ソードアート・オンライン −電詞都市DT−   作:ラナ・テスタメント

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はい、一日に三話とか俺張り切りすぎです(笑)
しかし、なんと言う事でしょう……!
前編でバトルまで行けなかった……!(血涙)
く、バトル直前までが今回となります。なお、エロい先輩が、エロさ爆発です♪
お楽しみにー♪


第二話「召喚紋章発動」(前編)

■「キリトのサイトモード『DT中央区デトロイトにて』」

 

 抜けるような青空――現実だと、おいそれと見れない筈のそれを見ながら、俺はDT中央区の市街地を、青江さんと優緒さんと共に歩いていた。

 ボードモードの方が燃費消費は遥かに抑えられるし、無駄が無いのだろうが、初めて見る異世界の風景を楽しみたかったのである。

 

「DTって、工業地域のイメージがあったんですけど、なんで中世風なんですかね?」

「む? 確か、言詞爆弾の影響があったとか、テライのおっさんが言っておったと思うが――おい、優緒」

「…………」

 

 青江さんの問い掛けを、しかし優緒さんはツーンとそっぽを向いて無視。私、機嫌が悪いですと主張しまくるその態度は、SAO時代でまだ結婚する前だったアスナさんを思い出す。

 個人的な経験として、ここはあまり刺激しない方がいいと思うんだけど……。

 

「全く、いつまでむくれておるんじゃ。なぁ?」

「いや……ははは、どーなんでしょうね……」

 

 そう、愛想笑いをしながら自分の頭上をウインドウが展開するのが、分かる。

 ……SD化から復活してみたら、初対面の男が見てた――うん、彼女じゃなくても恥ずかしくて、怒ろうと言うものだろう。

 青江さんは、案の定、俺の思考垂れ流しウインドウを見てふむふむと頷く。

 

「成る程、恥ずかしがっとるのか。やれやれ……」

 

 そう嘆息した――ように見せて、俺は青江さんの目が光ったのを見過ごさなかった。あれは、何か企んでる……!

 

 

「あ、あの……青江さん?」

「黙っておれ、坊主。ああなった時の対処方を見せてやろう」

 

 言うなり、青江さんはのしのしと優緒さんに近づいていく。あああ……! 一体何をするつもり何だ……。

 と――。

 

「優緒」

「…………?」

 

 青江さんにしては(初対面なのに申し訳ないと思うが)、努めて優しい声で呼び掛けられ、優緒さんが漸く振り向く。

 そして、青江さんは即座に行動を開始した。まず、一気に優緒さんへ踏み込み、同時右手を下から開いた状態で上へとアッパーカットの要領で放つ!

 

 ――めくりたいのじゃ――――!

 

 

 同時、詞と共に手指が字呼召喚。青江さんの指は、優緒さんの憲兵師団女子制服――緑色を基調とした服だ――のタイトスカートを確保(ホールド)。勢いよく振り上げる!

 

 ――結果。

 

「優緒、前々から言おうと思ったんじゃが」

「はぁ」

 

 頷く。何が起きたか分かってないかのように。……て言うか、分かるほうがおかしいが。俺も唖然と、その光景を見て――。

 

「たまには、もうちょっと色気のあるパンツを穿かんか?」

 

 ――直後、一気に悲鳴が炸裂した。

 それと同時に、俺の目を肩から飛んだユイが塞ぐ!

 

「な、何をやらかすんですかぁ!」

「パパ! 見ちゃダメですっ!」

 

 優緒さんと、ユイの現パーティー? の女性陣二人が叫ぶ、が。青江さんは、無表情のままだ。あ、ボードに切り替えたな……!

 ともあれ、俺も慌てて目を閉じる――しかし、緑色かぁ。

 

「パパ! 何回も言いますけど、思考まる見えですからね! 即座に忘れないと、ママに言い付けますよっ!」

「…………はい」

「先輩も! なんで、スカートめくりなんかするんですかぁ!」

「む……!」

 

 ――そこに、スカートがあるからじゃ……!

 

 わざわざサイトに切り替えて字呼召喚までして詞を使いますか。青江さんカッケェ! と褒めるべきなのか……!

「キリト君!? キリト君は、こんなダメな大人になっちゃいけませんよ!」

「パパ、いい加減にしないと嫌いになりますからね……!」

「ちょ、ユイ冗談だって!」

 

 さすがに慌てて目を開いて、言い訳――もとい、フォローに入る。こんな事でパパ嫌いとか言われたくない。

 

「ああ、もう……! サブプログラムだと、やっぱり遅いですよねぇ、こう言う時!」

 

 優緒さんはと言えば、なんとかスカートを下ろそうと四苦八苦してるらしいが、どうも慌てて、字呼召喚も出来ないらしい。

 

「あ、いたたた。ボタンが……!」

「あのな、優緒。無理に裾を下ろそうとせんで、先にベルトとタイトのボタンを緩めればいいと思うんじゃが」

 

 

 そこまで言われ、優緒さんがぱちくりと青江さんの顔を凝視する。次第に青ざめ。

 

「ど、どうしたんですか先輩! 悪いものでも食べました!?」

「……お前が普段、わしの事をどう思っているのか、よっく分かったわい。いいから、はよやれ」

 

 はっと我に帰ると優緒さんは言われた通り、うつむいて、身体をよじるようにしてスカートを戻しに掛かる。ベルトを緩める音がカチャカチャ鳴り――て、これは……!

 

「……どうじゃ、坊主?」

「俺は今、あんたを心の底から尊敬するか、軽蔑するか迷ってます」

 

 なんと言うか、こう、ほのかにエロい……。ユイがジロリと見るが、さっきも含めて不可抗力だろと言いたい。せめて情状酌量の余地があってもいいんじゃないでしょーか?

