新たな仲間を……あら、葉巻?   作:上新粉

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新年初の投稿です!
今年もよろしくお願い致します〜m(_ _)m

あら、葉巻?「年を越してから慌てて前書きを変えるような鈍い方ですが本作共々どうぞよろしくお願い致しますね」

言わないでぇ、近くにならないと実感が湧かないんですよ〜。


あはっ、もっと強い敵は居ないんですか?

ふぅ、沖ノ島沖周辺を周回して深海棲艦をかれこれ150体ほど撃沈させましたがやっぱり手応えがありませんねぇ。

 

「あら、葉巻?、噴進砲の残弾が50発を切ったしそろそろ帰投するぞー」

 

「解りました、まだ暴れ足りませんが提督達に迷惑を掛ける訳にも行きませんからね」

 

それにしても……先程からずっとこちらを観察しているあの艦隊はなんでしょうか。

あんな近くに居るのはわざとでしょうか?

それとも私の索敵距離を舐めてるのですか?

 

「艦長、南西方向にいる艦隊はどうしますか?」

 

「ん、ああ。何もしてこなきゃ無視しろ。敵対行動を取ったら所属を聞きだせばいい」

 

「ならばその時は反撃しても良いんですね?」

 

「……ああ、そんときゃ存分に暴れてこい。但し使用兵装に変更はナシだ」

 

流石艦長っ!これは非常に楽しみになってきました。

 

期待に胸を膨らませながら敢えて干渉出来る速度まで落とすと、彼女達は予想通り接近して来ました。

 

そんな私の様子に艦長は少し呆れている様でしたがそんな事は知りません。

私は楽しい戦いをしたいのですっ!

 

「そこの艦娘、止まって貰おうか」

 

私を呼び止めたのは短いスカートとサラシ以外何も着ていない褐色の方でした。

 

あれが許されるなら裸でも良かったのでは?

まあ折角鳳翔さんが教えて下さったので今更着ないなんて選択はありませんが。

 

取り敢えず褐色の方の言う通りに機関停止させて用件を聞く事にしました。

 

「一日中私を追い掛けてまぁご苦労様です。それで、私に何か用ですか?」

 

「ふっ……気付いていたなら速度を落とさずにさっさと帰れば良いだろうに」

 

「いえ、貴女達が艦娘である事は解ってましたので無碍にするのも如何なものかと考えただけです」

 

それに見た所こちらの第一艦隊より練度が高そうでしたからね、ふふ……。

 

「ほう、そいつは有難いな。ならばそのまま我らの鎮守府まで来て貰えると助かるのだが?」

 

あら、もしかして私が出撃するのをずっと待っていたとか?

それはそれで悪い気はしませんが……。

 

「折角のお誘い恐縮ですが、時間が有りませんので辞退させて頂きますね」

 

「そうか、だがこちらも提督から指令が出てる以上簡単には引き下がれんのだ。無理にでも付いてきて貰うぞ」

 

んふふ、その言葉を待っていました。

 

「無理にでも……それはつまり()()()()()()()()()と言う事ですよね?」

 

「……出来れば手荒な事はしたくないがな」

 

「そうですか……上から通達が来てるか知りませんが、貴女達から売った喧嘩は海軍じゃ守ってくれませんよ?」

 

「ふっ、姫級すら退ける我が艦隊がたった一隻の戦艦に負けるとでも?」

 

姫級……話に聞いてからとても楽しみにしているんですが、残念な事に付近での出現はまだ確認出来ていないそうです。

ですがその姫級を退ける実力なら充分に楽しめそうですね?

