うちの新人は色々うるさい   作:リリマル

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お読みくださる皆様に出来得る限りの感謝を


まさかの!コラボ回!二連続です!!!(錯乱)

ほんまドルフロ二次創作界隈には善人しかおらんのか…



試作強化型アサルト様 作

『危険指定存在徘徊中』 https://syosetu.org/novel/190378/

より、『アイツ』が迷い込んできたようです




うちの新人は、二重にうるさい ※コラボ回

〜D10-6地区 市街地〜

 

 その日も街は至って平和であった。区画の再開発は進み、まだまだ元通りとは行かないものの、物資を積んだトラックは道を走り、マーケットで人々が行き交う様子は活気にあふれている。

 

 

 日常である。

 

 子どもたちが楽しそうに笑いながら遊び、住人たちがそれを微笑ましそうに見つめ、その横を巨躯の人型機械が闊歩し、それぞれに挨拶を交わす。

 

 

 

 あぁ素晴らしき平和な日常である。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「なぁにこれぇ……?」

 

 

 

 

 思いっきり日常に溶け込んでいた人型機械が、ガッシャガッシャと歩きながらつぶやいた。彼(仮)は表情こそないものの、この街を訪れてから実はずっと戸惑いっぱなしなのだ。

 

 今まで各地の戦場に迷い込み、四面楚歌とも言えるレベルで様々な陣営から目の敵のようにされて来た彼。

 道を歩けば角が立ち、道を外せば深みにはまるを地で行くが故、ご挨拶とばかりに弾丸を撃ち込まれるのが日常茶飯事であった。

 

 ところがなんの因果か、ふと迷い込んでしまったこの地域。ご挨拶とばかりに投げつけられたのは

 

 

 

 

「よぉ!ご苦労さん、一個持ってきな!…あれ、なんかいつもよりデカイねぇ、成長期かい? はっはっは!」

 

 

 

 

リンゴと笑顔。であった。

 

 

〜〜〜

 

 

「う〜ん…」シャクシャク

 

 りんごを咀嚼しつつ彼、『万能者』『厄災』等と呼ばれている彼は、何故か迷い込んでしまったこの街、スルーされている自分の存在。と言うよりむしろ、受け入れられていると言える現状について思考を巡らしていた。

 そして気になる単語についても、

 

 

「オート9とかマーフィって誰だろう、おかげで俺が受け入れられてるっぽいんだよな」シャクシャク

 

 と自問自答していた。なにせ、すれ違う住人たちが自分のことを見るなり、

 

 

「おはよっすオート9さ…なんか遠近感が、え、別人?」

 

「あれマーフィ、体新しくしたの?人違い?あっはっは、じゃあ親戚か何かかい?」

 

「ロボットさんいつもよりでっかい!(ペシペシ」

 

 

 等とほぼ全員好意的に対応してくれ、共通して誰かと勘違いしたようなことを言っていたからだ。少なからず悪いやつではないのだろうとは思いつつ。

 しかも何故かちょこちょこ食べ物を渡された。どういったイメージなのか、とりあえず人も街もなんとも穏やかで優しいのである。

 

「…良い街だなぁ、このままここに住んじゃおうかな」シャクシャク

(※やめて頂きたい)

 

 昨今どうにもバタバタとしていて、感じることのできなかったゆったりした時間。まさか何気なく迷い込んだ土地でこんな気持ちになるとは。

 彼は商店が居並ぶ場所で、駐車場の横にある休憩スペースのようなところを見つけベンチに腰掛けると、貰った食べ物をバックパックにしまいつつぽんやりと過ごしていた。

 

 すぐ近くの駐車場に黒い車が停車する。赤と青のパトランプを付けた、古風なアメリカンパトロールカーといった風体だ。

 

「渋い…まじで何なんだこの街」シャクシャク ゴックン

 

 そこから降りてきたのは、関節のモーター音を響かせ颯爽とした立ち居振る舞いのメタリックボディ。

 ゆっくりとした動きで左右を見渡すと、彼と目が合い静止する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ケイン。」

