どうやらこの世界は俺の知っているものとは違うらしい 作:名誉アトランティス二等市民
――――どうやらこの世界は、俺の知っているものとは
それに気づいたのは、まだ自分が中学生だったころ。
なんとなく見ていたテレビ番組で、新都市開発計画を耳にしたのだ。
その都市の名は『
普通に生きて、普通に死んで、そして普通に生まれ変わった俺はその瞬間に気づいた。
――――あ、この世界『新世紀エヴァンゲリオン』の世界じゃね?
それからの行動は早かった。
脳裏によぎるのは一面の赤い海。生命の消え去った地球。
何もしなければ、否応なしにバットエンド。人類皆仲良く液状化である。
そんな未来は御免被るので、何とか未来を変えてやろうと決意した。
した、のだが。
数々の文献や、資料を読んでいくうちに違和感に突き当たった。
まず第一に、科学の発展が早い。いや
現在は西暦1996年。
しかし、周りを見渡してみればそこには21世紀はおろか、22世紀になっても到達できなかったはずの文明の利器が溢れている。
『量子電算機』、『反重力機構』、『対消滅機関』、『縮退炉』、『バリヤー』等々、枚挙に暇がないほどに。
少なくとも、普通に生きていた前世ではお目にかかれない代物ばかりだ。
何より決定的だったのは、今から100年ほど前。西暦1890年に起きたある事件。
パリ上空に現れた
そして、全世界に対する『
アニオタという人種であった俺はすぐに分かった。
――――『ふしぎの海のナディア』じゃねぇか!!
それによって歴史も俺の知っているものと相違が表れている。
この世界では第一次世界大戦、第二次世界大戦が起きなかったようなのである。
アトランティス帝国の侵攻を受け、各国は共通の『
そうして結成されたのが、この世界の『国際連合』なのだ。
国連は、
とはいえ、最大の成果を保有するのが特定の国家に属さない国際機関である。そのため、それ自体が抑止力となり人類同士での大規模な戦争を防いでいるらしい。
とまあ、自分の知る『エヴァンゲリオンの世界』と完全に一致するわけではないと知って一安心――――とはいかない。
『セカンドインパクト』
最終的に人類の半分が死滅したとされる大災厄。
その発生がわずか4年後に迫っている――――。
しかし自分は現在、しがない一中学生に過ぎない。
何をすることもできるわけがない。
もし仮に騒ぎ立てても、周囲は聞く耳を持ってくれないだろう。それにいざ発生した時に、何故無関係なはずの俺がその情報を知っているのか調べられるのはかなり不味いだろう。
良くて監禁、最悪の場合ホルマリン漬けだ。
正直どうしようもない。お手上げである。
もうこればかりは超科学文明が何とかしてくれるだろうと祈るしかない。
そんなわけで、世界の終わりに震えながら暗澹たる未来を想起して、それでも何もしないよりはましであると思い勉学に励み、考古学と工学の知識を身に付けた。
そして気が付けば高校卒業――――2001年を迎えていた。何事もなく。
何事もなく。
――――ちょっと待て、セカンドインパクトは?この世界は『エヴァの世界』じゃないのか?
あの人類史上最大の大事件が起きなければ、そもそも『人類補完計画』は提唱されないはず。
そうなると、いよいよ自分のいる世界が分からなくなってくる。
『エヴァの世界』ではないのか、たまたま同名の『第三新東京市』があるだけなのか。
というか、来る災害に怯えて過ごした俺の数年はどうなる?俺の青春はどこへ……?
安堵とも憤怒ともつかない感情で大学へと進学した俺は、ある考古学教授に気に入られ彼の研究グループに加わる。
怪我の功名というべきか、中学、高校時代に身に付けた知識が役に立った。
――――このまま何事もなく近未来的なこの世界で普通に生きるのもいいか。
そんな暢気なことを考え始めていた。
しかし、そこで俺は予期せぬ事件を知る。
その名を――――――――『
――――どうやらこの世界は、俺の知っているものとは
ネオ・アトランティスの科学力は世界一ィィィィーーーーッ!!