 

「どう捉えて頂いても構いませんが、兎に角私はこれで失礼します」

 

「動くなっ!少しでも動けばお前は沈む事になるぞ!」

 

「お断りさせて頂きます」

 

「くっ!全艦砲雷戦開始、撃てぇ!」

 

交渉決裂と見るや予想通り彼女達は即座に攻撃を開始しました。

急加速でその場を離れると、直ぐに反転し最大戦速で距離を詰めていく。

 

「当たる気はありませんが……貴女達の敵対行為を確認しました。それではこちらも反撃します。さあ、お互い存分に楽しみましょう?」

 

「くそっ、なんて航行速度だ!全員私を先頭に単縦陣を組め!」

 

あははっ、陣形なんか組ませませんよ?

先ずは今使用出来る兵装では対処し辛い空母からやりますか。

姿がこちらのお二人とそっくりなので少しやりにくいですが、お二人の成長後の実力と考えれば楽しみでもあります。

 

「なっ!?発艦が間に合わない!」

 

「くっ、なんて速さなの」

 

「基本がまだまだ足りませんねっ、ウチのお二人なら今の時間で一中隊は余裕で出せますよ!」

 

加賀が番えた矢を放つより早く左腕のドリルで弓ごと粉砕し、続けざまに右腕のサーキュラーソーで加賀の腹部を切り裂く。

 

「加賀さんっ!?」

 

「うっ……ぐ……大丈夫よ、そんな事より早く距離を取って発艦を!」

 

赤城は加賀の言葉を受けて直ぐに私から距離を取ると弓を構えました。

 

「ふむ、切り替えの速さは悪くないですが……やはり姿勢が整うまでが遅いです!」

 

「一航戦を……舐めないで下さいっ!」

 

先程と同じ様に左腕のドリルが今度は赤城の弓に触れる直前に彼女は姿勢が整わないまま矢を上空へと放ちました。

 

直後、弓と飛行甲板を砕くも放たれた矢は爆撃機へと変化し機体を無理に捻らせて私へ急降下爆撃を強行してきました。

 

「おっと、防御重力場を展開してるとはいえ当たってしまうとは……これでは鳳翔さん達に申し訳がたちませんね」

 

「奴は動きを止めたぞっ。今だ!全員で撃てぇ!!」

 

「あら、仲間ごと巻き添えにする気?……まあ良いですが」

 

向かってくる砲弾を視認した後で私は赤城と加賀をそれぞれ後方に蹴り飛ばしてから、褐色肌の戦艦目掛けて突っ込んでいく。

 

「っつう……46cm砲ですか、流石の威力ですね」

 

「ははっ、霧の奴らが使っていた技術かは知らんが流石に四十六センチ砲は通る様だな?」

 

褐色肌の彼女が放った砲弾は防御重力場を越えて、私の体へ僅かな痛みを残していきました。

 

霧がどうとか言ってましたが歓喜に打ち震える私はそんな言葉気にも止めず被弾した右肩を撫でながら思わず笑みが零れてしまいました。

 

「ふふ、ふふふふふ……これはこれは、お陰様で今日は記念すべき日となりました」

 

「記念……だと?貴様は一体何を言っているのだ」

 

この世界で……いえ、あちらの世界を含めても初めての痛みという感覚ですから確りと心に刻み込んでおかなければいけませんね。

 

ですが彼女達の奮闘もここまででしょうか。

私は既に旗艦と思われる褐色肌の彼女に手が届く位置に居ますから。

流石に自分諸共なんて指示は出さないでしょう。

 

「さて、これで詰みですね。お陰様で今回の出撃は素晴らしいものとなりました。お礼として貴女達の命までは取らないであげましょう」

 

まあ、艦長は貴女達の提督を見逃すつもりは無いようですがね。

 

褐色肌の戦艦を無力化する為、その首に手を掛け力を込めていく。

 

「うぅ……ぐ……く、はは……残念だが……まだ詰んじゃいない……さ」

 

「ん?おいあら、葉巻?!両舷から魚雷だ!」

 

「おっと、読み違えましたか」

 

その直後、八十射線もの魚雷が私達を巻き込んで一斉に炸裂した。

 

「タイミングバッチリだねぇ、大井っち」

 

「私と北上さんだもの!当然だわっ!」

 

「う……ですがあの爆発では武蔵さんはもう……」

 

「武蔵さんも私達同様沈む覚悟は出来てた筈です。それより警戒は怠らないで」

 

「流石にあれだけ魚雷受けてピンピンしてたらヤバいって〜」

 

「ふふ……うふふふふふ?」

 

「……うっそ、まじ?」

 

そう……この殺意、この痛みこそが真に戦いである証明!

