鎧の勇者の成り上がり   作:JOKER1011

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第40話

「お帰りなさいませ、ライト殿。遅かったですね。」

 

「まあ、少し話し込んじまってな。で、セバスが帰ってるってことは。」

 

「ええ、確保できましたよ。」

 

俺が入るとグッタリした元康と樹がいた。

 

実は俺が錬を確保しに行ってる間にセバス率いる別働隊が樹を確保しに向かっていたのだ。

 

さて、次の日が楽しみだな。

 

 

次の日

 

俺は朝、広場に向かうと錬、元康、樹が立っていた。

 

「おい!テメェ!来人!錬の事を喋ったら解放してくれるんじゃなかったのか!」

 

「お前‥俺を捕まえる気はないと言ったはずだろ?」

 

「僕は急にここまで拉致されて何なのですか!いったい!何の嫌がらせですか!」

 

3人が口々に喋るため、俺は手に持ったトランスチームガンを空に撃って黙らせる。

 

「うるせえ、1人ずつ答えてやる。まずは錬。」

 

「俺は確か''女王の手先ではない'' ''同じ勇者としてお前が心配で来ただけだ''って言ったんだ。」

 

「嘘じゃないか!」

 

「嘘じゃねえ。今回のこの行動は女王に俺が許可を頂いてやってる事だ。あとお前が心配なのは本当だ。」

 

「次に元康。お前も勘違いしてる。解放するとは言ってねえ。ただ''(尋問)を終わりにしてやる''って言ったんだ。」

 

「最後に樹。確かに指示したのは俺だ。だがお前を拉致したのは他の奴らだ。俺に言うな。」

 

 

「さて、ここからなぜ俺がお前達をここに連れてきたか教えよう。まず知ってると思うがお前らはお尋ね者だ。ただそれは世間には公表されていない。何故だか分かるか?」

 

誰も答えない。そのかわり全員俺を睨んでいる。

 

「分かんねえか。教えてやるよ。お前らが腐っても勇者っていう身分だからだ。普通ならお前らにどういう理由があれ、やったことは犯罪だ、テロだよ。お前らが封印を解いたせいで一体どれだけの村や街が壊滅したと思う?お前ら責任取れるか?因みに尚文は今聞いた話だと行商してるぞ。」

 

「で、俺と尚文、女王と連合軍の上層部で話し合いをした。もちろんお前らについて話題に上ったよ。中にはお前らをほぼ波と戦うだけの奴隷扱いにしろって言ってくる方もいたよ。それは何とか女王が抑えてくれたよ。」

 

「そこで俺は言ったよ。3人の処遇は俺に任せてほしいと。それで許可を得て俺はお前らを連れてきた。」

 

「別に俺はお前らを殺そうとは思っていない。これから先の波、俺と尚文だけで正直やっていけると思ってねえ。だから!俺はお前らを鍛える。」

 

「いいな!3ヶ月後に波が迫っている。その間に俺がお前らを強くしてやる。」

 

「着いていけない、逃げ出したいって奴は大いに結構。どこへでも行け。ただし、次は俺は容赦なくお前らをとっ捕まえて、そうだなぁ‥被害に遭った村や街に首だけ地面に埋めて放置する。死ぬ寸前までな。その後は回復させて、また次の場所と回るつもりだ。なんせ女王は俺にお前らの処遇を一任するって言ったからな。」

 

「だが極力これは選びたくない。お前らは波と戦う大事な戦力だ。」

 

「戦う覚悟がある者だけ前に出ろ。」

 

 

「やってやる。」

 

「やりゃいいんだろ?」

 

「やりますよ。」

 

「その意気だ。じゃあまずお前らがどれだけ戦えるか見てやる。」

 

コブラ!

 

「蒸血!」

 

ミストマッチ!

 

コブラ!コブラ!ファイヤー!