(※違う)

 

「え、ジャスピ○ン?」

(※違いますがグッドチョイスです。)

 

 

 

 

〜〜〜

 

 

 

 

「まったくもう!」

 

 人混みを誰かを探しながら駆けぬける人物に、すれ違う人々は苦笑いをしつつ邪魔にならないよう道をあける。

 すでに公認になりつつある『D10-6基地の保護者』こと、 ウェルロッド MkⅡ だ。

 パトロール後の集合地点に、いつまで立っても現れないオート9を探し、彼がよく休憩(さぼり)している場所を虱潰しに探しているところだった。

 

「今日という今日は許しません。早く見つけてお説教しなければ、何かあったときに大変なことになるでしょうまったく!」

 

 そうボヤキつつ、次の目標へ足をすすめる。たしか次の角を曲がった先に、オート9行きつけのマフィン店があったはず。そこまで把握しているとはさすがおか

 

「誰がオカンか!(# ゚Д゚)」

(※ごめんなさい)

 

 そう何者かに怒りをぶつけつつ、ウェルロッドはいかり肩で角を曲がる。

 

 

 

 

 

 

「それで俺は言ってやったわけだ。「道徳の時間だ!」ってな」

モグモグモグモグ

 

「なるほど。興味深い。」

もぐもぐもぐもぐ

 

ズザザザザーーッ!!

 

 

 

 

 

 ウェルロッドMkⅡコケる。

 

 それはもう盛大にヘッドスライディングである。暗殺や隠密行動に長けている彼女が、メンタルモデルに一瞬のエラーを起こすほど想定外の光景。

 金属質のボディに似つかわしくない、派手な色のクリームが載せられたカップケーキをもぐもぐと食べているオート9。

 それだけならまだしも、テーブルを挟んで反対側には、3回りは大きい人型機械、しかも同じように派手なカップケーキをモッグモッグと頬張っていたのだから。

 

 

 

「うわ!お嬢さん大丈夫か!?顔からいったぞ」

 

「ウェルロッドMkⅡ。足元に気をつけねば。」

 

 

 

「…」カチッ(#^ω^)

 

〜〜〜

 

「そうですか、旅をしてらっしゃる」

 

「ええ。ここはとても良い地域だね、穏やかで」

 

「ありがとうございます。そう言って頂くと鼻が高いです」

 

 パトロールカーの中では穏やかな会話が繰り広げられていた。先程までの表情とはうって代わり、にこやかなウェルロッドがハンドルを握っていた。

 

「…なぁオート9、大丈「もごもごもご(問題ない)。」アッハイ」

 

 なんだかもごもごとしているのは、助手席に座っているオート9。

 彼は両手の肘から先が取り外されており、口にはミニカーを詰め込まれ、首からは『くれ〜じ〜ごん』と書かれた札を下げられている。

 まぁ何故こうなっているのかはあえて伏せておく。

 

『それにしても悪かったな、ウェルロッドさん。待ち合せしてた相手を引き止めちゃった上に、案内までしてもらって』

 

「いいえ、いいんです。この人は自業自得ですし、この地区の者として、案内も仕事のうちですから」

 

「ももごもごもご(申し訳ない)。」

 

「ええっと、本当にケインさん。でよろしいのですか?」

 

「それで良いよ、色々呼ばれて名前なんて有って無いようなものなんだ」

 

 彼(以下ケイン)は、後部座席から外を眺め…ているのかよく分からなかった。

なにせなかなかに大きい体をしているため、後部座席になんとか収まっているものの、なんというかミッチリと積まれているというのが正しい気がする。

 

 

〜回想〜

 

「ぐぬっぬぬ」「そうですそうです!こうお尻からグイッとこう」「ぐぬぬぬ」ギシギシ「背中丸めて!一踏ん張り!せーのっ!」グイグイ「ぬおおおお!最大の見せ場ぁ!!」スポッ

 

〜回想終了〜

 

 

「そうですか、それでケインさんは師匠さんの教えて、その姿で旅を」

 