 

「そ、それより! さっきの事なんですけど!」

「優緒のパンツのデザインか?」

「あんたは俺をどうしたいんだよ!?」

 

 もう、半ば悲鳴に近い叫び声を上げる。これ以上はさすがにヤバい。犯罪者設定、マジ最悪……! てか、青江さんが外道すぎる!

 そんな風に嘆いていると、出来た娘さんことユイさんが、ため息と共に俺の顔の前に飛んで来た。

 

「私から説明します。マウスになってますから、ある程度の情報は入ってますし」

「そ、そうか! 頼むよユイ!」

 

 もう一度深々とため息を吐いて、ユイはウインドウを展開。それを読み上げた。

 

「この街は一度、言詞爆弾と言う強力無比な兵器で遺伝詞異常を起こされ、電子的に封印されてます。それが電詞都市としての始まりです。そして、十数年間もDTに閉じ込められた人々は救出された後、恐れて去ったとの事です」

「無人になったのか? でも、だからってこんな風に――」

「いえ、それだけじゃありません。このDTを研究用の実験地として与えられた当時の人々は、もはや工業都市としては不要と判断。マイナスエリートに住みやすい街に改造したみたいです。空や海を作って、工事や民家を偽物の森や石に変換して」

「自分達に住みやすいようにしたのか……」

「テライのおっさんによると、その後の神触実験が決め手だったらしいがな」

 

 と、横から口を出したのは、エロ先輩こと、青江さん。俺はジト目で見てやるが、彼はニヤリとだけ笑う。

 仕方ない人だ……そう思いつつ、気になる単語にヘルプが掛かり、ウインドウが展開した。

 

《ヘルプ:言詞爆弾。独逸が開発し、世界中で炸裂した爆弾。爆発地点から広範囲に渡り、空間さえも遺伝詞を変異させる強力な兵器であり、DTが電詞都市化した原因も、これである》

 

《ヘルプ:神触実験。世界に存在する大神と呼ばれる存在の遺伝詞を地脈炉で抽出し、器となる人間にこれを注入して、万能全能たる『大神』を降臨させる儀式。ただし、神触は『大神祭』と呼ばれる半径二百マイル超が完全昇華、消滅する災害を誘発すると言われ、途中で阻止しても、降誕機構(クエストロン)が爆裂し、大規模破壊や忘却災害(メモリハザード)が起きるとされる。

 神触実験には三つの要素が必要とされる。すなわち。

 ・大神の遺伝詞を受ける降誕機構。

 ・降誕機構を駆動させる出力炉と、大神の遺伝詞を抽出する炉。

 ・大神の遺伝詞を収める器となる借体。つまりは、不老不死の、汚れなき身》

 

 ……なんとまぁ、異世界だと神なんてのもいるんだなー。と、思っていると青江さんが苦笑する。

 

「ちなみにDTで起きた神触実験は合計三回、一度目は1977年、二回目は1982年、そして三回目が2000年――外界時間だと去年。DT時間だと百年前じゃな。最後を止めたのは、わしと優緒じゃ」

「……!」

 

 びっくりして、思わず見上げる。そんな俺を見てか、青江さんは苦笑に微笑を混ぜた。

 

「どうせ分かる事じゃから先に言っておこうと思っての」

「じゃあ、あなた達は英雄って訳ですか?」

「そんな御大層なものと一くくりにするな馬鹿者。わしらは、自分の因縁にケリをつけただけじゃ。お前もそうじゃろう? 『黒の剣士』」

 

 そう言われ、俺は黙るしか無かった。SAO事件でヒースクリフを倒した俺は、確かに英雄と言われた――けど、そう言われる度に否定的な感情があったのは間違いない。

 自分の因縁にケリをつけた。……その通りだ。

 

「ま、深く考えん事じゃ。そんなもん気にしても、いい事はそうなかろ」

「そんなもんですか」

「む。そんなもんじゃ」

 

 頷き、青江さんはそう言ってくれる。俺も頷こうとして――。

 

「と、ようやく終わりましたぁ。……あれ? 男だけで、何の話しですか? いやらしい」

「何がいやらしいじゃ馬鹿もの。男児たるもの、常にいやらしいのはデフォルトじゃ」

「ま、まさかキリト君……?」

「パパ……?」

「間に受けるなよ! て言うか、あんたも尊敬させるか、軽蔑させるか、どっちかにして下さい!」

 

 だぁー! もう、人に腹立たせる才能は、この人天才的だなちくしょう!

 青江さんは再びボードに入ったらしく、知らんぷりである。……こうなったら、俺もボードに入るか、と思った瞬間。

 

 ――凄まじい悲鳴が、鳴り響いた。

 

「え……?」

「なんですか……?」

 

 思わずポカンとユイと一緒にしてしまう。今、それが聞こえたのは南の方だった。まだ、絶えず悲鳴が響く――と、街の中から一斉に警報が鳴り始める! これは……!

 

「……優緒!」

「はい! この警報は間違いありません! ”あれ”が出たんです!」

「あれ……? それって、一体何の事ですか!?」

 

 そう聞くと二人は揃ってこちらに視線を向ける。そして、優緒さんから答えが来た。

 

「妖物――でも、キリト君には、こう言った方がいいですね。”ヒースクリフが作った、SAOのモンスター達”です!」

 

 ――そう言われ、俺は確実に数瞬、頭が真っ白になったのだった。

 

 

(後編に続く)

 




はい、第二話(前編)でした♪
次回はバトルバトルですよー♪(張り切り過ぎ)
ええ、テスタメント大得意のバトルです(笑)
そして、キリト君の召喚紋章発動なるか……! タイトルがネタバレだぜ……!(笑)
そんな後編、お楽しみにです♪
ではではー♪
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