大破する渾身の雪だるま・・・・。
悲しい(´・ω・`)
え~と、木ノ葉に出動しているこはくです。なんかサスケ君が里抜けしたらしいのでその援助をしにいきます。・・・まあ、この依頼が来る前からわかってたけどね。封印が解けて消えたから。
「・・・ぼくは怪我人の所に行く。テマリ姉、カン兄は敵を倒してからその場で待機。で、我愛羅はナルト君・・・いや、リーさんを助けてあげて。怪我しているならぼくが治すから」
「わかった」
「やってやるじゃん!」
「・・・ああ」
ぼくの指示に従ってみんなが散ってく。実は小隊長、ぼくなんだ。まあ、暗部の隊長してたこともあるし、当然だと言える。
さて、ぼくはまずチョウジ君のところへと向かう。一番チャクラが少なかったからね。
その場に辿りついてみると、チョウジ君の状態はリョク君が言ってたように丸薬を使った症状が出始めていた。思った以上に細胞の死滅速度が早い。まずは状態保存の結界が先だなぁ。
チョウジ君の身体を式神(担架型)の上に寝かせて印を組んだ。結界の出来上がり。リョク君の情報があったお蔭で札を準備する事が出来たのがよかった点だね。
とりあえず煙玉を打ち上げ、その場を離れる。後は医療班さんに任せることにする。ぼくがするべきなのは応急処置、延命治療。全て治すのは木ノ葉の帰ってからでいい。
十分効力を発揮しているのを確認後、ぼくは走り出す。みんな木ノ葉と合流したみたいだからぼくも急がないといけないからね。次はネジさんだ。
・・・あ、それと音の人である次郎坊さんは自然死(とは言え、元々戦闘して衰弱しているんだけど)を装って止めを刺しておいたよ。彼のチャクラを喰らう能力やスタミナは貰ったけど、弱者は死ぬって言う運命だからね。仕方が無い。
蜘蛛の糸を避けながらそこへと向かう。これが中々難しくて辛い。引っかかったらチャクラメスで切らなきゃいけないから面倒なんだよね~。
たどり着いてみると・・・うわ、出血がヤバイし、内臓が破損している。急がなければ。
「う・・・ぐ」
「・・・こんなに相性悪いのに頑張れるなんて凄いな」
とりあえず血管を繋いで血を止める。だけど欠損した内臓は時間が無いのでチョウジ君と同じ維持結界を張っておく。やっぱり人任せだけど、今は緊急事態だから見逃してもらおうと思う。
血管は全て繋いだので次に行くことにする。・・・頑張って生きて欲しいなぁ。
そしてここでも能力を貰う。うん、蜘蛛の糸と言うのは使い勝手がよさそうだ。鬼童丸さん、だっけ? ありがたく使わせてもらうよ。
また進むと濃い血の匂いが漂って来た。・・・ああ、カン兄の黒秘儀・機々一発か。
アレってアイアンメイデンみたいだよね。ウチにもあるらしいけど、拷問器具リストに載ってるぐらいしか見たことないなぁ。どこにあるんだろうか?
「やっほー、カン兄。怪我人は?」
「お、早かったな。そこに居るじゃん」
「え~と、始めまして。医療忍者兼小隊長の言霊こはくです。今回は味方だからよろしくね」
「お、おう。それより、赤丸を頼む! 今さっきから動かねえんだ・・・」
「う~ん、見たところ君の方が先決。君は血を大量に失っているし、人の方が治療も早く済むからね」
早く治療を終わらせて欲しいらしいキバ君に苦笑しつつ治療を始めた。いやー、出血が多いね。これは自分で刺したものだし、火傷に打撲もあるし。結構苦戦していたんだろう。
ドーン!と遠くから凄い音が聞こえてきても気にしない気にしない。気にしてたら身が持たないって。
完全に塞いで造血丸を渡す。心配そうなキバ君の隣で赤丸君の治療も済ませ、ぼくらはテマリ姉と我愛羅たちと合流することにした。
ちなみにキバ君は木ノ葉の方に戻って医療班と合流してもらう。その方が細かい所の治療してもらえるし、仲間の状態を知ることが出来るし、その方がキバ君のためになる。
カン兄と一緒に進んでいると切り倒された大木が転がる所に出た。あぁ、今さっきの大きい音はテマリ姉の斬り斬り舞かぁ。どうせ多由也さんが隠れて面倒になったんだろう。
「テマリ姉~! 怪我してない?」
「おっ、こはく。コイツが怪我してるから治してやってくれ。私は無傷だからね」
「! 嫌味な言い方だぜ・・・」
あ、シカマル君はちょっとだけ目を見開いただけだ。驚き方の違いって面白いね。
テマリ姉が心配しているのでちゃっちゃと治す。なぜかカン兄がニヤニヤしていた。テマリ姉に思いっきり睨まれてやめたけど。
一番酷い指の骨折をさっさと治して、頬の切り傷を治す。後はいいらしいので打ち身の軟膏を渡しておいた。これで痛みは引くだろうと思う。
途中で砂津波が見えた。あぁ、我愛羅の流砂瀑流かぁ。頑張って新技作ってたもんね。と言うことは新技使うぐらいに苦戦してるらしい。相手が固いだけなのかも知れないけど。
「シカマル君は仲間の様子知りたいだろうし・・・。じゃあ、テマリ姉はシカマル君と共に木ノ葉に行ってくれる? ぼくとカン兄は我愛羅のところに行ってくる」
「わかったよ。じゃ、行こうか」
「おう。・・・済まねえな」
「まあ、木ノ葉には大きな借りがあるからね。ドンドン頼ってよ」
地響きがする中でニッコリ笑って言えば、シカマル君も笑って木ノ葉へと去っていった。彼も小隊長は始めてらしいから色々疲れているだろう。・・・精神的にもね。
ぼくらも枝を蹴って我愛羅の方へ。・・・と、何かが地中から生えてくるのが見える。アレは骨か?