 

「ヨかったわぁ。ねぇ……まだ、ヤれるでしょう?さぁっ!もっと!タノしみましょう!?アハハハハッ!!」

 

127mm,406mmガトリング砲全門の外部動力を起動。

対艦ミサイル全二十四門装填完了。

クリプトンレーザーの混合ガス充填中。

荷電粒子砲及び拡散荷電粒子砲の粒子加速器を起動。

 

超兵器機関出力━━

 

「全兵装及び機関強制停止、戦闘配備を解除しろ。()()()

 

命令を受諾、戦闘配備解除します。

 

「…………すみません、艦長」

 

「久々の実戦だからな、舞い上がったんだろう。今回は不問とするが、俺が許可した兵装以外の使用は認めん。次からは気を付けろ」

 

「はい……」

 

「さて、なあお前達?これからちょっくらお前らの鎮守府まで付き合って貰うぜ。そっちの提督に用があるからよ」

 

「提督に用、ですか。断ると言ったら?」

 

「嫌なら良いぜ?お前達がやろうとしたように無理にでも来てもらうだけだからな。俺らはお前らの内の一人残して後は沈めちまったほうが楽だしなぁ?」

 

艦長はそんなに悪役がやりたいのでしょうか?

ま、慕われるのに慣れてなくて嫌われ役の方が気が楽だからとかそんな理由だとは思いますけどね。

 

「まぁ、艦長は兎も角私個人としては誘拐なんかを艦娘にやらせる様な提督に忠義を尽くす義理はないと思いますが?それに何事も命あっての物種ですし?」

 

「貴女に言われると腑に落ちませんが……確かにその通りだとおもいます」

 

「赤城さん……ええ、でもそうね。他人の足を引っ張る事に腐心するあの人のやり方はあまり気持ちの良い物では無かったわ」

 

「赤城!加賀!お前達まさか提督を裏切るつもりか!?」

 

私に首根っこを掴まれながらも防御重力場範囲内に入れていた為に差程被害の受けなかった褐色肌の戦艦もとい武蔵が赤城達に吠えていました。

 

「あたしらも加賀さん達に賛成かなぁ〜」

 

「そうね……あの男北上さんを嫌らしい視線で舐めるように見ていたもの!罰を受けて当然だわ!」

 

「そんな、ばかな!そうだ大和よ!お前なら馬鹿な事は言わんだろう!?」

 

どうやら彼女は提督に絶対の信頼を置いていた様ですが、所詮盲信的であり疑う事を知らない彼女には提督の本当の姿など見えていなかったのでしょう。

 

そんな彼女の目を覚まさせるかのように、大和と呼ばれた終始一度も口を開かなかった彼女はその重い口を開く。

 

「武蔵、艦娘が同じ仲間である艦娘を誘拐する事が本当に正しい事だと思うの?もし提督の言葉が全て正しいのならそんな盲目的な正しさ、私は要りません」

 

「そんな……ありえん……提督は……」

 

「話はまとまった様ですね。それでは灰瀬提督に報告する為に一度私達の鎮守府へ参りましょう」

 

武蔵以外の了承を得て、私は項垂れる武蔵を肩に担ぎながら鎮守府へと帰ったのでした。

 




本日の艦娘の皆さん
武蔵 大和
赤城 加賀
大井 北上

バランスは良い……のか?
ルート分岐に引っ掛かりそう。
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