1-1 誰得なの? この小説
「どんだけ、ハードな設定なのこれ……」
僕は戦慄した。
知らない天井だ、じゃなくって、これはゲームでは見たことあるワンシーンだ。
若人の部屋にしては、なんとも味気ない感じ。
変なポスターだ……ロケットかこれ? なんだこれ。
間違いない。タケルちゃんの部屋だった。
「うわ……どうせなら、フェイブルのほうが良かった……」
窓の外は瓦礫の山。あー目を覆いたい。
戦術機だっけ? 足しかないけど……青いのはフブキさんでしたっけ?
……あーうん、オーケイ。わかった、わかった。これは酷い。
転生させるならもっとベリーベリーイージーに暮らせる世界にしてほしかった……。
ハードだぜェ……それに、そろそろ平静を保ってるのも限界だ。
だれも興味ないと思うし本当は全部省きたいんだけど、どうしても1つだけ省けそうもないのだ。
オリ主が最初したがる混乱うんぬんの話ではないので、1つだけ許してくれ。
「なんで、僕……なのはさん(幼女)なんですか orz」
自分の首にはマジカルでリリカルな赤い宝石が1つ。「(テロリン)ハローマイマスター」とか言ってるよw
自分を着飾る聖祥のかわいらしいスカート。琴線そそられるけど、着てるのは自分だぞ。あかんて。
ぐぬぬ……因果律の神コロ樣のやつめ……まじ許すまじ。
一番楽なコースにしてくれないと、このゲームクリアできねぇじゃん! なんで、神が言ってくれないし!
これは死ぬ前にちょっと文句言いに行かねばなるまい。
1-2 横浜基地
≪ザッ、ザッ、ザッ……≫
「はーはー……横浜基地、やっと着いたぞ」
はー舐めとった。
僕は横浜基地の場所を知らなかった。僕は武ちゃんもどきであって、武ちゃんじゃない。
徒歩だった。町の広さをまるで分かっていなかった。
ゲームなら移動はブラックアウト1回だったけど、
あれはタケルちゃんだからこそできる技だったんだなー。
そしてこの地獄の坂道……きついってレベルじゃねー。
もう膝がグロッキー。兵士会う前に、はやくも人生挫折しそうだ……。
「おい、こんなところで何を……(おい、どうする子供だぞ?)」
「外出って感じじゃなさそうだが……」
「そういえば、子供が暗殺者って設定の漫画を以前みたことがある。
……だが、……ははっ。この子にそれはないな」
「バカ、そんなの分かってるさ。どこかの町から逃げてきたって所だろ」
くそぅ、死ぬほどバカにされてる……。
でも、それが分かってるなら、今すぐ手を貸して。お水ください。
つか、超かわいい幼女だぞ僕は。運動音痴なのはボディだぞ。
普通なら即座にフォロー入れるとこだろ、ここは! この世界に紳士は、おらんのかね!
あー、なのはと現代人の合成とか、復刻したモンスターファームでも、ペルソナでも、ろくなのにならんだろうな……。
「ぜーぜー……。香月博士に、連絡を……」
そんな感じで、どうにかこうにか「序」の物語くらいは始めようと思う。