鎧の勇者の成り上がり   作:JOKER1011

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53話

「お前だよ。鎧の勇者ことライト・ダテ!」

 

タクトがビシッと俺を指差した。

 

は?

 

「いやいや、お前。嘘つくならもっとマシな嘘つけよ。」

 

「いんや?ライト。お前は元々俺がメルロマルクを探らせるために送り込んだ。知ってるぜ?お前は俺と同じで女神がこの世界によこした勇者だろ?」

 

「な!?何故それを!?」

 

「当たり前だ。俺は女神から聞いたぜ?ライトと名乗る勇者がいるって。」

 

「だが俺は知らん!お前なんて仲間じゃねえ!何故なら‥」

 

「記憶がないからって言いたいんだろ?それなら簡単だ。俺とお前が接触する度に記憶を消してたからだ。そうすれば俺とお前の関係が疑われた時にバレねえだろ?」

 

「それに本来この世界の文献に五聖勇者なんて伝承はどこにもない!そりゃそうさ!鎧は元々別の世界のものだからな!」

 

「全く笑っちまうぜ!」

 

 

 

「ハッハッハッハッ!!!!!」

 

突然エクレールが高笑いを始めた。

 

「エ、エクレール?」

 

「確かに笑ってしまうな。貴殿のバカさ加減には。」

 

「我らがそれを信じると思っているのか?確かにライトが女神の手でこの世界に召喚されたこと、元々どれだけ文献を遡っても五聖勇者は存在しないことくらい知っている。だが‥」

 

「ライトは貴殿のような腐りきった勇者の仲間ではなく、我らメルロマルク所属の勇者だということは信じている!」

 

「私はライトに命を救われた。あの時、彼が助けてくれなかったら‥私は死んでいた!ならば!私はライトと共に生きる!」

 

エクレールが己の言葉を吐き出した後に両肩にポン!と手が置かれる。

 

「それは俺たちもだ。」

 

「ピーター‥ナーガ‥」

 

「我らも同じです。ライトがいなければ死んでいたかもしれません。」

 

「ああ!ライトにはまだまだ恩を返さねえとな!」

 

その言葉にミコやターニャも続き、それが尚文や錬にもつながっていく。

 

「お前ら‥」

 

俺は思わず目に手をやった。

 

俺は愛されてんなぁ‥そこまでとは思わなかったよ‥

 

「けっ!やっぱ騙されねえか!だが貴様らがいくら束になっても俺達には勝てねえぞ!」

 

「黙れ、テメェらは俺たちにとってはただの通過点だ。踏み越えさせてもらう!」

 

そのタクトの声でこの前の女達が一斉に銃を構え出す。

 

やろうと思えば全員潰せるが‥尚文が何か考えがあるらしいから大人しくしておくか。

 

「それで?また卑怯にも一斉射撃か?」

 

「あ?」

 

タクトがムッとした顔でこちらを見た。

 

「お前の中では知略かもしれねえが、俺からしたら卑怯そのものだ。」

 

「そうか‥ならいいだろう。このLv350の俺がお前ら全員相手をしてやる。」

 

なるほど。煽ってタクトだけを引っ張り出すか。考えたな。

 

「お前ら?何を言ってやがる。お前の相手は俺‥」

 

「尚文。俺も参加させてくれ。コイツをぶっ飛ばさねえと気が済まねえ!」

 

「と、いうわけだ。一人増えたところでどうとでもなるだろ?なあ、タクトさんよ?」

 

尚文が更なる挑発をかける。

 

「‥ああ!やってやるよ!」

 

「タクト様!私達も戦いたい相手がいます!」

 

そう言って恐らく主力メンバーであろう狐耳やアオタツ種達が歩み出た。

 

「ああ、やっていいぞ!」

 

「だそうだ。お前達も行けよ。」

 

「相手してやってくれ。」

 

俺と尚文の横から仲間達が出てくる。

 

 