「カ、カン兄!」
「おう、早く行くじゃん!!」
ぼくら二人は慌ててスピードを上げた。我愛羅のチャクラはもう残り少なくなっている。だから、とても心配だった。
尖っているその骨の上を蹴って行くと、その端の方で座って休んでいる我愛羅とリーさんが見えた。
「我愛羅、大丈夫だった!?」
「・・・あぁ」
「え、あ、あれ? ボクの目がオカシイのでしょうか・・・?」
「え~と、多分目は正常だと思うよ。改めまして、元担当だった言霊こはくと言います。ちなみにちゃんと女の子だよ」
なんか驚きすぎてパクパクと口を動かしているリーさんを見つつ、我愛羅に怪我が無いことを確認した。あぁよかった・・・。砂の盾や鎧だけでは身を貫くような大技は防ぎきれるとは限らないからね。
頭がパンクしたらしいリーさんの怪我をちゃっちゃと治す。うん、動き回れるぐらいに回復したんだね。やっぱり伝説の三忍は凄い。・・・まぁ、だから伝説なんでしょうけど。
治療は簡単なものばかりだったのですぐ終わった。ポンポンっと手を叩いて立ち上がる。・・・ぼくはまだ行く所がありそうだ。
「・・・カン兄、二人を頼める?」
「こはくの携帯担架があれば簡単じゃん。・・・で、こはくはどこに行く?」
「ちょっと、ナルト君のところまで。大丈夫。もう戦闘は終わってると思うから」
「・・・気をつけろ」
「うん。わかってるよ。我愛羅はちゃんと休んでね」
チャクラ切れで動けない我愛羅に手を振ってぼくは地面を蹴った。・・・ぼくが去る直前までリーさんはパンクしてた。フフッ、ちょっと笑っちゃうよ・・・。
さて、サスケ君が行く前にちょっとだけ、ちょっとだけお話しよう。
~ ■ ☆ ■ ~
「・・・終わりましたか?」
「あぁ」
「そうですか。身体の調子は・・・悪そうですね。肩を貸しましょうか?」
「・・・頼む」
「いえいえ。もう少しですし」
・・・はい、サスケくんと二人、大蛇丸さんのアジトへ向かう途中のリョクです。
いや~、凄くとばっちりを受けそうになったんですけど、頑張って無傷です。ええ。何一つ怪我を負ってません。前にビキって言った足が痛いですけど。
まあ、こはくさんが話したいそうなのでゆっくり速度です。あと、場所を示すために雨避けの結界を張ります。ちょっとびっくりされましたけど、気付かれないと説明すれば大人しくなりました。うんうん、それでいいんですよ。
話すことは少ないですが、追われている身なので会話が無いことはいいことだと思います。そう思っていたらサスケくんがぼそりと呟きました。
「・・・リョク。攫われた後、どうしてたんだ?」
「大蛇丸さんに『私の下に付くか、このまま研究体として死ぬか。どちらか選びなさい』って言われて部下になっただけですよ。呪印付けられたり、人を殺すことに
「・・・そう、か」
少しだけ驚いた表情をしたサスケくん。元々殺生を嫌っていた私ですからね。驚きだったんでしょう。殺さないための術を憶えていたにも関わらず、私は殺しを行なっている。なんとも皮肉なものですね。
ゆっくりとした歩みの中、こはくさんのチャクラがここに到着しました。木の間からするりと現れたこはくさんは・・・女の子らしくなっていました! 驚きの連続です!