「なんでも悪者が蘇って巨大な怪物を暴れさせるっていう言い伝えがあるらしくてな。色んな所を回りながらその伝承を調べてるんだ」

(※いつまでジャ○ピオンネタ引っ張るんですか)

 

「それは大変ですね、次に行くところは決まっているんですか?」

 

「いいや、気ままな旅さ。オート9のお陰で色々と安く仕入れられたし、少しのんびりするのもいいかもと思ってな」

 

 ダッシュボードに置かれたオート9の手がサムズアップしており、ウェルロッドが乾いた笑いを零す。

 

「マーフィと随分仲良くなったんですね」

 

「街中でさんざんコイツと間違われたからな、他人の気がしなくて。ウェルロッドさんほど仲良しじゃないけどな」

 

「はははよせやい」

 

「(あ、これ相当苦労してるな…)」

 

 そうして三人を載せた車が各所を走っていると、車内の通信機が鳴り出した。ウェルロッドが応答する。

 

«マーフィ、こちらライト。今どこですか?»

 

「指揮官、こちらマーフィ号のウェルロッド。サボっていませんよ?」

 

«ウェルロッド? ちょうど良かった、通報がありました。市街地外れの製菓工場にすぐ二人で向かってください»

 

「了解しました。事故ですか?」

 

«いえ、事件です。何でも武装した集団が乗り込んでできたとか»

 

「「「製菓工場に?(。)」」」

 

 いつの間にか腕を取り付け、ミニカーもフロントに飾っているオート9と、ケイン(押し寿司)も流石に疑問の声を上げた。

 なんでも隣りにある人形生産ラインを襲おうとしたが間違って侵入してきた賊が、やけくそになってそのままその製菓工場で暴れたあと、立て籠もっているとの通報で、市街地パトロール中のオート9に連絡して来たらしい。応援も向かっているそうだが、とにかく急行してほしいとのこと。

 

 通信を切ったあと、ウェルロッドは後ろに部外者を載せていたことを失念していたのだが、それよりも何よりも助手席からただならぬ気配を感じていた。

 

 

「マーフィ?」

「製菓工場…。」

 

 

 いつもと変わらぬ表情、しかしなんというか熱量が違う。これは、

 

「(怒ってる…?)」

 

 

 

「ウェルロッドさん、このまま工場とやらに向かってくれ」

 

 そんなオート9と呼応するかのように、後部座席からも静かな声がかかる。

 

「ケインさん?でもあなたは無関係の」

 

「…何をするのもまぁ自由だ。主義主張はそれぞれあると思う。でもな?」

 

 

 

 

 

「食べ物を粗末にする奴らには、お仕置きが必要だからなぁ…⁉」

 

 

〜〜〜

 

〜製菓工場〜

 

 

「(勢いに押されて連れてきてしまった…)」

 

 通報のあった工場の近くに車を止め、諦めた表情で空を見上げるウェルロッド。

 

 背後では、珍しく動作確認をしているオート9。やる気である。

 

 そして押し込められていたため、若干『箱』っぽくなってしまった体を伸ばしストレッチをしているケイン。殺ル気だ。

 

「兎に角!余計なことはしないでくださいねケインさん!」

 

「勿論だ。今までそんなことした事ないからな」

(※えっ?)

 

「逮捕()せねば。」

 

「(どうしよう不安しかないわ)」トオイメー

 

 約1名が一抹の不安を抱えつつ、3人は工場のゲート前に移動する。

 工場の敷地内には、なんと六輪のLAVが2台周囲を警戒するように小口径自動照準砲を旋回させていた。

 思わぬ難敵の登場に、ウェルロッドが小さく舌打ちする。流石にオート9と二人では突破は厳しい。

 

「お〜、なかなかに面倒くさいな。こりゃあ」

 

 そんな軽口に思わずケインの方に目を向ける。すると彼は背中のバックパックを展開し、見たこともない大型のライフルを取り出しているところだった。

 

「ケイン。それは。」

 

「なに、上手い飯と安い物資、それに楽しいドライブの礼代わりだ。アイツラは俺に任せろ、オート9は中の連中は頼む。俺じゃあ折角のお菓子工場を潰しちゃうからな」

 