 

「さて、このブラッドスタークが相手だ。3人同時でいいぞ。それと俺に勝てた奴は‥よし!帰っていいぞ。」

 

「俺より強いってことは十分な戦力だ。いくぞ!」

 

 

結果だけ言うと惨敗だった。3人が。

 

まず樹は良いところを見せようと2人が苦戦するまで攻撃してこないと踏んだ為速攻でトランスチームガンで肩を撃ち抜いて倒した。

 

次に錬は他2人と連携する気など更々なくて元康が攻撃動作に入ったときに前に出て攻撃してくる為敢えて元康の攻撃をぶつけさせた。

 

最後に元康は意外にも一番善戦したがそれでも弱い。突きをスチームブレードで打ち上げてガラ空きになった腹にスチームガンを撃ち込んでやった。

 

「お前ら弱すぎだろ。お前らを鍛えることが決定したからな。各自明日から担当教官をつけて修行に励むように。あと寝床に戻る前に治療を受けるように。解散。」

 

まだ倒れている奴らを尻目に俺が広場から離れるとエクレールがタオルと水を持って立っていた。

 

「ライト。お疲れ。」

 

「ああ、ありがとう。」

 

俺はタオルで顔を拭いて水を含む。

 

「どうだった?彼らは。」

 

「はっきり言って弱い。弱すぎる。」

 

「まあ、ライト基準だとなぁ。」

 

エクレールがアハハと頬を掻く。

 

「いやいや、そういうことじゃないんだよ。もしかしたら俺のパーティーの誰がやっても3対1で勝てるかもしれないぞ。」

 

「そんなにか。教官は決まってるのか?」

 

「まあな。楽しみにしておいてくれよ?」

 

「は、はぁ‥」

 

次の日

 

俺が広場で待っていると錬達が現れる。

 

「よし!全員揃ったな。これからの午前と午後にやってもらうメニューを発表する。」

 

「まず錬。お前の欠点は仲間と連携をしないからだ。仲間に対して一方的に命令して何かあると責任転換だ。と、いうわけで午前はエクレールのもとで剣術、午後はセバスのもとで連携について学んでもらう。」

 

「次に元康。お前の欠点は女性陣に良いところを見せようとして、せっかくの仲間をただの応援に回して戦ってるだけだ。ただの応援には何のバフもない。と、いうわけで午前はナーガのもとで槍術、午後はまたナーガのもとで元盗賊軍団に混じって演習だ。」

 

「最後に樹。お前の欠点は仲間に良いところを見せようとしたいが為に、わざと仲間がピンチに陥るまで待って強い攻撃を繰り出す事だ。そんな後方支援聞いたことがない。と、いうわけで午前はミコの狩猟部隊で弓術、午後はピーターとターニャと組んで魔物を狩ってこい。」

 

「それから1週間後、一回俺にその段階での成果を見せてくれ。いいな?」

 

「‥」

 

「‥」

 

「‥」

 

返事はない。みな不服そうな、何で俺が‥って顔をしている。

 

分かってたさ。お前らがそんなんだって。

 

「分かった。だったらこうしてやる。1週間後、俺が良かったと思った奴には報酬として俺の武器を一個やる。錬なら剣、元康なら槍、樹なら弓だ。悪くねえだろ?」

 

そう言うと、3人は「まあ、それなら‥」っていった感じで渋々了承したようだ。

 

「はい!解散!」

 

 

「さて、俺は!のんびりするかなぁ!」

 

ガシッ

 

俺は後ろから肩を掴まれた為、後ろを振り返る。

 

そこには笑顔のセバスがいた。

 

「ライト殿?どこへ向かうつもりですかな?」

 

「え‥?いやぁ‥あははは」 

 

「午前は書類整理があります。この前までは忙しかったので頼みませんでしたが本来は副町長である貴方の仕事ですからね?行きますよ?」

 

「ちょっ!離して!お前っ!力強い!」

 

「ほっほっほ!鍛えておりますので。」

 

こうして俺はずるずると引きづられながら連行されセバス監視のもと、午前はみっちり書類整理をさせられてしまった。




変身
ブラッドスターク
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