いつものマフラー、動きやすそうな小袖にスカート。帯の上から額当てを巻いて、テマリさんの影響か髪の毛を後ろで一つに纏めています。動きに合わせてピョコピョコ動くのが可愛いですね~。癒されます。
「・・・おやおやこはくさん。お久しぶりです」
「!!」
「あ、サスケ君、ぼくは敵じゃないよ。キミの選んだ道なんだから文句を言う権利はない。それに他里の人間だからキミを追う理由も無いし」
いろんな意味で驚いたサスケくんの治療をし始めたこはくさん。こちらに向けて『片足の治療はしないからね?』と視線で語ります。まぁ、そんなに困ってないので大丈夫でしょう。
いつもの事ながら素早い治療の後、こはくさんはサスケくんに囁きました。
『キミはお兄さんの起こしたことの真実を知るべきだ。全てが遅くなるその前に』と。
少し敵意の混じった目でサスケくんがこはくさんを睨みます。ですがこはくさんは優しい笑みを浮かべて帰る旨を述べました。まぁ、サスケくんに会って居た事がばれたら色々とマズいですもんね。あと、これ以上居たらサスケくん飛び掛りそうですし。
「じゃあ、私たちも行きましょう。大蛇丸サンがイライラしているでしょうし」
「・・・」
「では、また会う日まで。敵にならないことを祈るよ」
こはくさんはそう言うとポフンと煙になってしまいました。はい、影分身ですね。サスケくんの怪我ぐらいならそれでなんとかなると踏んで影分身を寄越したんでしょう。
すっかり暗い瞳になってしまったサスケくんに声をかけ、私たちも歩き出します。
・・・早くこはくさんの言葉の意味に気が付いてほしいですけどねぇ。コレじゃあ無理でしょう。
内心溜息を付きながら、晴れてきた空を見上げるのでした。あ、足をまた捻りました。痛い。
~ ■ * ■ ~
「うぅ・・・あ、あれ? こはく・・・?」
「目が覚めたみたいだね。よかった。今治療を終わらせるから待っててね」
・・・はい、ナルト君を治療中のこはくです。結構酷い怪我だけど、九尾の力のお蔭ですんなりと治る。だから時間をかけずに治療することができた。頭が段々動いてきたのか起き上がろうとするナルト君を抑えて首を横に振る。それだけでわかってくれたようだ。
サスケ君には、ナルト君の言葉が届かなかった、と言う事が。
「そっか。サスケは・・・行っちまったんだな」
「・・・ゴメンね」
「こはくが謝る事じゃねえってばよ・・・」
悲しそうにそう言うナルト君の頭をポンと撫でる。キョトンとした表情のナルト君に微笑みながらぼくは言った。ナルト君に届くように。
「諦めたら、そこで終わりだよ? 仲間が全員諦めたとしても、君が諦めなかったら可能性は0じゃない」と。
確かに、今のナルト君の言葉はサスケ君に届かなかった。だけど、次がそうとも限らない。届くかもしれない。だから、諦めて欲しくなかった。
ぽか~んと開いていた口が段々いつもの笑顔へと変わる。「・・・ありがとだってばよ。元気出た」と言った彼の顔は笑顔だった。うん。ナルト君は笑顔の方が似合っているね。
・・・と背後にカカシ上忍が降り立った。忍犬パックンも一緒に登場である。
「先に到着しましたので治療していました。ですが既にうちはサスケ君の姿は見当たりませんでした」
「・・・そっか。アリガトね、こはくちゃん。キミが居てくれたお蔭で、チョウジもネジも、キバも・・・大事にならなかったらしい」
「いいえ。ぼくが出来たことなんて少ない方ですから」
ひょいっとチャクラ切れで動けないナルト君を背負って、カカシ上忍がそう言った。でも、ぼくが出来たことはそれぐらい。本当に少ないのだ。だから、ぼくは「先に行ってます。カカシ上忍は医療班の方々と一緒にどうぞ」と言って地面を蹴った。ぼくも手伝えることがあるかもしれないからね。
後ろから聞こえたナルト君の感謝の言葉に手を上げることで答えて、ぼくは先を急いだのだった。
皆の傷が癒えたのでぼくらは砂の里に帰ることにした。いやー、皆前向きになって来たようでナルト君は修行に行くらしいし、サクラさんは綱手様に師事したらしいし。うん、心配だったけど杞憂だったみたいだね。
「気ィ付けて帰れよ」と門まで付き添ってくれたシカマル君に手を振りながらぼくらは歩き出す。今回も木ノ葉に来たのは良かったみたい。テマリ姉は伸び伸びしてたし、カン兄はなんか子供に懐かれてたな。
我愛羅もなんかナルト君と話したりしてたし、大きな進歩かな?
・・・ぼくのタイムリミットももうすぐ。もうすぐなんだよね・・・。
手をぎゅっと握り締めて前を向く。みんな前に向かって進んでいるんだ。ぼくが止まってどうする。
この、大切な人たちの為に、ぼくは進むんだ。
大切な人たちが傷つくのは耐えられないから。
ありがとうございました。
アンケート・・・。こんなのは嫌だ! でもいいから・・・意見待ってます。
見てくれた人に幸運が訪れますように(^∀^)ノシ