新たな仲間を……あら、葉巻?   作:上新粉

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皆様長らくご無沙汰しております。
今も本作品を楽しみにされている方がいらっしゃったら申し訳ございませんが、この度これ以上続きを書けないと判断した為、現在未投稿分を全て投稿した上で未完とさせて頂きます。

作者の気分次第では続きを書くかも知れませんが可能性は低いと思います。
それでも宜しければ本編の方をどうぞ!


理不尽な扱いです……納得行きません。

あの後、鎮守府に帰って来た私は報告を終えるとそのまま自身の部屋の前で一晩正座させられていました。

 

更に理不尽な事に私の代わりに金剛さんへ連絡してくれていたらしい吹雪までもが同じ憂き目にあっていたという事です。

その事で艦長に異議を唱えましたが……

 

「当然の罰だ。お前が気にする事じゃねぇ」

 

そう言って一向に相手にしてくれませんでした。

その代わり店の修繕費や瑞鶴さん達へのお詫びの甘味代は出して下さるようですが……やっぱり納得いきません。

 

納得いきません……が、それは後にします。

それよりも今日は提督とアマテラスとの顔合わせもありますから早速向かうとしましょう。

 

 

 

 

「本日も宜しくお願い致します、提督」

 

金剛さんからの引き継ぎを滞りなく済ませた私は灰瀬提督へ挨拶を交わすと提督が思い出したように訊ねてきました。

 

「あ、そうだアラハマキさん」

 

「なんでしょうか?」

 

「昨日は海に出てない様だけど……大丈夫?」

 

「そうですね……少し動き足りない感じはしますが概ね良好です」

 

「そう?それならいいけど。無理はしなくて良いからね?」

 

「はい、有難う御座います」

 

私の我儘を聞いて頂けるだけでなく気遣って下さるとは、やはり灰瀬提督は優しい方ですね。天龍さんを含め此処の皆さんが慕うのも頷けます。

私自身も彼女の事は嫌いではありませんので艦長の指示が無くとも護る事は吝かではありません。

 

「提督、本日はアマテラスとの顔合わせもありますし早めに済ませてしまいましょう」

 

「そうね、アラハマキさんの妹さんも暖かく迎えてあげたいわね」

 

「妹……ええ、彼女も喜ぶでしょう」

 

妹ですか……未だに実感は無いのでどう接して行けば良いのか解らないのですが。

彼女の事は艦長に任せて……って訳にも行きませんよねぇ。

 

 

 

 

 

それから五時間程経った頃、吹雪からアマテラスが到着したとの一報が入りました。

 

「そうですか、でしたらこちらまで案内をお願いしますね」

 

『はいっ!解りました!』

 

「提督、アマテラスが鎮守府前に着いたそうです。吹雪にはこちらに案内するよう伝えております」

 

「ありがとう」

 

「おい、あら、葉巻?例え相手がアマテラスだとしても億が一すら起こさない様に最大限警戒しておけよ」

 

「了解致しました」

 

勿論警戒は怠りませんよ。

超兵器から人間一人を護る事がどれだけ無茶かなど想像に難くありませんから。

 

「吹雪です!アマテラスさんをお連れしました!」

 

「どうぞ」

 

提督の返答を受けて吹雪が扉を開けて部屋に入ります。

それに続いてアマテラスも入って来ました……何故か給仕服で。

 

 

【挿絵表示】

 

 

「失礼します。私、超巨大ドリル戦艦あら、葉巻?姉様の妹、アマテラスと申しますわ」

 

「貴女……その格好はどうしたんですか?」

 

「これですか?これはあの店の制服ですわ。急いでいたのでそのまま来たんですの」

 

……マスターさんの趣味でしょうか?まぁ、別に良いのですが。

 

「解りました。ではこちらが今日から貴女の上官となる灰瀬少佐です。言っておきますが、提督に下手な事をすればタダじゃおきませんからね?」

 

「えと、私が柱島泊地第四鎮守府の提督をやってる灰瀬瑠花よ。これから宜しくねアマテラスさん?」

 

「……ふぅん、貴女がねぇ?」

 

「……っ!」

 