 そう言ってライフルを構えおどけてみせるケイン。

 

「……。」

「ケインさん、あなた…」

 

「まぁ俺が何者かなんてどうでもいいんだ。どうするウェルロッド、オートな「マーフィで良い。」ん?」

 

 ウェルロッドとケインの会話を遮り、オート9はケインの顔を見上げそう言った。

 

「ワタシの事を知るものはオート9と。仲間や友人はマーフィと呼ぶ。行こうケイン。ウェルロッドMkⅡ。」

 

 

 

 表情の読みにくいメカメカしい二人。その二人の口元がニヤリと笑ったような気がした。軽く頭を抱えつつも、困ったような笑顔を見せるウェルロッド。

 

 

 

 

「よっしゃ!殿は任せろ、マーフィ!」

 

 

 

そして、閃光が軽装甲車に向けて走った。

 

 

 

 

〜〜〜

 

「あんたは行かないのか、ウェルロッド」

 

「あんなに張り切っている彼は珍しいので。それに私は彼ほど優しくありませんから」

 

 工場内からは未だ絶えず銃声と悲鳴が聞こえて来る。ウェルロッドとケインは、燃え盛る軽装甲車の横で、工場の方を眺めていた。

 避難してくる従業員たちを下げ、若干の手持ち無沙汰なのだ。

 

「それよりもあなたはどうするんですか、『万能者』さん」

 

「あ、やっぱ気づいてたんだ?」

バババ グワーッ

「ええ、別の基地のウェルロッドから、噂だけは」

 

「抜け目ないんだな、さっき車に押し込んでくれたときだろ、これ付けたの」ポイッ

ドカバキ グエェ

「こちらも、やはり気づかれてましたか」パシッ

 

 

「まぁもう少し滞在したら出発するよ。長居をしたら余計なものを呼び込みそうだからな。また来たい街ではあるけど」

 

 少し名残惜しそうに零す『万能者』に、投げ渡された発信機をポケットにしまいつつ、澄ました表情でウェルロッドは答える。

 

「そうですか。ご自由にどうぞ、『ケイン』さん」

 

 それは、勝手に出ていけ。という意味なのだろうか。それとも、また来たいときに来ればいい。という意味なのだろうか。

 答えは彼女にしかわからない。しかし、どこか嬉しそうなその横顔からは、最初にこの街の一員であることを誇っていた彼女の表情と、同じものを感じられた。

 

 

「…ありがとう、ウェルロッド(可愛いなこの娘)」

(※世界の常識)

 

 

ドガガガガ ギャー

 

 

 

 

 

〜〜〜

 

 

 

 

「もぐもぐもぐもぐ。」

 

「へぇ〜、それでこんなにいっぱいお菓子を貰ったんだ」

 

「もぐもっぐっもぐ(断ったんだが)。」

 

「お友達も増えて良かったねマーフィ!私も会ってみたいなぁ」

 

 中庭のベンチで、受け取ったお菓子の小袋を持ったG41はニコニコと、90Lサイズの袋に詰まったお菓子をひたすら食べているオート9と数日前の出来事を離していた。

 その言葉を聞き、一旦飲み込んだオート9は少しだけ上を見上げ、

 

「また会える。」

 

と呟いた。

 

 

 

 

〜〜〜

 

 

モッグモッグ

 

「さて、次はどこへ行くかな‼」

 




お読みくださった皆様に筆舌尽くしがたい感謝を


ネタ詰め込んだらどんどん楽しくなっちゃったしん
☆(ゝω・)

今回ジャスピオ○ネタを使ったのは、主題歌から伝わってくる物が『万能者』と近い気がしたからです。

とはいえ自由奔放すぎやしないか…おかしいな、リスペクトを込めつつ描いていたのに…良いのかお借りしたキャラにこんな扱い…

試作強化型アサルト様、『万能者』様、ご出演とご許可頂き本当にありがとうございました!!そしてごめんなさい!(土下三点倒立)


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