終わってからいくらでも話をする事は出来る。

 そう決意したアスナは皆に合図をし、一斉攻撃を開始する。

 とはいえ、身動きが取れない敵に対してたこ殴りにするという、SAOやALOにも存在しない本当に簡単な作業であったが。

 最後にアスナがレイピアを凍った死霊の王に付きたて、あっさりとボス攻略が終わった。

 

「さて、色々と聞きたいことがあるんだけどユージオ」

 

 ボスが砕けるエフェクトにまぎれながら、振り向くとそこには消えかかっているユージオの姿があった。

 

「僕も話したかったんだけど、どうにも時間切れみたい、とりあえずそのLAはキリトが欲しいものに違いないから後は――」

 

 言葉を最後まで言わずに、ユージオという少年は姿を消した。

 同時に、ボス攻略の成功のシステムアナウンスがエルダー・テイルの世界を駆け巡った。




とりあえずこの話で、アスナ視点、もといアインクラッド視点はしばらくお休みです。
キリト達がススキノでセララとクライン回収したら、チラ裏解除予定です。
あくまで予定ですが。

んでもって、ススキノで書きたかったことの一つをかけます。
故に早足で内容がないようです。
もともとから無かったんですけどね(白目

あ、ユージオは諸事情によりログ・ホライズンで言うイヅモ騎士団並それ以上の力を持っています。
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