アマテラスが提督の顔を一瞥したその時、私のセンサーがけたたましく警報を鳴らしました。

 

「アラハマキさんっ!?」

 

提督の静止に耳を貸さず私はすぐさま防御重力場と右腕のドリルを緊急展開し目の前の超兵器へ振り抜く。

 

しかし、彼女へ向けたはずのドリルは次の瞬間には甲高い金属音を鳴らして頭上に打ち上げられていました。

 

「マキ?姉様……い、いきなりどうしてしまわれたんですの?」

 

「何をぬけぬけと……!」

 

「おい、あら、葉巻?。警戒しろとは言ったがいきなり仕掛けろとは言ってねーぞ」

 

「で、ですが艦長……!今彼女が何かをしようと……」

 

「わ、私はマキ?姉様がいきなり艤装を展開されたので皆様に被害が行かないように必死で……その……」

 

「それは貴女がっ!艦長も今の警報を聞いてましたよね!」

 

「警報なんてそもそもなってねぇよ。俺が聞き漏らす訳ねぇだろうが」

 

え……?どうして……艦長には今のアラートが聞こえているはずですのに。

 

「で、ですがっ!もし私が動かなければ彼女は提督を殺す気でした!」

 

「姉様……私を信じて頂けていないのは承知しています。ですが、それはあんまりですわ……」

 

「なっ、そんな態度を取っても騙されませんよ!現に私のセンサーが貴女の脅威を感じ取ったんですから!」

 

「だから何も鳴ってねぇつってんだろうが。それに今の行動だけで言えば提督を危険に晒したのはお前の方だ」

 

私が……?そんな馬鹿な事有り得ません。

だって私は提督を守る為に動いたのですから。

 

「アマテラスも言ったようにもしそいつが真正面から対抗してたらその衝撃でこの部屋は持たなかった。上に力を流した事で天井に穴が空く程度ですんだがな」

 

そ……れは……確かに思慮が足りませんでした。

 

「ですが……ですが私は……っ!」

 

「……灰瀬提督、悪ぃがこの馬鹿が落ち着くまで護衛から外してやってくんねぇか?」

 

「なっ!?駄目です!今の行動については謝罪しますから!今だけは絶対に駄目なんです!」

 

超兵器が相手だと解ってる以上、既に金剛さん達がどうこう出来る範疇を超えているんですよ!

 

私は必死に抗議しました。

ですが、提督は私の意見を聞き入れてはくれませんでした。

 

「……解りました、それでは暫くアラハマキさんを警護の任から解きます。その間の出撃に関しては荒さんより申請があれば許可するわ」

 

「駄目です……危険過ぎます……」

 

「良いから大人しくしてろ。アマテラスも暫くあら、葉巻?から目を離すな、いいな?」

 

「……はいっ!お姉様のお世話はこのアマテラスにお任せ下さいませ」

 

どうして……艦長は私よりもあっちの超兵器の言う事を信じるんですか。

私はそんなに信用出来ませんか?

 

この姿だからですか?それとも私の力が足りないからですか?

 

実力を示せば私の話を聞いて下さいますか?

 

「……承知致しました。では艦長、早速ですが出撃許可を頂けますか?」

 

「今からか?いや、ちょっと待て……」

 

「良いわよ、沖ノ島沖で良いかしら?」

 

「いえ、アリューシャン列島の方まで」

 

「そこは……確かに手前まではシーレーンを確保してるから行けなくは無いけれど」

 

「わたくしも付き添うのですから問題ありませんわ」

 

「……分かったわ。何度も言うようだけれど無理はしないでね?」

 

「はい、では行きましょうか艦長」

 

「あ〜……今日は無理だ。悪ぃがアマテラスと二人で行ってきてくれ」

 

「……解りました」

 

来て下さらないんですか。

艦長が私に関心がないのは今の私が弱いから?

では奴を倒せばきっと艦長も認めて下さる筈ですよね。

 

 

「行きましょう、アマテラスさん」

 

「はいっ!姉様!」

 

私は超兵器を連れて執務室を後にしました。

 

待っていて下さいね艦長?貴方に必ずや吉報を齎してあげますから。

 

 

 

 

 

 

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