「ラクーンのブスには一度思い知らさないといけないようじゃのう。」

 

「貴女には負けません!」

 

「ラフタリアちゃんがブスなんて、貴女よっぽど自分に自信があるのね?たかが狐のくせに。」

 

 

「アンタはあたしが相手よ。ハクコ種!」

 

「うっせえ!雑魚!」

 

「僕も妹がいる。やろう、フォウル。」

 

 

「じゃあ、貴女が私と戦うのね?」

 

「ルカ種の女‥アンタはここで殺す!」

 

「サディナ。私も共に戦おう。」

 

 

「竜帝の欠片を持つ者ね。ワザワザ私の元に戻ってくるなんてそんなに奪われたいようね。」

 

「キュア!」

 

「ガエリオン!ここは俺も戦おう。」

 

「なら!俺も同じ龍としてお前らに協力するぜ!」

 

 

「フィロリアル。地を這う我等の宿敵、女王の末裔の息の根を止めるのはグリフィンの私だ。」

 

「わー、鳥さん?ネコさん?今度はフィーロ、負けないよ!」

 

「フィーロちゃん。あたしも一緒に戦っていい?」

 

「うん!いいよ!」

 

こうして相手が見つかっていないタクトの取り巻きの女達は流石に狭いのか、テラスから降りて砦内で連合軍や尚文の村の民、俺の街の民と戦い始めた。

 

「さて、タクト。言っとくが出し惜しみせずに最初から全力できた方がいいぞ?モタモタしてるとフォウルがこっちに来て3対1になるぜ?」

 

「ふん!全力を出さずともお前らを捻るくらい訳ないが‥いいだろう。死ねっ!」

 

タクトが武器を構えるより先に尚文が杖を構えて詠唱する。

 

『我、タダの勇者が天に命じ、地に命じ、理を切除し、繋げ、膿みを吐き出させよう。龍脈の力よ。我が魔力と勇者の力と共に力を成せ、力の根源足るタダの勇者が命ずる。森羅万象を今一度読み解き、彼の者等に全てを与えよ』

 

「アル・リベレイション・オーラⅩ!」

 

「おおう‥すっげぇ‥」

 

俺のステータスがみるみる上がっていくのを感じる。最高じゃねえか!

 

そしていまごろになってタクトの武器から光線が発せられる。

 

俺と尚文は横っ飛びで避ける。

 

あれは‥ヴァーンズィンクローか。馬鹿の一つ覚えみたいにポンポン唱えやがって。

 

俺はショットライザーを腰に装着する。

 

「フン!フヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌヌ‥‥ヌァっ!」バギン!

 

そしてアサルトグリップの付いたプログライズキーをこじ開けた。

 

アサルトバレット!

 

オーバーライズ!

 

仮面ライダー‥仮面ライダー‥

 

「タクト!貴様は俺達がぶっ潰す!変身!」

 

ショットライズ!

 

俺の周りを狼が走り回り俺が握り潰すと鎧に変わる。

 

レディゴー!アサルトウルフ!

 

''No chance of surviving.''

(生き残る術などない)

 

今になって気づいたがさっきのヴァーンズィンクローは生身で避けられるほど遅くねえ。つまり尚文のバフが効いてるってことだ。本当に尚文様様だな。

 

「‥‥今のは1発で決めると面白くないからワザと外してやっただけだ。」

 

「負け惜しみかい?」

 

俺の一言が合図になったのかは知らないがタクトが爪を俺たちに振り下ろしてくる。

 

俺たちはそれを難なく避けていく。

 

やっぱりだ。奴の動きが遅く見える。

 

「尚文。いくら避けられるって言っても無理すんなよ。今のお前は盾の勇者じゃないんだ。当たれば痛いぞ?」

 

「‥当たらなければ、どうという事はない。だろ?」

 

「そうだったな。」

 

こんな風に会話する余裕だってある。

 

 




変身
仮面ライダーバルカン アサルトウルフ
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