2-1 言っちゃおうかな~? あ、今はやめとくか
「で、貴方が私に何の用かしら。お嬢ちゃん」
「まずはコーヒーください。話はそれからなの(キリリッ)」
ふっふっふ。
将来はさぞ容姿端麗になるであろう、育ちの良さそうな幼いお嬢さん……それが、僕!!
のろまな兵士どもは、僕と香月博士の間に、なにか言いえない関係があると邪推したのかもしれん。
なんかトントン拍子で、ここまで案内されちゃったわ。
「……もう一度言うわ。あんた何者?」
「まぁまぁ……夕呼さん。そんなカッカしないで。
そうね……僕は夕呼さんにとっての……なんだ? あ! そう、神龍! 神龍なの!!
だから、未来予知したりヒント出したりします! でも、有料です」
「……(なにコイツ)」
「そうなの。たとえば、4番目の計画のヒント欲しい? 欲しい?」
「……ッ……」
――んー、やっぱりテンプレ通り食いついてきますなー。
この時タケルちゃんと違う点は、椅子に座る夕呼さんの手元に拳銃がない。
……まあ、幼女ごときに拳銃チラつかせて話をする大人にはなりたくないわなw
だが、それゆえ僕は、心にすげーゆとりをもってお話できるわけでね。
「誰と繋がりがあるのかしら? それともあの国のメッセンジャーの方?」
「あー150億の半導体を手の平サイズ……あっと今はこの話やめとくか。
まずいもんなぁ? この話は、しちゃ(チラチラ)」
「……ッ」
「え? この話聞きたい? ……でもな~! あ、そっちの話の途中かな? 続けて、続けて?」
「……(なにこの子、すごいハラ立つわ)」
「あとで、うさちゃんにいろいろ聞いてみる?」
目をゆっくり細める夕呼さん。やべぇ気持ちいい。
テンプレ言ってるだけなのに、ここまで優位に喋れるのって、最高や!
この世の大天才を相手取り、ここまで気持ちよくなれる機会。……もう二度とないだろうなぁ。
いや!? ネタを小出しにすれば、一生寄生することも……!?
すげぇ天才!! 夢広がりまくり!!ww
「……(そこまで知ってて)アンタは何をしにきたのかしら?」
「まずはコーヒーとふかふかのベッドを用意しろ。まずは、そこからなの」
「……ッ……アンタは何の話をしにきたのかしら?」
「ふかふかのベッドのついでに可愛いうさちゃんを枕に貰うの。抱き枕は、小動物が最適なの」
「はぁ……もういいわ。好きにして(先に社の話を聞いたほうが早そうね)」
そんな感じで今日は夕呼さんが折れてくれた。ンー、キモジヂイィィー!!
最後はこんなんやってらんねーって感じで、机に突っ伏してた。
子供だからか、態度をあまり包み隠さないみたいだけど……ずいぶんわかりやすい投げ出し方だな、おい。
あーあと、当然、僕に宛てがわれたお部屋は、衛士の部屋ではないですよ。
社の部屋に近い、地下19階という隔離病棟とも言っていいような部屋が設けられました。
それと言うまでもないが、香月先生の精神は3ポイントくらい削ったと思う。
ふひひw さーせーーんww
2-2 夕呼 その後の話
「で、社。あのへんな子供から何か読み取れたかしら?」
「……わかりません。うまく読み取れないです。ぐちゃぐちゃで、リーディングできません……」
「……そう。めんどうな話ね。狂言にしては知りすぎている……。
あーもう、私はまりもじゃないのに、子守しろっての?」
社には期待していたけど、いろいろと予想外の展開ね。
リーディング出来ないってことは、あれ(バッフワイト素子)を身につけているって事なのかしら?
――ったく、無駄なことに回すリソースなんて無いってのに。
下手に期待するのも問題だけど、今の私が手詰まりだというのも事実。
なら、あれはどうにか利用せざるをえないだろう。
さて、あれは、どういう“駒”になってくれるものかしらね。